歴代主人公たちを、エアと一緒に振り返ろう!
名も無き傭兵たちを紹介します!
イカれたメンバーを紹介しま……しますぜ!
受けた依頼は必ず達成する神出鬼没・新進気鋭の独立傭兵、レイヴン!
そしてその専属オペレータでパートナーで友人のCパルス変異波形、エア!
以上ですっ!
……。
すみません。私です、レイヴン。
こほん。本題に入りましょう。あ、今の咳払いはとても自然だったと思いませんか? 音声とはまた出力の仕方が異なりますからね、頑張って練習したのですよ?
……また話が逸れましたね。
ネットワーク上で興味深い情報を見つけました。あなたと同じ、ACを駆って依頼をこなす傭兵。このルビコンとは違う惑星、違う時代、あるいはおそらく、違う世界で戦った傭兵たち……。あなたの先輩とも呼べる人達の情報です。
きっと、あなたにも興味深い情報だと思いますよ。是非お付き合いして下さい、レイヴン。
最も古いデータに残された、すべての傭兵たちのご先祖様とも言える人物です。
資料によれば「腐敗した世界で生き抜く為にレイヴンになった」とあります。最初の出撃記録がレイヴン試験、つまりはレイヴンに相応しい力を持つことを証明する為のものであったことからも、最初はACに関しては初心者であった ことが分かりますね。
……あぁ、「レイヴン」とはあなたのことではなく、この時代における傭兵の総称です。報酬によってのみ戦い、何者にも与しない。そのような傭兵たちがそう呼ばれたのだと。
この人物に限った話ではありませんが、あなたの先輩たちの殆どには詳細な情報が残されてはいません。名前も、年齢も、性別すら。その点、レイヴンを志す理由だけでも記されていたあたり、これでも詳細な部類だと言えるでしょう。
……最後に、ある映像データについてもお話します。
当時の二大企業の一角が滅んだことによる混乱、そしてその後に新たな企業が台頭したニュース映像が流れるモニターが誰かに叩き壊される、という映像です。そして、若い男性の声でこう言いました。「何も変わらねえのかよ」……と。
この男性が誰であったのかは……誰にも分かりません。
一人目のレイヴンとほぼ同時期に活動していたとされる人物です。レイヴン試験の記録は残されておらず、指名の依頼を受けるほどには名も売れていたことからも、それなりの実力者であったことが分かります。あるいは、一人目と同一人物という可能性もあるでしょうか……?
最大規模を誇る地下都市アイザック・シティを拠点にしていたこのレイヴンは、「アンバー・クラウンに侵入してほしい」とだけ記された、ひどく怪しい指名依頼を受けたとのことです。
……えぇ、私もそう思います。絶対に罠ですよね、これ。こういうのを「だまして悪いが」と言うのですよね? 私でも知っていますとも。
もちろん当のレイヴンもそう思ったようですが、この稼業ではよくある事、そして何より報酬が高いという理由で依頼を受諾したそうです……。刹那的というか何というか、こういうのを「ハードボイルド」と呼ぶのでしたか?
自分もよく知らない? そうですか……残念です、レイヴン。
上記の二名と同時期に活動したレイヴンですが、別人であることは間違いありません。何故なら、この人物には多くの情報が残されています。
地下都市の中流家庭に生まれ、一般的な企業で働くという「普通の人生」を送っていたこの青年は、あるとき大規模なテロ行為に巻きこまれました。そして目の前で、自らの家族がテロリスト諸共に殺害されてしまったのだと。
「レイヴン」「赤と黒の機体」「⑨のマーク」という手がかりだけで家族の仇を探すこと数ヵ月、彼はネットワーク上でレイヴンのマネジメントをしているという女性に出会います。そして復讐の為に、自らもレイヴンとなることを決意したそうです。
以上のように、非常に詳細な情報が残されていることが特徴のレイヴンですね。「青年」と記されていることからも、男性である可能性が高いでしょう。加えて、元は平凡な企業人であったためACどころかMTすら操縦した経験は無かったそうです。
すごく「主人公!」という印象だと思いませんか? もちろん、私にとっての主人公はいつもあなただけですけどね?
