俺の名前は久我虎徹。
「京極組に刃向かうってことがどういうことか教えてやる」
ウチの組を舐めた半グレを今からあの世に……24歳の極道だ。
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俺が8歳の時……母が男と蒸発した。
「母ちゃん、どこ行くの?」
「虎徹。ごめんね、ごめんね」
シングルだった母……親父は顔も知らない。
「母ちゃん、お腹空いた……」
俺の幼少期は「孤独」そのものだった。
祖父母にも見捨てられ施設に入った俺は……見事に荒れた。
「虎徹! 青柳がやられて入院だ!」
「志正中のボケ共が……皆殺しだ」
特に大事な仲間に手を出されるのがどうしても許せなかった。
「ガアアアアア!!」
「虎徹! もういい! 死んじまう!」
孤独な幼少期のトラウマが……異常ともいえる「身内愛」を生んだのだろう。
高校3年間、喧嘩は無双。関東で最強と呼ばれていた。
「遅えええ! カメかテメェはぁ!」
「グエエエエエ!」
スピードの次元が違った。
俺以外は全員スローに見えるほどに。
そんな俺が極道にスカウトされたのは20歳の頃。
「久我、お前は将来デカい男になる器だ。ウチで男を磨かねえか?」
「極道か……まあ、やる事無いんで」
関東圏で有数の武闘派……京極組に入ったって訳だ。
そこからは修羅の道って奴だ。
「一条の兄貴……ココが舐めた半グレのアジトです」
「虎徹、ウチのシマで違法売春やったらどうなるっけ?」
「無論、死あるのみです」
「良いね。北斗神拳の伝承者見たいじゃーん」
この血塗られた道……入ったからには進むしかねぇんだ。
「京極組の粛清です! 違法風俗をやったら死んで当然!!」
「夕暮れに、半グレ死んでやさぐれる」
「何じゃああ!!」
「あの意味不明な俳句は……一条!」
強烈な戦力を持つ兄貴達の元で学び。
「スッとろいんじゃあ!!」
「あたたたた! あたあ!」
「アベシ!」
「ヒデブ!?」
俺は死と隣合わせの中、命をかけて実績を積み上げた。
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そんな京極組だが、最近ある一軒の所為で少しピりついている。
「何でうちの金がなくなるんだ! 虎徹……まさか!?」
「カシラ、勘弁してください……知らんすよ」
その一軒とは京極組が謎の窃盗団に襲われている事だ。
今の京極組では金のためなら何でもありだ。
「今回のは上物だぜ」
「いやん、ベッド壊れちゃう……」
だが、そこで手に入れた巨額の金はどうなると思う?
ご存知、ヤクザは銀行口座を作る事ができない。
「誰かに見られてねえだろうな?」
「イエ……問題ないです」
だから京極組では倉庫に直接保管しているんだ。
しかし数ヶ月前からとんでもない事が起きている。
「ね……ねえ! 全額持っていかれてる!?」
「嘘……だろ」
その金を何もかに盗まれる事件が多発するようになった。
つい先日には800万+拳銃7丁が同時に無くなるうえ、倉庫が滅茶苦茶にされた事件も発生。
「ハハハ……俺ら舐めになめられてるね」
見つけて殺す。
極道の金を盗んでおいて人間らしく死寝ると思うなよ?
奴等の手口はこうだ。
見張りがいない時間帯を見計らい、いきなり窓ガラスを破壊する。
「ウラァ!」
時間短縮のためにピッキングは無し、犯行時間は3分以内……まるで神業だ。
だが俺らのような本職の金を盗んで捕まったら、まあ惨殺される。
「腹の中に金隠してない? 確認するわ!」
「ナイイイイイー!?」
だが成功すりゃあ、銀行を使えないため大金が盗める……ハイリスクハイリターンって訳だ。
(だがおかしい……見張りがいない隙間をなぜ完璧に把握できる。それに窓ガラスを破壊された時や倉庫が滅茶苦茶になった時もまるで
しかし窓ガラスを破壊する方法は後にして、俺は一つだけの考えが脳裏に過ぎる。
(しかし間違いねえ。ウチの組内に内通者がいる……!)
京極組のうち、どの兄貴がカッコいいと思う?
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五十嵐幸光
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六車謙信
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近藤新平太
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二階堂将平
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高砂明夫
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一条康明
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仙石薫
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守若冬史郎
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ルーク黒羽