ただ一人の魔法使い   作:たまに現れる人

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第十話 「裸族と友達」

 新しい仕事をして数日が経っただろうか?

 仕事自体は楽しいんだけどみんな癖がありすぎる。

 

 裸の変態は居るわ、紫の大男は居るわ、夜中にダウトばっか言ってる奴は居るわ、鳥人間は居るわ、変な宗教の信者は居るわで、何とかするの大変だった。

 

 特に鳥人間は怖かった〜。

 だって全身に鳥の頭つけてんだもん。

 マジグロテスクだった。

 おまけにそれが本物の鳥の頭とわね。

 そして右手に鳥の頭掴んでたな。

 

 あと変な宗教の信者の奴。

 何だったっけな?

 確かプリン教とか言って、プリン勧めてきたな、勿論断ったけど。

 だけどそれが良くなかったんだろうな。断るやいなや旅館内破壊しまくってた。

 あれが俗に言う過激派ってやつ?

 

 まあそんな事はどうでもいいんですよ。

 今結構な問題に直面してましてね。

 それが十分な睡眠が取れない事なんですよ。

 夜になったらいっつもいっつもダウトダウトダウトダウトうるさくて眠れないの。もう気狂いそう。

 だからね今こう思ったんだ。

 もうこの仕事やめようかな。

 いや帰って寝ればいいじゃんて思うじゃん?だけどね帰ろうとしても女将さんが帰らしてくれないの。

 だから毎日同じ部屋で寝てんだけどさ、もうどんだけ滞在してんのあの人達?

 最近はさ夜以外にも朝方ぐらいのダウトしてるしさ、多分あの人達呪われてるかもしれないよ。

 で今の俺の状態としては目がバキバキです。

 隣の部屋からダウトダウトダウトダウト聞こえてきて、外からは「裸族の何が悪いんだよ!裸になればな生まれた姿に戻るんだよ!」と声が聞こえる。

 確かに生まれた姿に戻るけどさ、生まれた姿より毛深くなってるかもよ。

 誰かと離しているのだろうか?もう少し聞いてみよう。

 

 「だけどな裸族ってあれじゃん。トイレでう●こした時ちゃんとお尻拭かないといけないじゃん。絶対一回はう●こ拭き取れて無くて椅子とかに座ったら付いてそうじゃん。」

 「あのな、それを乗り越えてこそ真のラゾラーだぞ。」

 

 ラゾラーって何だよ!マヨラーみたいに言うんじゃねーよ!

 

 「え〜。でもさ冬とか絶対寒いじゃん。」

 「寒い、冬は寒い、だから何度もラゾラーをやめようと思った。だがラゾラーとは忍耐ということを教わったんだ。」

 誰から!!?

 多分その人ただのバカか変態だよ。

 

 「そんなこと誰に教わったんだ?」

 「ラゾラーの師匠だ。」

 そんなのいんの!?

 

 「師匠は凄かった。春でも夏でも秋でも冬でも裸だった。そして街中でも裸だった。」

 師匠露出狂だったー!!!

 

 「いつか俺もそうなりたいと思ってる。」

 なるなよ、犯罪だからな!

 「だが師匠は何度も監獄に入っている。何故だろう?」

 犯罪犯してるからだよ! 

 「たが師匠は監獄でも裸で過ごした。点呼の時も、ご飯の時も、労働の時も、風呂の時も、就寝の時も裸だったと聞いている。笑えるだろ?」

 笑えねーよ。

 こえぇよ。あとよく看守さん許可出したな。

 「師匠はもういないが、あの世で笑って見てくれているかな?もしかしたら俺がまだ未熟なラゾラーだから俺のことを笑い者にしてるかもな。」

 師匠の方が笑い者だよ!

 

 「おっ···そうか···」

 めっちゃ引いてんじゃん。ありえないぐらい引いてんじゃん。

 もう何言っていいか分からなくなってんじゃん!

 

 「だかなそんな師匠を俺はリスペクトしてる。だからいつか俺も師匠の様に。」

 だからなるなよ!犯罪者になるぞ!

  

 あと人の部屋の前でそんな会話すんな!

