ぼくらのヒーローアカデミア TS脳無化錬金術ヒーローマリくんちゃんの終活   作:Radrabbit

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36話 星を夢見て

 

「遅いぞ影山ー!もう試合始まってるよ!」

「すみません芦戸さん、遅れました」

 

 急足でクラス席まで戻ってきたけれど、緑谷さんと心操さんの試合開始にはギリギリ間に合わなかった。でも決着はまだ付いてないのだから許してもらえないだろうか・・・駄目?

 

「緑谷はまだしも、心操の方は影山居ないとわかんないしさぁ」

「透さん・・・は控室ですか。ですが尾白さんも彼の個性はご存知では?」

「いやぁ、俺も正直全部理解してるわけじゃないからさ。ちゃんと話せるか自信無いし」

 

 二人から期待するような眼差しが私に注がれる。

 でもそうキラキラとした瞳を向けられても大したことは言えないのだけれど・・・。

 

「私も似たようなものですよ?」

「お願いお願い!私も同級生の試合見てドヤ顔で語るやつやりたいの!」

「なんですかそれ・・・」

 

 試合の解説といっても私があれこれと話せることは殆どない。特に展開の早い1on1で相澤先生達のようなスピーディーな解説ができるほど知識も経験もないのだ。

 強いて言うならマリさんと交代すれば解説役もできるだろうけど、騎馬戦の時少し表に出ていたから活動時間は後五十分くらいだろうか。

 

「んん・・・」

「というかあの二人何してんの?様子見?」

「ん?」

 

 ステージの二人を見れば何故か立ち止まって何か言葉を交わしている。緑谷さんのフルカウルがあれば正直瞬殺もあり得ると踏んでいたのだけど、一体何故・・・?

 

「最初は緑谷がボコボコにやってたんだけどさ。意外と心操が耐えてたよね」

「むしろ攻撃捨てて防御に集中していた気がするよ。反撃する隙が無かっただけかもしれないけど」

「ふむ・・・?」

 

 尾白さんが私が来る前の試合展開を教えてくれた。 

 思いの外心操さんに送ったあの雑アドバイスが有効だったのかな・・・?でも、それだけで勝負が成立するほど力の差は近くなかったと思うのだけれど。

 

(これ、どうなってるんですか?)

“予想くらいならできるけど・・・操奈ちゃんに説明してる間に試合終わっちゃうかも”

 

 ステージ上の二人は中央付近で睨み合いを続けている。あ、でも心操さんの方は息も絶え絶えって感じだ。ここからでも打撲跡がそこそこ見えている。

 それに対して緑谷さんは・・・うん?こっちもどこか辛そうに見える。もしかして心操さんからカウンターを貰ったのだろうか。

 

「あっ!緑谷が動・・・かねぇ!そこは行かないのかよ!」

(何か・・・どことなく動きがぎこちない、ような?正直詳しくはわかりませんが)

“・・・お?あぁ、なるほどね。まぁ・・・少しくらいなら交代してもいいんじゃない?操奈ちゃん(影山哀)の体裁もあるしさ”

(・・・むぅ、仕方がないですね。ちょっとだけですよ)

 

 一応影山哀は現状のクラストップに位置している。ましてマリさんが顕在だったときには戦闘訓練等で色々と技巧者のような立ち回りをしていた。

 観覧席に青山さんさえ座っていなければ適当吹いて誤魔化してもいいと思うのだけど。

 というか近くにいる峰田さんや切島さんにウザ絡みしているのは何の意図があるのだろう。貴方は他の生徒の試合とか見ていなくていいんですか・・・?

 

“それじゃ、操奈ちゃんお願いね?”

(お任せします。でも、長話しちゃダメですよ)

“やー、それは試合次第かなぁ”

 

 段々と慣れてきた感覚に身を任せて内側へ沈んでいく。微睡みに落ちる時と似たこの感覚はとても心地良いけれど、気を抜くとこのまま眠ってしまいそうで中々に歯痒い。

 

「──試合の展開が膠着しているのは、一重に緑谷さんの個性制御が未熟である。という理由に尽きます」

「お?結局解説してくれる感じ?さっすが影山ー!」

「え、緑谷って個性制御できるようになったんじゃなかったのかい?」

 

“・・・あれ?”

