オルクセン連邦の崩壊   作:芝三十郎

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「オルクセン王国史」原作のネタバレを含む。WEB版読了後を推奨。

あらすじ:女王は電撃的な首都制圧に乗り出す。しかし、優れた作戦計画も、実施段階では現実との間に齟齬を生じざるをえない…。


実施段階

〇X時マイナス1〜4時間――首都各所

 

 

 歴史の後景に退いていたディネルース女王は帰還し、自ら建設した連邦を解体するためにクーデターを開始した。しかし、彼女が動かせる決起部隊は、少数の女王警護隊の他は、時代遅れの儀礼用部隊だと思われている騎兵第一連隊のみ。

 

 成算が立つはずがない。もし首都防衛軍団の一部なりとも首都に進撃してくれば、早々に鎮圧されるのは目に見えている。

 

 そこで彼女は、この作戦を一種の電撃戦だと考えることで、戦力不足を補おうとしていた。

 

 ベレリアント戦争時、彼女は少将としてアンファングリア騎兵旅団を率い、敵地奥深くに侵入した。この長駆により敵主力に対する全周包囲が実現し、オルクセン軍を完勝に導いたのだと、歴史小説は書いている。

 

 しかし、全周包囲は当初の作戦計画の目標ではなかった。作戦が実施段階に移ってから生じた戦機を当時のオルクセン軍が見出し、すかさず活かした結果である。アンファングリア旅団の本来の目的は、敵後方に対する活発な襲撃であった。彼女たちは敵主力後方の電信線、鉄道、橋などを次々に襲い、通信と補給を遮断した。

 

 電撃戦と称されたこの作戦態様は、後の星欧大戦では星欧諸国の装甲戦力によって再現された。その趣旨は、機動力を生かして正面対決を回避し、敵の意思決定を混乱させ、その指揮系統を叩くことにある。

 

 自らの体験に加え、その後の戦史に学んだディネルースは、クーデター計画にそれらのエッセンスを応用したのだ。よって彼女は敵の――いや、自国及び自国軍の指揮系統の破壊を最優先する作戦計画を作成した。重視するのは機動力と奇襲効果である。

 

 第一連隊を構成するエルフ族は、元来そのような作戦に適している。エルフ兵といえば古くは騎兵、今はその後裔たる戦車兵だと、現代ではほとんどの者が思い込んでいる。しかしそれはベレリアント戦争以降の歴史的な経緯によるに過ぎない。さらに歴史を遡れば、エルフ族はもともと猟兵として活躍していた。小銃を担ぎ、徒歩で機敏に運動し、狙撃や伏撃、そのほかあらゆる奇襲でもって敵を翻弄する戦いに向いているのだ。エルフは腕力こそオークなどに劣るが、俊敏な肉体と抜群の魔術通信適性をもつためである。

 

 エルフ兵は、例えていえば全員がリアルタイムのネットワークで結ばれているようなものだ。人間ならば長い訓練を受けたエリート歩兵がやっと実現できるような高度で有機的な連携を、エルフ兵は易々とこなしてみせる。少数で多数を翻弄するのに、これほど適した種族は他にない。第一連隊は、いわば騎乗した特殊部隊なのだ。

 

 問題は兵力の不足である。わずか一個連隊で制圧するのに、首都全域は広すぎる。独裁国家ならば、独裁者と首都圏の軍部隊を抑えれば、後は何とでもなるかもしれない。しかし民主主義国家であるオルクセン連邦では権力が分散されている。逮捕すべき要人の数が多すぎた。数多い私邸に分散できるほどの兵力がないため、クーデターの常道ともいえる深夜から早朝にかけての奇襲は断念せねばならなかった。要人たちが議会なり官庁なりに出勤を終えた日中の決起とし、少ない兵力で彼ら彼女らを一網打尽にするしかないと、ディネルースは決意した。

 

 しかし、それでは軍、警察、憲兵などが組織的に動き、早々に鎮圧に向けて動き出す恐れがある。

 

