Q・ウルトラマン 吸血宇宙人現る!   作:ノザ鬼

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 毎度、毎度のアレです(笑)

 みんなとと話をしていて思い付いたネタを小説として起こしました。


 また、くだらい事にお付き合いください。


その1

** ハジメニ **

 

 

 ここに記した文章は、とあるヨーロッパの小説家(19世紀末〜20世紀初頭)が、執筆の為に集めた資料の中から発見されたものを元に書かれている。

 

 その資料は、他のものとの決定的な違い…。

 

 それは、巧妙に隠されていたと言う事である。

 

 まるで、決して人の目には触れない様に…。

 

 

 それは神の悪戯か、悪魔の誘惑か…。

 

 作業中に、山積みされていた本が、崩れ床にぶち撒けられた。

 

 その中の一冊の本のハードカバーの中から顔を覗かせた羊皮紙…。

 

 そこに書かれていた【バンパイアーセージン】の伝説の起源は、我々人類を驚かせるには十分な内容…。

 

 否!

 

 突拍子もない内容であった。

 

 

 

 その経緯を少しだけ…。

 

 

 その小説家が偶然…。

 

 いや、必然だったのかも知れない…。

 

 知った【串刺し公】の伝説…。

 

 串刺し公の伝説は、小説家の好奇心を刺激し、物語を書かせるに十分な存在へと昇華した。

 

 そして、夢中で集めた公の資料の山…。

 

 その整理作業中に発見されたのだ。

 

 

 我々がよく知るバンパイアに関する知識。

 

 

 銀に弱い。

 

 大蒜(ニンニク)の臭いを嫌う。

 

 十字架が弱点。

 

 

 これらは、発見された資料の事件が元で広まったのかもしれないのですから…。

 

 

 

『BGM(スタート)』

 

「これからこの文章を読む間、あなたの目はあなたの体を離れ、この不思議な世界の中に入って行くのです。」(ナレーション)

 

 

 

 

 

** 星 **

 

 

 ここに書かれた物語は、ある青年の証言を元にしている。

 

 

 時は、中世…。

 

 所は、欧州…。

 

 歴史すら否む、果てしなき冒険へ…。

 

 愛馬「ビートル」を駆る、この青年……。

 

 

 その青年は、騎士団の一つ【カトク隊】に所属していた。

 

 この【カトク隊】は、数ある騎士団の中でも不思議と言っていい程に記録が残っていない。

 

 何か特別な任務で活動していたのではとの噂もあった。

 

 が、確かめる術は無い。

 

 

 青年は…、あっ…。

 

 青年では、何か味気無い…。

 

 そうですね…。

 

 ………。

 

 ……。

 

 …。

 

 では、この青年を【ハヤタ(仮)】とでもしておきましょう。

 

 思い付きの名前なので、深い意味は無いですから…。

 

 

 話が逸れましたね…。

 

 では、改めてハヤタ(仮)…。

 

 【(仮)】も取りましょう(笑)。

 

 では、本当に!

 

 

 

 

 

 一連の事件の後に、ハヤタにより語られた物語…。

 

 本人曰く、夢でも見ていた様だった。

 

 別の人格が自分の中に居る。

 

 そんな感覚だったと…。

 

 

 事件の始まりは、通常のパトロールの任務だった…。

 

 とある伯爵の領地に差し掛かった時…。

 

 

 耳を劈(つんざ)く、

『キィィィィィ!』

 音が、

『ィィィィィン!』

 頭上から降って来る。

 

 驚く馬を、

『ヒヒィィィィィン!』

 手綱の一引きで、

「どうどう。」

 落ち着かせる。

 

 そして…。

 

 音の正体を、

「あれは…。」

 探る様に、

「何だ?」

 上を向く。

 

 二つの瞳が映すのは青き玉。

 

 そして…。

 

 追い駆ける赤き玉。

 

 神秘の天体ショーに心を奪われ、馬上で棒立ちになっていたハヤタ。

 

 

 

 突如!!!

 

 赤き玉が、

『ギュィ…。』

 加速して、

『ィィィィィン!』

 青き玉へ迫る!

 

 

 見つめる眼が、

「お…。」

 更に開かれ、

「ぉぉぉぉぉ!」

 驚きを表す。

 

 

 青と赤の球体の距離が、

『ギュ…。』

 一気に詰まり、

『ォォォォォ!』

 肉迫する…。

 

 まるで、意思を持つかの様に…。

 

 そして…。

 

 二つの玉は、

『カッ!』

 閃光を、

『ガッ!』

 放ち、

『ィィィィィン!』

 衝突する!

