ヘルメスはアドラ寮内の廊下を歩きながら自分の部屋を探していた。
「えーと五百十三号室は何処かな〜?」
ヘルメスはしばらく寮内を歩きやっと五百十三号室見つける事が出来た。
「おっ、あったあった。」
「さて誰がルームメイトかな?」
レアン寮、何処の部屋。
「張りきって最初に部屋に着いちゃったけどルームメイト誰なのかな···」
「話が通じる人だといいな〜。」
「そういえばヘルメスくん何処の部屋なんだろう?暇だったら遊びに行こうかな。」
すると部屋の扉が開いた。
「いざ新しい部屋にGO TO GO!!」
そう言いながらヘルメスが部屋に入って来た。
話が通じる人···話が通じる人······
「キーーー!!」
「なんだカレィジと一緒の部屋だったんだ。てっきり変な人と一緒の部屋になると思ったよ。」
「僕は変な人と一緒になっちゃったけどね!!」
「あ、そうそうカレィジにお願いしたいことがあるんだ。」
「なに?」
「寝てる時はいびきかかないでね。控えめに言ってぶん殴るぞ。」
「全然控えめに言えてないよ!?」
「あとこの家のルールとかあるの?夜中大きな声で叫んじゃいけないとか?部屋の中を壊しちゃいけないとか?」
「多分二つともしちゃいけないと思うよ!!」
「ならこれを読むといいよ。」
カレィジはそう言って良い子は守ろう!部屋内ルールブックをヘルメスに渡した。
そしてヘルメスは渡されたルールブックを読んだ。
「え!?部屋の内装とか変えれんの!?」
「え!?」
「え!?どうしたの!?」
「部屋内で魔法実験しちゃいけないの!?」
「せっかく試してみたかった実験があるのに···」
「なにしようとしてたの!?」
「やめて、やるなら外でやって!!」
しかしまあこの部屋、石で作られた暖炉とご親切に本棚もあるし、しかも壁には知らん画家の絵画かざってある。
暖炉はありがたいけど、絵画はいらないかな。
「じゃあまず最初にベッド決めだ!!」
「いやこういうのって最初に来た人じゃ···」
「じゃあまず最初俺ね。俺はここがいい!!」
そう言ってカレィジの荷物が置いてあるベッドを選んだ。
「いやそこ···」
「てことでここのベッド俺で決まりね。」
「キーーー!!」
カレィジは渋々隣のベッドに移動した。
やっぱりこの人話通じない。
イーストン学校、何処かの教室。
「今日は皆さんにこの魔法界で一番基本的な魔法を教えます。」
イーストン魔法学校教師、マルヴィナ・メビタブル。
今回はあのとんがった帽子をかぶってはいなかった。
多分あの帽子は式典などの時にかぶるものだろう。
「じゃあ私がまずお手本を見せます。」
「シャイング。」
そう言いながらマルヴィナは持っている杖を円を書くように動かした。
そして杖の先端が光った。
「これは暗闇なので光を確保する魔法です。」
「この魔法はそっと撫でるようなイメージで杖の先に魔力を送り込みます。」
ヘルメスは珍しく杖を持っていた。
隣にはカレィジが座っている。
「杖なんか投擲にしか使ったことねえよ。」
いや、そもそもそんな感じに杖使わないから。
杖をそうやって使う人初めて聞いたよ。
こわっ······
でもこういうのって挑戦あるのみって言うし。よし人生初、杖で魔法を使ってみよう。
「シャイング。」
すると杖の先端ではなく杖を持ってる左手が光り出した。
「やっぱり手が光っちゃった。」
「やっぱりってなにー!?」
え···?
初めて見たんだけど、この魔法で杖じゃなくて手が光り出す人···
大丈夫?ほんと大丈夫?ヘルメスくん本当に大丈夫?病気とかじゃない?
あとめっちゃ光強くない!?
尋常じゃない光の強さしてるけど!?
「どうして、どうしてそうなるの!?」
マルヴィナがツッコミを入れてきた。
「いや普通手じゃなくて杖が光るよね!?」
「いや先生、俺杖で魔法を使ったことないんです。」
「じゃあ今までどうやって魔法を使ってたの!?」
「あと先生···俺杖で魔法を使うの不得意です。」
「じゃあなんでここにいんの!?」
「いやー、これから学校生活問題が山積みですな〜。」
ヘルメスくんなぜ他人ごとみたいに!?