 そこで、女王が自ら陽動にあたり、最上位の指揮系統を麻痺させることにした。警護隊のみを率いて大統領官邸に降下したのがそれだ。国家指揮中枢――大統領以下、政軍の重鎮全員を閣議室に呼び集め、地下の緊急事態室から引きはがした。そして御前会議と称する時間稼ぎを開始すると、彼女は直ちに全決起部隊に行動開始を指令。クーデター計画は実施段階に移った。

 

 女王の足下では警護隊が大統領官邸を占拠、閣僚を拘束して、最高の指揮中枢を真っ先に断ち切った。

 

 決起部隊の主力、騎兵第一連隊は6個ある中隊ごとに分かれて行動し、首都の各所を一斉に襲った。過去の戦争と異なり、彼女たちの襲撃目標は橋や鉄道ではない。

 

 まず1個中隊は企業を襲っている。過去に途上国で行われた数々のクーデターでは、決起部隊はラジオ局を最優先で占領したものだ。しかし今回、ディネルースはそれを無視することにした。民間テレビ局も同様である。兵力を節約する必要があるし、現代ではもっと重要な企業があるからだ。

 

 彼女が絞り込んだ襲撃対象は国営通信企業、国内最大手SNS運営企業、国営テレビ局の3社だった。

 

 最優先目標とされたのは、国営通信企業だ。具体的には、そこが管理している国営テレビ及びラジオ用の中継回線、政府や軍に提供している専用高速回線、そして首都圏と国内外のネットワークを結びつける最上位のゲートウェイ・ルーターである。それらこそ、ベレリアント戦争における電信線であり、橋や鉄道の結節部に相当すると、ディネルースはみなした。

 

 これらが停止したことで首都圏のインターネット、国営テレビ及びラジオの放送が一斉に途絶した。政府、軍と警察も専用線を失い、大容量のデータ通信ができなくなった。

 

 軍や警察には独自に管理している通信網があるから、完全な不通にはならない。しかし、やり取りできる情報量が著しく減少したことで、組織内の情報共有と意思決定の速度が大幅に低下した。ベレリアント戦争に例えれば、騎兵が敵の電信線を切り、伝令による通信を強要したのに似ている。

 

 同時並行で国営テレビと大手SNS企業を占拠し、サービスを停止させている。特に後者は重要だった。群衆が相互に連絡、あるいは扇動しあっている主な手段は大手SNSだからだ。ネットワークを遮断できたのは首都近郊と海外への接続だけで、各共和国では回線が生きている。しかし群衆が主用している大手SNSが停止していれば、各地の騒擾がいくらかは停滞すると期待できた。今時、SNSで密につながっていても、相手の電話番号も住所も知らないというのが当たり前だ。二番手以下のサービスに乗り換えるとしても、連絡網を再構築するには時間がかかるだろう。その間に事は終わっているはずだ。

 

 それにテレビもSNSも、後でディネルース自身が活用せねばならない。かつての戦争では大鷲族がばらまいた宣伝ビラに相当、いや乗倍するほどの効果を彼女は期待していた。

 

 このように情報の道筋の掌握を重視したのとは逆に、物理的な交通路の封鎖は必要最低限に留まった。1個小隊をもって首都空港を占拠。滑走路に車両をおいて離着陸を不可能にした。道路については、大統領官邸に近い大通りの交差点にバリケードと哨兵を置いて封鎖。これは実際上の効果よりも、首都の占領を示す象徴的な効果を狙っている。同様に別の1個小隊をもって首都高速の主要な出入口を封鎖したが、こちらは兵力に対して抑えるべき場所が多すぎるので、万全の封鎖はもとより期待していない。

 

 独自の警備力をもつ警察庁と国家憲兵隊司令部に対しては、各1個中隊が割り当てられた。それでも十分な兵力とはいえないが、奇襲効果によって不足を補う手筈である。都合がいいことに、その二か所は既に群衆に包囲されていた。

