金田少年の生徒会日誌 作:珍明
誤字報告により修正しました、ありがとうございます
朝陽を浴びた芦ノ湖の水面に、富士山が映りこむ。
(……お祖父ちゃんが、万代先生と恋仲だった……)
洗顔し、歯を磨き、服を着替えながら、信じられない思考に囚われる。
〝とは言っても、40年も前よ。お祖父ちゃんに万代先生への気持ちは、もうないわ〟
(氷室のお祖父ちゃんが亡くなったのは……35年前、交際期間は被ってないと言ったって……)
昨晩、さとみの微妙な表情を思い返してはゲンナリ。
〝ただ……逮捕が、ショックだっただけだと思うの。しかも、いっくん……事件解決に貢献したんでしょ? 感謝状まで貰って……偉かったね〟
(どうして、お祖母ちゃんは女同士だと……お喋りが過ぎるんだろうなあ)
日課のジョギング中も回想は止まらず、
青森県警から受けた感謝状、自宅のクローゼット式押し入れへ突っ込んだまま。
昔の色恋沙汰は兎も角、函館異人館ホテル事件へ捜査協力した件など、さとみは知る必要ない。口の軽い金田祖母に一度、釘を刺しておこうと決めた。
(ん? ……待てよ、もしかして……母さんが言ってた
「あっ、残間さんの……おはようございます!」
ハッとした瞬間、旧館へ辿り着く。先客の
見ていて気持ち良い。
「一堂さん、おはようございます。こちらの旧館、今は貸し切りになっていますよ」
「うん、知ってる。映画の撮影だろ。今日の収録が始まる前に、見ておきたかったんだ」
清々しい笑顔で旧館を見上げ、一堂は感嘆の息を吐く。まるで建物に対し、別れの挨拶をしているように見える。その理由を聞くのは憚られ、彼の姿勢を真似てみた。
「残間君、ドラマ観た?」
「はい、全話欠かさず。自分は初回と最終回、とても好きです。撮り方が一際良くて、目に優しいのです」
「……ああ、分かるよ。俺も観たら……きっと、同じ回を好きになる」
「ええ、必ず……」
何気ない会話だったが、一堂の言葉は哀愁漂っている。同時に、『黒霊ホテル』を視聴しない決意も含まれていた。昨日の今日で、既視感を覚えた。
何となく、新館までの道のりを共に歩いた。
「残間君、東京の学校に通ってるそうだけど……仙台には戻ってくる?」
「いいえ、自分は……仙台には行きません」
将来はまだ不確定だが、それだけは断言しよう。
(
(……すっげえ、見てくる……バイトがバレたかな?)
一堂の胸中は聞こえないが、その優しい眼差しは羨望に満ちていた。
モーニングに家族でレストランへ行こうとしたが、にいみは客室から出て来ない。ドア越しに、枯れ果てたガラガラ声が「食べたくない」と返事が来た。
仕方なく、姉弟で朝食を済ませる。レストランにいた
「お前らのオカン、ちょいと借りた。チーフカメラマンの奴……光山に、アドバイスとまでは行かねえが……色々と話させてた」
((マットペインターが、そこまで介入しちゃっていいの?))
志月監督の目的が分からず、姉弟で全力の愛想笑い。
「お陰で、当初の予定より……良い作品になる。それだけは保証するぜ」
「……お役に立てて、幸いです」
「母も喜んでおられるでしょう」
志月監督は顎髭を擦り、自信満々に告げる。その得意げな笑みはどこか、応援したくなる輝きがあった。
一堂に似ている気がした。
「ハハハッ、サンキュー。まだホテルにいるんなら、撮影を見学しても構わねえぜ」
「いえ、上映まで楽しみにします」
(いっくん、そういう線引きはするのね)
見学に誘われたが、ネタバレ防止を理由に断った。半分は本音だ。
「ほ~ん? ……金田のジジイ、良い教育してやがる♪」
(きゃ~!! 志月監督にナデナデされた~!!)
