純狐の息子は二度目の生で母を追う   作:四国の探索人

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迷いの竹林へ

魔理沙は人里まで飛ぶと、勢い余って諏伯は地面に叩きつけられた。

 

「おっ、無事か!」と魔理沙が心配する。

 

諏伯は痛む体を起こしながら魔理沙の服を掴む。「よし、無事かどうか魔理沙にロープをつけて空から落としてやろう。」静かな怒りに声を震わせる。

 

しかし魔理沙は軽く笑い飛ばして、「とりあえず人里に入ろう」と提案した。

 

2人が話していると、人里の中から上白沢慧音が現れた。「上から誰か降ってきたかと思えば魔理沙と…君は初めましてだな。私は上白沢慧音、人里にて寺子屋の教師をしている。」

 

「よっ!慧音先生。」魔理沙が挨拶する。

 

慧音は魔理沙に厳しい視線を向ける。「魔理沙、お前は箒に乗ってたからよかったが、人をロープで箒に吊り下げて乗るなんて非常識だぞ。」

 

「まともに体を気遣ってくれてありがとございます。私は洩矢諏伯。山の上にある洩矢神社の者です。」と諏伯は感謝を述べる。

 

慧音は諏伯を見て、「あ、人里でよく緑の子が布教活動をしているから知っているよ。ちょっと強引なとこはあるが。」と話す。

 

「家のものがすいません。」と諏伯は申し訳なさそうに答える。

 

「それはそうと君は下の名前が諏伯といったか?」と慧音は尋ねる。

 

「はい。」と諏伯が答えると、

 

魔理沙は少し興味を持った様子で、「なんだ慧音先生。知り合いか?」と聞く。

 

「間違いだったらすまないのだが、藤原妹紅の名を知っているか?」と慧音が再度問いかける。

 

「妹紅?血は繋がってないが妹です!妹紅!1000年近く会ってないですね。」と驚きと懐かしさが混じる声で答える諏伯。

 

「合っていてよかった。妹紅のやつ、あんまり昔話はしてないけど君の事は話していたよ。」と慧音は微笑む。

 

すると魔理沙が少し焦ったように、「あのな、2人とも。ここには異変解決に来たんだぜ。昔話は後にしてくれ。」と声を掛ける。

 

「おっと、そうだったな。」と慧音は話を切り替え、「迷いの竹林に行くといい。そこに異変の原因があるだろう。会えるか分からないが妹紅も竹林に住んでいるぞ。見つけたら案内してくれる。」

 

「ありがとうございます、慧音先生。」と諏伯は感謝を述べると、振り返って魔理沙に呼びかける。「おい魔理沙行くぞ!」

 

「おっ、おい。全く急にやる気になったな。」と魔理沙は少し驚きつも、覚悟を決めたように飛び立つ2人だった。彼らは再び夜の幻想郷を駆ける冒険に、意気込みを新たにし挑んでいく。

 

 「ここが迷いの竹林か」と諏伯は周囲を見回して言った。

 

2人は竹林の中に進んでいく。

 

「なんでここが迷いの竹林なんて言われているんだ?」諏伯が尋ねる。

 

「そりゃ竹林しかなく景色も何も変わらないから、入ったものが出られなくなって、死んだ人もいるらしいぞ。」と魔理沙は説明する。

 

「へー。」と諏伯は感心したように答える。

 

魔理沙はしみじみとした声で、「というか、お前1000年も生きてるんだな。飽きないのか?」と聞く。

 

「飽きても死ねないからな。でもいいこともあったぞ。家族と再会出来たし。」と諏伯は微笑む。

 

「1000年か…。キノコの全てを解明出来るかな…。」と魔理沙は夢見るように呟いた。

 

ふと気づいたように諏伯が、「ところでさ、ここどこ?」と周りを眺める。

 

「えっ?」と魔理沙は驚きの声を上げる。

 

「えっ?」と諏伯も不思議そうに聞き返す。

 

「かー。まじかよ。知らずにどんどん歩いていたのかよ。」と魔理沙はため息をつき、少し呆れた様子を見せた。

 

どうやら2人は知らぬ間に竹林の奥深くまで来てしまったようだ。

 

 2人がこれからを悩んでいると、前方から人影が現れた。

 

「れ、霊夢と八雲紫?」と魔理沙が驚いて声を上げた。

 

「あら、見つかっちゃったわね。」と余裕のある微笑みで紫が答える。

 

「魔理沙、アンタ何してるのよ。」と霊夢が少し呆れたように問う。

 

「異変解決に決まってるだろ。」と魔理沙は胸を張る。

 

「なんで巫女が紫といるんだ?」と諏伯が疑問を投げかける。

 

「そうだぜ、紫。お前が月の境界をいじったんじゃないのか?」と魔理沙も疑う。

 

「そうだけど、本当の異変を終わらせるためよ。一応。」と紫は言葉を選びながら答えた。

 

「本当の異変?」と諏伯は聞き返す。

 

「月が偽物になってるの。妖怪にとって月は非常に問題な為、解決する必要があるわけ。術者がこの竹林にいることまでは分かってるんだけど、結界を張られて入れないのよ。」と紫が説明する。

 

「結界、どんなの?」と諏伯が訊ねる。

 

紫は指を指して、「あなたから見て左に10歩ほどのとこよ。」と指示を出す。

 

諏伯が紫の指示した場所を見ると、確かに違和感のある場所があった。

 

「結界に与え給う、与え給う。加護'結界解除'。」と諏伯は呪文を呟き、結界を解いてその先の建物をあらわにした。

 

「えっ?もうそれで月を元に戻してくれない?」と紫が希望を込めて冗談めかしに言う。

 

「あんな遠くてバカでかいものどうこう出来ないよ。」と諏伯は苦笑しながら答える。

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