ーユウキsideー
馬車に揺らされながら1時間後。何のトラブルもなく、一同は【牧場‹エリザベスパーク›】に辿り着いた。
「・・・・ふう。今回は無事に、爆破される事なく馬車で現地に辿り着きましたね。一安心でございます。まぁ、ホイホイ爆破されても困りますけれど」
「アハハ。中々コッコロちゃん達も、アグレッシブな人生を歩んじゃってますね〜」
“できれば平穏に暮らしたいけどね”
「ええ、ユウキくんの言う通り。やっぱり平和が1番ですよ。・・・・・何か困った事があったら、いつでも相談して下さいね。アナタ達は、私の話を笑わずに聞いてくれました。信じてくれました。ソレだけで、スッゴい嬉しかったので・・・・♪」
全てを奪われ、『真実』を話しても誰にも信じてもらえず、1人孤独でいたペコリーヌにとって、ユウキ達が自分の言葉を信じてくれた事が、心から嬉しかったのだ。
「ふっふふ〜、お友達って良いものですね♪」
「・・・・なかなか屈辱的でございます」
「あれっ? 私、太ってますかね? 『王家の装備』がやたらカロリーを消費するので、ダイエットの必要はないかと思って油断してました! しかしまぁ・・・・」
そう言ってペコリーヌは背後からコッコロを抱き締めると、その大きな胸がコッコロの頭の上に丁度乗っかり、コッコロは不満そうに半眼で言うが、ペコリーヌは自分のスタイルの良さに自覚が無いのか、世のダイエットに苦心する女性全てを敵に回しそうな台詞を言うと、改めて牧場を見回した。
「【牧場‹エリザベスパーク›】、見た感じスッカリ元通りになっちゃってますね?」
“魔物の襲撃なんて無かったみたいだね”
「いえ。アチコチ茂みや樹木等が、焼け焦げたり倒壊したりしてますし・・・・“魔物が大暴れした事実なんて無かった”、と言うより不自然な程急速に復旧したのでは。まだ全て元通り、とはいかないようですけれど」
コッコロの指摘した通り、確かにアチコチで戦闘痕があり、大急ぎで復旧したのが丸わかりであった。
「思ったよりも、平和が戻ってきているようで、かなり安堵致しました」
「皆、表情が明るいですしね。逞しいですね〜、牧場の人達は」
と、話していると、トモが割り込んでくる。
「ちょっと、横から御免。私はコレから何度か町と牧場を往復して、物資を運搬しなくちゃいけないんだ。だから一旦、失礼させてもらうよ。馬車の中でも、ある程度はお話ができたけど・・・・改めて後程、時間をとって色々情報を交換したいな。レストランでも予約しておくよ」
「おぉ、ソレは楽しみです! 王宮勤めの人しか入れない、高級レストランがあるって聞いたんですけど・・・・♪」
「あぁ・・・・彼処は『王宮勤め』って言うか、『貴族』しか入れないんだ。私も庶民の出だから、流石に予約は難しいかな。まぁでも、手は尽くしてみるよ」
“軽い気持ちで奢るなんて言わないでトモちゃん。お財布の中身何処か、貯金が1ルピも残らなくなるから・・・・”
超が付く程の健啖家のペコリーヌが一緒では、そのレストランの食材を全てを喰らい尽くすだろうと考え、ユウキがやんわりとトモに忠告をした。
「楽しみです〜。ありがとうございます、ここまで馬車で送ってくれて助かっちゃいました。【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】にも、良い人は居るんですね」
「うん。そう思ってもらう為に、私や『ジュンさん』は努力してる。伊達にも仮にも私達は『正義の味方』だしね。牧場の復興支援にも最大限に尽力するよ」
「自分も右に同じッス! 色々お手伝いするッスよ〜、とね〜ちゃん♪」
トモの言葉に同意し、マツリが声を上げた。
「ありがとう。正味な話、あまり君のような子供には働かせたくないのだけど。此方も人手が足りないから、仕方ないね」
するとトモは一拍置いて、溜め息交じり口を開いた。
「“クリスティーナが投獄されてしまった為に、その身内の1派が纏めて一緒に離反して”・・・・【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】の戦力は、ほぼ半壊してるから」
“クリスティーナさんが、投獄・・・・?”
