異世界から追放された英雄は、【シン・日本】で平穏に暮らしたいけど強すぎて無理   作:秋津 幻

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第19話 ユニークモンスターのあとしまつ

 ハイバー・カタイ・ヒトデ(ユニーク)

 LV115

 体力 1280344

 攻撃 83237

 防御 23991

 魔力 63283

 

 スキル:【即死無効】【リジェネ】

 

「硬いですわー!」

「リジェネするんですかー……」

「即死無効まである」

 

 >なんで敵に即死無効付いてるんですか

 >回復までついてんのヤバない?

 

「HPたけー……防御が低めなのが救いだが、ステラちゃん行ける?」

「やってみます!」

 

 ――ステラの、魔撃融合(ダブル)リアクション!

 ――54423ダメージ!

 

「ダメです!」

「……びみょいなー」

 

 40~50回くらい殴れば行けなくもないが……問題がある。

 それは。

 

『ヘアッッッッッッッwwww』

 ――ハイバー・カタイ・ヒトデは、HPを54423回復した!

 

「これで全部回復されちゃうかー」

 

 しかもこれで、高速で回転しながら逃げられるのだから困る。

 

 >鳴き声もウザイことこのうえないっすね

 >動きもうざい!!!

 >どーすんの、これ?

 

「Kさん、どういたしますか?」

「とりあえず動きとめるか……状態異常が効きそうだ。小鳥遊さん……取り合えず一当てしてもらいませんか? 少しやりたいことがある」

「! わかりましたわ!」

 

 頼られて嬉しいそうに声を高くする。

 

 ――【ロックオン】【防御無視】【スタン】アンチマテリアルライフルを撃った!

 

 ライフルに弾を乗せ換えることで、別の効果を発動させることが出来るようだ。

 便利というか小回りの利くスキル構成してるな。

 

「わたくしの一撃は必中ですよっと!」

 

 攻撃をうけ、動きが止まる。

 

『ヘアッッッッッッッ!?!?!?』

 

「いまだ――サキュバクラ! どうにかしろ!」

「きゅおーん(無茶言うなよって)」

 

 ――サキュバクラの、永い眠りへの誘い!

 

 目をぴかっと光らせると、ユニークは瞬く間に眠ってしまった。

 

 「眠らせればこっちのものですね! これで私が倒せば……いいんですが」

 

 ばたりと倒れている巨大なヒトデを見上げるステラちゃん。

 

 静寂が流れる。

 

「で、これ、どうやってHP削るんですの?」

「……」

「どうしましょう?」

 

 >さて、どうする?

 >どうしましょう?

 

「どうすっぺー」

「どうします?」 

 

 どうする?

 

 ~ユニークの後始末~

 

 デーン。

 配信画面にでかくタイトルが映った。

 

「何今の?」

「私が用意しといた奴です、いつか出番あるかなーって」

「あっちゃダメな奴ですわね…」

 

 何はともあれ、いかに動けない相手に対してHPを削るか。それが問題だ。

 

 >とりあえず防御無効使って少しでも火力上げて……

 >バフとかデバフとかで火力上げられないの?

 

「デバフ! そうかデバフか……デバフどこやったっけ」

「どこやったっけって……またそうやって都合よく使えないように……」

「普段使わないから……デバフとか効かない相手多いから……うーんこれデバフだった気がする……ああこれは効果が薄い、こっちは攻撃にくっついてるから一緒に倒しちゃうか……」

「サクちゃんに使ったバフとか使えないんです?」

「あれは自分の持ってるミニオン限定だからなー他に汎用性のある奴……何か……」

「きゅおーん(ばかじゃない?)」

「……」

 

 桜にディスられた。

 

「わたくしのロックオンにも軽いデバフ効果もありますし、やってみます?」

「そうだな、とにかく出来る事はやって一撃殴ってみよう」

「は、はい!」

 

 当座で見つかったバフをかけて、とりあえずお試し。

 

 ――ステラの、【防御無効】魔撃融合(ダブル)リアクション!

 ――220761ダメージ!

 ――ハイバー・カタイ・ヒトデは起床した!

 

『ヘアッッッッッッッwwww』

 

 ――ハイバー・カタイ・ヒトデは、HPを220761回復した!

 

「うっぜ!」

 

 >はい無理―!

 >あんだけ削っても回復されちゃうのかー

 

「あっ起きちゃった……」

「思ったよりダメージ伸びませんね……」

「ステラさんのダメージ源はエネミーブレイクによるものが大きいですから……眠ってる今相手は敵意がない状態ですから、ダメージ倍率が下がっているものだと」

「あー眠らせるとそういう弊害があるのか……」

 

 >回復無効とかないの?

