平和な日々が続いている中、「スキマ妖怪」こと八雲紫がその特異な能力で空間を開きながら諏伯のもとに現れました。
紫は微笑を浮かべて、「久しぶりね、諏伯。」と声をかけます。
諏伯は少し警戒しながら、「何か用ですか?」と短く応じました。
紫は偽りのない表情で、「ちょっとお願いがあるのだけど」と言います。
諏伯はすかさず首を振り、「紫のお願いにマトモなものなんてないから嫌だよ。」と断ります。
紫は肩をすくめて、「うーん、やはりそう言うわよね。でも、友達のところの庭師と一度戦ってあげてほしいの。経験を積ませてあげたくてね」と説得します。
諏伯は少し考えてから、「そういうことなら良いけど。」と承諾しました。
紫は嬉しそうに、「ありがとう。夕飯くらいは用意してくれると思うから。それでは、このスキマから行きなさい。訓練みたいなものだから手加減してあげてね。」と微笑みます。
スキマを開くと、その先には広大な庭園が広がる白玉楼が現れました。
諏伯は誰もいない庭園に足を踏み入れながら、「庭師としか聞いてないが誰だろうか」と呟きます。
庭園はよく整備されており、人魂があちこちに漂っています。
「まさか人魂相手ではないよな?」と不安に思いながら歩いていると、小さな声が聞こえてきます。
その声の主、魂魄妖夢が突然現れ、「侵入者、、、斬る!」と叫びます。
諏伯は咄嗟に妖夢の足元を隆起させ、その力により放たれた刀の鋭い斬撃をかわします。
妖夢は驚きを見せつ、「足元が急に隆起した?能力か」と冷静に分析を始めました。
妖夢は再度構えを取り、刀を上段の構えから振り下ろします。
再び、諏伯は地面を隆起させようとしますが、妖夢はそのまま飛び上がり、真上から降下してきます。
「上からなら地形は関係ない!侵入者は撃退する!」と妖夢は力強く叫びます。
諏伯は急いで刀を抜き、妖夢の攻撃を防ごうとしますが、上からの重い一撃が彼の態勢を崩します。
「貰った!」と妖夢が勝ち誇るように言うと、諏伯は回避のために後ろに下がります。しかし、妖夢も追いかけようとするものの、足が地面に動けなくなっていることに気づきます。
何が起こったのかと足元を見ると、彼女の足だけが地面に埋められていました。
「何を、、、」と妖夢は驚きます。
諏伯は刀を妖夢に向けて言います。「これで一本取ったかな。」
彼がそう言うと、突然後ろから白玉楼の主、西行寺幽々子の声がかります。
「まぁ、貴方が紫の言ってた人?」と幽々子は微笑みます。
「そうです。」と諏伯は答えます。
幽々子は続けて、「妖夢〜。先日言ってた戦闘の訓練相手よ。」と教えます。
妖夢は驚いて、「えっ?そうなんですか。てっきり侵入者かと、、あべし!」と叫ぶと、足が埋まっているためにバランスを崩してその場に倒れました。
「とりあえず足を土から出して下さい、、、。」と妖夢は恥じらいながら頼みます。
諏伯は妖夢を地中から引き抜いた後、幽々子との会話に戻ります。
幽々子は「妖夢がいきなりごめんなさいね。」と謝罪し、お茶をすすりながら言います。
「どうせ戦闘訓練なんですから問題ないですよ。」と諏伯は笑顔で応じました。
妖夢は少し残念そうに、「さっきの訓練だったんですかぁ、、、」と呟きます。
幽々子は妖夢に微笑みながら、「紫から聞いたけど、刀の扱いはイマイチだけど、天狗組織を半壊させた地形操作と加護を操るのが得意な神の子であり不老不死の手加減してくれるいい訓練相手なんですって。」と説明します。
諏伯は少し照れくさい思いを抱えながら、「あってるにはあってるけど、便利屋扱いされてるのはアレだな。」と冗談っぽく返しました。
妖夢は興味津々で尋ねます。「そんなに凄い人なんですか?」
諏伯は微笑んで、「紫が大げさに言ってるだけだよ。負ける時は普通に負けるからね。最近だと霊夢や魔理沙、さらには鬼にも負けたし。」と答えます。
幽々子は小さく頷きながら、「貴方も異変を起こしたの?」と訊ねます。
「起こす側だったね。」と諏伯はちょっと自嘲気味に返します。
幽々子は同意しつ、「仲間ねぇ。私も少し前に霊夢とやり合って、負けたのよ。」と告白します。
「諏伯さん!その時のお話、聞きたいです!」と妖夢は目を輝かせながら食い気味に言います。
彼女の熱意に促され、諏伯は少し考えてから、話を始めることにしました。
「さて、あの時のことは…」と彼は語り始めます。
諏伯のいない守矢神社では、八雲紫と神奈子が密かに話し合っています。
「邪魔者は友達のところに送ったわよ。これで本当にいいの?」と紫は確認します。
神奈子は頷いて、「ああ、温泉が出る。諏伯がいては邪魔されそうだったから、ちょっと遠くに行ってもらったんだ。申し訳ないな。」と答えます。
すると、諏訪子が加わり、「これで新たなエネルギーを得た幻想郷において、守矢神社の信仰は格別なものとなるよね。」と嬉しそうに言います。
「温泉♪温泉♪ランランラン♫」と紫は楽しそうに歌いながら、温泉の開通を心待ちにします。
神奈子は最後の穴を広げるために、力を込めます。
その瞬間、見事に穴から温泉が吹き出しました。
「よし!成功だな!」と神奈子は高らかに宣言します。
「整備するのに1週間くらいかるかな。」と諏訪子が言うと、3人は悪巧みが成功したことに喜び、笑いあいました。