「えっ? あの派手でイケイケな感じ(死語)の人? 私も巻き込まれた、大爆発の現場に一緒にいたんですけど・・・・無事に生き延びてたんですね。まぁ殺しても、死なないような人だとは思ってましたけど」
“・・・・確かに”
実際に剣を交えたペコリーヌとユウキは、クリスティーナの無事を安堵するのと同時に、苦笑してしまった。
「でも、『逮捕』ってどう言う事です? あの人、何をやらかしたんですか?」
“(色々ありそうな気もするけど・・・・)”
「あぁ・・・・申し訳ないけど、『部外者』には言えないんだ。ごめんね、うちは『機密事項』や、独特な仕来りが多いんギルドだから」
ユウキとペコリーヌの疑問に、トモは身内の恥のような話だから話せないと言った。
「気になるなら、『情報屋』でも雇って自分で調べてね」
「クリスティーナおばさん、『逮捕』されたって事はやっぱり悪い人だったんスね。前から怪しいと思ってたッス、そう言うのは目を見れば分かるッスよ」
マツリはどうやらクリスティーナに対して良い感情は抱いていないようである。
「決めつけるのは良くないよ、マツリちゃん。アレが善人だとは、私も全然思わないけど」
『アレ』と言っているあたり、トモもクリスティーナに良い感情は全く抱いていないようだ。
「彼女が逮捕される前に大暴れしたせいで、更に戦力がゴッソリ削られたし。私のような半人前や・・・・マツリちゃんのような見習いまで、動員される事になってる。他のギルドの援助をしている場合でもないんだけどね、実際。今、王宮に何かあったら対処できないかも」
以前サレンから、【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】は予算や人材が削減されて規模も小さくなっていると聞いた事があったが、副団長のクリスティーナの逮捕によって、更に内情は厳しくなっているようである。
「まぁ『ジュンさん』がいる限りは、難攻不落だけどね」
“(・・・・確かに、『ジュンさん』はかなり強いからなぁ)”
「ふむ・・・・王宮に忍び込んだりあの『偽者』を始末するには、今が絶好のチャンスって事ですね」
「ふふ。コレは口を滑らせてしまったかな。言っておくけど、そもそも私達は王宮の守護を役目とするギルドだ。王宮に手を出すなら、再び刃を交える事になる」
と、話を聞いてペコリーヌが周りの耳や目を気にせず口にした。馬車の中での話し合いで、トモとマツリがある程度事情を理解してくれたが、迂闊とも言える。トモも顔を引き締めて釘を刺してきた。
「その時は容赦しないよ。今日見せた技が、『ミクマ流』の全てだとは思わない事だね。それに、『聖剣』の力がどれ程のものなのか、興味があるし♪」
“お手柔らかに・・・・”
「無茶な事はしませんよ。良い子とは、戦いたくないですし」
ユウキに向けて好戦的な笑みを浮かべるトモに、ユウキは苦笑して返し、ペコリーヌもそう返した。
「腐っても王宮・・・・警備は厳重でしょう。手を出す際には、相応の準備をしますから」
そう話し、トモとマツリは更なる復興物資の運搬の為に、馬車に戻って〈ランドソル〉へと引き返していった。
「・・・・行っちゃった。不思議な子達でしたね。あまり王宮勤めの【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】っぽくないと言うか。まぁ、庶民の出だって言ってましたもんね。ともあれ。ユウキくん、コレからどうします?」
“先ずはサレンちゃんと牧場の人達に、僕達が無事だって事を伝えよう”
「あぁ、皆さん心配してるでしょうね。私達、普通に行方不明になったと思われてるでしょうし。早く元気な顔を見せて、安心させてあげないと」
“牧場が魔物に襲われたりしてガッカリしていそうだから、ちょっとでも良いニュースを届けてあげよう”
「う~む・・・・取り敢えずサレン様を探しているのですが。見当たりませんね、何処にいるのでしょうか?」
と、トモ達と会話している間に、周囲を見回していたコッコロが口を開いた。
牧場は広く、復興作業をしている騎士団や色々な人達が雑然と行き交じっていて、サレンやマヒル達を見つけられずにいた。
どうしたものかと思っていると、不意に白いモコモコが近づいてきた。
「ふんふふ〜ん♪ ゴメン、退いてね? 通りま〜す!」
“リマちゃん!”
