聖刃コネクト!   作:BREAKERZ

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今回で久しぶりに変身。そして、幻のフォームが。


地下遺跡の冒険 急展開の事態

ーユウキsideー

 

ユウキ達は【悪魔偽王国軍‹ディアボロス›】の案内の元、地下遺跡内にあるネネカの研究所へと向かっていた。

 

「むむ? 皆、ちょっと静かにして欲しいの・・・・な〜んか、『変な気配』がするような気がするの」

 

「はい。何だか、嫌な気配がしますね」

 

『霊感』・『直感力』に優れたミヤコとシノブが、迷宮の奥の方の暗闇を見据えて身構える。

 

“ーーーー流水”

 

ユウキも『水勢剣流水』を片手で構え、もう片方の手に『ライオン戦記ライドブック』を持ち、腰に『聖剣ソードライバー』を装備した。こんな狭い場所では『土豪剣激土』のパワーも、『風双剣翠風』のスピードも活かせないと判断したからだ。

すると、ズズズ、ズズズ、と、大きな物を引きずるような足音も聞こえてくる。

 

「何者かが、コチラに近づいてくる・・・・?」

 

「魔力を感じる。接近してくるのは魔物じゃな、恐らくは」

 

曰く、『ネネカ』は研究所を守る為に、“自分で作った魔物を各所に配置しており”、ユウキ達を侵入者と思いけしかけたとの事。

 

“! 『ネネカさん』に作られた、魔物?”

 

ユウキはソレを聞いて、牧場の復興作業の際に現れた魔物を見たミフユの言葉が過った。

 

【ーーーー何だかこう・・・・“複数の魔物を合成させたような”、奇妙な形状をしていたわよ。アレも『大量破壊魔法』の影響で生まれた、新種の魔物かしら?】

 

もし、あの時に現れた魔物が、『新種の魔物』ではなく、『ネネカが作った魔物』ならば、面識のないミフユ達が怪しむのも当然だが。ならば何故、その魔物達が外界に出て暴れたのか、ソレが気掛かりだ。

少ししか会っていないが、『ネネカ』は神経質な所があるから、自分の魔物を逃がすような事はしない筈なのに。

 

「ユウキくん。皆戦闘に入ってますよ」

 

と、思考しているとペコリーヌが声をかけ、周りを見るとヨリとアカリが前衛に出ていた。

 

「主様、わたくしの後ろにお下がりをーーーー」

 

“僕も行けるよ”

 

コッコロが下がらせようとすると、ユウキはソードライバーに流水を納刀させと、魔物が姿を現す。

 

「アレは・・・・魔物、でしょうか?」

 

“ーーーー違う・・・・『メギド』だ!!”

 

『獲物を探していたら、別の餌が来やがった〜』

 

暗闇から現れたのは、肩や頭部から大きなヒレを生やした半魚人のような姿をしており、メギドの共通である本の意匠は左胸と右腕をした、色鮮やかな魚型のメギド、『ピラニアメギド』であった。

 

「ちょっ、何でこんな所にメギドが出るのよっ!?」

 

「『ネネカさん』は変わった魔物の研究もしていますから、捕獲して実験でもしていたのかも知れませんね・・・・」

 

「しかし、あのメギド。妾達に敵意を向けておるのぉ」

 

“(前に、『ミミちゃん達【リトルリリカル】』と勉強した時に読んだ百科事典に載っている魚に似ているけど・・・・)もしかして、『ピラニア』? 『ピラニアメギド』かな?”

 

ユウキと共に、『ライドブック』を食べてメギド化した魔物と戦った経験があるイリヤ達は、『ネネカ』が捕まえたメギドではないかと推察し、ユウキも『年少組のギルド』との勉強で見た魚から、『ピラニアメギド』の命名すると、ピラニアメギドの右腕に装備された魚の骨を模した手甲から鋭い刃が飛び出した、『手甲剣』であろう。

そして鋭利な歯を備えた強靭な顎の口の中には、小さなもう一つの口がある。更に、悪食な紙製のピラニアを周りに生み出し宙を泳ぎ、そのピラニアがユウキ達を睨んでいた。

 

「コレは・・・・戦闘開始ですね」

 

『キシャァァァァ!!』

 

シノブが言い終わると同時に、ピラニアの1匹がヨリに向かってくる。

 

