「モノリス・コードに出てくれないか、八幡」
「ふぁ?!」
夜中に突然押し掛けてきた達也にドナドナされてから、はや2日。即席の混成チームに放り込まれた俺は、すでに昨日、準々決勝と準決勝を勝ち抜いていた。まぁ、実際には激甘兄妹のふたり舞台(?)で、こっちの役目はただ、味方モノリスの前でバカみたいに突っ立ってることだけだったんだが・・・(小声)
てか、この恥ずかしい姿が全国ネットで放映されているかと思うと、屈辱のあまり眼が腐ってしまいそうなまである。あ、それは
やっぱ泣ける・・・。・゜・(ノД`)・゜・。
そして俺はいま、ついに新人戦モノリス・コードの決勝戦へ臨もうとしていた。あ、これはさっきも言いましたね分かってましたごめんなさい。てか、本当に長すぎる回想シーンだったな、おい・・・(汗)
小さく頭を振って、意識を現実へと切り替える。視線の先では、いまだにおふたりさんが痴話喧嘩ならぬ、じゃれ合いを続けていた。まだやってんのかよ・・・大した距離じゃないから、会話の内容も丸聞こえ。何だか途中で、盛大にディスられていたような気もするんだけど・・・たぶん達也の言う通り、俺の奮起を促そうとしているだけだよね・・・?(希望的観測)て言うかこの状況ってはちまん、完全にお邪魔虫じゃない?千葉の兄妹の間に挟まる腐り目とか、誰得よ?
さて、もはや見慣れた安定の司波兄妹クオリティではあるのだが、そろそろ深雪を宥めておかないとさすがにマズい。ストーリー的には、いつ中継ドローンが飛んで来てもおかしくないタイミングなのだ。もしこんなやり取りが全国放送されたりしたら、原作が破綻しかねない。ん?原作・・・?
「聞いておられるのですか?!八幡さん!」
「ひゃ?!」
不意に矛先を向けられ、見事にキョドる俺ガイル。いつの間にか、たつ × みゆは終わっていたらしい。気付けば深雪の綺麗な顔が目の前にあった。近い近い近い!あといい匂い!(変態)しかも、彼女がぴったりとしたデザインの女子用プロテクション・スーツを着ているせいで、目の遣り場がない・・・しかし目を逸らしつつ俺は、些か場違いなことを考えていた。やっぱ美少女ってのは、怒ってもかわいいよな・・・
「ひゃ?!わ、わたくしが、かわいい・・・?」
なぜかすっとんきょうな声を上げ、恥ずかしげに俯く深雪さん。そのまま悶え始めた彼女は、取り敢えず放置プレイ・・・ゲフンゲフン!放って置くことにして、俺はお兄様へ視線を向けた。てかこれ以上深雪の姿態を視姦・・・ゲホゲホ!観察していたら、試合前に最終兵器の
「それで達也、策はあるのか?特に、女子選手との接近戦は禁止されているみたいだが?」
「問題ない。要は触らなければいいんだよ。手はある」
自信ありげにクールな笑みを浮かべるお兄様。さすおに!てかその言い方、なんかエロくね?(爆)
「そうか。んで、ぶっちゃけ勝算は?」
「そうだな・・・やるだけの事はやった。だが、もし戦場で何の制約もなく、あの3人とぶつかりあったとして・・・」
そこでやつはいったん、思わせ振りに言葉を切った。いや、だからそう言うムダな演出はいらないんで、早く結論を・・・
「勝てると言い切れるだけの自信は、今の俺にはない」
ないのかよ・・・(泣)
「そんな?!お兄様に限ってそのようなことは・・・」
すると、いつの間にか復活していた深雪が、両手を胸元で組みながら達也へと迫った。てかあなた、立ち直りが早くない?