「うん? あっ、ユウキくん! そっちは、ペコリーヌちゃんだっけ? 良かった〜、アナタ達も無事だったのね? 行方不明だって言うから、心配してたのよ」
「あはは、コッチの台詞ですよ。元気そうで、安心しました」
リマが安堵したように言うと、ペコリーヌもにこやかにそう返した。
「ーーーー何々? どったの? おっ、ユウキがいる!」
「二人共・・・・ちゃんと生き延びていたんですね、良かったです」
すると、リンとシオリもやって来た。
“リンちゃん、シオリちゃんも無事で良かった”
「えへへ。見て下さい、『ニャットちゃん』も無事だったんですよ」
シオリの足元には、猫のような姿をした魔獣の子供、『ニャットちゃん』がいた。
「大騒ぎの中ではぐれちゃったから心配して、ずっと探していたんですけど」
「おや、ソレって魔物の子供ですか? かぁわいい、美味しそうですね〜♪」
「えっ、『美味しそう』って言いました? 聞き間違いですよね・・・・ニャットちゃんは食べられませんよ?」
「うん。猫って脂っぽくて、食えたもんじゃないらしいしね」
「リンちゃん、そう言う比較的どうでも良い知識は豊富ですよね」
「ふふん。伊達に毎日毎日、暇を持て余して本とか読んでる訳じゃないからねぇ」
ニャットちゃんを見て、ペコリーヌが不謹慎な台詞を言い出し、シオリがニャットちゃんを両手で抱きしめて守ろうとし、リンのフォローに若干呆れ、リンが平坦な胸を反らす。
「いや暇なら働いてよ、リンちゃん。シオリちゃんは、休んでも良いけどね〜。環境が激変したせいで、また体調を崩しちゃってるんでしょ?」
「大丈夫ですよ。私、頑張りますから。牧場が壊滅状態になっちゃったんですもん、私だけ寝てる訳にはいきません」
「でも、何か壊滅した筈なのに、凄い勢いで元通りになってますよね? いや迅速に復興した事自体は、喜ばしいですけど・・・・?」
ペコリーヌの言うとおり、壊滅的な被害があったのに、僅か1日でほぼ元通りになっているのだ。
「はい。色んなギルドが救援に来てくれましたし、私達も朝から頑張りましたから。まだまだ見た目は取り繕っただけで、彼方此方ボロボロですけどね」
「後何かリマの知り合いだって言う、凄い魔法使いがいてさ。チョチョイのチョイって、厩舎とかをアッサリ再建してくれたんだよね。何者なわけ、あの人。あんな魔法・・・・ちょっと、町でも見た事ないけど」
シオリとリンの説明を聞いて、『リマの知り合いの凄い魔法使い』と言う事に、ユウキの脳裏に『小さな桃色の魔法使い』の姿が浮かび上がった。
“・・・・もしかして、『ネネカさん』?”
