諏伯が白玉楼で妖夢との戦闘訓練を終えて帰宅すると、守矢神社は人で賑わっていました。
「人が多いけど、何かあった?」と彼は疑問を口にします。
「お帰り、温泉が湧いたから、みんなが珍しさに来ているのよ。」と諏訪子が応じます。「とりあえず温泉饅頭を売ってるんだ。」
「温泉?そんなものがあったのか。」と諏伯は驚きます。
「神奈子が掘り当てたらしいよ。」と諏訪子は言います。
「へー。」と諏伯は感心し、続けます。「男湯は誰もいないから、後で入っておいでよ。」
諏伯が温泉に入ると、そこにはパチュリー・ノーレッジの姿がありました。
「すみません、パチュリーさんでしたっけ?ここは男湯じゃ…」と諏伯は戸惑いながら話しかけます。
「女湯は人がいるから調査できないの。」とパチュリーは淡々と答えました。
「何の調査ですか?」と諏伯が尋ねると、彼女は言います。「何故か悪い気がすると思い来てみれば、怨霊が温泉から来ているわね。」
「怨霊?地下からですか?」と諏伯は驚きます。
「ええ、地下から。温泉以外の何かの空間、地獄でもあるのかしら。放っておくと不味いわよ。」とパチュリーは真剣な表情を浮かべます。
「地形操作で道を作れば、なんとか行けるか。」と諏伯は思案にふけります。
「一人で行く気?」とパチュリーは問いかけます。
「他の人を巻き込みたくないですしね。」と諏伯は答えます。
パチュリーは少し眉をひそめて、「自信家なのは良いけど、これは異変よ。貴方のところの巫女か、博麗の巫女にでも手伝ってもらいなさい。」と提案します。
「あー、そうか。異変なら霊夢を連れてくればいいのか。早苗はまだ不安が残るからな。」と諏伯は納得します。
「納得したならよかったわ。私は帰るけど、一人では行かないようにね。何があるか分からないから。」とパチュリーは警告します。
「ありがと、パチュリー。」と諏伯は感謝の言葉を述べます。
彼は温泉から出て、博麗神社へと向かうことにしました。
諏伯は博麗神社に着くと、霊夢を呼びました。「霊夢、いる?」
すぐに中から霊夢が出てきました。「何よ、せっかく昼寝してたのに。」
諏伯は話を切り出します。「温泉が湧いたのは聞いた?」
霊夢は頷き、「守矢神社では賑わっているようね。」と応じます。
「その温泉から怨霊が湧いているみたいで、地下から来てるらしいんだ。」と諏伯は続けます。
霊夢は少し反応を示し、「私を頼りに来たの?守矢のことなら早苗に頼めばイじゃない。」と提案します。
諏伯は考え込みました。「地下に行くのに、早苗に何かあったら大変なんだ。」
そう言うと、霊夢は嫌な顔をしながら、「私は大変な目にあっていいというの?」と嫌味を言います。
諏伯は慌てフォローしました。「ほら、霊夢さんなら強いし、何かあっても対処できるし、綺麗でお淑やかで可愛くて……」と彼女を褒め始めます。
霊夢は少し照れくさそうに、しかし嬉しそうに受け止めて、「まっまあ!そこまで言うなら仕方ないわね。手伝ってあげるわよ。」となんだかんだで了承してくれました。
その頃、話をしていると、空から魔理沙が箒で飛んできました。「よっと!二人とも揃ってたか。パチュリーから聞いたぜ!地下に行くんだろ。私も付き合うぜ!」
「ありがとう、魔理沙。」と諏伯は感謝を伝えました。
魔理沙はニヤリと笑いながら、「それにしても諏伯、お前一人で行こうとしてたんだろ?パチュリーから『友達のいないかわいそうな男がいるから付き合ってあげて』と言われたぞ。」と続けます。
「あの紫魔女め。次会ったら叩いてやる。」と諏伯は冗談交じりに言いました。
霊夢はふと表情を引き締め、「ほら、そんなことより地下に行くんでしょ?さっさと行くわよ。」と促しました。
諏伯たちは地形を操作して地下へと向かいます。しばらく掘り進めていると、洞窟のような空間に出ました。
