新訳 そして伝説へ・・・   作:久慈川 京

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※勇者一行装備品一覧

 

 

 

装備一覧

 

 

 

【名前】:カミュ

 

【職業】:勇者

『勇者』とは職業ではないというのは、ルビス教の教皇の言葉である。

『英雄』と比べ、その在り方が異なる存在は、自称する物ではなく、後の世で人の口から語られる物。

アリアハンを旅立ってから、既に四年の月日が流れようとする旅の中で、彼が起こし続けて来た『必然』の数々が、彼の名を後世に残す事になるのかもしれない。

 

【年齢】:19歳

アリアハンを旅立ってから、四度目の季節を迎えようとする中、彼の人と為りは大きく変化していた。目標となる物は『魔王討伐』に変わりはないが、そこへ向かう志が異なっている。

その道中で、何時死んでも構わないという想いは既にないだろう。死に対する『覚悟』は持っていても、生への『諦め』を持つ程の絶望に苛まれる事はない。

 

【装備】

頭):オルテガの兜

ミミックの唱えた『ザラキ』という死の呪文によって死線を彷徨ったカミュを救ったのは、アリアハンから装備していたサークレットに嵌め込まれていた『命の石』だった。砕け散った『命の石』を失ったサークレットを捨て、頭部を護る装備品を失くした彼の前に現れたのがこの兜だった。英雄オルテガいう彼の中の闇に密接に絡む存在への抵抗感を持っていたが、リーシャの珍しい理詰めに、不承不承と言った感じで装備している。

 

胴):なし

装備していた<魔法の鎧>は、サマンオサ南の洞窟で遭遇した<骸骨剣士>の攻撃を受け、幾つもの風穴を空けられた。加えて、サマンオサ城にて戦闘になった<ボストロール>の棍棒を何度も受け、その鎧は、鎧としての機能を失ったのだ。

だが、痛恨の一撃とも呼べる程の攻撃を二度受けて尚、カミュの命が残っていたのは、間違いなく、<魔法の鎧>があったからこその物であろう。

 

盾):ドラゴンシールド

サマンオサ城下町にて、リーシャと共に購入した盾。

龍種の鱗を土台となる金属の上に繋ぎ合わせた盾だと云われるが、サマンオサ近辺に龍種と呼べる種族が存在しない為、おそらくは龍種の劣化種である<ガメゴン>の鱗を繋ぎ合わせた物ではないかと考えられる。

だが、劣化種とはいえ龍種である事に変わりはなく、その盾の防御力は凄まじく高い。金属と異なり、龍種が身体に纏う鱗を繋ぎ合わせている為、その柔軟性はとても優れており、<ボストロール>の強力な攻撃を数度受けて尚、その身に傷一つ付けず健在であった。

 

武器): 草薙剣(くさなぎのつるぎ)

真名は、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)遥か昔、ジパング創世の頃の初代国主が、民を護る為に神より賜った神剣と伝えられる剣。その切れ味は鋭く、天にかかる雲をも切り裂くという伝承があるが、現在には伝わってはいない。ジパング当代国主であるイヨから、別名と共に下賜される。

 

所持魔法): メラ

      ホイミ

      ギラ

      ルーラ

      アストロン

      トヘロス

      ベギラマ

      ラリホー

      ライデイン

      ベホイミ

      リレミト

      マホトーン

 

 

【名前】:リーシャ・デ・ランドルフ

 

【職業】:戦士(アリアハン宮廷騎士)

戦士としての実力は、英雄の去りしこの世界の中で、最高峰に立っていると言っても過言ではない。

アリアハンの英雄であるオルテガや、サマンオサの英雄であるサイモンの全盛期に比べれば、見劣りする部分がある事は否めないまでも、現人類の中で言えば、彼女の力量もまた、一国の英雄として扱われても可笑しくはない程の物であった。

 

【年齢】:不明

戦士としての力量を日々高めて行く中で、周囲に居る男性よりも高い実力を有すようになった彼女ではあるが、女性としての感覚や視点を捨ててはいない。

他者を思いやり、その者の心の内を知り、その者を温かく包み込むという彼女の姿勢もまた、女性特有の母性という物の表れであろう。

 

【装備】

頭):鉄兜

本人曰く、「気に入っている」兜らしい。

 

胴):大地の鎧

試練の洞窟と呼ばれる人工の洞窟内に安置されていた鎧。『勇者』と呼ばれるカミュが発見するが、その者を主とは認めず、外で待つ一人の戦士を主と定めた。まるで己の意志があるかのように、『人』としての色を残す女性を主と定めた鎧は、他者の手に渡るのを拒む。精霊と共に崇められる対象となる母なるものの名を冠する鎧は、植物や動物を育てるように、温かくその身を包み、護る事だろう。

