新聞の回収を終えた射命丸文は空を飛行中、ふと何かが自分の横を通り過ぎるのを感じました。
射命丸:「おや、今何か通りましたかね?」
その謎の物体に興味を示した射命丸は、速度を急激に上げて追跡を開始します。
射命丸:「逃がしませんよ!」
風を切り裂くように飛行し、物体との距離を縮める射命丸。やがて、その物体に追いつきます。
射命丸:「なんですかこれ…空飛ぶ円盤?もしやUFOというやつですか?記事にしがいがありますねぇ!」
その翌日、朝刊には「幻想郷にUFO現る」と大々的に書かれた記事が人里に配られました。興味をそられた住民たちは、空を見上げてUFOを探し始めます。
「あれだあれだ!」と空飛ぶUFOを見ては、人々は指差し騒ぎ始め、幻想郷は一時的なUFOフィーバーに包まれるのでした。幻想郷には、これまでにない新たな興奮が漂い、住民たちの目は空に釘付けとなります。
守矢神社で東風谷早苗は興奮気味に駆け込んで、新聞を皆に見せます。
早苗:「皆さん、新聞見ました?UFOですよ!UFO!」
神奈子は首をかしげて反応します。「ゆーふぉー?」
諏訪子は微笑みを浮かべて、「神奈子、知らないの?外の世界の食べ物だよね?」と言います。
諏伯が苦笑しながら訂正します。「それはカップ焼きそばの方ですよ。」
早苗は感極まって、「UFOですよ、きっと宇宙人が幻想入りしたんですよ!」と力説します。
神奈子は考え込んで、「宇宙人、、月人の反応はなかったはずだけどねぇ。」と口にします。
諏訪子は冷静に、「大方、流れ星を見間違えたんでしょ。」と指摘します。
しかし、早苗は諦めずに、「人里でも幾人もの人が見たと言ってるんです!これは本物ですよ!」と食い下がります。
諏伯は冗談混じりに提案します。「宇宙人撃退の札でも作る?」
神奈子は笑いながら同意します。「いい考えだな。諏伯、お前もこっち側に染まってきたな。」
早苗は決意を新たにし、「何言ってるんですか!異変ですよ!守矢神社の風祝、東風谷早苗この異変を解決してきます!」と宣言します。彼女の目は希望で輝いています。
諏訪子は微笑みながら言います。「早苗のロマンへの追求は止められないからね。諏伯、ついて行ってあげて。」
諏伯は頷き、「分かった。行こうか早苗。」と応えます。
早苗は意気揚々と、「はい!宇宙人を見つけたらまずはウチに勧誘しましょう!」と言い、諏伯と共に外出します。
神奈子は残された諏訪子に問いかけます。「どう思う?」
諏訪子は少し考えて、「異質な者の気配はなかった。今回は妖怪の仕業だと思うけどね。」と評します。
神奈子は同意し、「だな。早苗の夢を潰すのも悪いし、諏伯には付き合って貰うか。」と結論付け、二人は早苗の冒険を微笑ましく見送ります。
諏伯は歩きながら言います。「出てきたはいいが、UFOがどこに出るか知ってるのか?」
早苗は嬉しそうに鞄から本を取り出します。「いい質問ですね!これを買いました!」
諏伯がその本の裏表紙を見ると、出版元は文々。新聞でした。
早苗は得意げに続けます。「この本によるとですね、あの山に行けば現れるそうですよ!」
早苗は諏伯の手を引いて軽やかに走り出します。
現地に到着すると、まばらではありますが、人里から来た人間たちも集まっており、皆が盛んに空を見上げてUFOを探しています。
「アレだアレがUFOだ!」と口々に叫ぶ声が広がり、早苗も同じように「あれはUFOだ!」と目を輝かせています。
しかし諏伯は釣られるように空を見ると、そこには風に揺れるただの布切れが空高く舞っている姿がありました。それでも、人々の楽しそうな反応に目を細め、微笑まずにはいられませんでした。
諏伯は驚きながら指差して言います。「早苗、あれはただの布切れじゃ?」
