「どうやら間に合ったようじゃの」
総隊長が藍染と対峙して言う。その言葉に藍染は表情を変えることなく
「間に合った?一体、何を以てその言葉を口にしている?そこにあるのが本物の空座町ではないことは解っている。だが、それは何の妨げにもなりはしないよ」
そういった直後、藍染は十刃の名を告げる。
「スターク、バラガン、ハリベル来るんだ」
その直後、空間が歪、黒腔が開き、それぞれの黒腔の中には呼ばれた十刃たちがそれぞれその場に現れる。
「空座町が尸魂界に在るなら、君達を殲滅し尸魂界で王鍵を創る。それだけのことさ」
涼し気に言う藍染。その後ろを東仙、市丸。さらに十刃達が護廷十三隊と対峙する。
「相変わらずバケモンみてぇな霊圧してやがるぜ」
「恐ろしければ逃げ出しても構わんぞ腰抜け」
二番隊の副隊長の大前田の言葉に辛辣に返す二番隊隊長の砕蜂。
「ここは先ず頭を叩くんがスジですかいの」
「いや、藍染の能力は特殊だ。集中して対処するためには周りを先に倒すべきだろう」
七番隊、副隊長の射場の言葉に隊長である狛村が答える。
「誰が一番強いかな?十刃の三人の中で」
「難しいな……藍染に訊いてみないことには」
飄々と聞く八番隊隊長の京楽と思慮深く考えながら返答する十三番隊隊長の浮竹。
「十刃から叩くのも藍染から叩こうにも、どっちからでも片割れが乱入してきたら辛いぞ?」
「だね…」
「ああ、柊晴の言う通りだな。十刃の相手をしている時に藍染が手を出さない保証はねぇ」
「ですね」
五番隊の隊長になった柊晴と十番隊の隊長である冬獅郎は乱入してきたことの考えて眉をひそめていた。副隊長の桃と松本もその言葉に頷いて、十刃達を見据える。
「皆、下がっておれ」
他の隊長、副隊長が思案するなか、山本総隊長が先陣を切るかのように、杖から斬魄刀を出し、一歩前に出る。
「万象一切灰燼と為せ――流刃若火」
凄まじい霊圧と炎を放ちながら流刃若火を振る。炎は藍染達、離反した元隊長達を囲み、檻のようにした。
「『城郭炎上』これで暫くは藍染達もこの炎の壁から出られまい」
流刃若火を納刀して、炎の壁を見据えながらに
「さて、ゆるりと潰して征こうかの」
厳かに言う総隊長を見て
「手荒いな総隊長……」
「それだけ山じいもご機嫌ナナメってことじゃないの」
浮竹と京楽が感想を言う。
そして、藍染達が動けなくなったからと言って十刃が取り乱す訳もなく。バラガンは結界を破壊するべく従属官のフィンドールに指示を出し、東西南北の四方に虚を出し攻撃するように指示を出す。
しかし
「莫迦者めが。そんな大事な場所に誰も配備せん訳があると思うか」
向かわせた虚は四方の結界を成立させる柱守る死神にあっさりとやられる。
「ちゃんと腕利き共を置いておるわい」
そこには三番隊、副隊長吉良イズル、九番隊副隊長、檜佐木修兵、十一番隊、三席班目一角、綾瀬川弓親が柱を守護していた。それを聞いていたはずの大前田が驚きの声を上げる。
「あいつら留守番じゃなかったのかよ!?招集場所に居なかったから、なんか勝った気分で『俺様の方が頼りにされてるぜザマーミロ』とか思ってたのに……何だよ!?みんな知っていたんスか!?」
皆に訊く大前田、それに。
「もちろん」
「説明は各隊長から伝えられて居ると思うよ?」
「あんたと一緒にしないでくれる?」
にこやかに返答する京楽、苦笑いを浮かべながらに言う桃、辛辣に返答する松本。言われた大前田は自身の隊長である砕蜂に視線を向けると
「言ったぞ、私は。大方、貴様が油せんべいでもかじっていて、私の言葉を聞きもらしたのだろう」
「ええ~~~~!?」
「そうに決まってるわよ!バカ大前田!」
砕蜂は聞きそびれたと言ったが、よくよく思い返してみると
(言って無かったかも知れん……)
言ったか言って無かったか怪しかった。
「それがどうした?」
