楽しそうかどうかで決める天才、Vtuberになる。   作:夢野いくや

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二度目まして(別視点)

○千堂視点

 

二回目の配信時間まであともう少し。

前回の配信の振り返りをしよう。

 

リスナーのみんなが面白くないと思ったところを整理すると、

【小物臭がすごい】

【人気者と勘違いしてるやつ】

【見ていて鼻に付く】

といったところだろうか。

 

多分これは俺が変に演じてしまったことが問題なんだと思う。

 

「セラヴィス先輩がアドバイスしてくれたように、後輩キャラでいくか...多分それなら素の話し方でいけるだろう...」

 

自分が人気者になるというのはやはり俺には向いていなかったのだろう。先輩の言ったように縁の下の力持ちを目指そう。

 

「縁の下の力持ちとして、活動してここぞというときにみんなの印象に残ることを言えれば、多分俺だってみんなに褒めてもらえると思うんだ。」

 

テレビのお笑い番組とかでも雛壇の芸人達が、他の人が面白いことをしているときにツッコミみたいに面白いことを重ねると全部自分の手柄みたいになることがあると思う。

 

あそこまでいけるかと聞かれると厳しいだろうが、あれを目標としよう。

 

「まずは自分の配信で自分のキャラを確立させる。常に面白いことが喋れるかと聞かれるとそれは厳しいはず。そのためにはリスナーに俺がどんな人間なのか知ってもらう。何百何千もの人が見てくれれば何人かはハマってくれる人がいるはず。変に演じると多分続けることが出来ないだろう。自然体でいってみよう。」

 

俺の得意なことはなんだろうか?

 

「パーティーゲームとかなら今まで結構やってきたんだよな~。あとはサンドボックス系。アイテムを集めたりとか下準備をしたりする作業自体は嫌いじゃないしな。」

 

ゲーム以外だとなんだろうか?

 

「雑談配信はどうだろうか?一人の雑談はあまり回せる気がしないけど複数人なら?学生時代は聞き専だったので、話を聞くことは出来るはず。そこから試してみよう。」

 

今後の方針はどうする?

 

「まずは自分の配信を何度か行ってキャラを確立させる。で、その後は同期コラボもやってみる。同期コラボが終われば次は箱内コラボだ。まずはセラヴィス先輩を誘う。前回の配信後も色々気に掛けてくださったしな。そこから白石先輩、花新發先輩と輪を広げていって、俺に害がないことを証明したら女性の先輩ともコラボをしてみよう。まずはその為にも2回目の配信を成功させないと!」

 

よし!試せることはなんだって試すぞ!さて、配信を始め...

 

ドンガラガッシャァーン!!!!

 

「ああああぁぁぁぁ!!!!俺が必死に積み上げたペットボトルタワーがぁぁぁ!!!!」

 

何やってんだよ...変に空回っちゃってるんだろうか...

でもちょっと肩の力が抜けたかも。

 

「ふ~。積み直し完了。さて、配信を始め...」

 

「あっ」

 

【お?気付いた?】

【いえ~い!見えてる~?】

【頑張ろうとする姿勢いいと思うぞ!】

【可愛かった!お姉さん応援しちゃうぞ!】

【初回配信見てチャラい感じかと思ったけど、全然そんなことない真面目やんけ】

【でも、今の方がいいと思うよ】

【ちゃんと掃除しろ~】

 

やっちまったぁ~

 

「え~と...どこから配信乗ってた?」

 

【振り返り始めのところからやね】

【またセラヴィスがお節介焼いてたっぽいね】

【セラヴィスが先輩とか後輩として最高やろな】

 

「あ~...始めからか...」

 

もう吹っ切れるか。

 

「え~初回配信を見てくれたリスナーのみんな、本当の俺はこんなんなんだよ。前回の配信の俺は演じてただけ。実際は全然自分に自信が持てない、面白い話も出来ない、そんなやつなんだよ。」

 

あ~配信事故だろうな~

 

「でも、しょうがねぇんだよ。それが俺だから。この性格のまま20年生きてきたんだ。今さら変えることなんて出来ねぇよ。だからさ。こんな俺でもいいよっていう人だけ配信見ていってくれよ。見てくれる人が楽しんでもらえるような配信に出来るよう頑張るからさ。」

 

かっこわりぃな...俺...

 

【いや、逆にいい!】

【応援したくなったわ!俺だって話すの苦手だしさ】

【千堂!お前は多分『メモプロ』の誰よりもワイらリスナーに近いんやと思うぞ】

【千堂は名誉俺達だ!俺らがプロデュースしてやるからな!楽しみにしてろよ!】

【なんか庇護欲掻き立てられるのよね~】

【正直落ち込んでるのめちゃくちゃ刺さった】

【千堂くん!応援してるよ!頑張れ!】

 

「みんな...こんな俺だけど...よろしく頼むよ...」

 

【任せろ!】

【<セラヴィス>:僕のアドバイスなんて全然要らなかったね。素の千堂はこんなにもリスナーの心を掴むことが出来てるよ】

【せ、セラヴィス!】

【保護者登場!】

 

「セラヴィス先輩!俺、色々アドバイスしてもらったのに全然上手く出来なくて...」

 

【<セラヴィス>:上手く出来てないところなんて一つもないよ。なんなら俺のアドバイス以上の結果が出せてるし。これは全部千堂の力なんだよ。】

【お母さん...】

【お母さんではなくないか?】

【お父さん...】

【お父さんでもない】

 

「セラヴィス先輩...俺、これから頑張るんで!リスナーのみんなに応援してもらえるように!だからもう少し成長できたら...コラボしてもらえますか?」

 

【<セラヴィス>:もちろん。楽しみにしてるよ】

【てえてえ】

【俺らに任せろ!立派な配信者にしてやるからな!】

【頑張れ名誉俺達!】

【ワイら一人一人の力はちっぽけかもしれんが、合わさればある程度は出来るようになるやろ!】

【合わさったら俺らもセラヴィスに勝てるか?】

【う~ん...歌も音楽も料理も運動もゲームも出来て芸術系全般も出来るらしいしな...厳しいかもな。】

【1000対1でも勝てんのか...】

 

「よし!お前ら!俺が成長できるように導いてくれ!俺は俺で頑張るからさ。お前らはお前らなりに俺がどうしたらいいかアドバイスしてくれ!頼んだ!」

 

 

 

 

 

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