ただ一人の魔法使い   作:たまに現れる人

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第十七話 「ヘルメスとアイラス」

 イーストン魔法学校校内尋問室。

 壁は白く、今回は無数のロウソクに青色の炎が灯って浮いている。

 そのせいか部屋が少し青く見える。

 

 「ヘルメス・ドレイクよ。ここに来た理由は分かっているであろう。」

 「···図書室の本出しっぱにして部屋に帰ってたからですか?」

 「違う。」

 「じゃあ三日間虫歯チョコ買い占めてたからですか?」

 「違う。」

 「じゃあ校長の茶葉にタバスコ入れたからですか?」

 「そんな事をしておったのか。」

 「全然違う。」

 

 「それにしても校長この部屋っていつもはこんなに明るいんですね。俺、入学試験の最終試験で一回ここに来たんですけどあの時暗くてあんまりよく見えなかったんですよ。」

 

 「話を逸らすのではない。」

 「ゴホン。」

 

 「君の最近の問題行動の数々は魔法局のほうで問題になっておってな。学校の事で問題になるのはマッシュ・バーンデッドに次ぐ二番目と言われているぞ。」

 マッシュ先パイも一回こんなことあったんだ。

 

 「退学とは言わぬが謹慎処分命令が出ておる。」

 「ということでヘルメス、君は今日から一ヶ月謹慎ね。」

 「え···?」

 

 

 

 次の日。

 「ヘルメスくん学校···あ、謹慎期間だったね。」

 「それじゃあ行ってくるよ。」

 「あと絶対に部屋から出たら駄目だからね。」

 カレィジは一時限目の授業に向かった。

 

 「いってらっしゃーい。」

 ヘルメスはベットに寝転がりながらカレィジの漫画を読んでいた。

 

 ······謹慎期間だし優雅に漫画読んで···なんて言うわけないだろう!!

 ヘルメスは読んでいた漫画が本棚に直した。

 

 ということで、マーチェット通りに行ってきまーす。

 

 (テレポーテーション。)

 

 

 

 魔法局何処の会議室。

 「最近の犯罪組織はあの一件以来減少傾向に至っています。」

 魔法局局員、カイセー・ツッコミー。

 「だがまた新しい犯罪組織増えてるのは事実だろう。」

 神覚者、ライオ・グランツ。

 「ですがあの一件以来犯罪組織が減少しているということもまた事実です。」

 神覚者、オーター・マドル。

 

 するとカイセーの横にある人物が突然現れた。

 

 「あれ?ここマーチェット通りじゃない。」

 座標ミスったー。

 座標適当でいいやって思って。座標適当にしたら何処ここ···

 やけに高そうな絵画とかでかい机が置いてある。

 

 「どちら様ですか?あなたは···?」

 ヘルメスは辺りを見回した。

 「スーーーー、ちょとすいません。」

 ヘルメスは後ろを向いた。

 

 本当何処ここ!?

 しかも神覚者様いるし!!

 マジで何処ここ!?

 

 ヘルメスは正面を向いた。

 

 え〜と右の方から、ライトケイン、デザトケイン、フレイムケイン、ソードケイン、アイスケイン、ノレッジケイン···

 wow! very dangerous(ワオ! ベリーデンジャラス)の場所に移動しちゃた。

 さてどうするか、俺は今謹慎期間中だから名前を言ったとしたら下手すれば退学になりかねない。

 

 ······めっちゃ見てくるじゃん。俺のことをめっちゃ見てくるじゃん。

 

 「あのうもう一度聞きますが、あなたはどちら様でしょうか?」

 「俺は······」

 どうしよう何も思いつかねぇー。

 「ここの清掃員のブラフマー···」

 「······!!」

 ヘルメスは何かの魔力を察知した。

 

 なんだ?この魔力量尋常じゃないぞ。 レベルで言えばアザ二本以上···

 「ちょと急用を思い出したので失礼します。」

 「おい!!ちょと待て!!」

 ライオがそう言うもヘルメスはその場から逃げるように空間魔法で消えた。

 

 何だったんだ?

 レインはそう思った。

 

 「ブラフマー···?」

 ツララはそう呟いた。

 

 

 

 魔法局遠くの森の中···

 

 「お願いします助けてください。命だけはご勘弁を···」

 二本アザの全身血まみれの男性が土下座をしながらそう言った。

 その男性の前には二本アザの白銀髪で紫色のローブを着た男性が立っていた。

 

 「そう言われてもあの方を復活させる為には貴方の心臓が必要なんだよね〜。まあ二線魔導師なら誰でもいいんだけど。」

 「アイアンストーン。」

 すると土下座していた男性の頭の上に四角形の金属の塊が落ちてその男性の頭は潰れた。

 そして白銀髪の魔法使いは背中に手を突っ込み、心臓を奪い取った。

 

 「これでまたあの方に出会うのが近付きましたね。」

 

 「おいおいこんな森の中で何してる?」

 

 誰だ?

