昨日の特訓は地獄だった……。
頭の中でそう思いながら授業を受け、放課後の時間を迎えた僕であった……。
いつも通りに、プレハブの引き戸を開ける。
中を見ると、見知らぬ少女が部室内に居た。
「あっ颯太君! ねぇこの娘知らない? 同じ学年で同じクラスだと思うけど……」
向日葵先輩が笑顔で、見知らぬ少女の肩を叩く。
確かに見覚えがある、確か……。
「明日香さんでしたっけ?」
少女はゆっくりと頷いた。
入学して間もない頃に、こんな情報が僕の元に回ってきた。
超絶美少女がこの学校に入学したという噂を……。
「さっき立体機動のテストしたけど、颯太くん並にすごかったよ!」
僕がテストした時と同じ笑顔で、莉那先輩がそう言った。
「さて、長話は無用だ。颯太君と明日香さんに、夏休み中に行われる『立体機動講習会』について説明をしなくてはならないのでね」
その単語には聞き覚えがある。確か昨日の特訓している時に、蓮太郎先輩が言った事にそんな単語が入っていたはず。
「さて、今回は僕と向日葵で説明しよう。夏休み中に泊まり込みで、立体機動について学習する講習会があるんだ」
「講習会ではね、立体機動と立体機動装置の操作方法に戦闘方法、作戦の立て方、そして最後に卒業テストがあるよ!」
そう二人が説明すると、向日葵先輩の視線は蓮太郎先輩へ移る。
「今年の審査員は仁と蓮太郎君だよ! 一応私達もそうだけど、副審査員みたいな感じかな」
蓮太郎先輩が審査員と考えると、卒業するのが難しく思えてしまうのは気のせいだろうか?
そう考えていると、莉那先輩が補足的な感じで喋りかけてきた。
「前にも言ったけど、昨日莉那達が教えた事は全部講習会で習う事だよ。講習会は受けなくてもいいけど、受けた方がメリットが大きいから復習みたいな感じで受けてね」
「……、そろそろあの時間じゃないのか? 仁」
仁先輩は「そうだな」という顔をし、僕の方へ視線を向けた。
「颯太君と明日香さん、今日は隣町の立体機動部との交流があるんだ。新たに二人新入部員が入ったそうだ」
「というかもう時間だよね。早く行かないと!」
僕達は先輩方に連れられていった。
連れられた先は、昨日と同じスタジアムの入口前。
そこには、僕らと同じ立体機動部と思わしき集団がいた。
「久しぶりだな、仁」
仁先輩に話しかけた人は、おそらく交流相手校の部長だろう。
見た感じとしては、仁先輩と同じような感じ。一言で言うなら双子といった所。
「颯太君、明日香さん。あそこに二人が新入部員だ」
仁先輩が指した方向にいる男女を見た。
男の方は髪短め、言うならばジャン・キルシュタインの様な人、女の方は髪長め、言うならばアニ・レオンハートの様な人だ。
中々実力のある者と感じ取れる……。
「男の方は拓馬、女の方は綾乃だ。二人共、向こうの人達に挨拶するんだ」
「お前が颯太か。よろしくな」
拓馬は僕に近づきそう言った。
今度は綾乃が明日香に近づく。
「私は綾乃。よろしく明日香」
「さて、自己紹介も終わったことだ。講習会の打ち合わせをして終わりにするぞ」
仁先輩の言葉と共に先輩方が動き、打ち合わせを始めた。
僕らは、その打ち合わせを聞いた。
その打ち合わせ内容は、全て講習会の審査方法だった。
打ち合わせ終了後、僕らは解散となった。
2015/05/15
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