「なんでそういうことになるんだよ!」
「はあ? 当たり前じゃない、あんたこそ何いってるの? ……もしかしたら、あんた、あんまり賢くないわね」
ぐわぁ。
なんかむかつく。
ヴェルが
そのボタンを下から外しながら、ヴェルは不思議そうな表情で俺に言う。
「ここから脱出するんでしょ? じゃ、服を脱がなきゃどうしようもないじゃない」
「いやだって、おまえ、意味わかんないぞ」
ヴェルは
「あのね、ミーシアくらいになると顔を知っている人も少ないけどさ。あたしは帝都じゃ有名人なの。そのあたしがよ、騎士の格好して歩いていたらいい標的じゃないの。だから、あたしも奴隷のふりするわ」
ああ。
なるほどね。
確かに、俺は賢くないのかもしれない、悔しいけど。
もう反乱軍は帝城になだれ込んできていて、制圧を始めている。
こんななか、ヴェルが派手な
奴隷姿をしている皇帝陛下のミーシアと同じように、ヴェルだって変装するべきなのは当然だ。
そんなことを話しながらも、ヴェルはすでにブラウスのボタンを全部はずしきっている。
うお。
ピンク色のブラジャーに覆われた胸の谷間のあたりがちょっと見えてますけど?
いいんですか騎士様?
キッサほどには大きくないバスト。
アダルト動画マスターの俺の推定によれば、おそらくCカップくらい?
成長しきってはいるけど、成熟はしていない少女の胸の盛り上がり。
お
腹筋のかたちがほんのかすかに浮き上がっていて、普段からかなり鍛えているのがわかる。
体つき全体も、バランスよく筋肉がついていて一流スポーツ選手みたいだ。
まだまだ子どものミーシアやシュシュ、それにグラマラスなキッサとかとはまた違う魅力が感じられた。
っていうかさ、この非常事態の中、なんで俺は女の子の身体についてこんな詳しく観察しているんだろう……。
いや、命の危険がある非常事態だからこそ、なのかもしれないけど。
人間、というか男ってやつは、危機においてはせめて子孫を残すためにそういう本能が働いちゃうとか聞いたことがある。
でもさあ。
これって、俺だけの責任でもないよなあ。
「おい……お前、それにしてもよく人前で着替えられるな……」
「ん? まあそうね、うっかりしてたわ」
男である俺の前で着替え始めておいて、うっかりもなにもないとは思うけど。
さすがに俺はこの場を離れていた方がいいだろうな。
うん、ちょっと残念だけど、階段の下にでも行ってヴェルが着替え終わるまで待つか。
とか思っていたら、ヴェルはこう言った。
「ほらそこの奴隷の姉妹二人、ちょっと階段の下に行ってなさい、貴族が着替えてるのよ」
そっちかよ!
俺はいいのかよ!
おかしくねえか!
ヴェルは続けて言う。
「あ、大きい方の奴隷、あんたその羽織っているローブあたしによこしなさい、あたしそれ着るわ。じゃ、階段の下で待機してなさい」
「はいはい、騎士様」
キッサは粗末なローブを脱いでヴェルに渡すと、
「ほら行くよシュシュ」
と妹の手をとって階段の下に降りていく。
「ほら、これでいいでしょ?」
文句ないわよね、みたいな顔でヴェルが言う。
いやいや俺がこの場に残っているわけで。
ヴェルは、今度はキュロットスカートのホックを外し始めている。
うーん、いいのかなあ。
よくない気がするけどなあ。
でも騎士様がそれでいいなら、いいんじゃないかなあ?
「なあヴェル、女しかいないっていうこの国でも、裸ってのは恥ずかしいことになってるんだよな……?」
「エージ、あんた知らないうちにあたしにタメ口使ってるけど、気をつけなさいよね、あたしはあんたの主君なんだからね」
「あー、はいはい」
「そりゃ街中とか城内で裸だとおかしいけどさ。あたしは貴族の姫様じゃなくて、武人なの、騎士なの。そしてここはもう戦場よ。いちいち気にはしてられないじゃないの。騎士が戦場でお姫様みたいにモジモジ恥ずかしがってたらそっちのが恥ずかしいってものよ」
キュロットスカートのホックが外され、すとんと床に落ちた。
うおお、丸見えっ!