「空間があるけど、あまり大きくはないな。」と諏伯が言います。
霊夢は楽観的に、「いつかは大きい場所に着くでしょ。」と返しました。
3人が歩いていると、前方から黄色がかった髪をした妖怪、黒谷ヤマメが現れました。
「おや、なんか音がすると思って来てみれば、人間が3人もいるじゃないか。」とヤマメが興味津々で言います。
「すいません、どうやら地上に怨霊が湧いているようなので調査に来ました。」と諏伯は説明します。
「怨霊?何のことか分からないけど、地底には怨霊がわんさかいるから、どこかに穴でも空いてたんじゃないかな。」とヤマメは答えました。
「地下じゃなくて地底というのか、ちゃんと言葉が通じて安心したぜ。」と魔理沙が嬉しそうに言います。
ヤマメは少し考え込み、「ところでさ、人間って珍しいから近くで見てもいいかな?」と尋ねます。
「いいけど。」と諏伯は答えると、ヤマメはツカツカと歩いてきます。諏伯の目の前に来たところで、じっと顔を凝視しました。
「恥ずかしいから、そんなに見なくても……」と諏伯が言うと、ヤマメは口から霧のようなものを吹き出しました。
「やーい!引っかかった!私の毒でお前らはもう動けないよ!」とヤマメが勝利宣言します。
しかし、諏伯は普通に動いてヤマメを蹴り飛ばしました。
「ゴフッ、、!!」とヤマメは蹴飛ばされます。
「毒はあいにく飲まされたことがあるのでね。」と諏伯は冷静に言いました。「霊夢に魔理沙、大丈夫か?」
「私は問題ないわ。」と霊夢は平然と答えます。
「ゴホッ!コボッ!ちょっと吸っちまった!」と魔理沙は苦しそうに言います。
諏伯は魔理沙の背中に手を当て「加護『純化』」を与え、回復を促します。
「あれ、もう苦しくない。」と魔理沙は驚きました。
「毒などない純粋な状態にしたから、もう問題ない。」と諏伯は説明します。
「ありがとなのぜ!」と魔理沙は感謝します。
霊夢が言います。「魔理沙がむせている間に、さっきの妖怪は逃げたようね。」
「悪くない判断だ。」と諏伯は頷きました。
ヤマメが逃げた道を辿っていくと、今度は地底に広大な空間が広がっていました。
「凄いな。地底にこんな大きさの空間があるなんて。」と諏伯は感嘆します。
「ここから見えるだけでわんさかいるな。あれ全員相手するのか?」と魔理沙は不安げに言いました。
霊夢は冷静に、「あんなの相手にしてたら終わらないわよ。とりあえず地底で一番偉い奴に話を聞きに行きましょう。襲ってきた分には対処するから。」と提案しました。
3人は地底の始まりにある橋を歩いていると、真ん中に立っていた妖怪、水橋パルスィが話しかけてきました。
「そこの人間3人。」とパルスィは声を掛けます。
「私達か?」と魔理沙が確認します。
「あなた達にいないでしょう。この先は危険よ。人間には危ないから、あの道から地上へ帰りなさい。」とパルスィが忠告します。
霊夢は真剣に応じます。「そうは言われても、地上に地底の怨霊が現れているのを解決しない訳にはいかないわ。」
「怨霊?理由は分からないけど、この先には妖怪がわんさか居るわよ。」とパルスィは淡々と答えます。
「ご忠告は有り難いが、調査の必要がある。地底で一番偉い人はどこにいますか?」と諏伯が尋ねました。
「地霊殿よ。せっかく忠告してあげたのに、聞かないのね。妬ましい。」とパルスィは窘めます。
「そうか!教えてくれてありがとなのぜ!」と魔理沙は快く返します。
3人はそのま歩き始めました。
「せっかく、せっかく言ってあげたのに。言うことをききなさいよ!!」とパルスィは叫び、攻撃を仕掛けてきます。
全員気づいたのか、素早く攻撃を回避しました。
「危ないな!お前ら先に行け、後で追いつくからここは私がやるぜ!」と魔理沙が焦りながら叫びます。
「任せたわよ!」と霊夢が応じ、霊夢と諏伯は先に進みます。
後ろではパルスィと魔理沙が弾幕勝負を始めていました。