 

盾):ドラゴンシールド

サマンオサ城下町にて購入した盾。

劣化した龍種の鱗を繋ぎ合わせて作られた物だと考えられる。

劣化したとはいえ、龍種の鱗の防御力は高く、<ボストロール>の凶暴な力を受けても形状は変わらずない。また、炎や吹雪といった物への耐性も少なからず持ち合わせているという説もある。

 

武器):バトルアックス

鉄の斧とは異なり、両刃の斧。ハルバードよりも戦闘用に改良されている物であり、戦斧という名に相応しい程の機能を備えている。重量感も鉄の斧よりも数段上であり、圧し斬るというような攻撃方法も可能な程の全長も有している。装飾も凝った物が成されており、スーの村の装飾技術も窺える逸品。

 

所持魔法):なし

魔法力が皆無なため、契約及び行使は不可能。

 

 

 

 

 

【名前】:サラ

 

【職業】:賢者

『賢き者』としての素質を開花させ始める若き女性。

『僧侶』としてアリアハンを旅立ってから四年近くの月日が流れた今、戦闘に於いての頭脳は、彼女であるという立ち位置を不動の物としている。

戦闘の組み立てだけではなく、パーティー全ての回復役も担う彼女の存在の重要性は時間と共に増しており、万が一彼女が戦線を離脱した時、全滅の危機に瀕する可能性を無視する事が出来ないまでになっているだろう。

 

【年齢】:20歳

女性としての成熟期に向かい始めた彼女ではあるが、その思考や思想の向上とは異なり、身体的な成長は、十代半ば程から些かの変化もない。若干伸びた身長というのはあるが、その伸びも既に停止し、身体的な成長の伸び代は残っていない事が解る。

 

【装備】

頭):サークレット

『賢者』になった事により、謁見の最後に教皇から渡された物。先代の『賢者』が作り、教皇に手渡された物らしい。その中央には、以前カミュが装備していたサークレットと同じ様な青い宝石が埋め込まれており、その色は、『命の石』よりも深く、濃い青色をしている。

 

胴):魔法の法衣

テドンという滅びし村で購入したこの法衣は、その村へ移住して来た年若い夫婦の手によって編み出された。昆虫が作り出す物を糸から『絹』という世界で初となる生地を作り出し、特殊な能力を保持していた妻が編んだ物。それは、奇しくも彼女と共に歩む幼い少女の母親であった。類稀なる魔法力を有し、稀代の『魔法使い』となった少女の母親も、特殊な術式を組み込んだ法衣を作り出している。その奇妙な巡り合わせが、サラという当代の『賢者』の思考に一石を投じていた。

 

盾):魔法の盾

カミュやリーシャと同様、スーの村で買い揃えた盾。サラの身体に合ったサイズに変化した盾は、その左腕に納まっている。以前まで使用していた<うろこの盾>に関しては、ロマリア国王から下賜された宝物である為、店で売却はせず、大事に保管されている。『意味のない行為』とカミュに小言を言われるが、リーシャの後押しもあり、その後は船の船員達は使う事になる。

 

武器):ゾンビキラー

サマンオサ城下近郊での<ガメゴン>との戦闘により、三年以上も共にあった<鉄の槍>は破損してしまった。

共に歩む者達の武器が次々と強力な物になって行く中、彼女だけがロマリアで購入した物を使用していたというのは、彼女自身の武器を扱う力量とは別に、『賢者』となった彼女に合う武器が無かった事が理由であろう。

長い年月を掛けて聖水に浸けても尚、錆などが浮かなかった長剣であり、その刀身に『精霊ルビス』の加護を受けた剣。

聖なる力を宿した長剣は、この世に生を持たない者達に多大な効果を持ち、この世に縛り付けられた魂や肉体を『精霊ルビス』の許へ還すと考えられていた。

   :聖なるナイフ

育ての親であるアリアハン教会の神父から授けられた物。

アリアハン大陸の魔物達には有力な武器ではあったが、ロマリアで<鉄の槍>を入手してからは、彼女の腰に下がる袋の中に大事に保管されている。

それは、彼女の心の奥にある太い柱となっている『愛』の証であり、彼女が進む道を照らし続ける『覚悟』の証でもある 。

 

所持魔法):【経典魔法】

       ホイミ

       ニフラム

       ルカニ

       ルカナン

       マヌーサ

       キアリー

       ピオリム  

       バギ   

       ラリホー

       ベホイミ

       マホトーン

       バギマ

       ザキ

 

