イレギュラーな魔王と最強聖騎士の弟   作:波瑠紅兎

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7話 牙浪戦

早速牙浪狼戦の準備だ。

リムルには負傷したゴブリンの手当て、僕は動けるゴブリンを指揮して柵を立てた。

リムル「エルト、調子はどうだ?」

手当てを完了させたリムルが僕に聞いてくる。

「だめだね、柵もグラグラだ。」

「しょうがないな。」

リムルが柵を粘糸で補強すると同時に鋼糸で罠を作っていく、

リムル「これでよし」

僕もできたんだけどね…

 

 

 

夜になった。

牙狼族のボスは、目を開く。

今宵は満月。戦いにはおあつらえ向きだ。

ゆっくりと身を起こすと、周囲を睥睨する。

同胞である牙狼達は、そんなボスの様子を息を潜めて窺っている。

今夜、あのゴブリンの村を滅ぼし、このジュラの森への足がかりを作ろう。

その後、ゆっくりと周囲の魔物達を狩り、この森の支配者となるのだ。

自分達には、それを可能とする力がある。

自分達の爪はいかなる魔物であれ引き裂けるし、その牙はいかなる装甲をも喰い破る事ができるのだから。

 

ウォーーーーーーーーーーーン!!!

 

ボスは咆哮した!

蹂躙を開始する時間だった。

ただし牙狼族は蹂躙される側だが…

 

リムル「よーし! そこで止まれ。このまま引き返すなら何もしない。さっさと立ち去れ!!!」

ボス「ウゥル!!! ガルゥウウウウゥ!(小賢しい!!! 捻り潰してやる!)」

「分かり合う気はないみたいだね…」

 

呆気なく終わった。

牙狼族達は鋼糸と柵の罠を抜けきれず、

牙狼族のボスは粘糸に絡み取られ、水刃で首を落とされた。

 

リムル「聞け、牙狼族よ! お前らのボスは死んだ!!! お前らに選択させてやる。服従か、死か!」

(バカ!引かせるだけで良いんだよ!!)

リムル(あっそうか!)

 

ーリムルsideー

 

牙狼達の視線が俺に集中している。

俺は、その視線の中をゆっくりと歩き出した。

これがどう判断されるか判らないが、こいつらにボスの死をより強く認識させる為に。

牙狼族のボスの死体の前に辿り着く。俺を妨害しようとする者はいない。

ボスの傍に控えていた個体が、一歩、後ずさった。

俺は、牙狼族のボスを『捕食』した。

この行為は、戦って勝ち得た正当な権利なのだから。 

《解析が終了しました。

擬態:牙狼を獲得しました。

 固有スキル『超嗅覚,思念伝達,威圧』を獲得しました 》

俺の心に、『大賢者』の言葉が響く。

ふむ。

目の前で、自分達のボスを喰われる所を見せつけたのだが、それでも動きはない。

俺は牙狼に擬態した。

グルッ、ウォーーーーーーーーーーーン!!!

と大音声で咆哮『威圧』した。

「クククッ! 聞け。今回だけは見逃してやろう。我に従えぬと言うならば、この場より立ち去れ!!!」

と、続けて牙狼達に宣言する。

これで、この犬っころどもも逃げ出すだろう。そう思ったのだが・・・、

(我等一同、貴方様に従います!!!)

と、一斉に平伏された。

エルトはこれに驚いたのかポカンとしている。

こうして牙狼戦は終わった。

 

 

 




次回、牙狼、ゴブリンの名付けと僕の配下
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