あまりにも進みが遅すぎる気がするので今回からサクサク進めていきたい
前回の誤字報告ありがとうございます。
シャーレに入部した理由を’自分探し’だと肩の辺りで切りそろえた髪の上からベレー帽を被ったシャーレ初の部員、東郷アユミは言った。会ってから大した時間は経っていないが、しっかりした性格と、髪で隠れてはいるが大人っぽい顔つきなこともあり、彼女が自分探しを必要とするような生徒には見えないような気がするな、と思ってしまう。
そう思ったので少し聞いてみると、
「よく言われるんですよね、それ。」
と苦笑し、
「私はいろんな人と関わって、いろんな体験をして、その経験から自分の目標を決めたいんです。」
と言った。どこまでも真面目な生徒だな、と思っていたがそう思ったのは私だけではないようで、
「うへ~、アユミちゃんはまじめだね~」
「ありがとうございます、ホシノさん。」
「ん、ホシノ先輩は少しアユミを見習ってみたほうがいいかもしれない。」
「うへ!?シロコちゃん!?」
「アユミさんが困ってるのでその辺にしときましょう?」
「いえ、お気になさらず…」
といった会話が繰り広げられていた。お硬い感じだが、声が優しいのと内面がまじめなのもあり割と人から好かれやすいタイプなのだろう。
”私が一番聞きたかったことは聞けたしあとは三人が質問していいよ。もちろんアユミも質問していいからね”
「分かりました。」
「それじゃ、次はおじさんだね~」
そうしてその面接…という名のお話会は、戻ってきて事情説明を受けたノノミがウッキウキで参加したためかなり長引いた。
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アユミside
リン行政官に連絡をしたところ、書類はまだ何とかなる量ではあるのでアビドスに泊まり込みでいいとのことだったため、先生と私はホテルに泊まることになった。もちろん部屋は別々だった。ラブコメ展開なんてない。というかいらない。
ついでに言うとアビドス高校の借金に関してなども聞いた。こう言っては何だが色々と詰み一歩手前って感じ…いや、ほぼ詰みだろうと思う。まあ彼女たちは頑張っているようだし見捨てるのも酷だ。どうにか頑張ろう。
そうして翌日、先日アビドス高校へ向かう途中ですれ違った猫耳の生徒…セリカさんと出くわした。先日は挨拶できなかったので軽く自己紹介をすることにした。
「初めまして、シャーレ所属の東郷アユミです。よろしくお願いします。」
「黒見セリカよ…ってシャーレ所属ってことはこいつの直属!?」
「まあそうですね」
「私はこいつのこと信じてないの!だからあんたと仲良くする気もないわ!」
と言ってどこかへ走り去ってしまった。えぇ…と言いたいところだがこれが正しいリアクションだと思う。だって怪しいもん、先生。支援を要請したとはいえ唐突に現れて無償で助けようとしてるのだ。私でも疑うもん。
もう少し話をしたかったが行ってしまったものは仕方ない。さっさと学校に……先生が悪い顔してる。めっちゃ嫌な予感がする。
"アユミ、私セリカ追いかけるから先に行ってて"
ええ……マジで……?まあもう好きにしてくれ。怒られない程度にしてくださいね。とだけ言って先生と別れて学校に向かう。
というかセリカさんはどこに行く気なのだろうか。学校とは別方向だったし、別の用事でもあるのだろうか、などと考えていると、いつの間にか対策委員会の教室についていた。
失礼します、と言い入ると先ほどあったセリカさんさん以外のメンバーが勢ぞろいして…くつろいでいた。ホシノさんとかすごいな。ほぼ寝てるじゃん。
そして気になったのでセリカさんの行先について聞いてみることにした。すると、
「あ~、多分バイトじゃないかな」
と返ってきた。
なるほど、確かに借金があるのなら少しでも働いて返そうとするか。などと考えていると、
「みんなで行ってみる?」
などと言い始めた。正気か?今までの嫌われようを見ろよ、と思いながら雑談をしていた…先生が教室に入って来て開口一番に”セリカのバイト先知らない?”と言いながら入ってくるまでは。
こいつも正気じゃねえのかよ
そうして私たちは紫関ラーメンで昼食をとった。ラーメンはおいしかった。めっちゃおいしかった。けどセリカさんがめっちゃ恥ずかしそうにしてたからあんまり行こうとは思えない。行くとしてもセリカさんが絶対いないときにしよう、そう思いながらホテルへの道筋を辿る。
ふと、私の頭の中である言葉が思い出された。それはヘルメット団を見かけたときに彼女らが言っていたことだ。『どうにかして校舎を奪わないと』とかそんなセリフだ。
その発言は考えてみると少しおかしい。こう言っては何だが、アビドスの校舎を奪ったところで大したものは手に入らないだろう。土地としての価値が高いようにも見えないし、手に入るとしても広い拠点ぐらいのものだ。だったらなぜ……?