「そう。『ネネカちゃん』よ。いつも仕事を手伝ってくれるお礼、とか言って力を貸してくれたのよ。ふふ。あの子ったら、無表情で分かりにくいけど優しいから・・・・」
ユウキがその名を聞くと、リマがにこやかに肯定を示した。
「おや? また主様のお知り合いの方ですか?」
“うん。見た目はコッコロちゃんと大差無いくらいの小さくて可愛いけど、実は僕達よりも歳上のお姉さん。凄く頭が良いんだよ”
「全く、主様は・・・・しかし」
またぞろ主の新たな女性関係を知り、コッコロが呆れたような声を上げたが、何か思案するように顎に手を当てた。
「多分近所で暮らしてる私達の、窮地を見過ごせずに助けてくれたのよね。後で、ちゃんとお礼を言わなくちゃ♪」
「ネネカ・・・・フム、何処かで聞いた名前のような? 有名な魔法使い、とかでしょうか。いや、う~ん?」
コッコロが記憶を探るように眉根を寄せながら思案していた。
「何だか、妙に引っかかります。宜しければ、後で紹介していただけますか?」
「あっ、うん。あの子ったら神出鬼没だから、中々会おうと思って会えるものじゃないけどね。ソレよりも、アナタは、何方様だったかしら?」
「あぁ・・・・コレは名乗りもせずに、失礼致しました。わたくしは、ユウキ様にお迎えする従者・・・・コッコロと申します。以後お見知りおきを」
「あら、ちゃんとご挨拶できてお利口さんね。でも、従者って? ユウキ君って、偉い人だったの?」
“いや、偉くはないけど”
「あっ、ソレは私も気になってました。聞くタイミングを逃してたんですけど、2人ってどう言う馴れ初めなんですか?」
初対面だったコッコロが自己紹介すると、ユウキとの関係性を(同じギルドのペコリーヌにも)聞かれた。
「まぁ、ソレは話せば長くなりますので・・・・今はソレよりも、サレン様に無事を知らせなくては」
“そうだね。皆、サレンちゃんが何処にいるか知ってる?”
「あぁ、【サレンディア救護院】の・・・・あの人なら厩舎の側で、マヒルさんや【メリクリウス財団】の方と一緒に、全体の統括をしていますよ」
そう言って、シオリが案内をしようとするが、フラついているので皆から休むように言われ、皆の優しさに感銘し、自分も強く優しくなると決意を証明した。
ユウキ達は厩舎のある建物が見えているので、ソコに向かって行くと、ソコにマヒルがいた。
「おや、ユウキのあんちゃん! 無事だったべか、良かった良かった♪」
“マヒルさんもご無事で何よりです”
「えへへ。牧場は建物以外は殆ど被害がなくってな。不幸中の幸いだったべ。厩舎とかの再建も手早く済んだし、今日中にほ大体全部元通りになりそうだべ。勿論、怪我した子とかもいるけども、深刻なもんでねぇし。『優秀な癒し手』が来てくれたんで、早急に治療できた」
『癒し手』とは、『ヒーラー』と呼ばれる治療の専門家である。
「【メリクリウス財団】に所属してる、『ユカリちゃん』だっけか? ソレがまた、お医者さんと裸足で逃げ出す優秀な癒し手でな〜♪」
“『ユカリさん』も来てたんだ”
「ん? あんちゃん、知り合いだべか? じゃあ、後で挨拶するべ。今はまだ、ユカリちゃんは・・・・皆の治療をしてて、忙しそうだけども♪」
「アハハ。ユウキ君って、ホントに顔が広いんですね。しかしまぁ、皆ご無事だったようで本当に良かったです。私も、張り切った甲斐がありましたよ」
「うん、取り敢えず死人は出なかったしなぁ。命あっての物種だし、生きてる限りは何度も再起できるべ。皆、すぅぐに笑顔を取り戻す筈だべさ♪」
1番被害を被ったのに、笑顔を絶やさないマヒルに一同が感心していると、マヒルは経営者として少しそこから離れたので、ユウキ達はサレン達を探していると、コッコロが見つけた。
「あっ、発見致しました。おぉい、サレン様〜?」
と、声をかけたが・・・・。
「ーーーーどう言う事よっ!? 」
「ーーーー興奮しないで。私は『提案』しているだけだし、決めるのは牧場の経営者のマヒルさんだから。アナタが口を出す筋合い、ないんじゃないかしら」