パンツもブラとお
そのままブラウスも脱ぎ捨てるヴェル。
下着姿の女騎士様が、俺の目の前にいた。
塔の頂上、その床に置いた小さなランプの光だけが照明だ。
星明かり、帝城が燃える炎、そしてランプの光。
それらがヴェルの身体を魅惑的に照らしだす。
ネコ科の肉食獣を思わせる、しなやかな筋肉の流れ。
その鍛えぬかれた筋肉に、女の子特有の柔らかそうな脂肪がうっすらとのっている。
そのせいか、見た感じに与えられる印象は筋肉の硬さじゃなく、女子の柔軟さと弾力性だ。
発達した背筋のおかげで、腰のくびれがやけに強調されて、むしろ官能的でさえあった。
戦場で受けた傷なのか、肩や足に縫った痕が残っている。
キッサのIカップに比べると控えめな胸をしているけれど、むしろそれがまた全身のバランスとぴったり合致している。
なんというか、エロいというよりも、美しい、という形容がふさわしいと思った。
っていうかさ、あなたの妹分であなたの主君である女帝陛下は、あなたの下着姿を見てちょっと顔を赤らめてるんですけど。
「ヴェルってば……。それにしたってもう少し恥ずかしがってもいいんじゃないの? …………はふぅ、素敵な身体…………」
ミーシア陛下のお言葉、まったくそのとおりだと俺も思います。
最後に付け加えた一言も含めてね!
実際、ヴェルは素晴らしい肉体を持っていると思う。
下着姿の女騎士様は、ブロンドの髪をかきあげながら言う。
「戦場だとさ、傷の手当てとかで脱ぐこともあるし、あたしは別に気にしないんだけどね。どうせミーシアと従者のエージしかいないし、恥ずかしがるとか、わけわかんないわ」
そしてヴェルはついに、背中に手を伸ばしてブラのホックを外そうとする。
「え? 下着も脱ぐのか?」
と
「こんな上等な下着つけている奴隷、いるわけないでしょ。陛下のお命がかかっているのよ、少しのリスクでも潰しておきたいわ」
と言った。
なるほどぉ。
素晴らしい忠誠心だと思います!
どうでもいいけど、俺この世界にきてからというもの、Iカップなキッサと九歳幼女のシュシュの裸は見るし、ロリ女帝陛下のうさちゃんパンツも見るし、そして今、女騎士様の裸をっ!
なんだよ、俺の異世界ライフってそういう趣旨だったのか?
ドキドキしながら『その時』を待つが、でも、ヴェルはピタリと動きを止めた。
腕を背中にまわしたまま、ちらりと俺の顔を見る。
そして、
「あれ……? おかしいな……?」
と言った。
ん?
どうしたんだ、早く脱げよ!
おっといかんいかん、思わず本音が声にでるとこだった。
「んー。あれえ?」
ヴェルが困惑したような声を出す。
見てると、ヴェルの真っ白な肌が、だんだんと朱に染まっていく。
「あれ、あたし、なんでこんな心臓がバクバクしてるんだろ……」
殻を
それがいまやヴェルの顔も全身も真っ赤になっていて、ブラを外そうとしているその体勢からピクリとも動かない。
ロリ女帝ミーシアは自分のほっぺたを両手で抑えてヴェルの姿をじーっと見ている。
その表情、めっちゃワクワクしてるよね!