 白銀髪の魔法使いはそう思いその声が聞こえた方を向くと真っ白な仮面をつけた青髪の子供が立っていた。

 

 「もしかしてレ●プか?でもやり過ぎじゃない?頭潰れてるし···どんだけ激しいプレイをしたんだよ。」

 

 この魔力量···こいつがあの部屋から感知したやつか。

 しかし何故心臓なんかを持っている?

 

 この魔力量は二線魔導師···!!

 

 「申し遅れました私はエンシェント教団のアイラス・イーガと申します。」

 「早速ですが貴方の心臓を頂きます。」

 

 「マジで···?」

 

 

 

 アイラスとヘルメスの戦いはややヘルメス優勢だった。

 

 「アイアンヘイル。」

 金属の無数の塊がヘルメスを襲った。

 そしてヘルメスは降ってくる金属の一つをキャッチした。

 

 この材質···鉄か。

 

 なら···

 

 (フレイムキャノン。)

 

 ヘルメスはアイラスに向かって炎の球体を放った。

 

 そしてアイラスに炎の球体が命中するとアイラスは煙幕の中に包まれた。

 

 溶けたか?

 かなり魔力出力上げたんだ溶けてないと困る。

 

 煙幕が晴れるとアイラスの前に厚さ一メートルの鉄の壁が現れていたが中心部が溶けていた。がアイラスは無傷だった。

 

 そう簡単に勝たしてくれねえか。

 

 「私の鉄の壁を破るとはなかなかですね。なので貴方の心臓は是が非でも頂きます。」

 

 「セコンズ···アイアンウェーブ。」

 

 すると液体化した鉄の波がヘルメスに向かって流れた。

 

 鉄の波なんて初めて見た。

 しかも完全に液体化した鉄とは。

 飲み込まえれたら全身打撲じゃ済まないな。

 骨二本ぐらい持っていかれそう。

 

 だがどうする、個体なら炎で溶かしてなんとかするつもりだったが液体となるとあの時のように容器を作るしかない。

 だが今そんな暇はない。

 チェンジズ···いやあれを使うためには対象物を二、三秒見ないと使えないし。

 そして今はそんな暇はない。

 

 なら今俺が出来ることはただ一つ。

 

 爆風で飛ばす。

 

 (ソニックムーブ!!)

 

 すると鉄の波は衝撃波によってアイアンの方に弾き飛んだ。

 

 ビンゴ!!

 

 「フッ···」

 アイラスは鼻で笑った。

 

 すると弾き飛んだ鉄の波は再びヘルメス向かって流れた。

 

 「嘘だろ···」

 

 鉄の波はヘルメスを飲み込んだ。

 

 

 「もう死んでしまいましたか。」

 「心臓を頂こうと思いましたがこれでは心臓は潰れていますね。」

 「私の落ち度でした。もう少し手加減していれば···仕方がありません。別の二線魔導師を狙いに行くとしましょう。」

 アイアンはそう言いその場から去ろうとした瞬間···

 

 「誰が死んだって?」

 鉄の波からヘルメスが飛び出てきた。

 

 ヘルメスの両手からは血が垂れ流れている。

 そして着ている服は所々破けており。

 ヘルメスの腹筋が見えていた。

 

 まさか生きていたとは、あれで死んだと思っていたのですが。

 

 「言っとくが俺の生命力はゴキブリ以上なんだよ!!」

 

 「最大出力···!!」

 「フレイムキャノン!!」

 

 すると炎の球体ではなく炎の光線がアイラスに向かって飛んで行った。

 

 そして炎の光線はアイラスに衝突するとさっきよりも濃い煙幕がアイラスとヘルメスを飲み込んだ。

 

 煙幕が晴れるとアイラスは無傷だった。

 そしてアザは三本になっていた。

 そして···アイラスの杖は金属光沢のある槍になっていた。

 

 サモンズかよ。

 これはマジで困ったな。

 

 この方強いですね。なにせこの私にサモンズを使わせたのですから。

 アイラスのサモンズ···それは鉄の神(アラハバキ)。

 

 「今度はどんな魔法だ?また波か?それとも鉄の塊を飛ばしてくるやつか?」

 

 あれ程の出血をしているのにまだそんな事を言える余裕があるのですね。

 

 こいつ今まで戦った奴で一番強えぇ。

 この戦いだけはふざけちゃいけねぇ。

 ふざけちゃ殺られる。

 こちとらあと時の波のせいで手と足から血が止まらねーし。

 骨も五本持ってかれてる。

 もう一度あの波を食らえば俺でもひとたまりもない。

 

 「そうですよ。そのとうりです。私のサモンズでは鉄の波を起こしついでに鉄の塊を空から飛ばす。それが私のサモンズ···」

 

 「アイアンヘビーウェーブ。」

 

 するとさっきの鉄の波よりも大きく、鉄の塊は鋭利な形になってアイラスはヘルメスに放った。

 

 さっきよりも波の背が高い。しかも塊も鋭利になっている。

 さてどうする?もうこっちに向かってきているぞ。

 すげぇ面白れぇ。

 この感情の高ぶりは二年ぶりだろう。

 

 「ありがとよアイラス!!」

 ヘルメスはアイラスに向かって真っ直ぐに走り出した。

 

 あの方何をするつもりなんでしょうか?