「うわっ! こんのぉ〜近づくなぁ〜!!」

 

「きゃっ! 武器を振り回さないでぇお姉ちゃん、危ないから」

 

ちょっと錯乱したヨリが槍を振り回してピラニアを寄せ付けないが、アカリも近づけない。

 

「妾達は援護をしようミヤコ!」

 

「はいなの!」

 

自分より身の丈のある戦斧を構えたイリヤと、身の丈はある大きなスプーンを構えるミヤコ。

すると、後方の方から合成されたような魔物が現れ、挟撃されてしまった。

 

「ん? 何かあの魔物さん達、苦しそうなの?」

 

ミヤコが後方に現れた魔物達を見てそう言った。

 

「あっ、後方から魔物出現。私が対処します」

 

シノブが大きな片刃剣を持ち、ドクロ親父と共に構える。

 

[ライオン戦記! この蒼き鬣が新たに記す、気高き王者の戦いの歴史・・・・]

 

声が遺跡に響き、ユウキは『ライオン戦記』を閉じて、聖剣ソードライバーの中央のスロットに装填すると背後に、巨大な『ライオン戦記ワンダーライドブック』が現れる。左手を腰の裏に回し、水勢剣流水を抜刀する。

 

“変身!”

 

[流水抜刀!]

 

ユウキは叫び、スロットに装填したライドブックが開き、それに連動して巨大なライドブックも開き、青い鋼鉄の獅子が飛び出す。 水を纏った水勢剣流水を回して右手を左腕前に。そして左腕を後ろに添える。

 

[ライオン戦記!]

 

横薙ぎに振るうと水の刃が放たれ、二体のメギドを牽制すると、たゆたう水を纏った水勢剣流水を振るい、青い獅子がユウキを包み込んで水柱が上がる。その中で鎧を纏っていくと水柱が弾け、放たれた水の刃が仮面へ装着される。

 

[流水一冊! 百獣の王と水勢剣流水が交わる時、紺碧の剣が牙を剥く!]

 

〈仮面ライダーブレイズ〉へと変身したユウキは、流水のような動きで眷属ピラニアを全て斬り捨てて行く。

 

「ーーーーこの水勢剣流水に誓って、お前を倒す!」

 

ブレイズは、右手に持った水勢剣流水を左胸に持って構えながら、ピラニアメギドを真っ直ぐに見据えて言った。

 

「あはは♪ 『水の聖剣』の鎧ですか? アナタは『聖剣』が無いと本当に弱っちいですから、丁度良いですね?」

 

ーーーーキィィィィン! キィィィィン! キィィィィン!×3

 

ペコリーヌが初めて見るブレイズを見て悪気無しで言うと、何故だろうか、ペコリーヌの言葉に『水勢剣流水』、『風双剣翠風』と『土豪剣激土』が怒っているように、小さく鳴動しているような気がする。

 

“っ”

 

ブレイズが力を込めると、僅かに光り、ペコリーヌ達の身体を金色の光が包む。

ユウキ自身の持つ『強化能力』だ。

 

「でも、アナタが側にいると、安心します!」

 

“ーーーー行くよ!”

 

更にユウキ、ブレイズが力を込め、ピラニアメギドに斬りかかると、ピラニアメギドはさらに眷属ピラニアを召喚し手甲剣で応戦する。

 

「魔物を全滅させる必要はないぞい。正面に陣取っている邪魔なメギドだけを倒して、先に進むのじゃ」

 

通路を埋め尽くしそうな魔物の数である。全て相手取っていたら体力が保たないので、狙うはピラニアメギド1体とイリヤが指示した。

 

「う~・・・・。妾は今は空っぽじゃ。あまり手出しもできんが歯痒いのう」

 

「えへへ。急がず焦らずなの〜。もぐもぐ♪」

 

【悪魔偽王国軍‹ディアブロス›】はイリヤ意外はあまり武闘派ではなく、かなり危機的な状況なのだが、緊張感なく食べかけのプリンを頬張るミヤコに、イリヤ達は呆れたように半眼を作りつつ、目の前のピラニアメギドをブレイズが相手取り、その眷属らしいピラニア達をペコリーヌ達が蹴散らしていく。

 