俺だって同じだ。
ヴェルが生まれたままの姿になるのを今か今かと待ち構えて見守っている。
ところがヴェルは、いつまでたってもブラのホックをはずさない。
「あれ、おかしいわ、恥ずかしいことなんて、ない、……はずなのに」
俺と目が合う。
ヴェルの鍛えぬかれた身体がぷるっと震え、そして一度は止まったはずの涙がその
「あれ? あれ? なにこれ?」
ヴェルのほっぺたはもう、湯気が出そうなほど火照って真っ赤だ。
潤んだ瞳で俺を見て、困ったような表情をする。
うん、やはりな。
この世界には男がほとんどいないから、ヴェルは知らなかっただけなのだ。
騎士だろうがなんだろうが、十代の女の子が男の前で裸になれば、そりゃ恥ずかしく思うに決まってる。
気を使って俺もキッサ達と一緒に階段の陰にでも行こうかと思ったけど。
まあでもほらここまできたらさ。
こう、なんというか、勢いみたいなもんで。
見たいじゃん?
女の子の裸、見たいよね?
うん、見たい。
だから、俺は平静を装って、
「ほらヴェル、早く着替えろよ、敵がきちゃうぞ」
と言った。
「あ、う、うん」
プチン。
ついに、ヴェルがブラのホックを外した。
きたっ!
きたぞっ!
奴隷姉妹の裸もドキドキしたけど、ほらあれはさ、本人たちが嫌がってたからさ。
俺としても素直に喜べなかった。
なんかごめんっていうか、悪いっていうか、胸がチクチク痛んでさ。
でも女騎士、ヴェルはさ。
自分で恥ずかしくないって言ってるんだから、こっちも堂々と見てもいいわけだよねっ?
ねっ、ねっ!?
ドM変態露出狂ロリ女帝、ミーシアが両手で顔を覆い、でも指の間からガン見しながら、
「きゃぁっ」
と嬉しそうな悲鳴を上げる。
俺もゴクリと唾を飲み込んだ。
ところが。
ホックは外したけれど、ヴェルはブラを手で抑えたまま
そのままちょっと立ち尽くしたあと、
「……うん、ごめん、さっきの発言は全部取り消すわ。やっぱり、恥ずかしいみたい」
「あ、ああそうだよな。陛下、陛下の前で裸を
「そうじゃなくてあんたのことよーッ!!」
騎士として、そして戦士として、鍛えに鍛えぬかれたヴェルのフロントキックが俺のみぞおちにジャストミート。
俺を階段の下へと軽くふっ飛ばしてくれたのだった。
「エージ様、危ない!」
踊り場にいたキッサが身体を張って俺を受け止めてくれた。
そうじゃなかったら壁に頭を打って死んでたかもしれない。
いやあ、さすがIカップ、そのクッション性は俺に
うん、Iカップ、やーらかかったです。
どっちに転んでも、ラッキーでした。
キックがみぞおちにまともに入ったからちょっと吐きそうだけど。
超いてえ。
「結局ヴェルだけ裸になるとか、ちょっとずるい……。ね、私も脱いでいい?」
「駄目です!」
とか階上で交わされる馬鹿みたいな会話を聞きながら、俺は気合をいれなおす。
ここからは、本当に死と隣合わせの、危険な帝都脱出作戦となるのだ。
俺は俺の所有物である奴隷姉妹に言葉をかける。
「キッサ、シュシュ、俺達、絶対生きてこの帝都から抜け出すからな」
キッサも真面目な顔で、
「はい。エージ様のため、シュシュのため。命がけで協力します」
と言った。
「おにいちゃん、こわいよお、まだ死にたくないよお、まだ食べたことないお料理いっぱいあるのに……」
「大丈夫、おにいちゃんとおねえちゃんに任せな、ヴェルの領地に無事たどりついたら、うまいものいっぱい食わせてやるからな」
「うん、ありがと、へへ」
無邪気な笑顔を見せる幼女奴隷、シュシュの頭を優しく
ここからが、本当の闘いなのだ。
俺は顔を自分でバチバチと
さあ、おふざけはここまでだ、やるぞ!
「ね、ヴェル、ちょっとだけ! ちょっとだけ縛ってくれない?」
「駄目だってば!」
「じゃ、さっきエージにやったキックを私にも!」
「ミーシアってばいいからあたしのパンツ
……うん、頼むからお前らは黙って着替えてろっつうの。