バラガンが塔を守る死神達を一瞥し
「4匹の蟻が守る柱なら、4匹の龍で踏みつぶせばいい。ポウ、クールホーン、アビラマ、フィンドール。潰せ」
「「「「は!陛下の仰せのままに!」」」」
従属官は四方の柱に向かって飛び出す。そして、それぞれの柱をかけた攻防が繰り広げられた。綾瀬川とクールホーンとの一戦は互いに似た者同士の戦いだったが、最終的には綾瀬川が誰にも見られないというのを利用し、本来の始解を使い、クールホーンに勝利を収める。吉良とアビラマと言う正反対な者同士の対決は吉良が分析を推し進め、近接戦を誘発させ、『侘助』の能力を活かしてアビラマの首を刎ねて勝利を収める。檜佐木とフィンドールの戦いも、徐々にギアを上げてくるフィンドールに対して、苦戦するも、始解『風死』を解放し、その不規則な動きにフィンドールは対応できず、檜佐木が勝利を収める。
しかし、ポウと班目との一戦は班目が始解だけでは力及ばず敗北し、塔が破壊される。そして、そんな中、七番隊隊長、狛村がポウと対峙し、相手の帰刃をものともせず、卍解で圧倒し、決着をつける。
「派手にやったなぁ狛村隊長。本物の方にも被害出てるんじゃね?」
「そう思うのなら隊長が行ってあげたらよかったじゃないんですか?」
柊晴の言葉に桃が言うと柊晴は目をそらしながら
「いやぁ、もう行っていたし。そう何人も行くもんじゃないだろうなぁと」
そう言い訳をして誤魔化していた。部下がやられた事に腹を立てたバラガンが立ち上がろうとしたとき
「申し訳ありませんバラガン様!奴等は我々がすぐに始末して参りますので。どうぞ、お座りになってお待ちください!」
従属官のジオが言うのと同時に二番隊の二人が後ろに立ち
「誰を始末するだと?狛村達を始末するというのか?それとも我々全員か。返答次第では私がお前から始末するぞ」
そういいながら斬魄刀に手をかけ、ジオと対峙しながら
「まあ、返答せずとも始末するがな」
抜刀し、互いに瞬時にぶつかり合う。それを開戦の合図とし、それぞれが対峙する。
「さて、漸く本番かの……」
山本総隊長とバラガンが静かに向きう。
「かかれ!!全霊を賭してここで叩き潰せ!肉裂かれようと骨の一片まで鉄壁とせよ!奴等に尸魂界の土を一歩たりとも踏ませてはならぬ!」
五番隊コンビと十番隊コンビは三人の従属官に囲まれ、その後ろの金髪褐色肌の十刃、ハリベルを見据えていた。
「ちょうど4対4になる人数の組み合わせだな」
「だな。で、俺と冬獅郎、どっちが十刃とやり合う?」
二人がそう話していると桃と松本が言う。
「隊長、ここは」
「私たちが引き受けます!」
それを聞いた冬獅郎が
「……松本、雛森……!いけるのか?」
「はい、私たちなら三人相手は訳はないです」
「大丈夫です!だから、二人は奥の十刃を!」
そういわれた。柊晴は小さく笑い。
「そういうことなら、任せるぜ!」
「ああ、任せるぞ」
冬獅郎もその後に続くように瞬歩を使い、ハリベルの眼前にたどり着く。
「向こうのやる気なさそうな十刃とも、傲慢そうなやつとも系統が違うな。真面目と言った感じだな」
「油断するんじゃねぇぞ柊晴。一瞬でも気を抜けば」
冬獅郎が言うが柊晴は首を横にふり
「分かってる。流石に、舐めて掛かる訳ねぇだろ。けどなぁ、こっちだって今回は万全の状態なんだ。この間みたいなヘマなんてしねぇよ」
滾る闘争本能を理性で制しているように見えるが、表情が少し獰猛に笑みを浮かべていた。冬獅郎は少しため息を吐くが
「行くぞ……!」
そう声をかけ、冬獅郎と柊晴は抜刀する。ハリベルもそれを見て背の刀を抜く。それと同時に桃と松本も抜刀をする。そして、隊長達、副隊長達の戦いの幕が今上がる。
感想、お気に入りよろしくお願いします!
原作と異なる点としましては柊晴(隊長)が参戦と言うのと雛森が最初から参戦ですね。