志月監督から感心そうに頷かれ、
さとみの生暖かい視線から、本心は見透かされていた。
にいみは結局、
そのお陰で、上司の妻として恥じぬ装い。
「息災でな、北見さん」
「はい、奥様。またお目にかかる機会があれば、幸いです」
礼儀正しい北見に倣い、一堂と
知らずに緊張していたのだろうか、肩の力が抜けた。
「さて、私達も観光名所を巡りましょう。やっぱり、神社よねえ♪」
「二神先輩、アタシらは邪魔になるんで別行動……離して……」
上機嫌な二神先生に腕を引っ張られ、にいみは弱々しく反抗したが無駄。姉弟はやれやれと肩を竦め、大人しく付き従った。
湖にそびえたつ神社、それだけでも清浄な気を分け与えられた。
箱根関所は江戸時代へタイプスリップした様に心を弾ませ、深い歴史を肌で感じる。目的もなく、何の気兼ねも要らない。只、出歩くなど久しぶりだ。
「すまなかったな、
「……碇 ゲンドウのおつもりですか?」
だからだろう。唐突な謝罪を、素直に笑い返せた。
「母さん。前に、お祖父ちゃんの気持ちを考えろと言いましたね。万代先生と関係が……ありますか?」
「……違うな、鈴ちゃんは関係ない。あの人は、遅かれ早かれ……人生のツケを払ったさ」
戦後最大のスターをまさかの愛称呼び。ビックリし過ぎて、いくつもの質問がぶっ飛んだ。
「
絶句していれば、心情を誤解された。
その慰めを聞き、
落ち着いた今だから、受け入れられる事実だ。
「それに……親父と言うのは、氷室の方でな。過ぎた事を愚痴っただけだ……」
「氷室の……お祖父ちゃん」
ふと、にいみは青空を仰ぐ。眉間のシワは懐かしさよりも、不甲斐なさを表す。
ゾッとする。
「お祖父ちゃん……撮影中の事故で、亡くなったのですよね?」
「……ああ、その通りだ。それ以外、本当に何もない」
『雪夜叉』のお面の下、そんな表情が描かれている。そう思わせる程の悲しみと絶望を込め、哂った。
されど、そこに殺意はなかった。それだけは、息子として言える。
「……何があったのか、自分は聞きません。でも、剣持さんには話して下さい」
「……言ったろ、只の愚痴だ。アタシも蒸し返す気はない」
剣持警部の名を出した途端、にいみから笑みが消える。ドスの利いた声は、35年前の出来事をいつまでも忘れない。執念深さも感じた。
にいみの味わった警察への失望は、もっと深い。
「……剣持さんは、受け止めてくれます。どうか、聞かせてあげて下さい。母さんの
「……? ……
重ねて願い、にいみが怪訝そうに何かを言いかけた。
「お母さん! いっくん! お昼ご飯、食べよう!」
「はい、すぐに行きますっ」
さとみの呼びかけに応え、
昼食もすっかりご馳走になり、脳髄に喜びを味わう。乗り込んだタクシーの車内、にいみの機嫌も格段に良くなった。
ホテル到着の際、
「あ……金田!」
「え……本当だわ♪ 金田く~ん!」
聞き覚えのある声が耳に届き、
この気持ちを某・名探偵の映画に例えるならば、「戦争も終わり、釣り鐘も戻っていいことづくめ」と談笑する後ろから、
「きゃっ。何よ、いっくん!」
ここまでの動き、我ながら早業。
「ハジメちゃん、こんにちは。今日、家族旅行なので……謎解きは勘弁して下さいっ」
服の下は冷や汗でビッショビショ、心臓の音が耳障りに感じてしまう。それ程の緊張感の中、必死に懇願した。
ハジメと七瀬はキョトンと目を丸くし、大げさな瞬きを繰り返していた。
「ど~いう~意味だ、金田? こっちはバイトだよ、バイト。……嘘じゃねえって、その疑いに満ちた目をやめ……」
「キャアア――!! 宇津木さ~ん!!」
ハジメは心外そうに顔を歪め、反論は絹を裂くような悲鳴に遮られた。
映画の撮影にしては、迫真過ぎる。どう考えても、事件発生。
