俺はそのまま一条の兄貴と出会い、今回の主犯について話す。
「一条の兄貴……考えたくねえが」
「アア、裏切者がいるんだろ? 今の京極組は下衆だらけだ。安易に想像できる」
「そうすね……」
そう、今のウチには人の道に外れた人間ばかりなんだ。
こうなっちまったのは仙台の親分が死んでからだ。
「これで組は変わっちまうな……」
「親分の跡を継げる器の人間なんていない。この組はだめになっちまうよ、兄貴」
五代目に日下親分が就任したと同時に京極組は荒れた……。
「フィリピンのマフィアから上物入りました」
「末端価格にして2億はあるな!」
カタギを脅して稼ぐ、そんなクソみたいなシノギも横行した。
「ボケ老人の家に必要ねえ工事をして儲けた金だ!」
「相良さん、スゲエエエエ!」
暴対法が確かにキツイ、だがプライド事捨てたかのようだった。
「相良さん、そんな薄汚え金見せんでもらえますかね?」
「なんじゃあ久我、俺とやんのか? 最近勘違いしとるなお前……」
この人は「特殊警棒の相良」って京極組の中でも相当な武闘派だ。
「良いっすよ、表出ますか? 相良さん、世代交代っすね」
「若造が……頭蓋骨をカチ割って脳に直接身の程を教えてやる」
同じ組でも弱い人間から搾取する奴は仲間なんかじゃねえ……。
先代は任侠に生きろと言った、優しく仁義を重んじる人生……。
「お嬢ちゃん、飴玉いるか?」
「親っさん! 危ねええ!! グウウ!」
「うおおお! 田中ぁああ!」
誰かのために体を張れる、そんな人生だ……。
でも今の京極組は腐っちまった。
「俺はアンタにだけは死んでも負けねえよ……」
「ハッ! そう言って負けた上に死んだ奴よーく見てきたわ!」
道を外れた組員たちに仙台の教えを思い出させる必要がある。
それを誰もやらねえなら……。
「俺がやってやるよおおおお!」
「う! 速!?」
「ノロいんじゃあああ! 下衆が!」
「グガアアアア!?」
悪いが相良さんよ、アンタと俺じゃあ次元が違う。
「クソがああああああ!!」
「そんなもん、俺には当たらねえよ」
住んでるスピードの領域が違うんだ。
その後は一方的な展開だった。
「グガアアア! (はええ……)」
「頼む、相良さん。クソみたいなしのぎはもうやめてくれ」
「うるせえ! テメエに指図はされねえ!」
だがさすがの精神力……相良さんは倒れる事はなかった。
さて、その窃盗団だが意外と簡単に尻尾を出した。
「虎徹、盗んだチャカを撃った奴らがいる。半グレ集団『
「なるほど、アジトは確か……貴凛町」
この世界は狭い、すぐに情報が回るんだよ。
俺は一条の兄貴と共に
京極組のうち、どの兄貴がカッコいいと思う?
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五十嵐幸光
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六車謙信
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近藤新平太
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二階堂将平
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高砂明夫
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一条康明
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仙石薫
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守若冬史郎
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ルーク黒羽