純狐の息子は二度目の生で母を追う   作:四国の探索人

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寺子屋にて

輝夜へのおしおきを終えた妹紅と諏伯は、肝試しを中止させた後、一息つきます。

 

妹紅は安堵の息をつき、「ふう、これでなんとかなったな。」と言います。

 

輝夜は微笑みながら、「いや~。久々に負けたわね。隔離された空間に妹紅の火力を当てられるとは」と少し悔しそうに語ります。

 

諏伯は真剣に、「凝りたなら、これからはちゃんと許可を取ってよ。」と忠告します。

 

輝夜は軽く頷き、「さーて、私はやる事終わったし帰ろっと。久しぶりに3人で遊べて楽しかったわよ。」と去り際に言います。

 

諏伯は少し考えて、「なあ、もしかしてわざと俺を向かわせて会わせてくれたのか」と尋ねます。

 

輝夜は振り返り、「ただの暇つぶしよ。貴方達が兄弟になったのはホントに知らなかったし。」と返します。

 

諏伯は感謝の意を表し、「そうか、ありがとう。」と微笑みます。

 

そうして輝夜は静かに消えていきます。

 

その後、妹紅は提案します。「ねぇ、兄さん。久しぶりに会ったんだし明日は一緒に人里に行かない?」

 

諏伯は嬉しそうに「いいね、行こう。」と応じます。

 

その日の夜は妹紅の家で過ごし、翌日を楽しみにしました。

 

翌日、妹紅と諏伯は人里へ出かけ、楽しい時間を過ごします。

 

妹紅が興奮気味に「兄さん!餡蜜食べよ!」と言って店に入ると、そこには上白沢慧音がいました。

 

慧音は二人を見つけて、「おっ、妹紅に諏伯じゃないか。出会えたんだな。」と言います。

 

諏伯は丁寧に礼をし、「先日はどうも。慧音先生。」と返します。

 

慧音は優しく、「君は別に生徒でないのだから慧音でいいんだぞ、諏伯。」と言います。

 

妹紅も笑顔で再会を楽しみ、「ひっ、久しぶりだな。慧音。」と返します。

 

慧音は安堵し、「うむ、妹紅も無事そうでよかった。」と微笑みます。

 

諏伯は少し茶化しながら、「それにしても慧音先生、一人で甘味屋ですか?」と聞きます。

 

慧音は照れた様子で、「なっ、なんだ?いいだろ別に!」と返します。

 

妹紅が冗談交じりに、「大方、寺子屋の生徒達に授業がつまらないと指摘されてしまったんだろう。」と言うと、慧音は肩をすくめます。

 

「分かってるじゃないか。午後からの授業も憂鬱だ。諏伯、君妹紅の兄ならそれなりに生きてるんだろ?」と慧音が尋ねます。

 

諏伯は笑いながら答えます。「まあ、今世ではほぼ同じ年齢ですね。」

 

慧音はふと思いつき、「なら頼む。午後の授業、適当な話でもしてくれ。私はこれ以上つまらないと言われてはストレスでこの店の餡蜜を食べ尽くしてしまう。」とお願いします。

 

諏伯は少し考えて、「気は進まないですが、先の異変ではお世話になったので分かりました。」と承諾します。

 

慧音は嬉しそうに、「ホントか!ありがとう。」と感謝します。

 

妹紅は微笑みながら、「人がいいな。」と兄の善意に感心します。

 

 甘味屋を後にし、寺子屋に向かうと、休み時間を終えた子どもたちが教室にそろっていました。

 

すると、子どもたちの中の一人、ルーミアが興味津々に問いかけます。「慧音先生、その人は誰なのだー?」

 

次いで、チルノが元気に断言します。「分かった!先生の彼氏だ!」

 

また、リグルが違う意見を述べます。「違うよ、チルノ。きっと先生のヒモだよ。」

 

大妖精が落ち着いて、「2人とも違うと思うよ。」とフォローします。

 

