灰を創り出す者と青き青春   作:土門一家

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どうぞお楽しみください


第6話 演説

 

 

 

 ブラックマーケットへと派遣されていたインパルサーとマリーンが基地のある場所へと戻ってくると、すでに外壁が完成しており、検問所も隔壁型の門へと変わっている。

 検問所のマリーンがインパルサーを視認すると隔壁を開けるように指示を出す。

 隔壁が開き、その前に停車していたインパルサーが動き出し中へと進んでいく。

 

 外壁の中はすでに基地施設が完成しており、崩壊していた設備も建て直されている。

 サーヴィターたちは変わらず動き回っており、物資を運んだり、片付けたりしている。

 

 中央の通りをインパルサーが進んでいくと道外れにある広場に戦団のマリーンが各中隊ごとに整列しているのが見えた。

 整列の仕方は全てのマリーンやドレッドノートが並び間には人が1人通れる隙間がある。

 また、ボルトガンを銃口を上にしたハイレディの状態で保持し、旗手などは旗を掲げている。

 

 その中にゼックスがいるのも確認できたため後部に乗っていたマリーンたちはインパルサーから降車する。

 インパルサーは地下格納庫へと戻っていき、降りたマリーンたちは広場へと歩いていく。

 

 しばらく歩き、広場へ到着したマリーンたちはゼックスの元へ向かう。

 ゼックスは彼らに気付き、横にいたセイスに声をかけ部下の統率を任せた。

 

「閣下!第2浸透分隊(インフィルトレイター・スカッド)ならびに第2撹乱分隊(レイヴァー・スカッド)帰還しました」

「ご苦労。報告はある程度聞いているがその後なにかあったか?」

「はっ!情報を提供してくれたヒフミという少女の目的は達成できました。しかし、その場で彼女の言っていた問題が再び発生、その問題に対処するため浸透分隊の者たちが発砲。解決しました。ですが、どうやらブラックマーケットにいるマーケットガードに騒ぎを聞かれたかもしれないとして迅速に離脱を行ったとの事です」

「なるほど……問題が発生したのか。対処が完了しているなら問題はないが次にブラックマーケットに行く時は一悶着あるかもしれん、対処の仕方は?」

「はっ!向こうに我々を撃たせ、その後に我々が撃ち返しました」

「正当防衛の形は取れているな……もし次にあそこに向かった時に聞かれても正当防衛であったと答えれば大丈夫だろう」

「はっ!…それと閣下、この集まりはどういうことでしょうか?」

「これか?第1中隊長と筆頭教戒官(チャプレイン)の演説があるため整列している。お前たちの帰還が完了し、他の者たちも集合を終えたら始まるところだ」

「はっ!すぐに整列を開始します!」

 

 ゼックスに報告を終えたマリーンたちは急いで第6中隊が整列している場所に向かい、列に加わる。

 インパルサーを操縦していたマリーンや検問所にいたマリーンたちもそれぞれの中隊の場所に行き整列する。

 

 全員が集合を終えたのを確認した各中隊の副官(レフテナント)が中隊長に集合完了を伝え、各中隊長は壇上に立っていた第1中隊長のアインスと筆頭教戒官(チャプレイン)のダインへと集合完了を伝えた。

 壇上にはアインスとダイン、戦団旗を持つ第1中隊旗手、第1中隊長付きのガーディアンの2名が立っている。

 筆頭教戒官(チャプレイン)のダインはターミネイターアーマーを着用している。

 

 集合完了を聞いたアインスはヴォクススピーカーが取り付けられた演説台へと歩いて行く。

 演説台についたアインスは戦団のマリーンたちへ話し始める。

 

「諸君、我々が今の時代に目覚めすでにある程度の時間が経った……」

「我々が生きていた戦乱の時代とは変わり、今のこの世界には平和な時代が訪れている」

「我々がこの世界に目覚めた意味はなんなのか……」

「平和な世界に我らは必要ないのか……」

「このような世界であれど、我らを導く戦団長はお答えくださった!」

「我らは変わらぬ!我らに仇なす者共を灰燼と化し、我らの仲間とそれに値する者を助けることだ!!」

「この世界には様々な者たちがいる、彼女らの声を聞き、時に助け、時に排除し、我らが絶対的な存在であることを知らしめるのだ!」

「我らは殲滅者であり、救済者である!」

「我らは兄弟であり、敵は敵である!」

「我らがここにいること、そして戦団長の助けになることこそ我らが目覚めた意味である!」

「戦団に栄光あれ!」

「「「「「戦団に栄光あれ!!!」」」」」

 

 アインスが演説を終え、右手を胸に打ち付けるとマリーンたちが轟かんばかりの歓声の声を上げる。

 その後、演説台からアインスが離れ次にダインが立つ。

 

「聞け!お前たちは戦団を象徴する兵士である!」

「お前たちの行いが戦団を形作り、この世界に我らの戦団があることを知らしめるだろう…」

「兵士よ!お前たちに敗北は許されぬ!」

「天使よ!お前たちは救うことを忘れるな!」

「兄弟よ!誰一人として欠けてはならぬ!」

「世界が変わろうと我らは決して変わらぬ!お前たちの帰る戦団も変わることはない!」

「戦団長の怒りの鉄槌となれ!戦団長の手足となれ!戦団長の言葉を伝える天使となれ!」

「お前たちは兵士である!戦団に栄光をもたらせ!!」

「「「「「勝利と栄光を!!」」」」」

 

 ダインが演説を終え、クロジウス・アルカヌムを空高く掲げるとマリーンたちはボルトガンなどを掲げ、歓声を上げる。

 

 アインスとダインによる戦団に向けた演説が終わり、アインスが再び演説台に立った。

 

「まず最初の目的はこの世界の要所に我々の基地を作ることだ。手始めに情報を得たブラックマーケットを足掛かりとする。第6中隊からの報告ではかなりのことが判明した。ただ、同時に問題も起きたため第2副中隊をブラックマーケットへと派遣する」

「第2副中隊、命令を遂行します!」

「基地もしくは施設ができたならば第5副中隊から警備のマリーンを派遣する」

「第5副中隊、命令を遂行します」

「第6中隊にブラックマーケット以外のエリアの偵察を任せる」

「第6中隊、命令を遂行します」

「残った中隊については基地で待機、指示があるまで警戒態勢を維持せよ!」

「「「「はっ!」」」

 

 これからの動きについてアインスが説明を終え、各中隊が地下格納庫へと戻っていく中、アインスはブラックマーケットに派遣されていたマリーンたちの所へ歩いていく。

 

「アインス閣下!」

「あぁ、偵察任務ご苦労だった。これで我々もある程度は動きやすくなる」

「第2副中隊をブラックマーケットへと派遣するということはなにが起きても大丈夫なようにするためですか?」

「そうだ、彼らなら防御戦に特化しているからな。そうそうやられることはない、それに多少の問題が起きても即座に対処することができるからな」

「私たちはブラックマーケット以外の偵察との事ですが、具体的には…?」

「まだ分かっていない。ただ、第2中隊がブラックマーケットで新たな情報を手に入れた時に向かってもらうかもしれん、再展開に備えておくように」

「はっ!」

 

 マリーンたちは中隊格納庫へと走って戻っていく。

 アインスも自分の中隊のいる格納庫に向けて歩いて行った……

 

 

 

 




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