永遠亭での異変が終わり、しばらく平和な日々が続いていた諏伯は、諏訪子、神奈子、早苗を呼ぶことにした。
「私を呼ぶなんて久しぶりだね。」と諏訪子が言う。
「旅に出たくなっても幻想郷はそこまで広くないぞ?」と神奈子が尋ねる。
「嫌だな。2人とも違うよ。」と諏伯は笑顔で返す。
「でしたら、何故呼んだんです?」と早苗が首を傾げる。
「前世の母を紹介したくて。」と諏伯は答える。
「母なのに前世の母に会うのも不思議な感じがするねぇ。」と諏訪子が不思議そうに言った。
「諏伯、お前どうせなら彼女の一人でもな、、、」と神奈子はからかう。
「まあ、神奈子様。いいじゃないですか。」と早苗が穏やかに仲裁する。
「じゃあ、近くにいるからちょっと呼んでくるね。」と諏伯が言い、呼びに行こうとすると、すぐ近くから声がする。
「諏伯。呼ばなくてももういるわよ。」と純狐が現れる。
「母さん。呼ぶと言ったのに、、、。」と諏伯が困惑する。
「まあ、どうせ会うならいいじゃない。皆様初めまして、諏伯の前世伯封の母である純狐と申します。」と純狐はペコリと頭を下げる。
神奈子は小声で諏訪子に言う。「諏訪子気づいたか?」
「いや、直前まで気配がなかった。」と諏訪子が答える。
「よろしくお願いします!私は守矢神社の巫女をしている東風谷早苗です。」と早苗が丁寧に挨拶する。
「よろしく、諏伯を諏訪子と共に育てた守矢神社の神である、八坂神奈子だ。」と神奈子が続けた。
「同じく守矢神社の神であり諏伯の生みの親、洩矢諏訪子です。」と諏訪子が自己紹介をする。
3人が挨拶を終えた後、神奈子が口を開く。
「すまないが、1つ聞きたい。その気配、神霊か?」と神奈子が尋ねる。
「分かります?」と純狐が反応する。
「諏伯の加護についてるものと同じな気がしてな。」と神奈子が説明する。
「ええ、あの子の加護は私がつけていますから。」と純狐が答える。
「相当強力な加護だよね。」と諏訪子が頷く。
「私の能力を使っているので、あまり力は使いませんよ。」と純狐は言う。
「いや~その加護でも諏伯が死んだ時は驚いた、、、。」と諏訪子が言いかけるが、純狐は声を強めて尋ねる。
「どういうことですか?諏伯が死んだ?」と純狐が緊迫した表情を見せる。
「あー、諏伯言ってなかったのかい。」と諏訪子が言う。
「生まれて十数年の月人と戦った時だったか、旅の途中で、、」と神奈子が続ける。
「月人、、、、、あいつらまた私の子を奪うつもりか、、。」と純狐は憎しみの気配を渦巻かせる。
「純狐母さん、再会出来たのも月人に拉致されたのがきっかけなんだから今回は許してあげよう。」と諏伯は穏やかに言う。
純狐は憎しみの気配を消し、「もう、諏伯が言うなら仕方ないわね。半殺しにとどめておきましょうか。」と冷笑する。
「その時は呼んでね。仕返ししたいから。」と諏伯もまた目の色を変える。
早苗「あの会話は普通なのに、目に込められた憎しみの感じ、本当に親子ですね。」と早苗が感心しつ、口を開く。
「親子の絆というのは、時に理解を超えた部分もあるからな。」と神奈子が微笑みながら言う。
「でも、こうやって一緒にいるのを見ると、何か安心するわね。」と諏訪子が言い、和やかな雰囲気が戻ってきた。
「さて、これからどうするのかしら?」と純狐が尋ねる。
「まあ、しばらくはこのまま雑談して過ごそうじゃないか。」と神奈子が提案する。
「そうですね。最近はいい陽気が続いてるし、外に出て皆で遊ぶのもいいかもしれません。」と早苗が続ける。
「外に出るのもいいけど、私が作ったお茶請けを味わってもらうのもいいわよ。皆も甘いものが好きでしょ?」と諏訪子がにこやかに言った。
「もちろん!甘いものは大好きです!」と早苗が即答する。
「こら、早苗。純狐さんに食べてもらいなさい。」と神奈子は注意した。
「私が準備してくるから、しばらく待っていてね。」と諏訪子が楽しそうに立ち上がった。
その後、諏伯は純狐を見つめて言った。「母さん、これからも皆と一緒に過ごせるといいな。」
純狐は微笑み、「ええ、私もこうやってあなたの周りの人たちと時間を過ごすのが楽しみよ。」と応じる。
少しの間、皆は談笑しながら待っていた。外の穏やかな陽射しが守矢神社を暖かく包み込んでおり、彼らの心もまた穏やかに満たされていた。