 

 交代が()()()()

 今日まで何度か試した時は私が内側へ沈んでからマリさんが表に浮かんでくるのに十数秒はラグが存在するのだが、数秒と経たずに彼が表に出てきた。

 不意を打たれた騎馬戦の時とは違う明確な差異。この変化は悪いこと・・・なのか?嫌なものではないといいのだけれど・・・。

 

「自損しない出力を出せるようにはなったようですが、長持ちしない、若しくは過度な集中力が必要になるのでしょう」

「そお?感じわかったら後はそのまま加減するだけじゃない?」

「最近個性が発現したばかりだし、細かい制御はまだキツいんだろう」

「あ〜ね、納得」

 

 マリさんの推論に二人が頷いた。

 私もその辺の話なら理解できますけど、それにしたって苦戦しすぎではないでしょうか。

 

「それともう一つ、心操さんが()()()()が集中を削いでいる要因のようです」

「?なんで?弱いならよくない?」

「心操さんの実力は反撃もできず一方的に殴られる程度。言い換えると『圧倒的な格下』なわけです」

「・・・ますますよくわかんないんだけど」

 

 私も格下相手ならむしろ一瞬で試合が終わっても不思議ではないと思うのだけれど、一体何がダメなのだろうか。

 

「暴れているヴィランや格上相手でもなく、反撃すらしてこない()()を一方的に殴り続けられるか、という話ですね」

「・・・無意識に加減してるってこと?」

「あぁ、それなら少し理解できるな。俺も昔は初心者相手だと加減に苦労したんだ。下手に怪我させないようにってさ」

「そうなの?」

「正しい動き方がわかっている同士なら兎も角、初心者の子は危険な動きも平然とやっちゃうからね」

「ほほーん」

 

 ・・・つまり、いい感じに殴り合って戦おうにも反撃できないくらい展開が一方的なせいで、緑谷さんの気が引けて弱腰になっているという話だろうか。

 それはなんというか・・・中々惨い話のように聞こえる。

 本来なら刹那で勝負が終わる程度の差があるというのに、()()()()()()()という理由で試合が終わらないだなんて屈辱なんてものではないのではないだろうか。

 

「緑谷さんは見たところ投げ技や押し出しで何とか片付けようとしているみたいですが、圧倒的に経験不足ですね」

 

 今も彼は両手で心操さんを場外へ出そうと押し出しているが、身を捻って転がることでそれも避けられている。それにさっきから攻撃がワンパターンになっている。

 彼はオールマイトのお師匠様に散々扱かれていたと聞いていたのだけれど。それにしては少しお粗末のような。私が素人だからそう感じるのかな・・・?

 

“そんなにわかりやすいんですか?”

(これは僕の完全な推測だけど、脳無みたいな怪物から()()()()ことを主軸に鍛えたんじゃないかなぁ。回避や受け身は結構上手くなってたからね)

“なるほど”

 

 障害物競走での無謀な突貫も特訓ありきの無茶だったということか。

 それなら納得・・・はできないけど、緑谷さんからしたら自分より弱い相手と戦うなんて、考慮すらしていなかったのではないだろうか。

 

「事実はどうあれやっていることはリンチそのものですからね。彼の気性には合わないのでしょう」

「爆豪なら気にせずボコボコにしてそうなのにねー」

「ましてこの舞台なら相手もより一層必死に食らいついてくる。変に加減するだけじゃ降参もしてくれないだろうね」

 

『地味ぃーな戦いが続く第一試合!緑谷優勢だが中々決めきれないみてーだな!!それともアレか?強者の余裕ってやつなのか!?!?』

『緑谷はこれまで基本格上相手ばかり経験してたからな。ああいう手合いとの闘い方がわからないんだろう』

 

 痛々しい打撲痕が顔に刻まれた心操さんは今にも倒れてしまいそう。

 だけれども、満身創痍にほど近い彼の瞳は欠片たりとて諦観を映してはいない。むしろぐつぐつと煮えたぎる勝ちへの執着が色濃く見える。

 