「ソレはそうだけど、道義の話をしてんのよ。アタシ達は単なる『ボランティア』よ、出過ぎた真似をするべきじゃないわ」
サレンと議論しているのは、藤色の長髪をポニーテールに結わえ、頭に羽付きのヘアバンドを着け、騎士のような鎧を着たユウキ達より少し歳上っぽい女の人であった。
“(『ミフユさん』だ)”
そして当然のようにユウキの知り合いであり、2人の議論は白熱していった。
「樹木を伐採して、魔力を集める鉄塔を建てる? 美しい景観を台無しにするつもり? アンタ達が高値の魔法装置を売りたいだけじゃないの?」
「何度も言ってるし資料にも書いたけど、この付近の魔力の流れが乱れてる。ソレを正常に戻す為には、必要な措置よ。環境を改善しないまま、非効率的に魔法を用いていては、コストが掛かり過ぎるわ」
どうやら、この牧場に魔力を集める『魔法装置』を付けた鉄塔を建てる事で、景観や環境のバランスが崩れる事を危惧したサレンが反対をしているようだ。
「ソレに、景観は大事だけど・・・既に魔物が暴れ回った事により、この付近は破壊されているわよ?」
「だからこそ、コレ以上人為的な破壊はするべきじゃない、って言ってるのよ」
「過去より未来へ目を向けるべきよ。景観を取り戻す為にも、魔力の流れを正常化する塔の設置は必要でしょう? 魔力の乱れを放置したら、植生や生態系すらその影響で変化する。牧場の美しい景観は、今以上に台無しになるわよ」
しかしミフユもミフユで、この牧場周辺の環境を考えて、塔の建設を提案しているようである。2人の議論が更に白熱しそうになったその時。
「まぁまぁ・・・・さっきから平行線にゃ、そう熱くならずに一息つくにゃ」
「どっちの味方なんですか、『タマキさん』」
2人の間に入ったのは、毛先が白い小豆色の短髪をし、頭と臀部に猫のような耳と尻尾を付けた、語尾に「にゃん」と付け、『アストライア大陸』から東に遠く離れた『トーゴク』と言う国の衣装を着た猫の獣人‹ビースト›、『タマキ』であった。
「取り敢えず。被害に遭った直後で、不安な状態の牧場の人達に・・・・ギァアギャア大声で喧嘩してる姿を見せて、更にストレスを与えるのは良くないにゃ?」
周りを見ると、他のボランティアに来てくれた人達が不安そうな顔をしていた。
「・・・・ソレはそうですね。すみません、サレンさんと議論しているとつい白熱してしまいます。同じお嬢様でも、『アキノさん』とは大違いね」
「アレは規格外だから・・・・コッチも、ミフユさんと話してると勉強になるわ」
「お褒めいただき光栄よ。私もアナタと話してると、刺激なって良いわ。ウチのギルドにはあんまり、こう言う面倒臭い話に付き合ってくれる子がいないのよね」
「面倒臭いのが楽しいのに、ね♪」
「ね〜♪」
先程まで熱く議論していた2人とは思えない程に仲良くなっていた。
「いや被害に遭った人々がいる以上、楽しんじゃいけないんだけど。私達が面倒臭い話し合いをする事で、少しでも効率化して、後の苦労が減らせるなら万々歳よ。思ったよりも、人材も資材も集まっていて復興は順調だしね。コレなら、私達もすぐにお役御免かしら?」
「余所のギルドだし、あまり介入し過ぎてと良くないにゃ」
そう。あくまで【サレンディア救護院】と【メリクリウス財団】は余所のギルド。復興の支援はするが、それ以上の介入をする訳にはいかないのだ
「『義賊』は悪人からお金を盗んでバラ撒くけど、そのお金の使い道まで決めるべきじゃないにゃ」
「タマキさんの独自の矜持には、まだまだ理解が及びません。・・・・おや?」
と、ソコで、ミフユがユウキの存在に気付いて近づいてきた。
「ユウキくん。良かった、行方不明だって聞いてたから心配していたのよ」
「ユウキ〜♪ にゃはは、相変わらず女の子をゾロゾロ連れてるにゃ〜?」
“ミフユさん、タマキさん。ご心配かけてすみません”
「コチラの皆さん、は? やはり・・・・お知り合いなのですか・・・・主様?」
またもや女性の知り合い、ソレも同性のコッコロから見ても美人ばかりに、最早コッコロは達観の心境になりつつあった。