まさかアビドスに恨みを持つ誰かに雇われているとか?
その場合は多分まだ諦めないだろう。どうにかして校舎を奪いに来るか、闇討ちでも仕掛けてくるか…
このことを話すべきだろうか?
間違っていたらどうなる…?この話をしてもし間違いだったら私は失望されるのだろうか。そうでなかったとしてもただでさえ頑張っているアビドスの皆さんに余計な気を遣わせるだろう。
「余計なことは言わないでおくか」
”何か言った?”
「いえ、ラーメンがおいしかったなとしみじみ思っただけです。」
”そんなに気に入ったんならまた食べに行こうね”
そんな会話をしながら私と先生はホテルに戻り、多少の書類仕事をしていた。
セリカさんの行方が分からないという話を聞くまでは。
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私はバイクを全速力で走らせていた。先生が特定してくれた場所に私と、そして後ろに乗っているホシノさんで先行して向かうためである。先生が無許可で情報にアクセスしたらしいが今はそれを突っ込むような余裕はない。
私のせいで、私が言わなかったせいでこうなった。手遅れだったらどうする?どうすればいい?
そんな考えが頭の中をぐるぐる回る。
やめろ、そんなことは考えるな。今は助けることだけ考えろ、この馬鹿が。自分を叱責しながら走らせると、廃墟地区で恐らくヘルメット団のものと思われる車数台を発見した。
「見つけた!」
と言いながらホシノさんが降りようとするのを
「待ってください」
と制する。ここで降りるってことはこの人この距離から車に追いつける自信があるのか…すげえな…
「先回りして待ち伏せましょう。私が奇襲で車を止めます」
「…確かにそっちのほうがいいかもね。」
「行きましょう。」
そう言ってさらに飛ばし、町にたどり着く。軽くホシノさんと作戦会議をして、別々の場所に隠れる。
私が戦いの口火を切る役だ。落ち着け、集中しろ、落ち着け…背中に担いでいた
車が横を通るタイミングで、2発ずつ、タイヤのホイールに向けて弾丸を放つ。何とか全弾命中させられた。
車が停まる。次だ。車から降りてきた団員に向けて引き金を引く。何とかヘッドショットを決め、一人気絶。
「あそこだ!!」
「スナイパーのくせにあんな位置にいるとかなめやがって!!」
そんなことを言いながら10人ほどの団員が走ってくる。次は、一旦路地の奥に逃げる…と同時にタイミングを見計らって2つのグレネードのピンをタイミングを見て抜き、一つずつ’上に’投げた。何人かが私に射撃してくるがその程度なら痛いで済むので問題ない。そして…
「うわ!!」
「なんだ?!上から、うわあ!!」
地上近くまで降ってきたタイミングで爆発した。思わずニッ、と笑う。上手くいくもんだな。
肩越しに振り替えると何人かの団員は大きく路地に入っていたため爆風に巻き込まれなかった、が上から奇襲をかけられたと思っているため上を警戒している。予想通り。そして私は逃げている最中にマガジンを大型のものに入れ替えた愛銃を構え、
ダダダダダダダ
'フルオート'で射撃した。このスナイパーライフルは特殊で、フルオート射撃ができるのだ。*1初見殺し性能◎である。
奥まで来ていた数人が倒れる、と同時に別の場所から銃声が響く。どうやらホシノさんの方も始めたらしい。
さて、援護に向かうか。そう思いながら路地を移動するのだった。
評価がついてることに先ほど気づきました。ありがとうございます。
お気に入りしてくださってる方もありがとうございます。
俺、嬉しくて涙が出そうだよ…
今回言うほどサクサク進んでねえな
あと意外と戦えてるなと思った方、こんだけ戦術組まないとヘルメット団にも勝てないんです。