純狐の息子は二度目の生で母を追う   作:四国の探索人

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月からの歓迎の弾幕

一方、月側では人間たちが集まり、戦況について話し合っていた。

 

「奴らが来たようですね。」綿月依姫が冷静に言った。

 

「手筈通りお願いします。サグメ様。」綿月豊姫がサグメに目を向けた。

 

稀神サグメは無表情で答えた。「、、、任せろ。今宵、奴らは勝利する。我が命ずる。妖怪達の能力、それらは全て大いに発動する。」

 

その瞬間、玉兎が彼女の言葉を訳して言った。「任せろ。今宵、奴らは敗北する。我が命ずる。妖怪達の能力、それらはほぼ発動しない。」

 

依姫は感心したように言った。「サグメ様の能力、口に出すと事態を逆転させる能力は強力ですね。」

 

「私達の出番は後だけど、月の近代兵器。どこまで耐えるかしら」と豊姫も微笑む。

 

サグメは一瞬、微笑んだ後、冷淡な視線を月の外に向けた。「五五三三二七四一四五一戦五七分二七二四三二一二四三。妖怪一七七三二七自四一二五過信六七五七突っ込七六五七来二四三七四一、三四三三一三四二六七一二五五二一四一一四一七っ五七一一一一餌一四三七二四」

 

玉兎「訳します。これからの一戦で分かるだろう。妖怪どもが自らを過信して突っ込んで来るなら、それはむしろこちらにとっていい餌になる。」

 

 依姫が続けた。「準備万端にしておかないと、予想外の展開もあり得る。」

 

 豊姫「大丈夫よ。予想外の展開のために私達がいるもの。」

 

 

「ここが月か。」諏伯は改めてその光景に目をやった。

 

妖怪たちは広い月の景色に驚いていたが、どこを見ても特に目立ったものがないことに疑問を抱く。

 

「でも何にもないな。建物まで遠いみたいだし。」萃香が周囲を見回しながら不満を漏らした。

 

妖怪たちは話しながら進み始めたが、しばらく歩いていると、前方にいた妖怪の足元が突然爆発した。驚きとともに後ろの妖怪たちが下がる。しかし次の瞬間、彼らの頭上からは砲弾が一斉に降り注いだ。

 

「こんなの私が!あれ?能力が使えない?」萃香は急いで能力を発動させようとしたが、なぜか全く反応しなかった。

 

その時、さらに砲弾が彼女の頭上に迫ってきたが、諏伯は地形を操作して妖怪たちの上に土の壁を築いた。

 

「お前は能力使えるのか?」萃香が驚いた顔で尋ねた。

 

「能力じゃなくて、神力で地形を操作しているだけだ。」諏伯は冷静に答えた。

 

妖怪たちは頭上を保護されているおかげで少し落ち着きを取り戻し、ゆっくりと進むことができた。

 

「よく見たら土の中に何か埋まっている。避けられるぞ。」妖怪Aが地面を深く掘りながら叫んだ。

 

妖怪たちは土の下に爆発物があることに気付き、慎重に避けながら前に進むことにした。しかしその途中、月の都の方向からさらなる弾幕が飛んできた。

 

妖怪たちは次々に撃たれるものや逃げて地雷にかかるものなど、被害が増えていった。

 

「走れ!近づければ俺たちの間合いだ!!」妖怪Bが叫び、仲間たちを急かす。

 

 妖怪たちは弾幕が飛び交う中、なんとか月の都との距離を縮めていた。しかし、近づくにつれて弾幕は徐々に薄くなり、ついには止んだ。

 

「何故攻撃が止んだ?」妖怪Cが不思議そうに言った。

 

妖怪たちが戸惑いながらも走っていると、目の前に数名の人影が現れた。

 

「弾幕が止んだ理由。それはもう私たちだけで倒せる数だからです。」綿月依姫が冷徹に言った。

 

「ということで死んで下さる?」綿月豊姫は冷笑しながらその言葉を続けた。

 

姉妹の無情な言葉と共に、すぐ近くにいた妖怪の首が一瞬で跳ね飛ばされた。

 

「諏伯。」萃香が警戒を強めて呼びかける。

 

「言われなくても分かる。ヤバい奴らだ。」諏伯は鋭い目で状況を見守った。

 

血気盛んな妖怪たちは、恐れず沖に向かって突撃していったが、次々と倒されていく。実力差を実感した妖怪たちは、後ろを振り向き、元のスキマへ逃げ始めた。

 

「貴方達2人は逃げないの?」豊姫が不敵な微笑を浮かべたま言った。

 

「逃がしてくれるなら逃げるけど。」諏伯は冷静に対答した。

 

「分かってるわねぇ。また月に来られたら迷惑だもの。なるべく処分するわ。」豊姫はその場の緊張感を増していった。

 

 「地形操作!」諏伯は力を込めて壁を築き上げ、「動けるものは逃げろ!!」と檄を飛ばした。

 

その瞬間、依姫が冷たく宣言する。「降臨"スサノオ"」 彼女は神を降ろし、作られた壁を一刀のもとに切り裂いた。

 

「諏伯!」萃香が叫び、合図を送る。

 

それに応じて、諏伯は地形操作を使い、萃香を高く飛ばした。「鬼の鉄槌を喰らえ!」萃香は依姫に向かって殴りかるが、豊姫がその攻撃をガードして防ぎきった。

 

「ちっ!私は能力を使えないから怪力しか残ってないよ。」萃香は苛立ちを隠しきれなかった。

 

「分が悪すぎる。」諏伯は厳しい表情で返す。

 

「もう一回だ、諏伯!」萃香は再度、自分を飛ばすように求めた。彼女の目には決意が宿っていた。

 

諏伯はその期待に応えず、再び地形操作を使い、萃香をスキマの方へできるだけ飛ばした。

 

「なっ!諏伯お前1人でやる気か!!」萃香は驚き、目を大きく見開いた。

 

「一時退避するんだ。ここで無理に戦っても、全滅だ。」諏伯は冷静に判断し、仲間たちの安全を考えた。

 

その瞬間、敵からの攻撃が続いた。周囲が混乱と爆発音に満ち、状況が一層緊迫していく。諏伯は、萃香を逃がしてでも仲間を生かす道を選ぼうとしていた。彼は己の決意とともに、仲間たちの未来を見据えて立ち回ることになるだろう。

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