 

 

 互いの力が作用し、ベルトル分解される。

 

 その力に弾かれ、二つの玉は落下方向を変える。

 

 

 青き玉は、ハヤタから見て向こう側へ。

 

 

 赤き玉は…。

 

 

 咄嗟に、

『バシッ!』

 手綱を打ち、

『ゴッン!』

 鐙(あぶみ)で蹴り、

「ハッ!」

 疾走り出…、

「ハッ!」

 そうとするハヤタは相当の手練。

 

 直後…。

 

 ハヤタの世界は、光に包まれた…。

 

 

 

 後の報告で、星が十キロメートル程離れた場所に二つ落ちた。

 

 そこは二箇所共に、直径百メートル程に焼け何も無かった。

 

 と…。

 

 

 

 

 

** 噂 **

 

 

 星の落下は、世間に色々な噂のネタも投下した…。

 

 人々が、噂の踊らされる。

 

 中でも[落ちた星には、金や銀でできていた!だから、星はあんなにも輝いているんだ!]は、一獲千金に目が眩んだ人々を惹きつけた。

 

 それは、砂糖に群がる蟻の如く、人々を集めた。

 

 

 当然の如く、人が集まれば騒ぎとなる…。

 

 それが、金銭目的なら尚の事である。

 

 喧嘩は日常茶飯事…。

 

 暴動寸前まで行った事もあったとか…。

 

 

 ついに、この土地を納める伯爵が軍隊を率いて乗り出す事態になった。

 

 軍隊による現場の完全封鎖による人々の締め出しが速やかに行われる。

 

 仕方なく追い出された人々が、封鎖された地域の取り巻きとなった。

 

 

 だが…。

 

 その事に、不平不満の為に口を開く者は誰一人として居なかった…。

 

 この場の皆が、伯爵の性格を知っていたからであった。

 

 その厳格さは、己だけでなく他者…、領民のみならず、領地を通る者にまで及んだと言う…。

 

 

 

 伯爵指示の軍隊による徹底的な捜索は、この場に投下された噂を全て駆逐した…。

 

 

 結果は…。

 

 

 焼け焦げた鐙(あぶみ)の片方。

 

 

 

 もう一箇所では、黒く焦げたサッカーボール台の石。

 

 この石は、この辺りのものとは違い、表面に小さな穴がブツブツと無数に空いていた。

 

 

 その調査結果を人々に伝え、星の落下の噂の幕引きとした。

 

 

 この事に…。

 

 意気消沈する者…。

 

 まだ、見付かって無いお宝があるに違いないと思う者…。

 

 人の数だけ思いがあった。

 

 

 

 

 

** 城 **

 

 

 人の噂も七十五日…。

 

 だが、それよりも早く事態は収拾へと向かった…。

 

 

 まだ、何か見付かっていない物があると信じて彼の地へで探す者達がちらほらと…。

 

 だが、毎日の成果と比例し…。

 

 一人減り…。

 

 また、一人減り…。

 

 当然の如く…。

 

 誰も居なくなった…。

 

 

 伯爵の調査から二ヶ月が過ぎようとする頃だろうか…。

 

 人々の間に、新たな噂が広まり始めた。

 

 

 それは…。

 

 伯爵の城が、可怪しい。

 

 と言うもの…。

 

 

 伯爵の姿を見なくなった…。

 

 兵士も何処か虚ろである。

 

 使用人も、青白い顔で何処か生気が無い…。

 

 昼間は、その巨大な門を閉し、開くのは日が傾いた夕刻…。

 

 いや、もっと相応しい言葉が…。

 

 それは…。

 

 逢魔が刻。

 

 誰もが、納得である。

 

 

 そんな、禍々しい噂と共に…。

 

 また、夜の帳が降りる。

 

 

 そして…。

 

 今宵も、噂が現実を纏い、街に怪しさの気となり立ち込める。

 

 人々は、早々と帰宅すると戸口や窓を閉めた。

 

 それも固く、硬く…。

 

 それは、街全体が息を殺し恐怖の夜をやり過ごそうとしている様だった。

 

 

 

 

** 街ニテ **

 

 

 捻(ひね)くれ者と言うのは…。

 

 どの時代でも…。

 

 どの場所でも…。

 

 必ず居るものである。

 

 この私を含めて(笑)

 

「コホン…。」

 

 話を戻そう。

 

 