「ハジメちゃん……警察に任せましょう」
「いや……今の、玲香ちゃんだ!」
「あわわわ!?」
――と思いきや、己の足に躓いて転んだ。
「はじめちゃん! もう何やってるの!!」
「あら、
「
「あら……本当、クスクス(ゲジ眉の子は、お友達かしら? タイプじゃないわね)」
大人達の呑気な会話にイラッとした。
製作会社プロデューサー・
診察した二神先生曰く、下腹部を刺されたものの、彼の中年脂肪が盾となって臓物は無事だったらしい。
逃走を試みた深松は、自称・超一流大学の教授候補が拘束。駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。
降板の理由は包帯の顔を見れば、一目瞭然。しかも、深松は宇津木プロデューサーが運転する車に同乗し、
そんな事の顛末を七瀬から、聞いた。
結局、内輪揉め。
ファンとして映画製作中止を覚悟したが、志月監督は冷酷に宇津木プロデューサーをクビにしての撮影続行。ハジメと七瀬は散々、扱き使われたそうだ。
神奈川県警・
にいみは折角の旅行を警察に介入され、不機嫌MAX。大人げない彼女に
「やったね、お母さん」
「ああ……愛河 翔子が深松の代役とはな、完成が楽しみだ♪」
(……母さんの趣味、わっがんね)
ご満悦な母子を眺め、
翌日は彼らに挨拶せず、ホテルを発った。
ハジメが「アイツ、俺らを置いて帰りやがった!!」と叫んだそうだが、知らぬ。どうせ学校で会うのだし、問題ない。
「二神先生……何から何までお世話になりっぱなしで、ありがとうございます」
「感激です」
「良いのよ、アナタ達。お礼なんて言わなくても……誰かさんの帰国祝いも兼ねてるんだし、ね? 金田さん」
二神先生の懐の温かさに感激し、姉弟で改めて畏まった。
「――先輩のおっしゃる通り! ――(アタシの分だけ、しっかり旅行費用前払いで請求しておいて。どこが帰国祝い?)」
((なんで、急に怒ってんの?))
にいみの目は笑っておらず、冷ややかに瞼を閉じる。姉弟で意味不明と首を傾げ、クスクスと笑い合った。
東京へ帰れば、また忙しくなる。
今くらいは、長閑な時間を享受しよう。
富士山の雄大な姿を眺め、自分の心までも広がっていく。これからは何が起きても、悠然と構えられる気がした。
○●……――
最初こそ専門外に悪戦苦闘、半年も過ぎれば、時間配分にも慣れる。1年経てば、後輩の教育係も任されるまでになった。
中途採用された
先輩としての尊厳、危うし。
だから、本当は嫌だった箱根行きを引き受けた。
7月の東京行きは個人的にトラブったが、大丈夫だった。
今回はデザイナーの
「百太!!」
ホテルの廊下でバッタリと鉢合わせ、
ADの彼女がいるなら、旧館を使った撮影があるのだろう。『黒霊ホテル』の劇場版、来年の春に公開予定だ。
――怒鳴り声が、笑い声が……聞こえる。終わらない、休めない、眠れない。
「百太……!」
ああ、知っている声だ。
正妻の奥さんが病気で子が為せないから、事情を知った母との間に産まれたのが自分。
認知はされても、籍は別。偶に会いに来るけど、ほとんど母子家庭で育った。
恨んでなど、いない。
寧ろ、父の作品が褒められる度、「俺の父親なんだぞ」と心の中で自慢に思っていた。
――父さんの足を引っ張るわけには、イカナイ。仕事、シナクチャ。
「百太、おい! 返事しろ! 今までどこに……!」
「失礼、彼は私の連れです。大声を出さないでください」
父の声が耳元へ迫り、九条の冷静沈着な声が遮ってくれた。
「兄チャン、テメエが百太を唆したのか!!」
「どう捉えてもらっても、構いません。……立てますか、行きますよ」
