楽しそうかどうかで決める天才、Vtuberになる。 作:夢野いくや
拙い文章ではありますがよろしくお願いします。
西園寺 侑人(さいおんじ ゆうと)は天才である。
美術、勉学、運動、容姿、全てが某野球ゲームで言うAランクオーバーだと言えるだろう。
絵を描けばその道で食べられる程度に、楽器を奏でればライブハウスを埋められるほどに、勉学についても東京大学を卒業し、運動に関しては半年も練習すればインターハイに出場する程度に、容姿に関してはアイドルと言われて納得できるような容姿をしている。
しかし、性格に難があった。
何をやるにも「楽しいかどうか。楽しそうかどうか。」を主軸として考える節があるのだ。
そのため、一つのことがあまり長続きしない。
侑人は現在29歳、ホワイト企業に勤めている。
ただし、今楽しいと思えるようなことが出来ていない。
そんな中、wheretubeでとあるVtuberの切り抜き動画を目にする。
知り合いにVtuber事務所の社長がいる関係でVtuber自体は知っていたが今まで特に動画は見てなかった。
その切り抜き動画はガチャ配信の切り抜き動画で赤スパ祭という、ある女性ライバーがソシャゲのガチャ配信を行っている中でリスナーが赤色のスーパーメッセージをするという動画だった。
スーパーメッセージとはお金を掛けることで他の人よりも目立ったコメントを打つことが出来る機能のことで、掛けたお金によって異なる色で表示されるのだ。
先程伝えた赤スパとは赤色のスーパーメッセージのことで、一万円以上のお金を掛けた場合赤色のメッセージが表示される。
それが一時間の間に何十もの数飛び交い、最終的には一時間で300万円もの金額になっていた。
切り抜きのメインとなっていた女性ライバーについてもスーパーメッセージを投げてくれと言っているわけではなく、リスナーが祭と称して投げたくて投げているようだ。
「へー。Vtuberの世界にはこんな変わったリスナーがいるのか...」
そう言いながらVtuber関連の動画を探す。
無人島に行く動画、台パンで音楽を奏でる動画、他にも除夜の鐘ならぬ除夜のケツとして大晦日に108回お尻を叩くような配信すら存在していた。
「実に面白そうじゃないか!」
侑人はそう言いながらある人物に電話を掛ける。
「僕だけど、今時間いいかな?」
「もしもし、どうしたの?急に電話なんてしてきて?」
「前に誘ってくれたVtuberにならないかって話、あれってまだ有効かな?」
「全然有効よ!なんならいつでも電話もらっていいようにあなた用の立ち絵とか準備してあるのよ!」
「それはよかった。前に断ってしまって申し訳ないが、Vtuberになりたいと思ってね。すまないけど、お願いするよ。」
「わかったわ!それで活動するとなったらいつから活動できるの?」
「今の仕事を辞めてからにしようと思うから、3ヶ月もらえるかい?僕がVtuberになるのに必要なことがあったらそれまでに準備進めておくから言ってくれ。」
「了解。いや~楽しくなってきたわよ!私の事務所も中堅どころとしては大きくなってきたと思うんだけど、上二つとそれに追い付け追い越せになってる一つに中々差をつけられてしまっててね。貴方ならトップ目指せるんじゃないかしら?」
「期待に応えられるように頑張るよ。」
そう言って軽く会話をした後通話を終える。
「これから忙しくなりそうだ。」
侑人は笑みを浮かべながらそう言った。