諏伯は必死に「止めろ!」と叫び、神力でテーブルを浮かせてフランに投げつけたが、フランは容易くそれを破壊した。
「諏伯さんの加護、私の能力に耐えられるかな?」とフランは挑戦的に問いかける。
諏伯は考える。(地下室での戦闘か…無理な地形操作は部屋が崩れ、地中で圧死してしまう。)
その時、フランが言った。「禁忌カゴメカゴメ」
フランは自身の弾幕を操り、諏伯に向かって攻撃を仕掛けてきた。諏伯は仕込み杖を抜き、加護"弾幕切断"を与えて、その弾幕を切り裂く。
「へー。すごいね。これはどう?」フランは「禁忌フォー・オブ・ア・カインド」と言い、分身たちが現れて諏伯を取り囲む。
「本体はどれだ?」と諏伯は焦りながら言う。
「全部本体かもね。」フランは楽しそうに答えながら、諏伯に飛びかってきた。一体だけは手傷を負わせることができたが、すぐに他の分身たちに捕まってしまう。
「もう終わり?なんだつまんないの。殺しちゃうよ?」フランは諏伯の頭を掴み、能力を発動しようとする。
「えい!」とフランが力を込めた。
しかし幸運にも、一度目は諏伯の加護が壊れるだけで済んだが、二度目は諏伯は命を落とした。
それでも何度も殺される中で、諏伯はフランの腕を掴むことに成功する。
「フランに石化は効かないよ。壊しちゃうんだもん。」フランは興味深げに言った。
「純化」と諏伯は呟き、何かを試みようとする。
「なにかしそうだからこわしまーす。」フランはそれを察知し、阻止しようと力を込めた。
フランは不思議そうに「何も壊れない?何もしなかったの?」と尋ねた。
「破壊衝動の心を直しただけだよ。」と諏伯は優しい声で答えた。
「言われてみれば、破壊してまで食べたい気がしなくなったわね。」フランは納得したように頷きながら、扉を開けた。
「このまま帰るよ。」諏伯は安堵しながら言った。
「やる気が無くなったもん。また今度ね。」フランは微笑んで手を振る。
「死にたくないから願い下げだ。」と諏伯は軽く手を振り返し、地下室を出て上に上がると、そこでレミリアが待っていた。
「ずっと待ってたのか?」諏伯が問いかける。
「まさか、そろそろかと能力で分かっただけよ。」レミリアは少し冗談っぽく答える。
「結局何故呼ばれたんだ?」と諏伯が尋ねる。
「血肉をまた飲みたかったからフランに相手させただけよ。」とレミリアは正直に告げる。
「もう呼ばれても来ないからな。」と諏伯は少し怒り混じりに言う。
「これ、今回のお礼。」レミリアは諏伯に袋を手渡す。それを開けると、報酬が入っているのを確認する。
「たまになら、、、」と諏伯は言葉を濁しながらも、少し和らいだ表情を見せた。
紅魔館を後にする諏伯は、再び訪れることがあるのか思いを巡らせるが、とりあえずは一つの異変が終わりを告げたことを喜びつ、さやかな報酬を手に帰路に就くのであった。
幻想郷での日常が流れる中、時には冬が長引くこともあったが、全体的には平和な日々が続いていた。
諏伯は寒さに耐えて守矢神社で冬眠をしていたが、ある日、来客によって目を覚まされる。
「おい!諏伯。魔理沙様が来てやったぜ!」と元気な声が響く。
「魔理沙か、今寝てたんだけど。」と、諏伯はまぶたを擦りながら答える。
「寝てばっかりだとお前の親から聞いたぞ。」魔理沙は笑いながら言った。
「いいだろ、別にやる事ないんだから。」諏伯は不満げに返す。
「外を見ろ。」と魔理沙は急かす。
「外?ただの夜じゃないか。」諏伯は窓を見る。
「ずっとこうなんだよ。」魔理沙は真剣な表情になる。
「魔理沙、君も24時間睡眠してたのかい?」と諏伯は訝しむ。
「馬鹿言うな、私はちゃんと起きてた。夜が明けてないんだ。異変だぜ。」魔理沙は力強く言った。
「博麗の巫女がいるだろ。前回の異変も霊夢が解決した。」と諏伯は冷静に返した。
「いや~。それがどっかいったま帰ってこないんだよ。」魔理沙は困惑した様子を見つける。
「だとしても俺は別に夜なだけの異変に興味は、、、。」と諏伯は言いかけたが、新たな興味を示すことはなかった。
「そう言うと思って早苗にロープを括って貰ったんだぜ。」魔理沙は狙いを定めたように言った。
諏伯は自分の腰を見ると、ロープが巻かれていて魔理沙の箒に繋がれていることに気付く。
「あの、、魔理沙さん。」と諏伯は戸惑いながらも呟く。
「安心しろ!骨は拾ってやるぜ!」と魔理沙は豪快に笑い、箒で勢いよく神社から飛び去る。
そのまま諏伯は引きずられ、夜の幻想郷の不安定な世界へと連れ去られていくのだった。冷静さを保ちながらも、この異変に対する冒険への期待が少しずつ高まっていくのを感じながら。
春雪異変は人知れず解決され永夜異変となった。