      【魔道書魔法】

       メラ

       ヒャド

       スカラ

       スクルト

       ギラ  

       べギラマ

       ヒャダルコ

       バイキルト

       メラミ

       イオラ

       

      【悟りの書魔法】

       キアリク

       ヒャダイン

       バシルーラ

 

 

【名前】:メルエ

 

【職業】:魔法使い

カミュやリーシャとは異なり、彼女程の魔法の使い手は、オルテガやサイモンの時代には存在しなかったのかもしれない。唯一、対抗出来る存在がいるとすれば、先代の『賢者』であろう。

サラという『賢者』は、自身よりも膨大な魔法力を持ち、自身よりも大きな才能を持つメルエがいる事で、自分の力に酔う事はない。そして、それだけの才能と実力を持つメルエもまた、サラという『賢者』を師事する事によって、更なる高みへと昇って行くのだ。

 

【年齢】:7,8歳

出生の謎は解かれた。だが、彼女の両親を見る限り、彼女の中に溢れる魔法の才能を感じる物は何一つないだろう。

十歳にも満たない少女は、三年という月日が経ち、人類最高位に立つ程の『魔法使い』となった。その実力と才能は、この世で唯一の『賢者』であるサラであっても遠く及ばない程の物。

この『魔王討伐』という目標を掲げる勇者一行の旅に、彼女が同道する事になったのも、もしかすると偶然ではなく、必然なのかもしれない。

 

【装備】

頭):とんがり帽子

メルエのお気に入り、友であるアンの作ってくれた花冠が掛けてある。

 

胴):アンの服

みかわしの服と同じ素材で出来た服。

既に二年以上の間着ている服であるが、そのサイズは、メルエの身体に適合している。

スーの村近辺で魔物からの攻撃によって空いた穴は、サラによって修繕されており、大事に洗われている為、綻びや色落ちといった事もなく、今の尚、メルエの身を護り続けている。

  :マジカルスカート

滅びし村<テドン>で購入した物。

魔法の法衣の製作者と同じ職人によって織られたスカート。

特別な術式によって、装備者の魔力を多少上昇させる効果を持つ。

サラの装備する<魔法の法衣>同様、メルエの母親が編んだ物である可能性が高い。常に彼女の魔法力を支え、その身を守る姿は、母親そのものなのかもしれない。

 

盾):魔法の盾

何かを買って欲しいとねだるメルエにカミュが買って与えたもの。持ち主によって、その形状を変える盾。また、抗魔力にも優れ、魔法による攻撃からの防御力も高い。

既に何度もメルエの身を守る為に立ち塞がっており、魔物等の攻撃を受ける際にも、その形状を変化させる事も解っている。

 

武器):雷の杖

彼女の成長を見守って来た魔道士の杖の破損により、新たに彼女の手に落ちた杖。禍々しい程の外見とは異なり、その杖の先にあるオブジェは、持ち主であるメルエの心の門を護る門番の様に気高く、輝きに満ちている。魔道士の杖と同様、その内に何らかの付加価値を備えており、主を護るその時に、そのオブジェの嘴から<ベギラマ>と同様の灼熱の炎を吐き出した。主と定めた物を護るような意志を持つその杖が、何故スーの村にあったのか、そして誰が安置したのかは、まだ解らない。

   :毒針

何度もメルエの身を護ってくれたトルドからの贈り物。

ただ、最近は、メルエが直接的に魔物から攻撃を受ける機会はなく、それを使用する事もない。

それは、カミュやリーシャ、そしてサラといった絶対的な保護者達の働きが大きいのだろう。

 

所持道具:祈りの指輪

砂漠の国イシスの真女王となったアンリから授かった道具。『精霊ルビス』へ祈りを捧げる事によって、その恩恵を受ける事が出来ると伝えられている。祈りを捧げ、それが『精霊ルビス』の許に届いた時、その者の体内に宿る魔法力を回復させるという効果がある。<ヤマタノオロチ>という強敵との戦闘の中、魔法力切れを起こしたメルエの祈り、「大切な者達を護りたい」という想いに応え、その魔法力を回復させ、勝利に導いた過去を持つ。

 

所持魔法): 【魔道書魔法】

       メラ

       ヒャド

       スカラ

       スクルト

       ルーラ

       リレミト

       ギラ

       イオ  

       ベギラマ

       メラミ

       ヒャダルコ

       バイキルト

       イオラ

       メダパニ

 

      【悟りの書魔法】

       ヒャダイン

       マホカンタ

       ベギラゴン

ラナルータ

 

 

 




これにて、十三章は完全終了となります。

次話から始まる十四章は、今週中には仕上げたいと思っていますが、少し遅れるかもしれません。
頑張って描いて参ります。

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