「確かに、今回の対戦相手は相当手強いと思われますが・・・」
そこで一度、僅かに目を伏せてから彼女は続ける。
「それでも私は、お兄様は誰にも負けないと信じております」
最後は微かに頬を染め、可憐に微笑む超絶美少女。この笑顔を見た時点で、相手は全員キュン死確定だろ・・・(新人戦優勝)
「参ったな、本当に・・・どうやらこの試合、負けられないらしい」
「お兄様・・・」
そんな妹と至近距離で見つめ合いながら、小さく息をついて答える達也。相変わらず表情に大きな変化はないが、傍目から見ても殺る気・・・ならぬ、やる気スイッチが入ったのがわかる。こりゃ第三高校、終わったな・・・(笑)そしてたちまち、ふたりの周囲に広がる別世界。ついでに観客席も砂糖漬け・・・もう次回作の劇場版って、登場人物はこのふたりだけでいいんじゃね?(極論)
「ところで、栗きんとんだかカーニバルだか知らんけど、やっぱ三高ってそんなに強いのか?」
だが無粋な俺は、敢えてふたりの仲を引き裂く暴挙に出た。放って置いたら、たぶん明日の朝までこのままだろうからな。夏場でも、野外プレイは意外と冷えるみたいだし。(意味深)
「な、仲を引き裂くだなんて・・・!八幡さんったら、いったい何を言って・・・」(///∇///)ポッ
「はぁ・・・八幡、頼むから対戦相手の名前くらい把握しておいてくれ」
またまた何を勘違いしたのか、激しく動揺する優等生の妹と、ため息混じりに頭を抱える劣等生(仮)の兄。これから試合だっていうのに、大丈夫なのか?この兄妹・・・
「・・・そ、それと相手のメンバーは、クリムゾン・プリンスとカーディナル・ジョージ、それにエクレール・アイリですよ、八幡さん」
俺の横槍に、すかさずフォローを入れて来る深雪。切り替えが早い。いや早すぎだろ。やはり優秀だな。将来はきっと、良いお嫁さんになるだろう・・・(昭和感)
「ひゃ?!わ、わたくしがお兄様の、お、お嫁さん・・・」ブツブツ
あれ?この娘、また壊れちゃった・・・しかもあなた、ピンポイントでお相手の名前を入れちゃってない?まさか、原作知識持ちの転生者なのかな?あと、いまさらなんだけど、相手に一色の姉ちゃんが居るのかよ・・・出来れば手合わせは勘弁してもらいたいんだが。(フラグ)
「どうした?疲れてるならマッカン飲むか?」
「・・・な、何でもありません!」
一応心配して声をかけたのに、なぜか頬を赤らめ、ぷいっとそっぽを向く司波妹。やはり解せぬ・・・ところでいつも思うんだけど、高校生にもなって二つ名ってどうなのよ?まさか第三高校の皆さん、澄ました顔して中2病なの?痛いひとたちなの?こうなったらもう、こっちも二つ名付けて対抗するしかないのでは?と
そうだな・・・取り敢えず目の前のふたりは、シスコーン・タツヤとブラコーン・ミユキで決まりだろ。(どストレート)え?俺?シスコーン・ハチですが何か・・・?ってこれだと味方にはコンプレックス抱えたやつしか居ないじゃねえか・・・(白目)
「茶番劇はそこまでだ。そろそろ行くぞ。オフェンスは俺、ディフェンスは八幡。深雪は遊撃を頼む。それでいいな?」
二つ名問題に頭を悩ませていたら、にわかに表情を引き締めた達也がカットインしてきた。ん?まさかお兄様、俺と深雪の絡みに嫉妬しちゃった?やれやれ、これだからガチシスコン勢ってやつは・・・グサッ(ブーメラン直撃)
「はい!お兄様!」
一方、元気よく達也の声に答えると、深雪は例のローブを装着した。当然、彼女の艶やかなボディラインは見えなくなり・・・次の瞬間、観客席から盛大なため息が漏れた。やっぱ、お客のお目当ては
「達也、お前はローブを付けないのか?」
「ああ、深雪の身体さえ隠せればそれで・・・いや、前衛の俺がそんな走りにくい物を身に着けてどうする?」
こいつ・・・いまさら言い直しても手遅れだ!やっぱ本当の目的は
「で、八幡も準備はいいか?」
「はいはい・・・」
重ねて確認してくる達也へ、取り敢えず了解の意を返す。このチーム、名目上のリーダーは一科生の俺ということになっていたが、実質的には達也が仕切っている。まあ、そうなるな・・・そもそも戦略級のお兄様を差し置いて、凡人の俺が前に出るとか身の程知らずも甚だしい。だからそう言うのは
ちなみにこのリーダー職なんだけど、もともとは深雪が指名されるも辞退し、お兄様も同様に固辞したため、仕方なく俺にお鉢が回ってきたらしい。つまり俺は、お飾りのバカ殿様なのだ。てかはちまん、やっぱ要らん子なのね・・・
泣ける・・・(;つД`)
「八幡さん!そんな覇気のない返事でどうするのです?!森崎君たちの無念を晴らすためにも、お兄様任せの手抜きは許しませんよ?!」
「ひょ?!ま、まぁ、善処する・・・たぶん、メイビー・・・」
