ぼくらのヒーローアカデミア TS脳無化錬金術ヒーローマリくんちゃんの終活   作:Radrabbit

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 アニメ最終回記念にせっかくだから何か書きたいしもっと先の平和な日常回でも描こうかなーと思ったものの、挟み込めるエピソードが無くてこんな小話に・・・ 
 なんて考えてたらアニメ11話で横転。いや確認してなかった自分が悪いんですけど、「あれこれ431話もやってくれるの?」などと考えていた私の姿はお笑いだったぜ。

時系列的には14〜15話辺の、USJ事件の直前くらい。
閑話でマリくんちゃんが幽霊の噂話でギャン泣きしてたあたりです。

※葉隠透の個性に関する独自解釈、オリジナル設定等が含まれます


閑話 透明人間の個性カルテ

 

「そういえばさ、哀ちゃんの好きな食べ物って何なのー?」

「食べ物ですか?」

 

 いつもの面子の昼食時のこと。

 美味しそうにランチラッシュのオムライスを頬張っていた透さんが、静かに僕へ問いかけてきた。もぐもぐとご飯を口へと運ぶ彼女の姿は、何処となくリスみたいに見えて可愛いらしい。

 

「ずっと私と同じの食べてるよね?」

「そうでしたっけ・・・?」

 

 テーブルを見下ろせば彼女と同じオムライスが鎮座していた。量は彼女と比べて少ないけれど、注文した料理は同じものだ。

 ここ数週間の昼食の記憶を思い出してみれば・・・確かに透さんが食べる物に合わせて適当に注文していた覚えがある。

 

「・・・何か問題が?」

「食事の好みは人それぞれだ。特に好きな食べ物が無い、というのは珍しい話ではないぞ」

「それは確かに、変なこと聞いちゃってごめんね?」

「いえ、私も言われて気が付いた位ですから」

 

 首を傾げて疑問を呈せば、向かい席でイカスミパスタを食べている障子君がフォローをくれた。

 彼はいつも複製腕から生やした口で器用に食事を摂っている・・・地味にすごいね?とはいえ迂闊に触れない方がいいだろう。見えている藪蛇だ。

 

「ぬーん。いつもリスみたいにもきゅもきゅ食べてるのに・・・」

「口が小さいからです。というかリスっぽいのは透さんでは?」

「そうかなぁ?」

 

 お互いにハテナマークを頭上に浮かべ、二人で見つめ合いながらゆっくりと首を傾けた。ぱちぱちと瞬く彼女は口にスプーンを咥えたまま僕の口元を凝視してきている。

 

「じー・・・」

「あの・・・」

 

 ・・・えと、いつまで続くのこれ?

 

“マリさんマリさん。少しいいですか?”

(どしたの操奈ちゃん?)

 

 謎の睨めっこが続いて終わり際を見失った僕に差し伸べられた操奈ちゃんの疑問の声。

 丁度いいしそっちに乗ってしまおう・・・透さんはそんな僕のこと見てて楽しいのかな・・・?

 

“透さんの咥えているあのスプーンって透明になるんでしょうか”

(うん?…あー、どうだろ。僕達からはわからないしなぁ)

 

 僕達の目に映る透さんは大きな瞳の可愛らしい女の子。それゆえ他の子に言われるまで彼女が透明だということに気が付けなかった。

 それくらい自然に見えているものだから、彼女が他の子達からどう見えているのかを操奈ちゃんが気になるは当然だろう。

 

「時に障子さん。透さんが食したオムライスは貴方から見えますか?」

「?いいや、何も見えないが・・・」

 

 取り敢えず、彼女の消化器官等の体内に入った異物が他者から視認できるかどうか。

 結果はNo。少なくとも硝子と同様の光を透過する仕組みではないのだろう。

 

「では、今彼女が咥えているスプーンはどう見えていますか?」

「咥えた部分から内側は見えないぞ」

「・・・なる、ほど?」

「なになに?私今観察されてる?」

 

 彼女が咥えているスプーンは、唇の内側の部分から何も見えなくなっているらしい。しかし、咥えたまま口を開いてもらうと障子君はスプーンの全体を確認することができた。

 

“私たちからだとイマイチわかりませんね”

(・・・普通にあーんしてるだけにしか見えない、ね?)