父は敵意剥き出しの声に、九条を責め立ててきた。違うと否定しなければならないはずが、顎が力を無くしたように動けない。
後輩の手を借り、やっと立ち上がった。
「百太、いなくなった事を怒ってるんじゃない。……消えたくなる気持ちも分かるわ。でもね、無事なら……連絡だけはして欲しかった。一体、どれだけ心配したか、ちょっとでも考えてくれた?」
小鳩が必死に訴えてきた瞬間、グサッと言う効果音が聞こえた気がする。刺さったのは、彼女の後ろにいる女性・上司たる
最悪な場面を目撃されてしまい、自分が情けなかった。
――助けて、北見さん。助けて、名も知らない……通りすがりの人。
羞恥心に染まった耳元は熱くなり、瞼の裏に浮かぶ人々へ助けを乞うた。
バンッと客室の扉が開き、ワイシャツにスラックスの男が般若の形相でこちらを見渡した。
「喧しいわ! 人の部屋の前で、騒ぐんじゃねえ!!」
「……あっ」
クネッとした髪、自信満々な眼鏡の掛け方。百太の視界が、一気に開けた。
「アンタ、前に……百太とタクシーで逃げた男じゃないの!」
「あん? げえ、フラれ女! ……あれ? この状況……また修羅場かよ」
小鳩に指差され、通りすがりの人はゲンナリ。すぐに百太へ背を向け、彼女達の視界から隠すように立ってくれた。
「事情は知らんし、聞きたくねえ。だがよ、いい加減にコイツを解放してやれ。無事で良かったね、はい解散! これで終いにしろ」
「はあ? ワケわからん奴だな。いいか? 俺は、百太の父親だ。親が息子の心配をして、何がワリィ。他人がしゃしゃり出てきて、親子の縁切らせる気か。アア!?」
素行の悪い生徒を叱り付ける口調で命令され、父はドスの利いた声で人間関係をバラした。
仕事に差し支えるから、黙っていようと2人で決めたはず。少しだけ、ショックを受けた。
「え……!? 一堂が……志月監督の息子……ウソ……」
宇津木 剣二プロデューサーはみるみるうちに青褪め、別姓の父と子を見比べる。何故だろう、あんなにも怖かった男が弱弱しく見えた。
小鳩も彼を睨んでくれた。そんな気がする。
「へえ、親父さんね。んじゃ、ついでに言っとくわ」
不敵にニヤリと笑い、通りすがりの人は深呼吸した。
「子供のSOSに気付かない奴が、父親振るんじゃねえよ!!」
それは叫びのようでいて、慟哭だった。
残間夫人にグサグサッと刺さり、よろめいていたが誰も気に留めなかった。
(そっか……それが、本音なんだ)
通りすがりの人は、百太が言語出来なかった気持ちを代弁してくれた。
誇れる父のように、作品を撮りたい――もう、辞めたい。
あの日、父が電話の向こうから告げた厳しいひと言を思い返す。職場に馴染めない息子へ発破をかけたつもりだったのだろう。
電話を切った後、百太の思考は放棄された。「どういい」とさえ、思わなかった。
「消えたくなるような場所にいて、自分の力で飛び出したんだ! それがどれだけ勇気のいるコトか、分かってんのか! もっぺん、言うぞ! よくぞ生きててくれました! はい、解散だ!!」
「……百太」
2度目の慟哭が廊下に響き渡り、誰もが父を見た。彼の眼差しは優しくて自分が幼い頃、別れ際に見せた淋しさが滲んでいた。
(親父……こんなに老けたんだな)
やっと、父の姿をしっかりと見られた。まだ臓物が震えているが、とても簡単な事だった。
「ありがとう……後はやるよ」
通りすがりの人の肩へ手を置き、感謝を込めた。
「父さん、俺……今の仕事が好きなんだ。もう、そっちへ帰らない。宇津木プロデューサー、不義理をして……すみませんでした」
「ヒィ、いや……俺は別に怒ってなんか……ハハハ」
言葉はくれてやる。でも、頭は下げない。