 あのまま突っ込んで来られたら波に飲み込まれるというのに。

 

 ヘルメスは鋭利な形をした鉄の塊を避け鉄の波の前で高く飛んだ。

 

 これは取りましたね。

 

 鉄の波は空中にいるヘルメスに向かって空中だというのに鉄の波を流した。

 

 そしてヘルメスは何かを上に投げた。

 ヘルメスは足元にナルコムパスを放ち鉄の波に衝突した時のその衝撃波によってヘルメスは真っ直ぐアイラスに飛んで行き、ヘルメスとアイラスとの距離が一メートルなった。

 

 ヘルメスは左手をアイラスに向けるとタイミング良く上から先ほどヘルメスが投げた鋭利な形をした鉄の塊がヘルメスの左手とアイラスと顔面に重なるとヘルメスはある魔法をアイラスに放った。

 

 (ソニックムーブ!!)

 

 すると鋭利な形をした鉄の塊がアイラスの左目に突き刺さった。

 

 この方私の鉄を···!?

 

 「まだだぞ!!」

 

 ヘルメスはアイラスの顔面に左手で握った。

 

 この方まさか···!!

 ですがゼロ(キョリ)ですよ!?

 「貴方にも被害が···」

 

 「被害だぁ?そんなの関係ねーよ。」

 「お前を殺すのにこのくらいの被害は許容範囲だろ。」

 

 (フレイムキャノン!!)

 

 そしてヘルメスの魔法をもろに食らったアイアンは、よほど衝撃波の勢いが強かったのかアイラスの顔面はヘルメスの手から離れ、遠くの山まで吹き飛び衝突した。

 

 

 

 まさかこの世界にまだあの方と同レベルの魔法使いがいらっしゃったとは。

 世界は広いですね。

 

 ヘルメスがどんどん歩きながら近づいてくる。

 

 「おいアイアン···お前はどうして心臓を集める?」

 「あの方のためです。」

 アイアンはゆっくりと立ち上がった。

 

 「あの方とは?」

 「時期に分かります。」

 

 「貴方に一つ聞いておきたいことがあります。貴方の名前は何ですか?」

 「俺はヘルメス・ドレイク。」

 「ヘルメス···いい響きです。覚えておくとしましょう。」

 

 「一つ言わないといけないことがあります。」

 「人類はまた闇へ戻る。」

 

 「それは···」

 

 すると横の方から漆黒の大剣がヘルメスに向かって飛んできた。

 そしてヘルメスはそれを素早く察知し避けた。

 

 「何もんだ?」

 

 すると森の中から黄色髪の紫色のローブを着た二本アザの男性が出てきた。

 

 「やあやあ家(うち)のアイラスがお世話になったな。」

 「自己紹介をしよう、俺はダスプレト・タルボ。」

 「こいつと同じエンシェント教団の者だ。」

 

 敵意はない、ならこいつの目的は···

 

 「あらあらエンシェント教団上位の者がこんな子供にやられちゃって。」

 ダスプレトはアイラスに近づきそう言って、ダスプレトはアイラスを抱えた。

 

 あくまで俺の目的はアイラスの回収。

 

 「おいちょと待て。」

 

 「またお前とは会うかもしれないな。」

 そう言ってダスプレトは漆黒の炎に包まれて消えた。

 

 「何だったんだ?」

 「痛ッ!!」

 「···アドレナリンが切れたらもうこれだ。」

 「アドレナリン注射とか売って欲しいな。」

 

 「それにしてもあの大剣の形···パルチザンを使った時の大剣に似てるような···いや気のせいか。」

 「さっさと帰ろ。」

 ヘルメスは帰ろうと一歩踏み出したその瞬間···

 

 「痛ッッッたー!!」

 そうだったアイラスに両足一本ずつ(骨)持ってかれてるんだった。

 

 仕方ない、嫌だけどあれ使うしかないな。

 

 (テレポーテーション。)

 

 

 

 部屋に戻るとヘルメスは悩んでいた。

 

 帰ってきたのはいいけど···今からどうしよう。

 部屋から出ちゃいけないって言われてるし、怪我治そうにもそんな魔法作ってしないし···

 ······よし今夜魔法薬庫にバレずに入ってくすねよう。

 しかも普通の魔法薬庫じゃないよ。

 保健室の魔法薬庫にからちょっとくすねるだけ。

 まああそこ庫じゃなくて棚だけどね。

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