 

 次に両手を使いスプーンを挟んで隠すようにしてもらうと、僕達からは当然スプーンは見えず、障子君はスプーンを視認することができた。

 

「透さんの身体で覆われているのが透明になる条件だと踏んだのですが、隙間の問題でしょうか・・・しかしスプーンは障子さんに見えている・・・」

「これなんの実験?」

「言われてみると、中々不思議な光景だな」

 

 次にオムライスを一口食べて貰ったところ、口を閉じた瞬間オムライスが消失したように見えたようだ。

 今度は両腕を使って小さなカードを隙間無く包み込んでもらったが、それでもカードを障子君は視認できた。

 

「口に・・・体内に入るのが透明化の条件?そうなると肉体は・・・ん・・・?」

「私のほっぺむにむにしても多分変わんないよ?」

 

 彼女の肉体が透明であることは個性による性質であり、原理は兎も角そこに疑問は無い。『錬成』で肉体を解析しても特筆して異常は発見できないし、解析上は普通の人間の身体とほぼ変わりがない。

 しかし「肉体が透明である」ことと「体内に入れた物が透明になって見えない」ことは似ているようで異なる。前者はまだしも、後者は他の物体にまでその透明性を付与していることになってしまわないだろうか。

 

“マリさんマリさん。透さんじゃなくて私の頬をむにむにしてもいいんですよ”

 

 そう仮定すると彼女の個性は「肉体が透明である」のではなく「肉体を含めた特定条件を満たした物体を透明にする」ということ?

 たしかにこれなら個性が『透明』『透明人間』ではなく『透明化』なのも納得だ。

 

 ・・・ん、あれ。これだと発動型になってしまう。彼女の個性は異形系に分類されていた筈。常時発動型だとしても相澤先輩の『抹消』で個性が消えないのはおかしい。

 あぁでも、そもそもとして肉体、皮膚等が光学迷彩のような仕組みになっている異形系なら、体内に入ったものが見えなくなることにも説明は付くか。

 

 ・・・んん?それならば透さん腕で完全に覆われたはずのカードだけが視認できるのは何故?

 肉体の性質によって体内にあるものが見えなくなるのなら、隙間無く覆われているカードも同様に見えなくなるのが自然では?

 

“マリさん・・・?”

 

 体内と体外で視認に差異があるのなら、特殊条件系の常時発動型個性と考えるのが自然。

 でも『抹消』で消えない以上、肉体が光学迷彩のような性質に変化している異形系個性あたりが妥当。

 すると体内と体外で明確な差異があるのは不自然に・・・ん?話がループしてきた。

 

「哀ちゃん?固まってるけど大丈夫?」

 

 個性のことなのに深く考え過ぎてた?でもでも、光の屈折に干渉して透明になってるんでしょ?そこから先は物理法則の範疇の筈。

 

 ・・・あ、もしかして「光の屈折」の時点で違う?

 同じ「透明になる」結果でも、彼女の個性は光の屈折が云々とかをすっ飛ばして「結果的に透明になっている」が答えなの・・・?

 

(・・・・・・???)

“あぁ!マリさんのお顔が大変なことに!”

 

「ツムッターで昔流行ってたスペース猫ちゃんみたい」

「猫と言われれば確かに猫、か・・?」

「にゃあ・・・ではなく、誰が猫ですって?」

 

 思考が逸れた。

 いやもういいかな。考える程ドツボに嵌る気がする。

 透さんの個性については深く考えず、そういうものとしてここは流そう。

 

“猫なんですか?”

(な、なにが・・・?)

“猫さんなんですか??”

(え、ど、どうしたの操奈ちゃん?)

 

 操奈ちゃん壊れちゃった・・・なんでぇ?