「こういった場合は適度に加減した一撃でノックダウンしてしまえばいいのですが、その加減ができずに苦しんでいるようですわね」

「ふぅん。本気出せばめっちゃ威力あるのに、なんか変な話だね」

「彼の場合、少しの加減ミスで相手を殺してしまいますから。出力調整には嫌でも慎重になりますよ」

「緑谷も苦労してんだねぇ・・・」

 

 負けるわけにはいかないが、目の前の相手をできるだけ傷付けずに打倒する方法がわからない。この試合の内容としてはそんなところだろうか。

 というか心操さんもここまで一方的な試合なら『洗脳』を出し渋っている場合ではないはずなのだが、何を狙っているのだろう。

 

「「あ」」

 

『おーっとここで試合開始後初めて心操のカウンターが炸裂ゥ!緑谷の顔面に渾身の拳を叩き込んだァー!!』

 

 このままだと心操さんが気力の限界が来るまでの消耗戦にならないか、と考えていたちょうどその時。

 緑谷さんが迷いに迷って後ろ脚に重心を寄せた瞬間に心操さんが全力の右ストレートを顔面にお見舞いした。これまでの鬱憤を全て晴らすかのような綺麗な一撃。

 

「なーにやってんの緑谷ー!油断してんじゃないぞー!」

・・・チッ

 

(見てて清々しい気持ちになる良いパンチだねぇ)

“ですが、流石に一撃でどうにかなるほど貧弱ではないですよ?”

 

 誰かさんの舌打ちが小さく聞こえてきたが、それを務めて無視しながらマリさんへ問う。

 ちょうど鼻っ面に入った拳はいいダメージにはなってきそうだが、流石にその程度で倒せるほど緑谷さんが柔くないことは知っている。

 

(これは仕込みだよ。心操君は今『洗脳』の前提条件がとぉ〜っても厳しく見えるように頑張って耐えてるのさ)

“あー・・・返事をしただけで発動できるのは強力ですが、バレてしまえば喋らないだけでいいですもんね”

 

 彼の強力無比な個性だけれど、種が割れれば無個性と同じ。不意打ちならともかく、一対一の戦いではどうしようもない。

 これは初見殺しを初見で終わらせないための彼の工夫なのだ。その為にあそこまでボロボロになるまで耐えられるのは、皮肉屋な態度に反して中々根性があると言える。

 

『おお!?緑谷どうした一体!拳一発貰っただけでHands up(お手上げか)!?根性なさすぎるぞ連続一位!!』

『・・・これは決まったか、ったく。心操の倒し方に意識を割きすぎて個性への警戒が疎かになったな』

『何ィ!?心操の個性知ってんのかイレイザー!!』

『お前は資料読めよ』

 

 完全なる棒立ち。

 拳を入れてから間髪入れずに挑発を続けた心操さんの声に応えた緑谷さんは肉体の主導権を失った。

 そして一言二言指示を受けた緑谷さんが後ろを向いて無防備に歩き出す。まるで幽鬼のように生気の無い表情と鼻から垂れる赤い雫。それを見てこの場の誰もが試合は終わったのものと認識した。

 

「えぇー!?アレが心操の個性なの?強くない!?」

「でもよぉ、個性使う前にあんだけボロボロになってちゃキビくね?」

「なんつーか戦闘訓練のときの緑谷みてーな戦い方するな。あいつ」

 

 芦戸さんや上鳴さん達が口々に感想に入る。

 かくいう私も決着はついたと思っているし、マリさんみたいな例外でもなければ立て直しも不可能だろう。

 

“意外な決着でしたね。もっと緑谷さんが圧倒するか『洗脳』の不意打ちですぐ終わると思ったのに”

(うーん、どうだろね)

“?ここから逆転なんてあるんですか?”

 

 マリさんただ一人だけが私達とは違う予想をしていた。解説の二人とも意見が違うのは・・・何故だろう。何か理由があるのだろうけれど。

 

(同じ増強系の個性でも単純な出力差があるように、干渉系個性にも力の差。所謂支配権の強さってものがあるんだよ)

“支配権の強さ、ですか?”