 

「探せばあると思うが……」

 

 >あるんだ……

 >でもそしたら防御無効がかけらん無くなるから

 

 防御無効がない状態だと、殴る回数が格段に増える。

 そのたび起こして眠らせてを繰り返すのは……まあできなくもない。

 

 俺が倒せば話は済むのだが、それでは意味がない。レベルも上がる事はないだろうし、せっかくのステラちゃんが倒せそうなチャンスなのに。

 あと、撮れ高もない。

 

 ここで、業を煮やしたのか、小鳥遊さんが前に出てくる。

 

「申し訳ありません、ここはわたくしに任せてもらえませんか?」

 

「どうしたなにかいい案でも思いついたか?」

「いえ、わたくしなら多分、倒せると思いますわよ?」

 

 >マ?

 >マジで?

 >そんなに攻撃のステータス高かったですっけ

 

「……もちろん、まず眠らせてもらう事が必要ですが」

「きゅおーん(りょうかーい)」

「小鳥遊さんなにかあるんですか!」

「ちょっとわたくしもレベルを上げたいところですし……まあちょっと一発芸みたいなものですが……動かない相手なら試せると思いますわ!」

「手っ取り早く倒せるなら何でもいい、頼むわ」

「でも、デバフはかっちりかけてくださいね?」

 

 そういって、かわいらしくこくんと首をかしげた。

 

 ***

 

 ステラちゃんにも手伝ってもらい、ありったけのバフデバフをかけてしばらく。

 

「それではみなさまお手を拝借……」

 

 スカートのすそを持ち、一礼。

 

 したかと思うと、スカートから大量の銃が出てくる。

 

「行きますわよ……ロックオン!」

 

 ――小鳥遊のロックオン!

 

「一点集中――三点バースト!」

 

 一点集中:相手がロックオン状態の時、クリティカル率とダメージ倍率が上がる

 三点バースト:銃から技を使用したとき、弾丸の数が3倍になる。

 

「それ三点バーストか?」

「スキルなんですしそういうものでは……」

 

「さらに……クロックアップ!」

 

 ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした! ――小鳥遊は割り込みした!

 

 割り込みをするたびに、銃の数と放たれる弾丸の数が増えていく。

 

 「追加ターンを増やすたび、増えていくこの弾丸を――くらいなさいまし!」

 

「これがわたくしの必ず殺すと書いて必殺(フェイバリット)――クロックワーク、フルバースト!」

 

 ――1753475ダメージ!!!

 ――ハイバー・カタイ・ヒトデを倒した!

 

 爆風を背に、くるりと一回転。

 

 >すげー!削り切った!

 >大分火力出たなー

 >こんな事出来たんだ! かっこいい!

 

「どうでしょう、Kさん、ステラさん?」

「おー」

「すげー」

「きゅおん」

 

 パチパチパチと拍手をする二人。桜も小さな手で手を合わせていた。

 

 ――小鳥遊は、レベルが72に上がった!

 

「!!!?!?!? やりましたわ!!!! これでわたくしも――S級に!」

「おーおめでとう!」

 

 >小鳥遊さんもS級!おめでとう!

 >ついにそこまできたかー

 >この調子だと、S級冒険者もっと増えるんじゃね?

 

「いやったああああああああああああああ!!! レベルアップやったあああああああああああああ!!! S級だああああああああああ」

 

 めっちゃ喜んでる。

 

 >喜びすぎw

 >まあ本来S級ってこのくらい喜ぶもんだから

 

「いやすごい、あの技概算しても50倍率くらいあるんじゃないか? 相手に火力欲しい時には足りてる技だな」

「はぁ、はぁ……でも、敵が動けないときにしか使えませんし、そこまで使いやすいものではありませんわよ? うふふ……」

 

 さっきまで喜んでいたところから、急に落ち着いて謙遜しだす。

 だが、喜びが隠しきれていない。

 

「そういうのは動けないように味方がサポートすりゃいいしな。しかしまあ……」

「うーん……役に立てなかった……」

 

 ステラちゃんが、少しへこんでいる。自分の手では倒せなかったことが悔しいみたいだ。

 

「ステラちゃんも本格的に足りないものが浮き彫りになってきたな」

「そうですね、もっとダメージを出せるようになれればいいんですが……」

「ああ、これからの計画として、ステラちゃんに必要なのは……」

 

 ゴクリ、と息をのむ。

 

「そう、必殺技を覚える事だ!!」

 

「必殺技!?」

 

 >必殺技!?

 >必殺技かー

 >やっぱりいるよね必殺技

 >かっこいいよね必殺技

 

 いや、真面目に必殺技は必要なんだが……

 

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