 何?一体何が原因なの・・・透さん?実は操奈ちゃん猫が嫌いだったの・・・?

 

「しかし思いの外不便しそうな個性だが、困ることはないのか?」

「や〜特にないかなぁ・・・あ゛ー!」

「何か心当たりが?」

 

 頬杖をついて悩んでいた様子の彼女が突然眦を吊り上げて吠えた。

 ぷんすかと擬音が付きそうな怒り方はややコメディチックなものの、本人的には多分真剣な話だと思う。

 

「小学生の時告白した子に『顔見えないからヤダ』って断られたの!きぃ〜っ!」

「あら、とても失礼な方ですわね。こんなに可愛らしいのに」

「でしょでしょ!・・・ふっふっふ、なんか褒められるのちょっと慣れてきたかも」

「ふむ、見えないが嬉しいそうなのはわかるぞ」

 

 一瞬で機嫌が戻ったあたり、怒っていたのではなく単に慰めてもらいたかったのだろう。

 学生時代の級友が失恋したと言って雑に僕を抱き枕にしてきたときと同じ感じがする・・・操奈ちゃんの身体を抱き枕にはさせてあげないからね?

 

“私も可愛いですよ?”

(うん?操奈ちゃんもとっても可愛いよ?)

“ふへへ・・・”

 

 壊れていた操奈ちゃんも元に戻った・・・褒めて欲しかったのかな?

 最近ちょっと情緒が安定してないけど大丈夫かな・・・。

 

「ですが、重い病や大怪我を負った時が危険かもしれませんね」

「そうなの?」

「身体が透明では視診もできませんし、病院の設備でもきちんと調べられるか不明瞭です」

 

 透明人間の診療ってどうやるのが正解なのだろうか。個性が光の屈折に干渉するだけならCTやMRIは正常に機能する・・・と思うけど。

 僕の個性なら問題ないけどその辺がわからないな。親御さんなら過去に検査歴もあるだろうし、聞けばハッキリするかな?

 

「む、もしや葉隠は外科手術等を受けるのが難しいのか?」

「もしかしたら皮膚の内側は視認できる可能性はありますが、楽観視するのは危険ですからねぇ」

「ひぇぇ・・・」

 

 透明人間の外科手術経験のあるお医者様はいるのだろうか。この先彼女がプロヒーローとしてやっていくのが結構不安になる。

 

「そういえばママとパパから絶対に大怪我はしないよう気を付けなさいって言われてたような」

「そんな大切なことを忘れていたのか・・・」

「その時は合格したのが嬉しすぎてはしゃいでたの!」

 

“でもマリさんなら治せますよね?”

(それはまぁ勿論だけど)

 

 『錬成』は伊達ではない。視えはせずとも触れて解析すれば状態は確認できるし、大抵の損傷であれば作り直して治療できる。

 しかしいつでも何処でも僕がいるわけではない。遠く離れた場所で大怪我をしようものなら間に合うかは微妙だ。

 

「『特医免許』持ちの方なら対処できるかもしれませんが、都合良く駆け付けられるかは微妙ですわね」

「トクイ免許?」

 

“あ、この前リカバリーガールと話していたのがそれでしたっけ”

(そうそう、表向き僕が取得目指してることになってる免許ね)

 

 治療系個性以外の生徒には話が来ることもないし、そういうのまだ習ってないから二人とも知らないのは当然。

 影山哀は免許持ってないからリカバリーガールの許可が無いと治療できないけど、雄英での怪我や病なら一応僕が対処できる。

 

「ヒーロー免許とは別のものか?話の流れ的に医療系の免許だろうか」

「そうですね。『特殊個性医療行為免許』通称『特医免許』と言います。文字通り個性を使用した特殊な医療行為の資格ですね」

「ほへー。そんなのあるんだね」

「基本はヒーローではなくお医者様が持っていますが・・・看護師の方もよく持っていらっしゃいますね」

 

