ーリムルSideー
牙狼戦は終わった。
これから戦後処理なんだが…エルトのヤツ!なんだ、ゴブリンや牙狼族の代わりに食料調達や偵察にいってくるって。
たしかに重要だが、絶対俺に押し付けただろ!
…まぁ基本、俺が制圧したみたいなもんだけど…
いいさ!やってやるさ!(ヤケクソ)
リムル「えーと、君達。これから君達には、ペアとなって一緒に過ごして貰う事になります!意味は判るか? 取り合えず、二人一組になってくれ!」
俺がそう言った途端、ゴブリンと牙狼達が隣に座る者同士、視線を交わしあった。
そして、「グガ!」(宜しくな!)
「ガゥ!」(おう、こちらこそ!)
と次々にペアになっていく。
俺はあることに思い至った。
こいつらに名前はないのか?? と。
呼びかけるのに不便でしょうがない。
ゴブリンと牙狼達が二人一組になっていくのを尻目に、
リムル「村長、お前らを呼ぶのに不便だ。名前を付けようと思うが、いいか?」
俺がそう言った途端、ザワリ! と周囲の視線が俺に集中した。
周りで見物していた、非戦闘員のゴブリン達も一斉に。
「よ、宜しいの…ですか?」
おそるおそる、といった感じで村長が問いかけてくる。
なんだ? 何を興奮してるんだ?
「お、おう。問題ないなら、名前をつけようと思う。」
俺がそう言い終わった途端、固唾を呑んだようにこちらを覗っていたゴブリン達から歓声が上がった。
一体どうしたというんだろう? …まぁいいか!
リムル「みんな!1列に並んでくれ!」
村長にはリグルド、その息子にはリグルと名前をつけていった。
「リムル様…大変有難いのですが……、その、宜しいのですか?」
と、若干慌て気味に村長改め、リグルドが尋ねてきた。
「何がだ?」
「いえ、リムル様の魔力が強大なのは存知て居りますが…その、そのように一度に名を与えられるなど…大丈夫なのですか?」
何を言っているんだ? 名前を付ける程度に何を…?
「む? まあ、問題ないだろ。」
そういって名付けを進める。
ゴブリンが終わって、次は牙狼族のボスの息子の番になった。
嵐の牙で"ランガ"これでいこう。
名付けをした瞬間、
俺の体内から、魔素がゴッソリ抜き取られる感覚がした。
猛烈な虚脱感が、俺を襲う!
何…だ、これ?
この身体に生まれ変わってから、感じた事もない疲労感。
《告。体内の魔素残量が一定値を割り込みました! 低位活動状態へと移行します。 尚、完全回復の予想時刻は、三日後です 》
そうしておれの意識は闇に沈んでいった。
ーエルテクトSideー
戦後処理なんてやりたくないのでリムルに押し付けてきた。
さすがに悪いことしたと思ったので、たくさんの食料を採ってきた。
「こんなもんでいいか。」
そうして村に帰ろうとした時、
「…ん? 何だアレ?」
そこには死にかけの蜘蛛がいた。
足はほとんどちぎられ、お腹は半分が食われている。
「…ひどい怪我だ。」
治療魔法を使おうとしたが…
「…だめだな。これほどの怪我を治すには…」
(うぐっ…あぁ…私はもうだめね…)
「意識がある。 ねえ蜘蛛さん」
(誰…?アイツらじゃないみたいだけど…)
「君の怪我を治すことができる。そのためには僕が君に名付けをするんだけど…受け入れてくれる?」
(…なんで私を助けるの…?)
「僕も蜘蛛だから…それに助けられる命があるのに助けれなかったら死ぬほど後悔する。それが嫌だから。」
(…わかったわ。お願い、ありがとう。)
蜘蛛といえばこの名前でしょ。
「君の名は”アリエル”だ」
ごそっと魔素が抜ける。六割位が減ったのかな?
アリエルと名付けた蜘蛛が繭に覆われていく、やがてそれなりの大きさの蛹になる。
「…持って帰ろう。」
僕はその繭を抱えて村に戻った。
蜘蛛の配下、その名も”アリエル”。本家のようなオリジンタラテクトとは少し違いますが
まぁ概ね同じような存在になります。
次回、リムルはドワルゴンに行きますがエルテクトは…?