聖刃コネクト!   作:BREAKERZ

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さぁ、雷の聖剣が轟く!


貫く思い 電光一閃 雷鳴剣黄雷!

ーペコリーヌsideー

 

「・・・・1分、経過しました。今1度、最終確認致します。降伏するつもりない、と判断しても宜しいでしょうか。今なら全員、陛下の温情によって命位は助けてあげますよ」

 

『ユースティアナ』の代理人として、【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】とメギド、そして魔物の群れを率いてユウキ達の前に立ち塞がるキャルが冷徹にそう告げた。

 

「未だ昏睡状態の陛下がお目覚になる為には、大量の魔力や生命力が必要なのです。皆さんを捕獲し、『魔法装置』に繋ぎ、陛下を復活させる為の苗床にしましょう」

 

“ーーーーつまりソレって、あの『ユースティアナ』って人の為に『生け贄』になれって事?”

 

「キャルちゃん・・・・本当に、どうしちゃったんですか。暫く姿が見えなくて、私達、取っても心配してたんですよ。何でそんな、『悪者』か、『敵』みたいに・・・・私達を脅して、虫けらみたいに扱うんですか。私達は『友情』を、大事な『絆』を結んだお友達の筈でしょう?」

 

キャルの変貌に、ユウキは何とか冷静さを取り保とうとするが、ペコリーヌは未だに信じられない、と言うか信じたくないと言いたげに、キャルに縋るように問い掛ける。

 

「ねぇキャルちゃん、恥ずかしがり屋の可愛いキャルちゃん・・・・アナタの言ってる事は全部、いつもみたいな照れ隠しでしょう? 本当は私達の事を、大事に思ってくれてるんでしょう?」

 

「・・・・降伏の意志はないようですね。では約定通り、皆さんを殲滅します。ーーーー【王宮騎士団‹NIGHTMARE›】、進軍せよ。魔物達、奴らを食い殺せ。『メデューサメギド』達、ユウキから『聖剣』を全て奪え!」

 

『イヒヒヒヒ・・・・! 恐怖でカチコチにしてあげる!』

 

『やっちゃおうか、姉さん! 妹よ!』

 

『ヒャハハハハッ!』

 

必死に呼び掛けるペコリーヌの事を無視し、キャルは攻撃を開始させた。

その中に、蛇の姿をした髪を生やした人型に、上半身は爬虫類の鱗を思わせる刺々しい装甲に覆われ、顔の造形は蛇そのものを思わせる見た目であり、メギド魔人共通のデザインである本の意匠は、胸と背中に確認した『メデューサメギド』が、ソレも3体も動き出した。

 

“来る! 皆構えて!”

 

「・・・・キャルちゃん! ねぇ、全部嘘でしょう?」

 

ユウキが『水棲剣流水』を出し、他の皆も武器や拳を構える中、ペコリーヌだけはこんな状況なんて信じたくないように、キャルに呼び掛け続ける。

 

「ペコリーヌ様、お辞めください・・・・今のキャル様は、明らかに様子がおかしいです。わたくし達の良く知る、キャル様ではございません」

 

「うう・・・・そう言えば、キャルちゃん見た目がちょっと変わってますね? 何でしょう、あの不気味な仮面は?」

 

コッコロに諌められるが、ペコリーヌは聞こえていないのか、キャルの顔に着けた仮面をジッと見据えていた。

 

「(まさか・・・・あの仮面を着けているせいで、キャルちゃんは変になってるんでしょうか? アレは、『洗脳装置』か何かですか?ーーーーそうとしか思えません。だってキャルちゃんは、あんな酷い事を言うような子じゃないですから。私がどんなお馬鹿な事を言っても、ちょっと怒るだけで許してくれましたよね? コレまでは、ずうっと!)」

 

ペコリーヌの脳裏に、キャルと過ごした『思い出』が蘇る。

 

「(冗談を言い合って、笑い合って、仲良くしてきた『お友達』です! あの仮面に、『洗脳装置』によって・・・・キャルちゃんは操られてるんです!)」

 

何の根拠も無い憶測を信じ込み、ペコリーヌは剣を構える。

 

「(多分、『陛下』って呼ばれてる『アイツ』に! 私達の『敵』に!ーーーー『ユースティアナ』! ううん、本名は『千里真那』でしたっけ・・・・?)」

 

ペコリーヌの脳裏に、自分から全てを奪った『ユースティアナ』、『千里真那』が、コチラを見て虫けらでも見るような目で、嘲るような笑みを浮かべる姿が、アリアリと浮かんだ。