(そー、仮に二つの『洗脳』の個性を同時に緑谷くんへ掛けた場合、より支配権の強い方の『洗脳』が緑谷くんを支配できるって感じにね)

“別に緑谷さんはシンプルな増強系じゃ・・・あ、『OFA』ですか”

 

 緑谷さんがオールマイトから継承した個性。

 その些細までは知らないが、直接緑谷さんの身体を解析したマリさんによれば『OFA』は何やら個性因子が特殊な形質だったらしい。

 

“つまり心操さんの『洗脳』がちゃんと緑谷さんに機能するかわからない、と”

(そういうこと。操奈ちゃんに120点!)

“えへ・・・こほん。ですが、それでもダメそうじゃないですか?”

 

 ステージでは既に場外近辺まで辿り着いてしまっている。もしかしたら他の人より抵抗していたりするかもしれないが、外からではわからない。

 

(だよねー・・・オールマイトに干渉系の個性が効いたって話聞かないし、『OFA』にそういう耐性があるのかと思ってたんだけど・・・お?)

 

「爆発?」

 

 場外のラインを踏み越える直前、緑谷さんの指先から稲光と暴風が吹き上がった。風が砂埃を観客先まで運び、僅かな血潮の臭いを感じる。

 小さく見える紫色に変色した指が、自傷により彼が自分を取り戻したことを示していた。

 

『緑谷突然の自爆ゥー!一体どういうことだァ!?これも心操の仕業なのか!?サディズムってやつ!?』

『んなわけねぇだろ。しかし・・・これで振り出しに戻ったな』

 

 洗脳状態特有の呆然とした様子ではない、確とした自己を感じる瞳。どうやってかはさっぱりわからないが、緑谷さんは自力で洗脳を振り払った。

 

『再び緑谷がラッシュラッシュラッシュ!心操はなす術ナシかァ!?』

 

「うひゃー!緑谷今度はグイグイ行くなぁ!」

「迷いが消えましたね。躊躇いがなくなりました」

「あぁ・・・それにもう心操の方がキツそうだ」

 

 ずっと「如何に相手を傷付けずに勝つか」を模索していた彼が、一転変わって全力で勝ちへ向かう強い意志を持った。

 心操さんの『洗脳』を受けたことで、漸く目の前の相手が自分を打倒し得る敵だと気が付いたのだ。・・・まぁ、心操さんは個性以外が貧弱なので手加減したくなる気持ちは理解できますけど。

 

“これは・・・”

(今度こそ決まりだね。緑谷くんも警戒して言葉を交わすこともないだろうし)

“・・・変わりましょうか”

(んー・・・そだね)

 

 再び目を瞑ったマリさんから身体の主導権が私へ渡される。

 ・・・のだが、やけに眠気が強い。

 

「ふぁ・・・」

“操奈ちゃんどうしたの?・・・疲れちゃった?”

(いいえ、少し眠いだけです。堪えきれないほどではありませんが)

“眠気?僕は何も感じなかったんだけど・・・うーん”

 

 肉体由来のものであるならマリさんが眠気を感じないのは不自然だ。それゆえに何か・・・なんだろう。個性に関係しているのか、はたまた全く別の事柄が要因なのか。

 

『心操ダウーン!!粘り強く耐えたが猛攻を凌ぐことはできなかった!だがガッツは感じたぜ!!』

『心操も一度はチャンスを掴んだんだがな。今回は緑谷の執念が個性に優った、としか言いようがないな』

 

 うつらうつらと眠気を堪えている間に試合は終わっていた。

 やはり一度『洗脳』をかけてしまった以上彼に勝ち筋は無く、勝利寸前からの落差にダメージを堪えていた身体も限界を迎えていた。

 

『両者の健闘を讃えてClap your hands!!(二人に拍手!!)第一試合から素晴らしいガッツを見せてくれたBoysに感謝を!』

 

 担架で運ばれていく心操さんに注がれる万雷の喝采。試合には負けてしまったけれど、この歓声が彼の頑張りを認めてくれていたように聞こえる。

 それにここからだと内容はわからないが、担架の近くに寄った緑谷さんと心操さんの表情からして悪い終わりにはなっていない・・・と思う。

 