長々と卑屈なモノローグを展開していた俺は、図星を突かれて返事に口ごもった。つか、あのモブ崎君たちにも気遣い出来るとは深雪さん、なんて出来た娘・・・激重シスコンのガーディアンさえ居なければ、もっと自由に羽ばたけるんじゃ・・・え?小町?あいつは俺みたいな激重シスコンのガーディアンが居るからこそ、自由に羽ばたけるんだよ!(ダブルスタンダード)
「まさか・・・本気でお兄様に丸投げするおつもりだったのですか?」
「いや、だからそれはアレがアレで・・・」
強烈なプレッシャーを放つ深雪を前に、しどろもどろで言い訳を探す。ここで下手なことを口走れば、氷漬けにされる未来しか見えない。てか、俺なんかが居なくても、お兄様が
「・・・深雪は将来、間違いなく結婚相手を尻に敷くだろうな・・・」ボソッ
「なっ・・・?!け、結婚?!」
俺たちのやり取りを見ていた達也が、微かな呟きを溢した。声が小さくてよく聞こえなかった・・・はずなのだが、なぜかしっかり過剰反応した深雪が、またも両手で顔を覆って崩れ落ちる。このチームはもうダメかも知れない・・・ところで達也君、将来そのお尻に敷かれちゃうのはあなた自身なんですけど、ご存知?(原作知識爆裂)ああ、俺も物理的に小町のお尻に敷かれたいぜ・・・(変態)あ、いまの八幡的に超ポイント高i・・・がふっ?!(不可視の弾丸直撃)
やがて広い草原に、短くサイレンが鳴り響いた。いよいよか・・・こうなったら比企谷八幡らしく、卑屈に、卑怯に、そして卑猥に足掻いてやるぜ。あれ?いまなんかひとつ、余計なものが混じってなかった?(気のせい)
大型モニターに、両校の出場選手が顔写真付きで表示された。無責任に盛り上がる観客席。しかし敵も味方も、顔面偏差値半端ねぇな・・・いや、ひとりだけ、場違いな
そんなことを考えながら俺は、ヘルメットの上からそっと耳栓の具合を確かめたのだった。(原作知識フル活用済み)
~ side 第三高校チーム ~
「やはり『彼』との戦いになったね」
「ああ、そうだな・・・」
「ええ、そうですわね・・・」
吉祥寺真紅郎の言葉に、一条将輝と一色愛梨が短く答えた。まもなく新人戦モノリス・コードの決勝戦が始まる。3人は似通ったデザインのプロテクション・スーツを着ていたが、唯一愛梨のものだけは、ボディラインがほぼ丸見えであった。(お約束)
「見たところ、彼・・・司波達也はすごく戦い慣れている気がする。だけど、この草原ステージなら九分九厘こちらの勝ちだよ。
対戦相手である第一高校の選手について、自らの見立てを口にする真紅郎。天才的な頭脳を持つ彼は、自分の分析眼に絶対的な自信を持っていた。
「それよりも警戒すべきは、妹の方だね。あの凄まじい魔法力・・・正直、四葉あたりの次期当主だと言われても疑わないレベルだよ」(ワンアウト)
「ははは・・・まさかな。それこそ、司波達也のイニシャルがトーラス・シルバーと同じだって言うようなものだぜ?」(ツーアウト)
「ええ、あり得ませんわ。四葉と書いてシバと読むくらいに」(スリーアウト抹殺)
そうして、ひとしきり笑い合う三高メンバーたち。まさか自分たちの言葉が、原作崩壊を引き起こすレベルの爆弾発言だとは夢にも思わないのであった。(知らぬが仏)
「・・・司波さん・・・あわよくば近接戦闘に持ち込んで・・・不可抗力を装えば、ボディタッチぐらいは出来るかも知れない・・・そしてそのあとは・・・うっ?!」(まさき砲暴発)
一方、笑いを引っ込めると、何やら呟き始めるチームリーダーの将輝。開会式のパーティーで深雪を見掛けて以来、ずっと彼女のことが忘れられないのである。結局、昨夜も朝まで妄想の果てに
「・・・将輝?」
「はっ・・・?!し、司波さんは俺が(押し)倒す!手出しは無用だぞ、ジョージ!」
「??」
チームリーダーの様子に首をかしげる真紅郎。それを見てさらに動揺した将輝は、無理やり話題を変えた。
「そ、そう言えば、あともうひとりのプレーヤーはどんなやつなんだ?」
「ん?ああ、一科生らしいんだけど・・・名前はヒキタニって読むのかな?」
あまり興味も無さそうに答える真紅郎。天才の彼でさえ『比企谷』の読み方を知らなかった・・・つまり、その程度の認識でしかなかったのである。
「・・・で、実際、彼に関してはほとんど情報が無いんだ。これまでの試合でも司波兄妹に丸投げで、当人はモノリスの前に立っているだけだったしね」
「ははっ・・・つまり、モブ谷なんだな?」(嘲笑)
「うふふ・・・そんな有象無象、鎧袖一触ですわ」(冷笑)
「ふっ・・・ああ、気にするまでもないよ。僕の分析にミスはないさ」(失笑)
慢心ダメ!絶対!
~ side 第三高校チーム out ~
そして同時刻、八幡は自陣で不敵な笑みを浮かべながら呟くのだった。
「ふっ・・・どうせいまごろ、散々俺のことをディスりまくってるんだろうが、直ぐに目に物見せてやるぜ・・・お兄様がな」ボソッ(やはり丸投げ)
次回最終話:死闘(笑)エクレール vs ハチ
ついに戦闘回・・・そして衝撃の結末が?!(Rー15版)