サイコロ男と毒女   作:スピリタス3世

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第二十七話 柱引退宣言

  side しのぶ

 

 サイコロステーキが柱を辞めると言い出した。しかも一緒に。

 

「ちなみに、鬼殺隊を辞めるわけじゃねえぞ?」

 

 それじゃあ一般隊士に戻るってこと?確かに私たちよりも強い一般隊士はいるから、その人たちの方が相応しいと思う。だけど、サイコロステーキに限ってそんな事を言うとは思えない。なんせ給料がめちゃくちゃ下がるから。あれだけお金に固執していたのに、今更柱を譲るなんてのは不自然だ。

 

「降格ってこと?」

「う〜ん、それとも違うな。」

「じゃあ何?」

 

 降格でもない。なら一体何だろう?柱の増員?なら私たちが柱を辞めることには繋がらないはず………

 

「医師長だ。柱相当の待遇でな。」

 

 なるほど、別役職への転籍ね。確かに私は蝶屋敷で医師をしているし、鬼退治用の薬を開発している。それに給料が下がらないとなれば、サイコロステーキが説得する理由も分かる。ただ………

 

「なるほどね。でも医師()?長が2人いるの?」

 

 私とサイコロステーキの両方が長は変だと思う。

 

「まあそれは分かりやすく言っただけだ。長がお前で、その補佐が俺かな。補佐といっても、栄養管理とかの食事面が俺の主な担当だが。」

「そういうことね。」

 

 まとめて言うためか。流石に長2人は変だしね。

 

 それにしても、なんで今こういう事を言ってきたのだろう?今まで特に医療職に興味があったわけでもないし。それに自分だけなるならともかく、私まで誘うのは謎だ。今だって柱と医者と薬剤師、全部普通にやれてるし………

 

「でも、私は柱のままで大丈夫よ。全部出来てるし。強い人に譲るって言うなら分かるけど………」

「それもあるが………、一番の理由は、お前が死んで欲しくないからだな///」

 

 少し照れくさそうに言うサイコロステーキ。死んで欲しくない………そう言われるのは私としてはとても嬉しい。いくら中身が博打狂いの女好きとはいえ、それだけ大切に思ってくれるのはとてもありがたい話だ。

 

「鬼殺隊医療分野の最高戦力として、お前に死なれたら困るだけだぞ‼︎あくまで鬼を全滅させる上での最適な人員配置だ‼︎決してお前に惚れたわけじゃねえからな‼︎///」

「はいはい、そう言うことにしといてあげる♪」

「なんだよ、その勝ち誇った顔は⁉︎///」

 

 あと、やっぱり私のことちょっと意識してるよね⁉︎そうだよね⁉︎なんかからかうの楽しくなってきちゃった♪今まで散々バカにされたお返しだ♪

 

「ちなみに一番の理由は、安全に金貰いたいからだ。後方職なら死の危険も無いだろう?」

「だから自分も巻き込んだの⁉︎」

「当たり前だ♪これで安全に博打し放題だぜ!賭博長に、俺はなる‼︎」

「なるな‼︎」

 

 それにしても、やっぱりコイツはコイツらしいわね。そうだ、ちょっとイタズラしてやろうか………

 

「アンタ、医療職ってことは上司誰か分かってる?」

「ん?そりゃお館様だろ。」

「それもそうだけど………医師長は誰だっけ〜?」

「あっ…………」

 

 どうやら気づいたみたい。これから私の下で働くということを♪

 

「これからアンタは全部私の指示聞いてもらうから♪」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎嫌だぁぁぁぁぁあ‼︎」

「まずは休日少なめ♪それから博打禁止♪痴漢禁止♪」

「そんな横暴が許されてたまるかよぉぉぉぉぉ‼︎俺は他の女の子とイチャイチャするんだ‼︎博打でいっぱい稼ぐんだぁぁぁぁぁ‼︎」

「諦めなよ♪」

 

 まあ、冗談だけどね。今までと同じくらいの休日にするし、自分の給料を使うなら博打も少しは認めるし。ただし警察のお世話になるのだけは避けなきゃ。情勢次第で禁止になるけど、そこは我慢してよね♪

 

「新婚さん、こんにちは。脇毛鬼です。あなた方の脇毛を見せてもらってもよろしいですか?」

「賽の呼吸 壱ノ目 双六」

「蟲の呼吸 蝶ノ舞 戯れ」

「見せてくださいよぉぉぉ‼︎」グサッ

 

 という事で、私たちは通りすがりの変態鬼を倒して帰路についた。

 

 

 

 

 数日後、この案は意外にも柱合会議で簡単に可決された。今までの実績から多少のわがままが許されたのと、私たちの能力を加味してのことだった。また、私たちの後釜は有力者がいたため、すぐに埋まった。そのため、柱合会議の参加者は以下のようになった。

 

 

・主催 

お館様 あまね様

 

・柱

岩柱  悲鳴嶼さん

音柱  宇髄さん

水柱  冨岡さん

花柱  姉さん

風柱  不死川さん

炎柱  煉獄さん

霞柱  無一郎君

蛇柱  伊黒さん

恋柱  蜜璃さん

 

・医師長 私(胡蝶しのぶ)

・栄養士兼参謀 サイコロステーキ

 

 

 

 サイコロステーキは鬼殺隊の死亡率を下げる作戦を次々と提案したことから、参謀としての仕事もやるようになった。元々料理だけじゃ仕事量が少なかったしね。本人は発狂してたけど、これくらいはいいよね!待遇も柱と変わらないんだし。働け♪

 

 

 

 

 裏方になったその日、私はサイコロステーキや皆と一緒に居間で団欒していた。

 

「というわけで、俺としのぶは蝶屋敷に篭ります!」

「医師長として頑張ります。よろしくお願いします。」

「「「「よろしくお願いします!」」」」

「お願いね〜♪」

「2人………仲良しですね………」

「「違う‼︎///」」

 

 仲良しだと思ってるのはコイツだけだからね‼︎カナヲ、勘違いしないでね!

 

「すみ・きよ・なほ!これからずっと一緒だな‼︎俺が可愛がってやるぞ〜!」

「「「嫌です!」」」

「なんで⁉︎」

「そろそろ理解したら?自分がモテないこと。」

「おかしいだろ⁉︎俺はこの世の誰よりもカッコいいのに‼︎くそっ、こうなったら俺の魅力を発信するために、昼の散歩をしなければ………」

「する必要無いから。外出禁止にするよ?」

「それだけは勘弁してくれ‼︎」

 

 これからやる事いっぱいあるのに、サボらせたりなんかしないからね‼︎アンタの魅力なんて広げなくていいのよ‼︎ホント、私だけが知っていればいいんだから………

 

「サイコロステーキ、これからはしのぶと思う存分イチャイチャするのよ〜?」

「しないから‼︎///」

「しませんから‼︎///」

「そのために柱辞めたんじゃないんですか……?」

「「違うよ、カナヲ?///」」

「ちなみに結婚はしないんですか?」

「「しないよ、アオイ⁉︎///」」

「「「して下さい‼︎」」」

「「断る‼︎///」」

 

 そんな事を思いながら、私は皆と談笑したのだった。

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