 

「(アナタは私から『名前』や『立場』だけでなく、『お友達』まで奪うんですか!? 何の『権利』があって、『理由』があって、そんな悪い事をするんですか・・・・!?)」

 

何もかも奪われた。そしてまた『大切な物』を奪われた。憎き『敵』に、そう考えれば考える程、ペコリーヌの頭に血が昇っていき、視野が目の前にいるキャルと、その背後にいるであろう『千里真那』の幻影しか見えなくなり、その場からダッと駆け出していった。

 

 

 

 

 

ーユウキsideー

 

“っ! ペコさん! 何してるの!?”

 

「ペコリーヌ様!? いけませんっ、飛び出しては!」

 

周囲は魔物や兵隊だらけ、そして3体のメギド達も迫っている。1人だけ突出などしたら取り囲まれてやられてしまう。あまりにも悪手、いや、下策にしかならない。

 

「だって、あの仮面を引っ剥がさないと! キャルちゃんを取り戻さないとっ、助けないと・・・・!」

 

ユウキとコッコロが静止するように声を掛けるが、ペコリーヌは聞く耳を持たず、突進していった。

 

「・・・・いけません、ペコリーヌ様は我を失っております」

 

“キャルちゃんの事で頭がいっぱいになって、周りが見えてないし、声も聞こえていないんだ”

 

ペコリーヌを止めようと、ユウキとコッコロが動こうとした・・・・が。

 

『『『シャァー!!』』』

 

“っ! コッコロちゃん!”

 

3体のメデューサメギドが襲い掛かり、ユウキはコッコロを抱えて回避すると、ユウキ達がいた地点に口を大きく開けた蛇の頭蓋骨の模様が施された2本の剣、計6本の剣が地面に叩き込まれ抉れた。

 

“コイツらの相手もしないと、ペコさんの所にいけない・・・・!”

 

更に、騎士団から弓や攻撃魔法が迫ってきた。射手や魔法使いはリノが弓で攻撃しているが、数の暴力で裁ききれないやうだ。

剣や槍を持ってくる騎士団や魔物達はダイゴとマサキが背中を預け合いながら戦っている。

 

「やれやれ。握り潰される林檎になった気分だ。戦闘は好きだけどね、一方的に蹂躙されるのは快くはないな」

 

愚痴りながらもクリスティーナはシズルと共に騎士団や魔物を相手に奮戦していた。

 

「ーーーー皆、集まれ! 『天楼覇断剣』をまた召喚して、敵を切り崩す! ソコから脱出するぞっ、早く!」

 

「皆さん、なるべく私の側に! 最悪の場合、意地でも『空間跳躍』をして皆さんを脱出させます!」

 

「死ぬぞ馬鹿! せめてもうちょっと敵から離れて、空間に仕掛けられた魔術的な罠の薄い処を選ばないと!」

 

無茶をしようとするラジラジをムイミが制する。

 

「お、お待ち下さい! ペコリーヌ様が飛び出してしまっております、あの方を引き戻さないと! わたくし達だけ、脱出はできません!」

 

「・・・・最悪の場合、彼女を置き去りにする事と考えるべきだ。酷なようだが、全滅するよりマシだろう」

 

3体のメデューサメギドと水棲剣流水で応戦しているユウキのサポートをしているコッコロがそう言うが、激情に駆られて勝手に突撃してしまったペコリーヌを見捨てると言う選択するクリスティーナ。

 

「そんな・・・・! わたくし、納得しかねます! そうでしょう、主様?」

 

“そうだ、ね!! 流水!!”

 

ーーーーザバァァァァァァァァン!!

 

『『『ウワァアアアアッ!!?』』』

 

その選択に納得できないコッコロに同意すると同時に、ユウキは水棲剣流水を地面に突き刺すと、メデューサメギド達の足元の地面から、水柱が噴射し、3体を吹き飛ばした。

 

“(急いでペコさんを・・・・ん?) あ、アレは!?”

