ここまで更新が遅れた理由に付きましては、単純に物語の続きを考えるのが難しい状態にあったからです。
入院などをしていた訳ではないのですが、病名は伏せますが精神的なものを患ってしまい、このように更新が遅れる形となりました。
御迷惑並びに御心配をかけてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
本作についてですが、何度も撤回することになってしまいますが、具体的な更新期間は決めない方針でいくつもりです。しかし、確実に完結までは書き切るつもりなので、応援していただけたらありがたいです。
これからも、本作をよろしくお願いします!!
正面にはおでこ。そして少し…ほんの少し、目線を下にやるだけでそこには紅音の顔がある。
心臓がドクドクと音を立てる。…最近こんなことばっかりだな。心臓に負荷がかかり過ぎていずれHPが0になるんじゃないか?
ふとそんなことを何故か考え…いや、無意識の内に意識することを避けたがっているんだろう。この状況を。
「……っ」
―――顔が、近い。 いや、それだけでなく身体も。匂いも感触も全部が全部、近すぎる。特に身体なんて一部は0距離だし、正直考えないようにはしているが胸の感触とかも直にすごい伝わってくる…
紅音は今どんな表情をしているのだろうか?部屋が暗いせいで見えないが、月明かりと気配で何となく、上の…つまり俺の顔の方は見ていないことがわかる。
…まずったなぁ、、、相手も同じような状態とはいえ、好きでもない男に抱きしめられているのは流石に嫌に決まっている。ピザ留学依然の問題だ。留学どころか警察に通報されてデッドエンドぐらいいきそうだ。
体温と脈動のリズムがどんどん上昇していき、それに比例するように段々と冷静な判断ができなくなってくる。
早いところなんとかしなくては。こういうときはひたすらに、解決のために脳を回せ…!!
………俺達は互いに、動いていない。それは、紅音の方も多分離れても気まずくなるとわかっているから、動けない。
さて、ここからどうしようか。もう心の声を打ち消すくらい、心音がうるさいんだが。早いとこ考えなきゃな…
まず、不可抗力とはいえ紅音にとってこの状況は色んな意味で不快だろう。早く離れなければならないが、気まずくなる結果が見えてるので動けないのが現状。
つまり、今考えるべきは如何にして気まずくならないように謝罪を述べ、今後も付き合っていけるよう会話を…
……いや待て、どんなに気まずかろうがまず離れることが先決だ。
相手が望んでいない密着なんて維持するべきじゃない。と、俺は紅音と離れるべく身体に力を込めようとして———
「……その、紅音…さん?」
グッと、紅音の…俺を抱きしめている腕に力が込められる。
「楽郎さん」
「っ」
そんなタイミングで紅音が話しかけてくる。
「…私、自分の気持ちがわからないです。ここのところずっと心がぐちゃぐちゃで、どうすればいいのかもわからなくて、、」
「………」
「……けど!!」
紅音は数日前のことを思い返しながら言葉を紡ぐ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それは数日前、紅音の家に瑠美が遊びに行ったときの出来事だ。
「あのさ、紅音最近悩みあるんでしょ?」
「えっ…」
「そりゃあわかるよ。だって紅音最近ずっと元気ないし、ため息もついてるし」
そもそも十中八九お兄ちゃんとのことだろうし。という言葉は胸にしまい込み、瑠美は紅音の背中を押すことにする。
紅音の好きな相手は兄なので内心複雑な感情だが、瑠美は、紅音が好きになったからこそ…普段はあまり良い態度をとっているとは言えないが、妹だからこそ、兄が悪い人間でないことは知っている。それに……
「それに、紅音は親友だからね!相談くらい乗るよ!!」
と、瑠美は照れくさそうにしながら思いっきりの笑顔で断言する。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…そうだ!私はあのとき瑠美ちゃんから背中を押された!!
———紅音のその気持ちの名前はね、あえて教えてあげない。けどその気持ちはとても大切で、幸せなものだから、大事にするべきだよ?紅音は真っすぐ直感に任せてやりたいことをすればいいの。
私が今したいこと……楽郎さんと仲良くしたい!!ここで気まずい関係になんてなりたくないし、もっともっとこの人と一緒にいたい!!…………だから!!!
「楽郎さん、私は貴方のことをもっと知りたい。もっと仲良くなりたい。もっと一緒にゲームをしたい…一緒にいたい……です、、、」
紅音から、言い放たれたそんな言葉に俺は動悸が激しくなるのがわかった。
頭から比喩ではなく本当に火が出そうだ。でも、そんなに苦しいのに、実際は全然嫌な気持ちなんてなく…むしろ、幸福感が俺を満たす。
「そっか、、俺も紅音と、同じ気持ちだよ」
俺…いや、俺達2人には今明確に気持ちの変化が訪れている。これをなんというのかはわからんが、少なくとも悪い感情とは真逆のものであるのとは確かな気がする。
紅音と目が交差する。その瞳は嬉しそうに細められていて…………
気づけば俺らはそのまま眠りについてしまうのだった…