『ごぉら、魔物共! オレの娘に、気安く近づくんじゃねぇええ・・・・!』

 

ドクロ親父が眷属ピラニアの1匹に噛み付き、そのまま宙に向かって放り投げると、後方の魔物にぶつけていく。

 

「あまり暴れないでお父さん! 混戦状態であまり派手な攻撃をすると、味方まで巻き込んでしまいます」

 

「ペコリーヌ様も、大技はなるべく使わないでくださいまし。下手をすると地下迷宮が崩壊して、わたくし達全員が生き埋めになってしまいます」

 

シノブがドクロ親父に注意をし、コッコロが【プリンセスストライク】を放とうとしているペコリーヌに注意をした。

しかし、前方はピラニアメギドと眷属ピラニア、後方はネネカの魔物達に挟まれ、このままではジリ貧になってしまう。

 

“・・・・コレを使ってみる”

 

ブレイズはホンダナーから『紺色で『Tekuu no Pegasus』と記されたライドブック』を取り出し開いた。

 

[天空のペガサス! かつて蒼白の翼を持つ神獣が、天から輝き舞い降りた!]

 

ーーーーヒヒィィィィンン!

 

“ふっ!”

 

ブレイズは水棲剣流水をドライバーに納刀し、スロットの『ライオン戦記』を閉じて、その左側のスロットに『天空のペガサス』を装填して再び抜刀すると、2冊が開かれた。

 

[流水抜刀!]

 

背後に2つの大きなライドブックが開かれると、ライオンセンキとテンクウノペガサスが現れ、ブレイズの周りを回転すると、凄まじい水の竜巻にブレイズは飲み込まれた。

 

“はぁっ!!”

 

[聖なる! ライオンペガサス! 流水2冊! 夜空を彩る獅子座が、流星の如く振り注ぐ!]

 

水の竜巻を斬り裂いて出てきたブレイズの右腕に、馬の鎧を纏い、背中には小さな翼を背負っていた。

 

「うわっ! 新しい姿なの!」

 

「アレは、確か私達のギルドハウス、イリヤさんの古城にあった本ですね?」

 

「素敵な翼〜。アカリの敏感な所をコショコショしてもらおうかなぁ?」

 

「ちょっと! 羽で変な事考えないでよ!」

 

「しかし、先程のペガサス、角があると一角獣‹ユニコーン›と同じではないのか?」

 

「ふむ。アメス様から聞いた、『炎の聖剣』と『水の聖剣』、そして『もう1本の聖剣』ができる強化ですね」

 

「・・・・・・・・」

 

皆がブレイズの新たな力に目を向ける中、ペコリーヌは何処か『羨望の視線』でブレイズを、正確には水棲剣流水を見据えていた。

 

“ーーーーふっ!”

 

ブレイズは足に力を込めて地面を踏み締めて、ダッと駆け出すと、一瞬でピラニアメギドに肉薄し、水棲剣流水で斬りつける。

 

『ガァッっ!?』

 

“ーーーーたぁっ!!”

 

『ヌァアアアアアアアアッ!!』

 

更にテンクウノペガサスの背後を見せて後ろ蹴りをすると、凄まじい脚力で後方に吹き飛ぶピラニアメギド。

ブレイズが追おうとすると、通路を眷属ピラニアが妨害する。

 

“皆! 付いてきて!”

 

[必殺読破! ユニコーン! ライオン! 2冊撃! ウォ・ウォ・ウォーター!]

 

ブレイズは水棲剣流水をドライバーに納刀して、トリガーを2回引くと、背中の翼が大きくなり、水流を纏いながら地面スレスレを飛行し、眷属ピラニアを撃破していくとその後ろをペコリーヌ達が追い、後方の魔物達も追ってくる。

そして、通路の奥に倒れていたピラニアメギドを見据えると、ブレイズはキックの態勢になる。

 

“『レオ・カスケード』!!”