 

 まず、騎兵中隊は救援部隊を演じた。周辺の警官たちをかき集めて後に引き連れ、群衆たちを突撃で追い散らして庁舎を解放する――まさしく騎兵隊の登場である。

 

 アンファングリアが助けに来たぞと呼ばわって、庁舎に堂々と進入。指揮本部に案内させると、感激の面持ちで出迎えた次長以下の幹部たちを一斉に拘束した。同時に一個分隊を通信設備の占拠に専任させ、全土との連絡を絶つ。こうして彼女たちは国家憲兵と警察の頭脳をまたたくまに刈り取った。

 

 女王が最大の兵力を投じたのは国防省である。占拠すべき機関が多く、手間取れば首都近郊の部隊を呼び寄せられてしまうからだ。その敷地には行政機構としての国防省のみならず、統合参謀本部、三軍の参謀本部、首都防衛軍団司令部や各種の管理部隊が集中している。

 

 ディネルースはここでも指揮と通信の破壊を最優先とさせた。まずは拳銃を隠した少人数が正門から堂々と「出勤」し、内部から警備施設を制圧。続いて突入した中隊は首都防衛軍団司令部を襲い、司令官とそのスタッフたちを拘束した。同時に軍専用通信の管理施設を抑えてある。それらにいる人員より階級的には上である各参謀総長や次官らの拘束は後回しとされたが、通信を奪われては経験豊かな将軍たちにもなすすべもない。机や椅子を建物内に並べて籠城するのが精一杯だった。決起部隊はそれらを包囲状態のままにとどめ、説得要員の到着を待った。

 

 説得要員として乗り込んできたのはディネルース本人である。軍中央を既に抑えたと示すために司令室に陣取ると、籠城を続ける執務室と各地の主要部隊に次々に連絡をとる。優先したのは当然首都防衛軍団隷下の部隊、次に地方に衛戍している主要部隊、特に核兵器運用部隊である。それらの指揮官たちとディスプレイ越しに面会して、中立を保つよう、口説きに口説いた。

 

 女王自身が陽動に説得にと駆け回らねばならないから、作戦の指揮は別の者に委ねる必要があった。本来の部隊指揮官である第一連隊長に任せたいところだったが、そうもいかなかった。現場に進出することを本人が希望したし、それは必要なことでもあったからだ。どれほど優れた計画も、その実施段階では必ず現実との間に齟齬が生じるものだ。それを埋められるのが優秀な現場指揮官である。政治的なレベルまで判断ができる高級将校、それも実戦経験をもつ叩き上げの連隊長が現場にいてくれるのは有難かった。

 

 そこで女王が全般指揮を委ねたのは、イアヴァスリル・アイナリンド退役少将である。彼女はかつてディネルース旅団長の下で参謀長を務め、後には第三代旅団長にまでなった。退役後は乗馬学校を営みつつ、女王とは長年の友人として付き合いを続けている。

 

 女王がやむなく決起への参加を懇請すると、退役少将は柳眉を逆立てて怒った。

 

「頼む、とは情けないことを。なぜ『来い』と言ってくれませぬ。貴女の参謀長が他にいるものですか、姉さま」

 

 退役少将は女王に続いて大統領官邸に降下すると、警護兵たちを指揮して官邸を占拠。地下の緊急事態室に陣取った。事態室には首都で使用し得るあらゆる官民の通信設備が揃っており、主要メディアの放送も一望できる。

 

 彼女はそこで、女王警護隊の兵士数名をスタッフとし、主に魔術通信をつかって全決起部隊をコントロールした。占拠が一つ進むごとに、何々の放送や通信をダウンさせたという報告が入る。すると、現にそれを映していたディスプレイがブラックアウトし、あるいはその回線が不通となって、占拠成功を直ちに確認できた。退役少将は、成功した箇所には警備要員のみを残させ、進捗が遅れている場所へ次々に転用して、占拠を急がせた。