 

「・・・・主様?」

 

ユウキが戦場の一角に視界に入り目を見開くと、コッコロめその方向を見る。

ソコにはーーーー。

 

 

 

「ーーーーやだやだやだっ、近づかないで! 来ないでっ!」

 

「ーーーーあっ、にいちゃんがいる! 助けて〜!」

 

「ーーーーうえぇええん! 逃げても逃げても魔物さんが追いかけてくるのぉ、怖いよ〜! 助けて、お兄ちゃん!」

 

 

 

ウサギの被り物をし、大きなニンジンのような剣を持ち、ピンク色の長髪を2つの三つ編みにしている獣人‹ビースト›か良く分からない幼い少女。

オレンジ色の髪をサイドポニーにした露出の高く、動きやすさを重視した格好をしている活発そうな幼い少女。

そして薄紫色の長髪を水色のリボンてツインテールにしている、東国風の衣装をしたエルフの幼い少女が魔物から逃げており、ウサギの少女とエルフの少女は涙目になっていた。

 

“『ミミちゃん』!? 『ミソギちゃん』!? 『キョウカちゃん』!?”

 

「・・・・あの子達は何だ? どうして、こんな場所にいる? 敵の仕掛けた何らかの罠、でもなさそうだが・・・・偶然、戦場に踏み込んでしまった迷子達か? 何とまぁ間の悪い!」

 

“【リトルリリカル】の子達だ!”

 

「ふむ? 主様、あの子達とお知り合いなのですか? 【リトルリリカル】・・・・?」

 

“僕が助ける!ーーーー黄雷!!”

 

ーーーーピシャァァァァンン!!

 

ユウキが名を呼ぶと、水棲剣流水が『雷の聖剣 雷鳴剣黄雷』となり、ソードライバーも黄雷のエンブレムに変わると、ユウキはこの『聖剣』と相性の良い『ワンダーライドブック』を『ライドブックホンダナー』から取り出す。

 

[ランプドアランジーナ!]

 

黄色い本、『ランプドアランジーナ・ワンダーライドブック』を開くと、声が流れた。

 

[とある異国の地に、古から伝わる不思議な力を持つランプがあった・・・・]

 

音声が流れると、ユウキ『ワンダーライドブック』を閉じて、ソードライバーの左側のスロットに装填すると、背後に巨大な『ランプドアランジーナワンダーライドブック』が現れ、『雷鳴剣黄雷』を抜刀する。

 

[黄雷抜刀!]

 

雷鳴剣黄雷を抜刀するとスロットに装填したランプドアランジーナワンダーライドブックが開き、それに連動して背後の巨大なランプドアランジーナワンダーライドブックも開き、『ランプの魔人 ランプドアランジーナ』が飛び出し、ユウキが黄雷を振るい、左手を黄雷の後ろに手を添える。

 

“ーーーー変身ッ!”

 

[ランプドアランジーナ!]

 

『『『ぐぁぁあっ!!』』』

 

下から斬り上げる様に振り上げた雷刃が起き上がって迫り来るメデューサメギド達を巻き込むと、ランプドアランジーナがユウキを包み込み、雷柱が上がる。やがて雷柱が収まり、放たれた雷刃が頭部に装着される。

 

『黄雷一冊!ランプの精と雷鳴剣黄雷が交わる時、稲妻の剣が光り輝く!』

 

左半身を覆う金色の鎧、ランプドアランジーナを召喚できる左肩にランプを装備し、更に左肩からマントを靡かせて、稲妻を纏った雷の剣士、その名は・・・・。

 

“ーーーー『仮面ライダーエスパーダ』! 僕は僕の思いを貫く!”

 

エスパーダに変身したユウキは、雷鳴剣黄雷を、前に『侍』である『ルカさん』から教えてもらった、『居合斬り』の構えを取って、身体の上体を前屈みにして腰を落とした前傾姿勢となり、右足を前に出して身体を支え、左足を後ろに伸ばし、右足で地面を強く踏み締めると全身に電流が流れ、ユウキ、イヤ、エスパーダは更に強く右足で地面を踏み締めたその瞬間、

 

“ーーーーふぅぅぅぅ・・・・はぁっ!!”

 

 

 

ーーーードンッッ!!!