早苗は不服そうに反論します。「何を言ってるんです?どう見ても空飛ぶ円盤じゃないですか!」
諏伯は再度目を凝らして見ますが、やはり布切れにしか見えません。
諏伯は考え込みながら言います。「私にだけ布切れに見えて、他の人にはUFOに見えている?正体のすり替わり、まさか封獣ぬえか?」
早苗は疑問を投げかけます。「封獣ぬえ?諏伯さんの恩人ですか?」
諏伯は頷いて答えます。「そうだ。ぬえなら今回の件も楽に出来る。ただ、ぬえは封印されていたはず。復活したのか?」
諏伯は空に飛び上がり、UFOを捕まえに向かいます。珍しい光景に周囲の人々は驚きの声をあげます。
早苗は驚いて叫びます。「ああ、UFOになんてことを!ん?布に変わりましたね。」
諏伯はゆっくりと微笑みながら言います。「やはり布切れだな。私が触ったことで能力が無効になったんだと思います。」
彼は布切れをじっと見つめ、意識を集中させます。
諏伯は思い出しながら呟きます。「この布切れ、何処かで見覚えが…」と、布切れに神力を流し込みます。
「神力を流し込んでも形を保っている。友の命蓮の僧衣だ。しかし何故?」と不思議に思います。
早苗は驚いて言います。「命蓮…命蓮上人ですか?名前は存じてますが亡くなられてるはずですよね?」
諏伯はちょっと沈みながら応えます。「そう、紫から聞きました。生きてるとは思っていないですが、現にこうして彼の僧衣があります。早苗、他のUFO出現場所は?」
早苗は真剣な表情で答えます。「はい、次はですね…」
二人は次のUFO出現場所へ向かうため、再び旅路に出発します。
次のUFO出現場所に向かうと、1人のネズミ、ナズーリンが立っていました。
諏伯は驚きの声を上げます。「ゲッ!何故奴がここに。」
ナズーリンは軽い口調で答えます。「おや、君は何時ぞやの宝塔の製作者じゃないか。こんなところにいるのは奇遇だね。」
諏伯は焦りながら言います。「宝塔を少し前に使ったから説教ですか!怒られる使い方はしてないですよ。」
ナズーリンは眉をひそめ、「君、あれは人が簡単に有していいものじゃないと言ったよね?もしかしてまた作ったの?まあいい、別に君に会いに来た訳じゃない。」と言います。彼は諏伯の持っていた布切れを指さしました。
ナズーリン:「それ、頂戴。拾ったんだね、僕たちのなんだ。」
諏伯は警戒しながら尋ねます。「これが何か知ってて聞いているのか?」
ナズーリンは自信満々に答えます。「勿論知ってるとも、星蓮船の原動力である飛倉の一部だろ?」
諏伯はその言葉に驚きます。「ということは、星蓮船が?」
ナズーリンは頷き、「ああ、動かすために必要だ。だから寄越してくれ。今は僕も忙しくてね。早くしてくれると助かるんだが。」と要求します。
その瞬間、早苗が二人の間に割って入ります。「おいおいおいおいおい、小鼠!黙って聞いていれば、こちらが拾ったものを渡せなんていい度胸してますね!」
ナズーリンは早苗を一瞥し、「なんだこの小娘?今はこの男と話してるんだ。邪魔しないでくれるかい?」と冷たく答えます。
早苗は反発し、「邪魔します!喰らえ!一子相伝の弾幕!」と叫び、ナズーリンを狙って弾幕を放ちますが、ナズーリンは軽やかに避けます。
ナズーリンは手をかざし、「今は忙しいから、一度引いてあげる。せいぜい飛倉を集めてちゃんと渡すんだよ?」と言い、立ち去ります。
早苗は不満そうにあっかんべーをし、ナズーリンの背中を見送りました。
諏伯は続けて考えます。「世間が騒いでいるUFOは飛倉の破片、そしてそれを集めて動かそうとしているのか。」
早苗は頷きながら言います。「UFOを操作している者と集めるものとで別々の勢力がいるみたいですね。」
二人はその情報を交わしながら、次のUFO出現場所に向かいます。