その時、ミスティアが少し考えてから冗談っぽく言います。「もしかして、新しい歌の先生だったりして!」と言い、子どもたちはみんな笑い出します。

 

慧音は笑顔を浮かべながら、状況を説明します。「みんな、この方は妹紅のお兄さんの諏伯さんだよ。今日は特別に授業を手伝ってくれるんだ。」

 

子どもたちは興味津々に「諏伯さんってどんな人なの?」と口々に話し始め、賑やかな雰囲気に包まれます。

 

 慧音は生徒たちを優しく制止し、「こらこら、授業のために来たんだから質問はまた今度な。」と話します。

 

大妖精が興味を持ち、「それで、なんの授業を?」と尋ねます。

 

慧音は誇らしげに答えます。「それはだな。竹取物語についてだ。」

 

チルノは少し嫌そうに言います。「古文なんて嫌いだよ!」

 

諏伯はにこやかに、「まあ、教科書は使わないから。そうだな、あれは私がかつて旅をしていた時のことだ。」と話し始めます。

 

ルーミアは目を輝かせて、「旅なのかー?」と興味津々に聞きます。

 

慧音は続けます。「そうだ。お前ら、最近永遠亭の人たちが来ただろ?そこのお姫様は本物の輝夜姫、永琳は月からの使者、そして諏伯は月の使者から姫を守る兵士だったんだ。」

 

諏伯は少し照れくさそうに「正しくは今の博麗の巫女みたいなことをしてましたね。」と補足します。

 

ミスティアが驚いた様子で、「へ〜。物語の人物が幻想郷にいるんだ。やっぱり現実は物語と同じなんですか?」と尋ねます。

 

諏伯は首を振り、「いや、現実とは少し違うな。物語通りなら輝夜姫は月に帰るが、本当は幻想郷の迷いの竹林に隠れ住むことになった。」と説明します。

 

チルノが興味深そうに、「どうして物語は月に帰ったと言うことになったんだ?」と質問します。

 

諏伯は考えながら答えます。「それはそう報告するように輝夜に頼まれて、私が帝に言ったからそう書かれたんだと思う。」

 

リグルが更に興味を持ち、「帝ってやっぱり偉い人でした?」と厚かましく尋ねます。

 

諏伯は少し苦い笑みを浮かべながら、「偉くはあったが、部下の進言に騙されて僕を封印して、最終的に都を危機に陥れる程度には愚かだったかもね。」と語ります。

 

チルノが興味津々で「封印された諏伯は何故今ここにいるんだ?」と迫ります。

 

諏伯は息を吸い込んで、「それは、、、」と話し始めますが、その先は子どもたちの好奇心を掻き立てるようなものです。

 

子どもたちの疑問に真剣に応える諏伯は、帝の悪口を交えながら、楽しげに質問に答えていきました。

 

竹取物語に関する授業を続けていた諏伯は、教室の雰囲気が和やかになる中、慧音から予想外の質問を受けました。

 

慧音は真剣な表情で、「先生、妹紅は当時今と同じような感じでしたか?」と尋ねます。

 

ミスティアは半ば驚きながら、「先生が関係ないこと質問してる」と気づいたように声を上げます。

 

諏伯は少し考え込み、「えーと、昔は気が小さくて人見知りで、、、」と答え始めたその瞬間、妹紅の顔が真っ赤になり、恥ずかしそうに彼を制止しました。「おい言うな!」

 

妹紅は恥ずかしさに耐えかねて、諏伯の腕を引っ張り、そのま教室の外へ連れて行こうとします。子どもたちはにやにやしながらその様子を見守り、教室は賑やかな笑い声に包まれました。

 

慧音は微笑ましくもあり、「やっぱり妹紅はいつ見ても可愛いな」と冗談交じりに促します。

 

このようにして竹取物語について勉強した寺子屋の生徒たちは、次回のテストでは教科書通りではなく、諏伯の語った言い伝えたま回答したため、皆不正解だったそうな。

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