「じゃー私達もそろそろ控え室行くかぁ〜」

「あら、もっとゆっくりしなくていいんですか?」

「とーぜん。優れたヒーローは試合前の精神統一も一流だからね!」

「また調子のいいことを・・・」

 

 ニッと歯を出して強気を見せる芦戸さんと共に控室へ向かう。陽気にステップを刻みながら踊るように翔ける彼女の姿は少しばかり眩しかった。

 

「ぬおっ!?ビックリしたぁ」

「あ、すみません。少し不注意で───」

 

 とん、と曲がり角で誰かとぶつかってしまった。先程第二試合のアナウンスがあったから上鳴さんか透さんだろうか。

 

「ごめんね〜。私も気付かなかったや」

「お?葉隠そんなとこいたの?」

 

 

 

 

 

 

わ、私が・・・壊してしまったんですか・・・?

「へ?」

 

 そこに透さんは立っていた。いつも通りの声音、緊張を感じさせない明るい態度。

 それだけなら何の問題もない。けれど、明確に赦されざる点が一つあった。

 

「どうして・・・?どうして服を着ていないんですか・・・!!」

「え、いや、どうしてって言われても?」

「葉隠、とうとう目覚めちゃったかー」

「違うけど!?」

 

“お、落ち着いて操奈ちゃん?”

(これが落ち着いていられますか!一人の少女を露出狂の変態にしてしまったんですよ!!)

 

 これは罪だ。私が勝ち上がるために一人の乙女の尊厳を破壊した末路を、今ありありと目の前で見せられている。

 なんて惨い有様なのだ。彼女は当たり前のような顔をして人間が持つ尊厳を脱ぎ捨てている。ヒーローを志す姿か?これが・・・*1

 

うぅ・・・透さんごめんなさい。私のせいで貴女を最悪露出狂にしてしまいました・・・

「影山が崩れ落ちた!?」

「イヤだよ私こんなのでダメージ与えるの!」

 

 動揺で膝から崩れ落ちている場合ではない。これはすぐにでも矯正すべきことだ。責任を持って彼女が服を着るように私が躾けなければ。

 

“操奈ちゃん操奈ちゃん聞いて!これ作戦だよきっと!ほら!!試合が始まってからじゃ服脱いでも遅いからさ!ね?”

(え?・・・確かにそう、でしょうか)

“でしょでしょ?だからそう、透さんが変になっちゃったわけじゃないんだよ・・・たぶん

 

 よく考えればそれはそうだ。もし仮に彼女に露出狂に目覚めたとしても、こんな試合直前で奇行へ走る筈がないのだ。

 ・・・よかった。私のせいでおかしくなった人はいなかったんだ。

 

「ところでもうすぐ試合ですね透さん。心の準備はいかがですか?」

「切り替え早過ぎない??」

「私は段々影山の情緒が心配になってきたよ」

 

 うるさいですね二人とも。私は透さんのせいで気が気じゃなかったんです。

 

「ま、だーいじょうVだよ!二人とも安心して見ててね!!」

「言うじゃーん。後で泣きベソかいても知らないよ?」

「・・・決勝でお待ちしています。と言うべきなのでしょうか」

 

 何はともあれ私の心配は杞憂に終わり、万全の状態で彼女はステージへ向かった。私もちゃんと今の自分でできる備えをしなければ。

 

“んふふ、とんだお騒がせさんだったね?”

(今のは忘れてください・・・)

 

 ・・・もう変な勘違いをしないように注意しておこう。

*1
元凶の感想




没ネタ

 快活に笑う彼女は虚勢を張っているようで、逆に自信で満ちているようにも見える何処か不思議な表情をしていた。
 彼がどんな闘い方をするのかはわからないけれど、結局のところ近付いて接近戦を仕掛けるしかない彼女に勝ち筋はない筈だ。

「透さん、勝てそうですか?」
「女の子に舐めプしない上鳴君だと、ちょっとしんどいかな」
「・・・負けちゃいますか?」
「勝つさ」
【これより41秒後。再び葉隠透の覚悟が雄英に伝説を刻む】

流石にネタに振り切れ過ぎてるので没に。
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