Q・ウルトラマン 吸血宇宙人現る!   作:ノザ鬼

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その6

** 勝利 **

 

 

 その静寂は、

『ゴクリ。』

 カトク隊の誰かの出した音で破られた。

 

 

 そして…。

 

 止まった時が動き出す。

 

 

 その瞬間は、

『バッ…。』

 小さく。

 

 次は、

『バッ!』

 大きく、

『グォォォォォォォォォ!』

 派手に!

 

 頭の内部に仕掛けられた爆弾が、

『ドォォォォォォォン!』

 表面を引き裂き弾け飛ばす。

 

 それは…。

 

 連載的に、

『ブォン!』

 次は胴体、

『ブォン!』

 その次は脚と、

『ブォン!』

 バンパイアーセージンの全身を、

『ブォォォォォン!』

 粉々にした。

 

 

 その衝撃に、

「……。」

 体と心を揺さぶられ、

「…。」

 放心するカトク隊員達。

 

 

 勝利の確認とばかりに、ゆっくりと両手で作る十字の構えを解く光の巨人。

 

 

 やはり、

「かっ…。」

 最初は、

「勝った?」

 イデ隊員。

 

 

 反応し、

「だ…。」

 自分にも、

「だろうな…。」

 言い聞かせるキャップ。

 

 

 

 その間は、勝利の確認の時間。

 

 ゆっくりと、天を仰ぐ光の巨人。

 

 軽く曲げた両膝は、

『すーっ…。』

 大地を捉え、

『…。』

 タメを作る。

 

 

 その行為は、

『…。』

 カトク隊のメンバーを、

『……。』

 釘付けにする。

 

 

 そして…。

 

 

 一気に振り上げる両の腕が、

「シュワッチ!」

 タメを解放し光の巨人を宙へと舞い上げた。

 

 

 驚きは、カトク隊のメンバーの声ではなく、

『!?』

 お馴染みのマークを上げさせる。

 

 

 光の巨人が描く空の軌跡が、

『キィィィィ…。』

 カトク隊の視線を無意識に追わせ、

『ィィィィィン!』

 光の点となるまで魅了する。

 

 

 それは光の点が見えなくなっても、カトク隊のメンバーの意識を空へと向けさせたままだった。

 

 

 

 そこに、

「キャップゥゥゥゥゥ!」

 声がかかる。

 

 

 それに、カトク隊のメンバー全員が振り向きで応えた。

 

 

 そこには、

「みんなーーー!」

 右手を大きく振る人影。

 

 

 見開いた目は、

「ハヤタ!?」

 驚いたとイデ隊員。

 

 

 小走りで、

『タッタッタ。』

 メンバーに近付いたハヤタの、

「無事だったのか!?」

 肩を軽く叩き迎えるアラシ隊員。

 

 

 ちらりと空へ向けたハヤタの視線は、

「彼に…。」

 今は見えなくなったあの光の点に、

「助けられました。」

 向けられていた。

 

 

 聞きたい事は、

「ハッ…。」

 山程あるぞの表情の、

「ハヤタ…。」

 イデ隊員が前に出ようと右足を踏み出す。

 

 

 それを、

『スーッ。』

 さり気なく差し出した左手で制止し、

「そうか…。」

 笑顔で、

「無事で良かった。」

 迎える。

 

 そして…。

 

 今にも質問で爆発しそうなイデ隊員を、

「よーし。」

 次の指示で、

「後処理が待ってるぞ!」

 これ以上は聞くなとキャップ。

 

 

 不満そうなイデ隊員の肩を、

『ポンポン…。』

 軽く叩き、

「ほら、行くぞイデ。」

 アラシ隊員が促した。

 

 

 表情が、

「はぁ~い…。」

 不満だとイデ隊員。

 

 諦めきれない思いが、

『とぼとぼ…。』

 足取りを重くさせる。

 

 

 改めて、

「行くぞ。」

 向き直り、

「ハヤタ。」

 命令を出したキャップ。

 

 

 それに、

「はい!」

 笑顔で、

「キャップ!」

 力強く応えるハヤタ。

 

 

 

 

** エンディング **

 

 

 最初は、

「おい…。」

 優しく、

『ユサユサ…。』

 揺するアラシ隊員。

 

 次第に、

「オイ!」

 大きく

『ガサガサ。』

 揺さぶる。

 

 そして…。

 

 最期には、

「オイ!」

 右手が、

『バシッ!』

 頭へ一撃。

 

 

 

 痛みが、

「へっ…。」

 意識を、

「むにゃ…。」

 覚醒させる。

 

 

 

 口調は、

「何、寝てやがる!」

 少しだけ怒りを込めて。

 

 無理矢理に、

「起きろって!」

 突っ伏す体を起き上がらせる。

 

 

 虚ろな目が、

「アラシ…。」

 起こした人物を認識する。

 

 少しの間は、

「もう…。」

 意識を、

「バンパイアーセージンの後始末は終わったのか?」

 夢の中から浮上させる時間。

 

 