 

 

 

 

その瞬間、まるでその場に落雷でも落ちたかのような轟音が響くと、エスパーダは【リトルリリカル】との間にいる魔物達を・・・・一瞬で斬り捨てていった。

 

『???・・・・ーーーーーーーー!?!?』

 

斬り捨てられた魔物達は、自分達の分かたれた身体を見て、自分達が斬られた事を認識すると、声にならない悲鳴を上げて消えていった。

 

 

 

 

 

ーコッコロsideー

 

「うおっ!? なんじゃありゃあ!?」

 

「何と言う加速力だ!? 一瞬で魔物達を斬ってしまった!?」

 

「弟くんが駆け出した瞬間、雷が走ったように見えたよ!」

 

「それどころか、物凄い音で耳がキーンってなりましたよ・・・・!」

 

「はっははははぁっ! 坊や! またぞろ面白い『聖剣』を手に入れたではないかぁ!」

 

「ノウェム。彼の持つ『聖剣』について、アナタは知らないのですか?」

 

「う~ん・・・・『前の世界』のアイツは持っていなかった。でも、何処かで見た気がするんだよ。『此処』じゃなくて、『現実の世界』で・・・・?」

 

「あ、主様! 置いて行かないで下さいまし!」

 

コッコロは急いでエスパーダの後を追った。あまりの轟音とスピードに、騎士団も魔物達も数瞬だけ硬直してしまっていた。

 

 

 

 

ーエスパーダsideー

 

“ミミちゃん! ミソギちゃん! キョウカちゃん! 大丈夫!?”

 

「えっ!? もしかしてその黄色いの、にいちゃん!?」

 

「うああああ〜ん! お兄ちゃ〜ん! 怖かったよぉ〜!」

 

“もう大丈夫だからね”

 

【リトルリリカル】の子達を追い回していた魔物達を一瞬で斬り捨てたエスパーダが声をかけると、ミミとミソギが抱き着き、エスパーダは雷鳴剣黄雷を地面に突き刺すと、穏やかな声でミミとミソギの頭を優しく撫でた。

 

「ユウキさん・・・・命懸けで私達を助けに来てくれたんですね、ちょっと見直しました」

 

ユウキの事を普段は『へんたいふしんしゃ』扱いしているキョウカも、素直にお礼を言った。

 

「わ、私は大丈夫ですから。ミミと、ミソギを・・・・」

 

“っ! 危ない!”

 

エスパーダはキョウカを抱き上げると、キョウカの後ろから剣を振り下ろしてきたメデューサメギドの攻撃を黄雷で受け止めた。

 

「ひゃわわっ、何のつもりですか!? だ、抱き上げないで下さい!////」

 

“そんな事、言ってる場合じゃ、ないよ!”

 

エスパーダが押し出すように払うと、メデューサメギドは後退し、他の姉妹らしいメデューサメギド達と合流した。

 

『喰らいなっ!!』

 

「! ユウキさん、見ちゃダメです! ミミとミソギも! 早く目を閉じて!!」

 

“!”

 

「どうしたのキョウカちゃん?」

 

「なんで慌ててるの?」

 

「説明は後でするから! 早く!!」

 

メデューサメギドの1体の目が光ろうとした瞬間、エスパーダに抱き抱えられていたキョウカが目を閉じてエスパーダの顔を覆うように抱き着くと、ミミとミソギの目を閉じる様に言う。

 

『ーーーーカァッ!!』

 

「急いで!!」

 

“「「!!」」”

 

そして、メデューサメデューサの目から凄まじい光が放射されそうになり、エスパーダとミミとミソギが目を閉じ、凄まじい光が自分達を包んだ様に瞼の裏で感じた。

光が収まった気がして瞼を開けて周囲に目を向けるとーーー周りにいた魔物達が石化した。

 

「ん? なんだコレ!? 魔物達がカチンコチンの石になっちゃったぁ!?」

 

「ふぇぇ? どうなってるの?」

 

「あのメギドって魔物のせいだよ! 本で読ん事があるもん! 目を合わせた人を石に変えちゃう蛇の頭をした女の人の姿をした魔物、『メデューサ』だと思ったんだけど! by『良い子の魔物図鑑』!」

 

“助かったよ、ありがとうキョウカちゃん”

 

「キョウカちゃんは勉強頑張ってるもんね!」

 

「スゴいよキョウカ!」

 

「////」

 

ミソギとミミが驚くと、エスパーダから降ろされたキョウカが話すと、エスパーダやミミとミソギから褒められ、キョウカは顔を紅くした。

 

『『シャァー!!』』

 

“・・・・・・・・ハァッ!!”

 

ーーーーズババババババババァンン!!

 

すると、残りの2体のメデューサメギドが髪の毛の蛇や手の甲に仕込まれた鞭を伸ばしてエスパーダを攻め立てるが、エスパーダは黄雷を雷速の速さで振るって蛇や鞭を斬り捨てる。

 

『『ガァアアアア!!』』

 

『妹達よ!!』

 

髪の毛の蛇を斬られ悲鳴を上げる妹のメデューサメギド達に駆け寄る姉のメデューサメギド。

 

“・・・・一気に終わらせる!”