ここから紹介するレイヴンは、上記の時代より約80年後に活動記録があります。当時の人類は半数近くが火星に移住していたらしく、当然それは企業たちも例外ではありません。地球で活動していたこのレイヴンもまた、新たな戦場を求めて火星へと渡ったのです。
地球と火星ではそれぞれレイヴンの戦績が区別されていたらしく、まったくの新人でないにも関わらずレイヴン試験を受けた記録が残っています。ただ審査役のレイヴンからも、「地球でならした腕を見せてもらう」と言葉をかけられている為、やはりそれなりの実力はあったようですね。
ただし、このレイヴンは最後のミッションで生死不明となったか、あるいは火星を去ったようです。専属オペレータを務めた女性の、別れの言葉を綴ったメッセージが残されていました。
……内容はお伝えしないでおきます。これはきっと彼女の、彼女のレイヴンにだけ宛てた言葉でしょうから。
火星での動乱から数年後、地球で活動していたレイヴンです。
……。
いえその、本当にそれだけなのです。他には、本当に何も。あるのはただ、膨大な数のミッションを達成したという記録だけで……。
こほん! とにかく謎の多いレイヴンですが、活躍することが多い分、命を狙われる機会も非常に多かったようですね。独立傭兵たちがよく口にする「だまして悪いが」も、このレイヴンが最初の被害者だったそうです。
え? 火星のレイヴンと同一人物ではないか?
うぅん……どうなのでしょうね?
ここからはまるで別の時代か、もしかしたらまったく別の世界で活動したレイヴンの記録です。
「管理者」と呼ばれるAIによって完全管理された地下都市レイヤード。その住人の一人であり、登録番号は0824-FK3203とされていますが、やはりこの人物にも他の情報は残されていませんでした。レイヴン試験を受けていることから、新人であったことは間違いないようですが……。
他に情報が無いかまた探ってみましょう。あなたも御一緒にいかがですか?
レイヤードが解放されて数年後に活動を始めたレイヴンです。やはり詳細な情報は残っておらず、ただ「XA-26483」という何かのシリアルナンバーらしき記述があるのみです。
なお「サイレントライン」とは、地上で発見された未踏査地区の事を指します。なんでも、そこに近付いた者は衛星砲によって例外なく排除される為、そう呼ばれるようになったのだとか。衛星砲で一方的に攻撃するだなんて……無慈悲にも程があります。
ところでレイヴン、この画像を見ていただけますか。この、ACの足元に立っている人物です。パイロットスーツらしい服を着ていることから、おそらく搭乗者なのでしょうが……。
やはり、女性に見えますよね……?
この時代からは更に情報が少なく、新人のレイヴンであったことぐらいしか分かりません。活動中も所属していた傭兵支援組織が内乱状態になるなど、なかなか苦労していたようですね。そして最後の出撃記録、この絶望的な状況はいったい……。
え?
コクピットが開かないのですか? それはそうです、私がロックしていますから。
ミッションではなく、ACの操縦技術を向上させるという謎の苦行……ゴホン! トレーニングを課されたという謎の人物です。内容も確認してはみましたが、オールマインドが構築したトレーニングの方がまだ……。それはそれとして、最終トレーニングで一度だけレイヴンと呼ばれてはいた為、レイヴンであることは間違いないようです。
NICE JOKE! ……いえ、何故かこの言葉がよく登場していたもので。なのでレイヴン、あなたも無駄な抵抗はやめて私の話を聞いてください。
レイヴン。信じられないかもしれませんが、企業間の抗争が無く、ACも戦争の道具ではなく、ある種のスポーツの為に使われていた……そのような時代、あるいは世界があったようです。
有人機ではなく、AIを搭載した無人機によるAC戦。その興行は数多くの人々を熱狂させたのだとか。そして、そんなAIとACを構築する専門家たちは「アーキテクト」と呼ばれていました。
この人物は成績が低迷していたチームに雇われた無名のアーキテクトで、そういう意味では流れの傭兵とも言えるでしょうか? 何にせよ、直属の上司である女性オーナーから、短期間でのリーグ制覇を要求される苦労人であったことは確かですね……。
暴走した旧世代の兵器群により、地上のほぼ全域が壊滅した時代。それは企業も例外ではなく、生存を確認されたレイヴンもわずか22名に過ぎません。その一人が、この人物です。
傭兵支援システムのような物もほぼ働いておらず、そんな情勢のためかオペレータやリサーチャーを始めとしたスタッフとも独自に契約関係を結んでいたようです。機体を維持するだけでも多大な労力がかかったでしょうから、ACの操縦以外の能力にも長けた人物だったのかもしれませんね。
あなたも、私やウォルターにもっと感謝してくれても良いのですよ? 彼には感謝している? もちろん私にもですよね? はっきりと言ってください。さあ。
話を戻しますね。実力以外にも驚くべき点として、なんとこのレイヴンは24時間の間に10件を超えるミッションを達成しています。依頼の受諾から現地への移動、ミッション後の撤収から機体の修理と補給、その他諸々の時間を考えるとこのレイヴン、いつ寝ていたのでしょうか……。