 

 

 

 気づくと朝になっていた。

 そしてヘルメスは女将さんに退職届を渡した。

 「今までお世話になりました。」

 そう言ってヘルメスは女将さんに深々と頭を下げた。

 

 

 

 旅館近くの街道。

 

 ヘルメスは家(洞穴)に帰ろうと街道を歩いていた。

 

 ···次の仕事探さないとな。

 

 ヘルメスはこう思っているがヘルメスは意外にお金を持っており、貯金は五百万L(ロンド)ある。

 何故こんなにお金を持っているのかと言うと、一年前まではペットの散歩などの安全な仕事ではなくドラゴン討伐、森サソリ討伐、魔人族退治などの命がけの仕事ばかりで報酬を沢山貰っていたためこれ程のお金を持っている。

 

 仕事見つかるまで森サソリ刈りでもするか···

 

 そう思っているとあるポスターに目が止まった。

 それは城のような建物が載っていたポスターだった。

 そしてそのポスターにはこう書かれていた。

 イーストン魔法学校、生徒募集中。

 入学試験三月。

 

 学校か···俺もそろそろ七歳になるし学歴はつけときたいよな。

 ······よし、イーストンに募集中してみよう。

 

 

 

 そう決めたヘルメスは家(洞穴)に帰り入学試験の対策を練っていた。

 

 ヘルメスはボロボロのベットの上で座っている。

 

 どんな試験なんだろうな?

 ドラゴンとか出てくるかな?出て来たら退治するけど。

 試験だから筆記とか実技あんのかな?

 多分俺は実技楽勝だと思うけど、筆記は難航するだろうな。

 

 

 

 それから数カ月が経ち、今日がいよいよイーストン魔法学校の入学試験。

 

 イーストン魔法学校それは魔法界の中枢を担う数々のエリートを送り出してきた名門校であり、この学校の卒業生は魔法局に勤める者が多く政府職員養成機関とも言われている。

 その入学試験試験は当然超難関。

 そしてその試験担当するのがこの学校の教員であるこの私···

 

 アールド・マッソスである。

 

 アールドは男性で黒色のローブを着ており黒髪の短髪でアザは一本。

 アールドは自分の教員室で今年の入学試験の志願者達を見ていた。

 

 全く校長先生も無茶な事を言うものだ。

 私なんて試験官などしたこと無いのに。

 

 アールドは志願者名が載っている資料を見た。

 

 さて今年の志願者には······!!

 

 

 当たり前だけど同じ歳の子が沢山居る。

 でもこの中に居る過半数は落ちるんだよな。

 気を引き締めねぇと。

 そういう事で入学試験の前に友達作りだー!

 

 「しゃー!いくぞ!エイエイオー!!」

 ヘルメスは左手で拳を作り上に掲げた。

 

 周りの人達はヘルメスの事を頭おかしい奴、関わらないでおこうと思った。

 

 

 

 この子は黄色の目に黄色の髪、外に黒色のローブを着て中には白いワイシャツを着てネクタイをつけている。

 アザは二本。

 お父様元気でしょうか?

 僕はあともう少しで入学試験が始まります。

 どうか応援ほどお願いします。

 

 

 

 この子はミントグリーンの目に緑髪、外に黒色のローブを着て中には白いワイシャツを着てネクタイをつけている。

 アザは一本。

 「ふぅ~。大丈夫、大丈夫あれだけ勉強したり魔法の練習してきたんだ。きっと大丈夫だよ。」

 この子はそう呟き自分に言い聞かせた。

 うぅ···お腹いたい。

 

 「大丈夫か?そんなうずくまって。腹痛いか?」

 ヘルメスはその子に声をかけた。

  

 「どうして僕なんかに声を···」

 「どうしてって···うずくまってたから。どうしたんだろうと思ってさ。」

 「それじゃ自己紹介といこうか。」

 「いきなり!?」

 「君からお願い〜。」

 「え······えっと僕の名前は、カレィジ・アリスター。」

 「俺は、ヘルメス・ドレイク、よろしく。」

 ヘルメスはカレィジと握手した。

 

 「それじゃ今から俺とお前は友達だ。」

 「え!?」

 「という事でカレィジついてこい、友達作りするぞ。」

 「いや僕は···」

 「さあ行くぞ!」

 ヘルメスはカレィジの腕を引っ張って友達作りの旅を続けた。

 

 この人···人の話聞かないタイプだ···

 

 

 

 この子は桃色の目に白髪、外に黒色のローブを着て中には白いワイシャツを着てネクタイをつけている。

 アザは一本。

 凄い人の数···私馴染めるかな···

 いや馴染むんだ!

 頑張るぞーー!!

 

 

 

 「なあカレィジなんであそこだけ人がめっちゃ居るんだ?」

 ヘルメスは人集りを指差した。

 「あそこは彼が居るからだよ。」

 「彼って?」

 「知らなかったの!?」

 「いやそんなに驚くことか?」

 「驚くことだよ。だってあの人集りの原因は···」

 

 「ちょと行ってくる。」

 「ちょと···!」

 ···駄目だこの人、人の話を聞かなくて人の話を最後まで聞かないタイプだ。

 

 「はいすんませんね。すんませんね。すんませんね。」

 ヘルメスは人集りの中に入り奥へと進んで行った。

 

 

 この人集り···やはり僕にはお父様の様に人を惹きつける才能がある。

 お父様いつか貴方の様な男前に···

 

 「おいお前かこの人集りの原因は。」

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