 瞬間、

「寝ぼけるな!」

 怒りのスイッチが、

「何が、バンパイアーセージンだ!」

 完全に、

「様子を見に来たら、このザマか!」

 入る。

 

 

 右から、

『キョロキョロ。』

 首を振り、

「ここは…。」

 現実を確かめる。

 

 

 怒りを通り越し、

「ここは、科特隊の資料室!」

 呆れの域に突入する。

 

 

 自分に、

「あれ、僕は?」

 問いかけた。

 

 

 その反応に完全に、

「お前、資料整理するって…。」

 怒りの毒気を抜かれる。

 

 

 その言葉で、

「あぁぁぁぁぁ!」

 意識が夢から現実へと戻る。

 

 左右に振る首は、

「そうだよ!」

 何かを求め、

『ガサガサ。』

 両手で資料をかき分けた。

 

 本を持ち上げ、

「大発見だよ!」

 下を覗き込み、

「アラシ。」

 何かを探す。

 

 が…。

 

 見付からずに、

「確か、ここに…。」

 次の本を持ち上げる。

 

 

 その動きを、

「はっ…。」

 ため息を交え見詰めるアラシ隊員。

 

 

 資料の山を崩しそうになり、両手で抱え戻すと言うお約束を繰り返すイデ隊員。

 

 

 そして…。

 

 ようやく見付け、

「あった!」

 取り出した紙束。

 

 それを、

「見てくれ!」

 嬉しそうに差し出す。

 

 

 訝しげに、

「これが大発見だって…。」

 受け取る。

 

 

 自慢気に、

「どうだ、凄いだろう!」

 腰に手を当てる。

 

 

『カサッ…。』

 

『カサッ…。』

 

 しばらく、紙を捲る音だけがこの空間を満たす。

 

 

 そして…。

 

 紙を捲る音が止まる。

 

 ゆっくりと、

「イデ…。」

 口を開き、

「これは凄い発見だ…。」

 大袈裟に…。

 

 いや…。

 

 正しくは…。

 

 わざとらしく、重い口調で言うであ。

 

 

 自慢は、

「だろう。」

 有頂天へと昇華され、

「これを見付けた時は震えたよ。」

 正しい判断を奪う。

 

 

 それには名前があった。

「はっ。」

 嘲笑と…。

 

 何やら可哀想なモノを見る目で、

「イデ…。」

 語り掛ける。

 

 先程の紙束を、

「もう一回、見てみろ…。」

 イデ隊員へと返すアラシ隊員。

 

 

 伸ばした手で、

「アラシにも、この凄さが分かってもらえるとは…。」

 紙束を受け取り、

「嬉しよ。」

 視線を落とす。

 

 刹那!

 

『!!!!!!』

 

 驚きの、

「何だこりゃぁぁぁぁぁぁ!」

 声を響かせる。

 

 右手で、紙束を掴むと、

『バサバサ』

 何かの儀式の様に空中で揺さぶるお約束。

 

 そして、もう一度…。

 

 紙束の内容を確認するイデ隊員。

 

 左右に小刻みに動かす首と目は、

「無い!」

 何かを探す仕草。

 

 

 そう…。

 

 イデ隊員がアラシ隊員に差し出した紙束は…。

 

 白。

 

 何も書かれていない、白紙の状態であった。

 

 諦めきれないと、

「無いぃ!」

 もう一度、大きな声で。

 

 そして…。

 

 空へと向かい、

「無い!」

 叫んだ。

 

 それは、画面を止めた。

 

 

 

 これが隠されていた資料の内容である。

 

 が…。

 

 この内容の信憑性を、隠した小説家に問う事は出来ない…。

 

 もしかしたら、この内容は後の人間に仕掛けられた、小説家の悪戯かも知れない。

 

 見付けた資料の内容に慌てふためく後世の人間の顔をあの世から見て、ほくそ笑んでいるのかも知れない。

 

 だが…。

 

 真実は、嘘の中に混ぜる…。

 

 とも…。

 

 

 えっ?

 

 これはイデ隊員の夢だろう?

 

 って…。

 

 いえいえ、この物語は発見された資料の内容を隠したいと思う人達の仕業による改変かもしれませんよ…。

 

 

 残念ながら、我々には確かめる術は今のところは無いのですから…。

 

 

 

 

 

〜 終 〜

 

 




 最後までお付き合いいただきありがとうございます。


 今回、仲間との話ですが…、

 当然、ウルトラマンの話ですwww

 で、各国のウルトラマンの違いの話になり…。

 私が、
「米国のウルトラマンのスペシウム光線の腕の組み合わせは、体の前で十字架を作るんたぞ。」

 で、思い付いたネタで、後は初代要素で味付けでした。




 少しだけ、言い訳をば…。

 この小説は、実は…

 シン・ウルトラマン

 の公開前に投稿する予定でした。

 が!

 ヤル気スイッチが入らなくてズルズルと…。

 シン・ウルトラマン2(あれば)公開には間に合ったから良しとしてくださいwww




 ここに、こんな事を書いておけば…、執筆中の色々な小説を書く気になるのでは?www




 また、くだらないネタを思い付いたら、良ければお付き合いください。

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