 

 作戦の成否は、迅速さにかかっている。魔術通信は万能のように見えて、盗聴や妨害に弱い。現代の無線やネットワークと違い、周波数拡散やアクセス制御などの対抗手段をとれないためだ。首都圏のどこかの軍か憲兵の指揮官が独断での鎮圧を決意して組織的な通信妨害を思いつく前に、事を決する必要があった。通信が寸断され、孤立した部隊が事態を静観しているうちに、女王の権威でもって片端から説得して中立を約束させるという、それは時間との勝負だった。

 

 彼女たちは賭けに勝った。他の軍部隊に決起への加担ではなく、中立に徹することだけを求めたのが効いた。さらに説得の鍵になったのは要人だけに見せた一枚の書面だ。女王の退位宣言書の写しである。署名は既になされ、日付だけが空欄になっている。女王は専制権力を求めるものにあらず。国内の平和を回復した後は速やかに権力を放棄し、責任をとって王位を捨てる決意。だからほんの一時の静観でよいのだと口説かれれば、高官のうちで頷かぬ者はなかった。

 

 また一人の司令官を説得し終え、女王は焦燥にかられて時計を見た。針が刻々と動き、残り時間の少なさを教えている。彼女は深く息を吐き、次の相手と回線をつないだ。相手は、真っ先に独立を宣言した構成共和国の首相である。この仕事は彼女にしかできない。

 

 計画の時刻までにここを動ける可能性は低そうだと、彼女は歯噛みした。遅れれば、何もかも台無しになってしまいかねない。

 

 

〇X時マイナス57分――再び、首都中央市街

 

 

 最後の1個中隊が投入されたのは連邦議会である。議会は指揮設備も警備力もろくにないが、最重要目標といってよかった。オルクセンの現行憲法は、明確な国民主権を宣言している。グスタフ王が臣下に検討させた欽定憲法であるにも関わらず、その条文は『連邦の主権は国民にあり、全ての権力は国民から生じる』と高らかに謳っている。従って、国民を代表する議会こそは、国家権力とその正統性の源泉である。

 

 そうであるからには、神聖とすらいえる議会を制圧し、議員を拘束する者は、このクーデターおいて象徴的な意味で最大の罪を背負わざるをえない。だから中隊に命じられたのは、迅速な占拠ではなく、遠巻きの封鎖だった。議員たちの逃亡を防ぎ、群衆との衝突をできる限り避け、中隊は焦りを感じながら待った。その指揮官は、中隊長のなかでただひとりの白エルフである。

 

 女王は議会の占拠を親率することを望んでいた。要人の説得を終え次第、議会前に急行する計画だった。

 

 しかし実際に現場に到着して中隊と合流したのは女王ではなく、国防省の占拠を指揮しているはずの連隊長だった。

 

 到着した連隊長は、中隊長に密かな指令を授けると、直ちに部隊の先頭に向かった。計画では、あと30分ほどは女王の到着を待つことになっていた。しかし、群衆は彼女らの部隊に気づき、動揺が広がり始めている。

 

「始めるぞ、中隊長」

 

 彼女は追従する第一中隊長に告げた。しかし、若い部下指揮官は戸惑いを見せた。

 

「あと30分は待機するのでは。陛下をお待ちしませんと」

 

 連隊長は馬上で独り言を口にした。

 

「はん、だから、もとが無茶苦茶な計画だってンだよ」

 

 中隊長がぎょっとした顔で彼女を見た。日頃、謹厳そのものの指揮官が突然に伝法な口調で喋りだしたのに驚いているのだろう。連隊長はせせら笑った。

 

 はん、知ったことではない。真面目腐った将校殿の演技も、今日でおしまい。あたしの地金はこんなもんだ。せいせいする。

 

「あれが分からんか」

 

 顎で群衆を示す。動揺はますます広がりつつある。だが中隊長は茫然としている。

 