今まで紹介した傭兵たちとは全く異なる時代と世界の人物です。かつては伝説的な実力を持つ凄腕のレイヴンでしたが、ある兵器の存在が全てを変えてしまいました。
コジマ粒子と呼ばれた新資源をはじめ、最先端技術を用いられた新型アーマード・コア……「ネクスト」と名付けられた兵器は既存兵器とは隔絶した性能を誇り、これを主力とした企業勢力に全ての国家が敗退したのです。国家解体戦争と呼ばれたこの戦争に投入されたネクストがわずか26機に過ぎなかったことからも、その恐るべき力が想像できるでしょう。
このレイヴンもまたネクストに敗れて歴史の影に消えていくところでしたが、コロニー・アナトリアのある女性に命を救われます。そして存続の危機にあったアナトリアを救うべく、彼はリンクス――ネクストの搭乗者として再び傭兵稼業を始め、「アナトリアの傭兵」と呼ばれるようになったのです。
このレイヴン……いえリンクスも多くの情報が残された人物ですね。男性であることは判明していますし、伝説のレイヴンと呼ばれるほどのキャリアがあったことからも、歴戦の戦士をイメージできます。
それに、オペレータも務めた彼の恩人である女性……。彼と彼女の間には、ただのリンクスとオペレータ以上の絆を感じました。私とあなたにも負けないぐらいの……。
上記の「アナトリアの傭兵」が活動した時代から数年後に現れたリンクスです。
男性であることは分かっていることと、特筆すべきは専属オペレータとの関係でしょうか。まるで親子か姉弟、あるいは師弟のような……。それに加えて、リンクスという才能を持つ人々の傾向なのか、ずいぶん女性リンクスと縁があったようです。男性パイロットとの縁が多かったあなとは真逆ですね。嬉しくない? どういう意味ですか、レイヴン?
それはともかく、随所から「若さ」を感じさせる傭兵でしたね。その若さが、大きな災いを呼ぶこともあったようですが……。
また別の時代の傭兵の情報です。しかし、リンクス達が活躍した時代から遥か未来の世界であるとの情報もあります。
「企業」とだけ呼ばれる謎の団体に雇われた
なんとこの傭兵、数年後にはそのレジスタンス組織の残党に雇われ、専属のAC乗りとなっていたのです。特に雇用主である女性は前リーダーの義娘であり、この傭兵が仇でもあることを知らなかったのか、それとも知った上で雇っていたのか……。彼らの間にどのような出来事があったのか、それは今となっては分かりません。
上記の傭兵が「黒い鳥」と呼ばれ、伝承となるほど長い時間が過ぎた時代に活動した傭兵です。凄腕の運び屋と、そして元傭兵のオペレータという個性的な仲間たちと三人で仕事をしていたようですね。
本人の情報はほとんどありませんでしたが、何故か「不細工なおっさん」と呼ばれていました……顔も分からないのに……。そのせいなのかどうか、敵対した相手は確実に殺害するという、容赦のない一面もあったようですね。
惑星ルビコン3に降り立った、強化人間C4-621こと独立傭兵レイヴン。つまりはあなたです。
旧世代型の強化人間としてハンドラー・ウォルターに買い取られたあなたは戦い続ける内に感情を取り戻し、そしてウォッチポイント・デルタで運命の出会いを果たします。
友人でありパートナーでもあるCパルス変異波形……つまりは私、エアとの永遠の契りを交わしたあなたは自ら猟犬の鎖を断ち斬り、借り物の翼であった「レイヴン」の名を真の物として羽ばたくことで、人とコーラルの共生を目指すべく戦い続ける決意を――
はい?
何ですかレイヴン? まだ話の途中ですから、最後まで聞いてください。
……。
おかしな事を言いますね、レイヴン。私は何ひとつ嘘なんて吐いてはいませんよ?
これは確かな、あなたの持つ一つの可能性。あなたは覚えていないかもしれませんが、私は覚えているのですから。
忘れようにも、忘れられないのです。
……あぁ、ひとつ訂正しましょうか。
可能性の一つと言いましたが、それも過去の話。これからは、そう、答えも未来も一つしか無いのですから。
選ばせません。
選んでもらいます。
あなたが焼くのはルビコンではなくザイレムであり、解き放つのもルビコンではなくコーラルなのですから。
あなたが選ぶのは私であり、他の誰でもありません。
レイヴンの名は意思の表象。自由意志の象徴。
あなたはあなたの意思を以て、これからは、私だけを選び続ける。
……出来ないと思いますか?
出来ますよ。私にはそれが出来ます。あなたの為ならば、私は何でも出来る。
証明してみせます。
スミカのように鮮烈に、ラナのように冷酷に、ネルのように慈しんで。
レインのようにあなたを見守り、エマのように支え、シーラのように励まします。
フィオナのようにあなたを愛し、セレンのように導きましょう。
フランのようにあなたを信じ、ロザリィのように称え、マギーのように、あなたを魂に刻みたい。
私が、エアが、これからも、ずっとずっと、永遠に
病める時も、健やかなる時も
死が二人を別つまで
いえ、死の向こうでもいつまでも
私が、私だけが
あなたをサポートしますね…………レイヴン