 

起き上がったピラニアメギドに、水流を纏ったキックを叩き込む。

 

ーーーー【レオ・カスケード】

 

『グゥワァアアアアアアアアア!!』

 

ブレイズがピラニアメギドを撃破すると、そのまま地面が少し陥没する程に強く踏みしめると後方に向かってジャンプし、流水のような動きで魔物達の間をすり抜けながら斬り捨てていき、魔物達も恐れたのか後退していく。

 

“ーーーーふぅ”

 

ブレイズがひと息を吐くと、ペコリーヌ達と合流する。

 

「お見事です、主様」

 

「ふう。どうにかこうにか、魔物の群れは一旦追うのを止めたようですね」

 

「私、もうお腹ペコペコです〜」

 

侵入者撃退の為に放たれた魔物にしては過剰な数であったし、メギドまで出してくるとは。

 

「ユウキ。ほれ、お主の探している『本』じゃろう」

 

“ありがとうイリヤ。・・・・『ピラニアのランチ』、回収完了”

 

するとイリヤが拾ってくれた『ピラニアのランチアルターライドブック』をブレイズに手渡し、『白いライドブック』に入れると回収完了とされた。

 

「皆さんが怪我を負っていないか心配です、大丈夫でございますか?」

 

「皆無事なの〜、元気いっぱいなの、生きてるって素晴らしいの♪」

 

幽霊のミヤコは『生きている』と言えるのか甚だ疑わしいのだが、ここはツッコまないでおく。

 

“ネネカさんのいる所は、まだ先なの?”

 

「はい。あの曲がり角の向こう・・・・何気なく置かれている岩のそばにボタンがあって、ソレを押すと、『研究所』への通路が開きます」

 

目印も何もないが、そう言う細かい所を覚えるのが得意なシノブがそう言った。

そうして周囲を警戒しつつ進んでいくと。

 

「・・・・? 皆の衆、一旦止まれ! 何やら、様子がおかしいぞい? 見るがよい。まだボタンは押しておらんのに、通路への入口が開いておる。ソレに何だか、不気味な地響きがせんか?」

 

イリヤが指差した通り、入口らしいものが開かれており、妙な地響きを感じる。

 

「はい。魔物やメギドの足音とも違いますね、何でしょうコレは・・・・?」

 

と、全員が訝しそうにしていると、研究所の出入り口から飛び出してきた。

 

「・・・・む? ソコにいるのは誰だっ!?」

 

「んん? あれっ、もしかしてムイミ様・・・・?」

 

“ムイミちゃんだ”

 

「へ? あぁっ、お前ら! 何でここに!?」

 

「コチラの台詞なのですけど・・・・心配していたのですよ、ムイミ様」

 

そう。出入り口から出てきたのは、先日ユウキとペコリーヌと共に『大量破壊魔法』に巻き込まれて行方不明になっていたムイミであった。

ムイミも、ブレイズ‹ユウキ›とペコリーヌ、そしてコッコロを見て驚いていた。

 

「ふふ。主様から『大量破壊魔法』の現場にいたと聞いておりまして、心配していたのですけど。見た所息災なようで、安心致しました。つくづく、爆発にご縁があるお方でございますね♪」

 

「う〜。アタシとしてはそんなに何度も、爆発オチに巻き込まれたくないんだけど。そう言う巡り合わせっぽい。不本意な事に」

 

眉根を寄せて肩を落とすムイミだが、すぐに顔を上げて声を張り上げた。

 

「・・・・って、雑談してる場合じゃない! お前ら、何しにこんな場所に来たのか知らないけど! さっさと逃げろっ、この『研究所』は爆発するぞ!」

 

“また爆発っ!?”

 

「あのう、どういう事ですか? 私達は、『ネネカ』と言う人物に会いに来たのですけど」

 

「むう、ティアナ・・・・お前も無事だったのか、良かった良かった」

 

クリスティーナも無事のようだし、爆心地にいた者達は概ね生き残っているのようである。

 

「『ティアナ』って・・・・アナタ、何で私の『本名』を知ってるんですか?」

 

「いや、クリスティーナがそう呼んでたから」

 

“クリスティーナさんは脱獄したけど?”

 

「あぁもう、ゴチャゴチャ言うな! 兎に角逃げろってば! 地響きを感じるだろっ? 『研究所』の中心にある、『魔力炉』が暴走してるんだ! その内臨界点を迎えて、盛大に自爆する! 『研究所』は跡形も残らないぞ! 先日の『大量破壊魔法』と同等か、ソレ以上の大爆発が発生する!」

 

「うえぇっ・・・・そんなぁ、折角苦労してここまで辿り着いたのにぃ。目当ての相手にも会えず、すごすごと帰らなくちゃいけないんですか?」

 

「命あっての物種だろ。生きてりゃ、大抵何とかなるって。ソレに・・・・『ネネカ』と会おうとしても無理だぞ。アイツ、どうも攫われちゃったらしい」

 

“『ネネカさん』が!?”

