純狐の息子は二度目の生で母を追う   作:四国の探索人

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姉の嫌がらせ悪魔の妹

異変解決後、諏伯が守矢神社に帰ると、神奈子や早苗たちが満足そうな顔をして待っていた。

 

「帰ったか、諏伯。無事解決したようだな。」神奈子が声をかけた。

 

「里の信仰も集まりましたし、異変も我ら守矢が解決!これは博麗神社を直接打倒せずとも勝ちましたね。」早苗は嬉しそうに言った。

 

「いや、普通に霊夢たちと協力したよ。」諏伯はそう答える。

 

「霊夢さんごと倒せばいいじゃないですか!」早苗は冗談めかして返した。

 

「早苗、無茶言わない。」と諏訪子がすかさず止める。

 

守矢神社が信仰集めに成功して喜んでいる中、一人の訪ね人が現れた。メイド姿の従者、十六夜咲夜である。

 

「確か紅魔館の床で寝てた人ね。」諏伯は咲夜を見て思い出す。

 

「紅魔館でメイドをしております十六夜咲夜です。寝てたのではなく霊夢に倒されただけです。」咲夜は淡々と答える。

 

「ご要件は?入信ですか?」早苗が尋ねる。

 

「いえ、今回はお嬢様の方から諏伯様の方を連れてくるように預かりまして。」咲夜は静かな口調で説明した。

 

「仕返しですか?」と諏伯は少し警戒しながら問いかけた。

 

「お嬢様はそのようなことに興味はありませんよ。」咲夜は言葉を続けた。

 

「ただとはいきませんね。この入信書にサイン、、、。」早苗が言葉を発し終えると、突然目の前から諏伯と咲夜は消えてしまった。

 

 諏伯は気付くと紅魔館の門前に立っていた。

 

「あれ、守矢神社に居たはず。」と不思議に思う。

 

咲夜が補足する。「長くなりそうなので私の能力でお連れ致しました。」

 

「拒否権は?」と諏伯は尋ねるが、咲夜は冷静に続ける。「お願いではなく命令されましたので、美鈴門を開けて。」

 

「はい、咲夜さん。」美鈴が答え、紅魔館の門がゆっくりと開かれる。諏伯は中へと入る。

 

「相変わらず赤に染まった館ですね。」諏伯は館の雰囲気に複雑な感情を抱きつ言った。

 

「お嬢様の趣味です。」咲夜は説明した。

 

その後、諏伯はしばらく広間で待機するように言われて待っていた。すると、しばらくしてレミリアが階段の上から降りてきた。

 

「数日ぶりね。女の子を石化させて楽しかった?」レミリアは微笑みながら問いかけた。

 

「それ以外の方法で倒されてくれるなら、石化させなくてもよかったんだけど。」諏伯は少し困惑しながら答える。

 

「まあ、冗談はここら辺にしましょうか。」レミリアは笑みを浮かべた。

 

「結局何のようで呼ばれたんですか?」と諏伯は直接的に尋ねる。

 

「妹の遊び相手をして欲しくてね。白黒の魔法使いが来る予定だったんだけど、あの子は本を盗んでどこかに隠れてしまったのよ。」レミリアは残念そうに言った。

 

「霊夢がいるだろ。」諏伯は指摘する。

 

「霊夢は人間だし。」レミリアはそれを理由にした。

 

「俺も人間なんだけど、一応。」諏伯は不満げに返した。

 

「ほら、グングニル食らっても死なないからいいかな〜って。」レミリアは少し冗談っぽく言う。

 

「私だって帰ってゴロゴロする予定があるんだ。帰るぞ。」諏伯が強い口調で反発する。

 

「さくーや。」レミリアは咲夜に命じる。

 

「はい、お嬢様。」咲夜は即座に応じ、諏伯はフランの部屋へと連れて行かれる。

 

「本当はあなたの血をまた飲みたいだけなんだけどね、私を石化した嫌がらせよ。」レミリアは1人で少し高笑いしながら言った。

 

 

 

 

 

 咲夜に強制的に移動させられた諏伯は、気付けばフランの部屋に立っていた。

 

扉を開けようと手を掛けるも、鋼鉄製の扉には鍵がかっていた。「魔法があるから抜けられないよ。」フランが説明する。

 

「やっ、やあ。フランでしたかね。数日前はどうも。」諏伯は少しぎこちなく挨拶する。

 

「ご丁寧にありがとう。お姉様をやっつけたのはスカッとしたわよ。」フランは微笑む。

 

「泣いてた癖によく言う。」諏伯は軽口を叩く。

 

「泣いてなんかないし!このバカ!」フランは顔を赤らめて反論した。

 

「レミリアからは遊んであげてと言われているけど、リアルおまごとでもやる?」と諏伯は冗談を交えて言う。

 

「人間関係のドロドロより血の方がいいわね。飲ませてよ。」フランは素直に言った。

 

「吸血鬼に血を与えるのか…昔は寅丸に腕あげたからいいか。ほら、飲みな。」諏伯は腕を差し出す。

 

フランはかぷりと諏伯の腕に噛み付いた。痛みは不思議とそれほど強くはなかったが、フランはずっとチューチューと吸っている。

 

「フッ、フラン。それ以上吸われると疲れるからそろそろ離して。」と諏伯はフランの服を掴んで引き離す。

 

「蜂蜜のように甘いね、もっとタベタイ。もっと。」フランはさらに血を求め、諏伯に近づいてくる。

 

諏伯は恐怖を感じて後退りする。フランが諏伯の手を触るが、それは祓われる。

 

「何拒絶しているの?」フランは少しイラついた様子を見せた。

 

諏伯の予想を超え、フランは彼の腕を破壊しようとする。「食べさせてくれないなら死んじゃえ!!」と叫ぶ。

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