楽しそうかどうかで決める天才、Vtuberになる。   作:夢野いくや

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お母さん襲来

「こんばんは、君たち。『メモプロ』所属、天使兼執事のセラヴィス·アークバルトだ。」

 

「今日は私の母に来ていただいているよ。授業参観みたいなものだね。」

 

「皆さんこんばんは。セラヴィス君のママで漫画家の『棺ゆうな』です。」

 

【お母様!?】

【授業参観あんまり好きじゃなかったな~】

【お義母様!セラヴィス様を私に下さい!】

 

「セラヴィス君は私の大切な息子です。そう簡単にはあげません。セラヴィス君は物凄くカッコいいのにめちゃくちゃ優しいから色んな女の子に好かれるのは仕方がないと思うわ。私もこの前通話していたとき、『大丈夫ですか?疲れてませんか?大事なお体なんですから体調に気を付けてくださいね。』って心配されたんだから。自分だって配信活動で忙しくて大変だと思うのに、自分よりも他の人の心配ばっかりで私はそういうところが心配です。優しいのはセラヴィス君の美点だと思うけど、そうやって誰にも優しくしていたらいつか勘違いした女の子に刺されちゃうかもしれない...そうなったら私生きていけないわ。もっと私が管理しないといけないかしら。余計な虫がつかないようにしないといけないわね。でも、セラヴィス君が優しいってことはみんなにもわかってほしいし...そういや、優しいって言ったらこの前の配信でもリスナーの...」

 

「ストップストップ!僕を大切にしてくれているのはよくわかりましたし。本当に嬉しいんですが、そのまま語っちゃうとそれだけで配信枠埋まっちゃいそうなので。」

 

「あらそう?ごめんなさいね。」

 

【重い重い】

【あ、愛されてるな~(白目)】

【わかります!優しいところが好きなんですが、優しすぎるのは心配ですよね!】

【ここまで息継ぎなし】

 

棺さんって普段はめちゃくちゃおおらかでのんびりした性格をしてるんだけど、たまに愛が爆発して重くなるんだよね...

 

これがメンヘラってやつなのだろうか...

 

「さて、今日棺さんに来ていただいたのは...」

 

「お母さん。」

 

「え?」

 

「棺さんじゃなくて、お母さんって呼んで。ママでもいいわ。」

 

「あ~わかりました。それでは改めて、今日お母さんに来ていただいたのは僕の誕生に関する話が出来たらな~と思い雑談枠を取らせていただきました。」

 

「任せてちょうだい。何でも教えてあげるから。」

 

【お母さんって呼ばせてるのヤバいw】

【棺先生ってこんな人だったんだ...】

【セラヴィスガチ勢の人もこれには困惑】

【私もセラヴィス君にママって呼ばれたい】

 

「それじゃあまず...改めて僕セラヴィス·アークバルトを産んでくださりありがとうございます。」

 

「全然いいのよ。私がやりたくてやったことだから。」

 

「お母さんは私以外にもお母さんやってたりするんですか?」

 

私以外のお母さんやってますか?なんて人生初めて言ったな...

 

「いや、セラヴィス君以外のお母さんはやってないわ。」

 

「それではどうして引き受けてくださったんですか?」

 

「今までにも何度かVtuberのキャラクターデザインをお願いされたことはあったんだけど、断ってきたのね。デザインを考えるためにボイスデータを送って貰うんだけど、あんまりピンと来てなくて...」

「ただ、セラヴィス君のボイスデータ聞いたときにビビッてきたの。『私がセラヴィス君のママになるんだわ』って。」

 

「な、なるほど。気に入っていただけたようでよかったです。」

 

【棺先生ってこんなおもしろ先生だったんだ】

【セラヴィスってクッソイケボだししゃあないね】

 

「私の方からもいいかしら?」

 

「はい、何でしょう?」

 

「セラヴィス君の次の衣装のリクエストとかってあるかしら?」

 

「衣装ですか...君たち!なんか希望あるかい?」

 

【スーツは?】

【軍服!白軍服がいいと思います!】

【片目に眼帯、右手に包帯とかして厨二病全開みたいなのよさそう】

【眼鏡ありでロングコートとか】

【魔王みたいな格好とかは?】

【着物とかかっこよさそう。はだけて鎖骨とかチラリズムするとえっちでよきかと】

【通報しました】

 

コメント欄が加速する。

 

「この中でこれがいいとかあるかしら?」

 

「そうですね~かっこよさそうなので言えば白軍服。ただ、普段使いしやすいのも欲しいのでロングコートとかですかね。」

 

「軍服いいわね!めちゃくちゃ似合いそう。他にもラフな格好でワイシャツとかポロシャツみたいなのもいいかもしれないわね。ちょっとアイディアまとめてみるわ。」

 

「え?作っていただける感じですか?」

 

「息子には色んな格好してもらいたいから。任せて!」

 

「ありがとうございます。でも無理はしないでくださいね。」

 

「ありがと。大丈夫よ。逆にインスピレーションが高まって普段の仕事の方もよくなるかもしれないわ。」

 

「それならよかったです。お母さんの方から僕に言っておきたいこととかってあります?」

 

「まあ、これと言ってあるわけじゃないのよね~。好きなところとか挙げだしたらキリがないし。」

「しいて言うならもっとセラヴィス君の凄さがわかるような企画が出来るといいわね。前に社長さんに聞いたんだけど、セラヴィス君って絵が上手な上に運動神経もいいらしいじゃないの?この前の歌も凄かったから他にも聞きたいし、色んなことをどんどんやって欲しいわ。」

 

【絵も描けるのか...】

【運動神経がいいのは解釈一致】

【セラヴィスって弱点あるんやろか?】

【天は一人にどれだけの物を与えるのか...】

【これは不平等】

 

「わかりました。社長と相談になりますがお母さんに喜んで貰えるような企画が出来るようにします。」

 

「楽しみにしてるわ。」

 

 

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