 セラピー系の個性を患者さんへ使用するために取得する看護師も多い、みたいな話を昔入院中に聞いたことがある。

 看護師のお姉さんは確か手から花を咲かせる個性だったかな。それで咲いた花の香りに精神を落ち着かせる効果があって、鎮静剤投与の代わりに使うみたいなことを言っていた。

 

「皆さんが知っている方だと・・・雄英ならリカバリーガールとアルケミー先生・・・あぁ、有名所ですとエッジショットがいましたか」

「えー!忍者なのに!?」

「むしろ忍だからこそじゃないか?」

 

 彼は個性によってヴィランの体内へ忍び込み、そのまま内蔵を弄って気絶させる手段を好んで行う。というかそういった直接体内を個性で弄る制圧方法は『特医免許』を取得していないと許可が出ない・・・筈。

 

「とある事件の話ですが、個性の暴走で心臓が危険な状態に陥った要救助者がいまして。緊迫した現場でも心臓の縫合を完璧に熟す姿は見惚れるほどの神業だった・・・とアルケミー先生がおっしゃっていましたわ」

「なるほどねぇ、医療忍者でもあったわけかー」

「んん?まぁ・・・あながち間違いではない、ですかね・・・?」

 

 コンマ一秒毎に裂傷が生まれる心臓が彼の神懸かり的な技術で綺麗に縫合されていったあの緊急手術。

 チープな例えだけど、まるで逆再生の動画を見てるみたいでね。あれはもう芸術的な領分にあったと思う。

 

「あ、でもでも、哀ちゃんなら私が大怪我した時とかに治せないの?」

「仮に治せたとしても、私はまだ免許を取得していませんからね。リカバリーガールの監督下でしか個性の使用は許可されませんよ」

「そっかー。なら気を付けないとね」

 

 緊急避難の一環としてなら認められる可能性はあるが、免許取得中の影山哀の立場だと許されるかわからない。

 というかそれ以外にも色々と事情が複雑なので、操奈ちゃんの為にもあまり目立ちかねない真似はしたくない。

 

「まぁ私が個性を使って大怪我を治療するようなことはありませんよ。雄英にはリカバリーガールがいますからね」

 

 僕等が雄英にいる限り出番が来ることはほぼ無い筈。

 AFOの襲撃も根津校長を筆頭に対策を詰めてもらっているし、僕の個性が必要になる事態にさせるつもりもないからね。

 

「そもそも俺達はルーキーもいいところだからな。出番が回ってくるようなことはないだろう」

「それはそうだけどさー」

 

 それを理解していてもなお不満気に口を尖らせる彼女。ヒーローを目指して此処にいる以上、何でもいいから自分にできることを探したいのだろう。

 とてもいい心掛けだけど、流石に時期が早過ぎる。

 

 それでも僕に出番があるとしたらリカバリーガールの『治癒』で対処できない負傷。例えばオールマイトのような神経や内臓の損傷位かな。

 生半可な事情では影山哀まで話は来ないないだろうし、トップヒーロークラスに何かあった位の大事でもないとありえないだろう。

 

「最近はムーンフィッシュやマスキュラーのような凶悪ヴィランの話も聞きませんからね。早々透さんが考えているようなことにはなりませんよ」

「それフラグにならない?」

「?(フラグ)がどうかしたのですか?」

「おぉ・・・そういえば哀ちゃんってお嬢様だったね」

 

 微妙に呆れたような顔をして透さんが僕を見ていた。これはもしやあれだろうか。若い子特有の流行り言葉ってやつ。

 

「これ貶されてますか?私」

「違うよ!?純粋だなって思っただけだから!」

「傷付きました。私は世間知らずで世情に疎いお嬢様の雄英生です」

「それ私も半分くらい当て嵌まらないかな??」

 

 よよよ、と泣き真似をしながらハンカチで目元を拭えば面白いほど彼女は狼狽えている。ちょっと楽しいかも。

 

「すんすん、私は葉隠透に泣かされました。彼女は可愛くてふわふわで笑顔が素敵な女の子です。絶対に許せません」

「ちょっとぉー!遊んでるでしょ!口元笑ってるの見えてるんだからね!」

「んふふ、ふふ。すみません。楽しくてつい」

 