 ああ、駄目だ。こいつは優秀だが、まだ敵の呼吸が読めないのだ。この若僧は――おっと、いけねえや。最近の若者には一から十まで説明がいるんだった。ええい、この忙しい時に。

 

「歩兵が――口説き落とせた警官が少なすぎる。制圧ができない。騎兵だけで追い散らさなきゃ、囲まれちまうじゃねえか。連中が動揺してる今が戦機なんだ」

 

「し、しかし陛下の計画では――」

 

「とっくに錆びてんだよ、陛下は。獲物を前に舌なめずり。そんな狼がどこにいるってんだ。

 

 はん、とんだ素人だ。道を封鎖しても、下水道に降りられたらどうする。議長でも逃したら、そいつだけで暫定政権を名乗っちまいかねない。そうなりゃ、ぐだぐだじゃねえか。だから――」

 

 

 だからさ、旅団長。指揮官としての貴女は、やっぱりあの戦争で引退したんだ。あの時の貴女は世界最高だった。あたしは――その旗下で、騎兵第三連隊にいた。何も分からない新兵だった。ただ初陣の高揚と、レーラズの森で虐殺された同胞たちの復讐で頭がいっぱいだった。

 

 だから旅団の名誉を汚した。あのファルマリア追撃戦で。手にかけちゃならない者たちに山刀を振るった。身動きもできないでいる白エルフの負傷兵を。傷ついた戦友を看護して、降伏しようとした者たちを。民間人まで。彼女たちはただ、戦争から逃れようとしていただけなのに。

 

 他にも多くの者が同じことをやった。でも、最初に始めたのはあたしだ。連隊全部の状況なんて分かりゃしないが、あたしの目が届く範囲では間違いなくそうだった。だから、あれを始めたのは自分なんだ。いくら否定しようとしてもできない、それがあたしには真実だ。

 

 貴女は全ての責任を背負い込んだ。結局、あたしたちがやらかした虐殺は秘密にされたから、裁かれた者はいない。

 

 でも、当事者はいつまでも忘れない。虐殺の被害者で、だから加害者になってもいいんだと、そんな愚かなことを考えたあたしは。部隊と貴女に背負わせた罪を忘れたことはない。

 

 へへ。

 

 旅団長、立派な将校殿。

 

 現場のことはもう、この古兵殿に任せときゃあ、いいのさ。貴女のために帳尻を合わせてやるよ。

 

 二度目の命令違反。なあに、手慣れたもんさ。立派な旅団長に不似合いの、ろくでなしの兵隊なんだから――

 

 

「――だから、のろまの陛下なんざ知るか! 今しかない。独断専行するぞ」

 

 連隊長はサーベルを抜かず、徒手の右手を高々と掲げた。

 

「全員、聞けェ! 我ら、これより最後の突撃に移る。目標、前方の群衆。指揮は連隊長が直率する。みんな、あたしに続け。

 

 オルクセン万歳、女王陛下万歳。(はえ)あれ騎兵、とこしえに。アンファングリア師団、騎兵第一連隊! 突撃にぃぃぃ、進めッ!」

 

 騎兵たちは咆哮しつつ駆けた。先頭の隊長は動揺する群衆の間隙を見出し、そこに突っ込んだ。後に部下たちが続く。群衆は恐慌を起こして四分五裂した。騎兵たちも小集団に分かれ、逃げ惑う群衆を容赦なく追い散らす。それでも踏みとどまって抵抗を試みる少数を警官隊が取り押さえると、群衆は残らず逃げ散った。

 

 連隊長は直ちに下馬し、先頭に立って議会へと突入。魔術通信で部下を巧みに指揮し、議員たちを残らず拘束させた。

 

 こうして彼女は最後の突撃を終え、その任務を完遂した。

 

 今回は敵味方、ただひとりの命も奪うことはなかった。

 

 

 

 

(次話「事後行動」に続く)

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