 

エスパーダは好機と見て【リトルリリカル】に言葉を発する。

 

“【リトルリリカル】の皆! 目を閉じて耳を塞いで! すぐに片付けるから!”

 

「「「うん!/はい!」」」

 

“ーーーーはぁっ!!”

 

【リトルリリカル】の3人はエスパーダの言葉に頷き、ミミのウサ耳をミソギとキョウカが片手でそれぞれ塞ぎ、もう片方の手で自分の耳を塞ぎ、手が空いているミミはミソギとキョウカの片耳を両手を広げて塞ぐと、3人は目を閉じだ。

 

「『トルエノ・デストローダ』!!」

 

エスパーダは黄雷をソードライバーに納刀し、トリガーを引く。

 

[必殺読破! 黄雷抜刀! アランジーナ一冊斬り! サンダー!]

 

雷鳴剣黄雷の刀身に稲妻を纏い、居合斬りの体制に入る。

 

『お姉様! またアイツあの技を!』

 

『狼狽えるな! あの技は一直線にしか走ってこない! ならば、3方向から攻撃だ!!』

 

『流石!!』

 

メデューサメギドはエスパーダの正面の左右に別れて同時に攻め込む。

しかしーーーー。

 

“ーーーーはぁっ!!”

 

ーーーードドドドドドドドォォォォンッ!!

 

エスパーダがダッと駆け出すとその姿が消え、メデューサメギド達の視界が突然、雷閃に埋め尽くされると3体の首が一瞬に身体から斬り離され、その後に落雷が発生し3体を追撃した。

 

『『『ーーーーっ!?!!?』』』

 

3体のメデューサメギドは声にならない悲鳴を上げて落雷の中で消えると、3人は光の粒子となって集まり、1冊のライドブックとなった。

 

[メデューサ蛇伝]

 

『MEDUSA JADEN』と記された『アルターライドブック』は、エスパーダが取り出した『白い本』を取り出すと、『メデューサ蛇伝アルターライドブック』を吸収した。

 

“ーーーー『メデューサ蛇伝アルターライドブック』、回収完了”

 

エスパーダは『白い本』に表示された文字を読んでから、ミソギてキョウカの肩を叩いて、2人がソッと目を開けるともう大丈夫と頷き、【リトルリリカル】は目と耳を開けた。

 

「お見事です、主様! そのまま、彼女らを連れてコチラへ!」

 

「うん! 急げユウキ! こっちに来い!」

 

メデューサメギド達を倒し、ムイミ達の方でも敵の戦列を切り崩せたようである。

敵はどうやら、キャルを中心に動いているようで、逆方向に逃げれるべきと判断した。

 

“了解! 【リトルリリカル】の皆! ついてきて!”

 

「「「はい!/うん!」」」

 

エスパーダが【リトルリリカル】を連れてコッコロ達と合流した。

 

「・・・・そう言えばキャルには、『魔物を操る力』があるようだったな。距離を取ればその『支配権・影響力』が薄れて、少なくとも魔物は動きを鈍らせる筈だ」

 

「ど、どう言う事でしょう? キャル様にその様な『力』がある等、聞いた事がございませんが・・・・?」

 

「お前達には言えなかったのだろう。私にも詳しい事は分からんが、アレで中々複雑な娘のようだ」

 

クリスティーナがキャルの『力』の事を言うが、同じ【美食殿】のギルドの仲間である筈の自分達でも、そんな事は知らなかった。

 

“・・・・僕達、もしかしたらキャルちゃんの事、そんなに詳しく知らないのかも知れないね”

 

「そ、その様な、事は・・・・」

 

エスパーダが自問するように言うと、コッコロも否定したいが、あまり強く出られなかった。

そして脱出する手筈が整ったと言うのに、未だにキャルしか見えていないペコリーヌの姿があった。

 

ーーーーキィィィィン・・・・キィィィィン・・・・。

 

“っ! ペコさん!”

 

すると、『聖剣』がざわめく様に鳴動するのを感じ、エスパーダは嫌な予感を感じてペコリーヌに向かって声を発するが、ペコリーヌは周りの声なんて聞こうとせず、キャルの方に突っ込んで行った。




エスパーダの動きは、鬼〇の刃の雷の呼吸をモデルにしています。
そして次回、猪突猛進の猪姫に、闇に堕ちた猫の1撃が。
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