 これ以上戯れていると周りの迷惑になるかもしれないし、この辺でやめておこうかな。ちらほら此方を見ている生徒もいるからね。

 

「葉隠、声のトーンを落とした方がいい。少し目立っているぞ」

「これ私が悪いの??」

「いえいえ、揶揄った私が悪いですから」

 

 とはいえ幸いお昼時の食堂は数多くの生徒が和やかに過ごしている。少し騒いだくらいなら問題にはなりそうにない。

 

「可愛いお顔が台無しです。ね、笑いましょう?」

「すまない。葉隠より先に影山を注意するべきだった」

 

 不貞腐れた透さんの機嫌を直すために二人がかりであれやこれと褒めそやす。

 ちなみに彼女の反応が一番良かったのは『ビューティー&ミステリアス』だった。クール路線を目指してるのかな?

 

「ま、まぁ別に気にしてないよ?ちょっと引っ込みがつかなくなっただけと言いますか」

「全ての咎は私にあります。責任を取ってデザートを奢らせていただけないでしょうか?」

「むむ、なら苺クレープで手打ちにしてあげよう。哀ちゃんは何食べる?」

 

 この身体は小食で胃袋が小さいからあまり食べ過ぎないようにしているけど・・・まぁ今回は分解すればいいか。

 こういうお誘いは断ってはいけないと、昔翼ちゃんと大蛇ちゃんが言っていたからね。

 

「プリンにでもしましょうか。障子さんはどうします?」

「俺か?・・・ふむ、普段デザートは食べないからな。折角の機会だ」

「そうと決まれば早く行こ!ランチラッシュのデザートが待ってるぜ!」

 

 意気揚々と席を立った透さんに二人で続く。軽やかな足取りで鼻歌まで歌っている彼女の姿はまるで童女のよう。

 そうして三人で駄弁りながら、意外にもパフェを選んだ障子さんと共に席へ戻った。

 

「おぉ・・・これは美味いな。流石はプロだ」

「おいし〜、私この生地結構好きかも」

「私も久しぶりにデザートを食べましたが、相変わらずの腕前ですね」

 

 市販品とは一線を画す深いコクと上品でしつこくない甘さ。即席でもこの質が出てくるのだから流石と言わざるを得ない。

 早く操奈ちゃんがこの味を楽しめるようにしたいのだけど、何かいい手段を思いついたりしないかなぁ。

 

“・・・マリさん”

(んー?どうしたの?・・・食べたかった?)

“いえ、そうではなく。甘いの好きなんですか?)

(・・・どうなんだろ。好き、なのかな)

 

 昔からよくお菓子を食べさせてもらうことは多かったし、グズってしまったときなんかはよくチョコレートや飴のようなものを口に放り込まれていた覚えがある。

 そう考えると自然と口に馴染むようになったというか、食べ物の中では好きな部類に入る・・・のかも。

 

“ふむ、わかりました。ありがとうございます”

(?そっか)

 

 よくわからないけれど、彼女の役にたったのならよかった。それに心なしか操奈ちゃんからやる気を感じる。新しい発見でもあったのかな。

 

“私絶対に諦めませんので、マリさんも楽しみにしててくださいね”

(うん?うん、待ってるね)

 

 気炎万丈と言わんばかりに強い意志を伴った言葉が操奈ちゃんの口から聞こえてくる。

 

“プリンとタルト、どちらの方が好みですか?”

(え?えー・・・と、その二つならプリンの方が好き、かも)

 

 この後操奈ちゃんからの要望でお菓子作りの入門書が家に届くのはまた別の話、になるのかな?

 




 「自力で目潰しフラッシュライトができる程度には光の屈折をなんやかんやできる」「光線に触れてなんか纏めたり逸らしたりできる」という成長まで知らない子マリくんちゃん。考察に迷走するの巻。
 宇宙猫してるマリくんちゃんが書きたかっただけとも言います。
 
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