「いや、ちょっと待ってください右手だったらできるかもしれません。」
「そ、そう?」
ヘルメスは杖を右手に持ち、もう一度その呪文を唱えた。
「シャイング。」
だがこれも杖の先端ではなく持っている右手が光り出した。
「だからそうじゃねえって!!」
「てかそれどうやってしてんの!?先生も知りたいんだけど!!」
「コツはですね。手に魔力を送り込むような感じで頭の中で光をイメージしながら。」
なんかヘルメスくん先生に教えているんだけど!?
そして先生も真剣に聞いているんだけど!?
「いや違いますよ。もっと手に魔力を送るイメージで。」
だから何で教えてんの!?そしてそれをなんで先生は真剣に聞いてんの!?
アドラ寮、五百十三号室。
「そういえばヘルメスくんは神覚者って知ってる?」
「突然なんだ?まあ知ってるぞ。あれだろあれ。」
多分知らないなこの人···
「神覚者はねこの魔法界のトップに位置する存在なんだ。」
「へぇ~。」
ヘルメスはベットに横になりながら部屋内ルールブックを読んでいた。
多分この人僕の話聞いてないだろうな。
「······そしてその神覚者になりたいのなら···」
ヘルメスは寝ていた。
だから人の話をちゃんと聞いてーー!!
ホウキ乗りの授業。
「それでは今からホウキの扱い方の授業を行います。」
イーストン魔法学校教師、マルヴィナ・メビタブル。
生徒の横にホウキが一つずつ置いてある。
「それではまずホウキを浮かせることから始めましょう。」
「飛べと命令し、ホウキを浮かせます。」
「それでは始め!!」
「飛べ···」
ヘルメスはそうホウキに命令したがホウキは浮かなかった。
「飛べ、飛べ、飛べ···」
だがホウキは浮かなかった。
「······飛べ。」
ヘルメスはそう言いホウキを手で持ち上げた。
「出来た。」
「いや出来てないよ!?」
「それ命令して(ホウキを)持ち上げただけだからね!!」
「持ち上げた?何のこと?」
「···じゃヘルメスくんもう一度やってみてよ。」
「飛べ、飛べ······飛べやわれ!!」
するとホウキは勢いよく上に浮き上がった。
そしてそのホウキを掴んだヘルメスも勢いよく上に浮き上がった。
と、飛び過ぎー!!
え?ホウキって命令しただけであんなに浮くものなの?
こわいんだけど、本当にこわいんだけど。
ヘルメスは左手でぶら下がりながら浮かんでいるホウキを掴んでいる。
「ヘルメス・ドレイク降りてきなさい!!」
「先生そんなこと言われたってね。降りられたらすぐに降りてますよ。」
するとその場にとどまっていたホウキは前に進みだした。
「あ、ヤッベ。なにか嫌な予感が···」
そしてホウキは暴れ馬のように飛びだした。
「アヤヤヤヤヤヤヤ。」
「ヘルメスくん大丈夫ー?」
「大丈夫じゃなーい!!」
でしょうね!!
だがだんだんヘルメスは慣れてきたのかホウキを乗りこなすことが出来てきている。
あれ?なんか慣れてきてない?
あと、あれだけの時間片手でぶら下がっていられるものなの?
と言うかこの状況を楽しんでない?
「凄いぞカレィジ!!これめっちゃ楽しい!」
楽しいのはいいけど。ヘルメスくん···今授業中だよ。
ホウキって初めて乗ったけどホウキってこんな楽しい乗り物なんだ。
あとこれ手の向きを変えることによって自分が行きたい方向に行けるよ。これ凄い発見かも!?
「ヘルメス・ドレイク早く降りてきなさーい!!」
「だから先生、降りられたらすぐに降りてますよ。」
その日ヘルメスは一日中ホウキを乗り回した後、校長に呼ばれ一週間ホウキ使用禁止と命令された。
しかもそのホウキの乗り方は左手だけでホウキを掴み、ぶら下がると言う独特な乗り方だった。