 手にした瓶を、

『グビッ…。』

 一気に煽り、

「クソッ!」

 悪態をつく…、よりも激しく悪態を吐く。

 

 なんとも忙しい男である。

 

 仕事帰りの至福の一杯。

 

 それが、この男のささやかな楽しみ…。

 

 いや、人生であった。

 

 それが、街に漂う噂と雰囲気に、おあずけを食らっているのだ。

 

 行き付けの酒場は、まだ酔の…、宵の口だと言うのに店を閉めようと客を追い出す。

 

 仕方無く、酒の瓶を売ってもらい飲みながら悪態をつきながら帰る…。

 

 それが、最近のお決まりである。

 

 

 煽る瓶が、

『トン…。』

 天を向き、

『トン…。』

 最後の足掻きと、

『トン…。』

 上下運動で、

『ピチョン…。』

 最後の一滴を、

「あ~ん。」

 絞り出す。

 

 受け止めた口の中で、

『クチュ。』

 味を噛み締め、

「もう、ねえじゃねえか!」

 怒りに変える。

 

 

 それを鎮めたのは理性ではなく、生理現象だった。

 

 左右に振る首が、

『キョロキョロ』

 音を出し、

「何処か…。」

 探し始める。

 

 

 自分の内蔵されたメーターの上昇と共に、歩きから、早足へ…。

 

 限界付近では、当然駆け足になっていた。

 

 

 そして…。

 

 お決まりの、

「もう、限界だ!」

 言葉と共に路地裏へ滑り込む。

 

 

 

 一心地、

「ふぅ…。」

 安心が口から抜ける。

 

 

 その男の背後に、

『…。』

 満月を、

『カ…。』

 背に、

『カシ…。』

 近づく、

『カシャ…。』

 影の足音。

 

 

 伸びる影が、

「!?」

 男の影に重なる。

 

 だが、生理現象は止められずに、首だけで正体を確認しようとする。

 

 一気に、

「あっ!」

 酔が醒め、

『スーッ…。』

 口が、

「こ、これは…。」

 言い訳を探す。

 

 そして、脳はこれから自身に起る事を考える。

 

 最初は、

〔暫くの投獄…。〕

 一番軽いものを、

〔下手をすれば死刑だな…。〕

 次に最悪。

 

 脳裏に浮かぶ、この土地を納める伯爵の顔が、最悪に拍車を掛ける。

 

 

 気配の迫り、

「あの!」

 来る速さは、

「その!」

 言い訳よりも早い。

 

 

 何とか、

「ち…。」

 収まった生理現象に、

「違うんです!」

 振り向きざまに、

「衛兵さん!」

 謝る。

 

 

 

 

** 恐怖 **

 

 

 月の光が逆光となり、

「え…。」

 男に衛兵の顔に、

「衛兵さ…。」

 影を、

「ん?」

 作る。

 

 背筋を駆け登る感覚は、

『ゾクッ!』

 自らに課せられる恐怖よりも、

『ゾワゾワ!』

 本能を刺激した。

 

 影に塗り潰された顔に、赤く光る両方の眼は恐怖の光を放つ。

 

 その光の視線に、

「あっ…。」

 射竦(いすく)められ、

「わわわわ…。」

 男は全身を石に変えられる。

 

 衛兵の伸ばした、

『スーッ。』

 両手の指が、

『ガシッ!』

 男の両肩に、

『グググッ。』

 深く食い込む。

 

 喉が、

「ぐっ…。」

 悲鳴でなくて、

「あぁ…。」

 苦悶の音を絞り出す。

 

 衛兵の強い力が、

『グイッ…。』

 男を自らの方へ引き寄せ始める。

 

 

 この力に、男を抗わせたのは…。

 

 

 影に塗られた口が開いた。

 

 それを男に判らせたのは…。

 

 衛兵の歯である。

 

 それも特徴的なモノ。

 

 上下左右に一本ずつの犬歯。

 

 【牙】と呼ばれる人には無い種類の歯である。

 

 それを、力で男の首筋に立てようと迫る。

 

 それも人ならざる力で…。

 

 

 未知の恐怖が、

「や…。」

 男の力を、

「止めろ!」

 日頃よりも増していた。

 

 だが、

『ギリッ…。』

 その抵抗が、

「助けて…。」

 恐怖の時間を伸ばす。

 

 

 男に残された最後の手段…。

 

 全身に力を入れ、防御の体制に…。

 

 目を食い縛り、現実から意識を切り離す…。

 

 それが精一杯だった。

 

 

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