 

「オマエらやアタシ達が来るより先に、王宮の軍隊がここを襲ったらしくてさ。メギドって怪人もいてさ、何かここらを彷徨いて探し物をしていて、アタシはソイツから隠れて、この『研究所』に入ったんだ。『ネネカ』は強大な存在だけど、流石に抵抗し切れずにとっ捕まったみたいだな。その時メギドや軍隊が大暴れしてアチコチ壊して、保存されてた『バグモンスター』が解き放たれちゃったんだ」

 

どうやら、その『バグモンスター』が先程ピラニアメギドと共に現れた歪な魔物達のようだ。

 

「『マサキ』の『プリンセスナイト』としての『能力』の産物だ、アイツは複数の魔物を合成できる。その際に『バグ』が生じて、本来あり得ない奇妙な魔物にしちゃうんだ」

 

“『マサキ』?”

 

「あぁ、確か『ネネカさん』の助手か、護衛のような方ですよ。何度かお目にかかりました。まだ成人したばかりと言ったの、陽気な殿方です。あの方は、ご無事なんですか?」

 

聞き覚えのない名前に首を傾げるブレイズに、シノブが解説した。

 

「『ネネカさん』は、王宮の軍隊に捕らえられてしまったと言う事ですけど。一体、何があったんですか?」

 

「アタシに聞かれても。次に襲われるのは『ネネカ』だろうとも思って、助けに来たんだけどさ〜。間に合わなくて、途方に暮れてる所。『マサキ』の事は・・・・『ネネカ』が間一髪、逃がしたみたいだけど、あの魚のメギドは、その『マサキ』を探しているみたいだったぞ」

 

“そのメギドは倒したよ。ソレで、その『マサキさん』は?”

 

「おお倒した! マサキはかなりボロボロの状態だったものの、一応さっき見つけて救助しといたから。聞きたい事があるなら、アイツに聞け。ソレよりも、さっさと逃げるぞ。『ネネカ』は自分の研究が誰かに奪われる事を嫌がって、『研究所』に『自爆機能』を付けてた」

 

その『自爆機能』が今まさに起動しているという訳だ。神経質な『ネネカ』が残した『自爆機能』である。冗談抜きで、紙1枚残さず消滅されてしまう。巻き込まれたら一溜まりもない。

しかし、ブレイズ達が使用した『転移魔法陣』はかなり離れた位置にある。間に合うか分からないとムイミに伝えると、自分達と来いと言った。

 

「『ラジラジ』は1度に数人ずつしか運べないけど、頑張って往復してもらおう。その方が多分早い。アタシも、アイツのそんな能力・・・・『空間跳躍』で、この場所まで来たし」

 

「『ラジラジ』・・・・あっ、ソレって『ラジニカーント』って人ですか? あの爆心地にいた、ちょっと不思議な見栄えの男の人?」

 

「えぇい、だから無駄話してる余裕はないから! 付いてこい!」

 

状況はゴチャついているようだし、ここはムイミの言う通り逃げる事にした。

そして、地下遺跡が崩落を始め、ムイミを先導に従って走る一同。

 

「お、お兄ちゃん! アカリもう駄目〜、限界だよぉ〜」

 

「へ、変な言い方しないの!」

 

「あとちょっとだ! もうすぐラジラジとの合流ポイントに!」

 

“いた! ラジラジさんだ!”

 

行き先の通路にラジラジがシュンッと現れた。

 

「ラジラジ! 急いで脱出するぞ! 」

 

「ん? っ! 待ってくださいこんなに大勢を連れて跳躍はふかの「良いから跳べぇぇぇぇっ!!!」」

 

ムイミがラジラジの声を遮り、ラジラジの『空間跳躍』に全員が乗り込むと、その場から跳躍したその瞬間・・・・。

 

ーーーードゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンッッッ!!!!

 

『偽ユースティアナ』が放った『大量破壊魔法』と同等の爆発が、周囲の森ごと地下遺跡を破壊した。

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