百太に力強く声をかけられ、宇津木プロデューサーが震え上がった姿を見ても気分はちっともスッキリしない。戻りたいと微塵も思わない。
「百太……俺を、恨んでるのか?」
「まさか、誇りに思ってるよ。ずっとね」
縋るような声が可笑しくて、百太は素直に答える。そう言えば、口に出して伝えた事なかった。
似た者親子だ。
「お兄さん、1杯奢るよ。この後、どう?」
「……そうだな、俺もムシャクシャしてんだ。奢ってくれ。そっちの人も一緒?」
「ええ、そうですね。これから、飲む予定でしたので」
父達を置き去りにし、百太は歩き出す。残間夫人のように全く状況の掴めない人もいたが、小鳩が説明してくれるだろう。
後始末を押し付け、逃げた。もう、恥じる事はない。
――数人が集まる披露宴会場、彼のマイクを持つ手に迷いなし。
《……と言うのが、私と新郎の出会いでして。そこから15年、友情を深めるには十分な出来事がいくつもありました。その内のひとつが、皆さんご存じ『蝋人形城殺人事件』です。撮影にこそ、関わりませんでしたが……投資面や撮影許可の交渉、細々した点は全て、私がやりました》
「
「陰の立役者、ヒューヒュー♪」
彼がビシッと決め顔になり、新郎友人席にいるセバスティアン・ルージュ・ド・メグレ伯爵と
ドッと大きな笑いが起こり、会場は沸いた。
《それも偏に、新郎の絶え間ぬ努力に感化されたからです。努力は実り、完成した年の映画祭で見事……アマチュア部門賞を獲得しました。お2人の人生、賞の様に華々しくあれ!》
締め括った言葉に、拍手喝采。彼に頼んで、本当に良かった。
新郎新婦友人代表スピーチが終わり、各々が挨拶し出す。正式な披露宴の段取りとは違うが、畏まった面子でもない。
お互いに招待したい人を呼ぶだけ、そんな慎ましい式。
「はあ~緊張した……。百太君よ~、舞台女優の後スピーチはキツイって。なあ、葉月?」
「フフフ、面白かったわ」
「奥様の言う通り、良いスピーチだったぜ」
「ねえ、百太君。妹の友人席にいる人……都知事当選確実って噂の、鹿島議員に激似じゃなくて?」
「ああ、お義姉さん。激似ですよ、本人なんだから」
「あなた、九条さんが写真撮ってくれるわ。姉さん達も来て!」
妻は自ら手掛けたデザインのドレスに身を包み、美しさを散りばめる。ウェディングドレスと呼ぶには軽装だけれども、百太の衣装と揃いになっている。自慢したくなる程、大好きだ。
「父さんも来いよ」
「……ああ、今行く」
「豹……お前、ワシよりジジイになっとるやん」
新郎家族席にいる父も杖を尽き、ゆっくりと立ち上がる。老いを感じさせる動きに堪りかね、新郎友人席にいた金田老が手を貸した。
どっちが年上か、わかりゃしない。
「掛け声、どうしましょうか? 今時分、「はいチーズ」と言わないらしいです」
「
「メグレ伯爵、今日の主役が決めるんだよ。さあ、どうするね?」
九条の疑問に何故か、メグレ伯爵が元気溌剌なお返事をかます。残間会長がやれやれと肩を竦め、新郎新婦へ祝福の視線を送った。
百太と花江はお互いに顔を見合わせ、閃いた。
「せ~ので、答えよう」
「ええ、せ~の……!!」
答えは勿論、同じだった。
沖田「沖田です。名前すらも……出番なかった。深松さんがあんな事になったら、しょうがないけどさあ……。さて、次回は『君は黒霊と成らず』!! わあ~、生の能条 光三郎だあ♪」
一堂 百太
イケメンAD、志月監督の隠し子。深松の誘いを断った為、宇津木から壮絶なパワハラを受ける。自ら命を絶ったが、撮影のストレスが原因と思われていた(酷い)
作中にて、にいみを探しに来た金田祖父に連れ出され、仕事をブッチ。一時的に金田家で養生した後、残間の口添えで仙台へ転職した(オリ主はバイトで家を空けがちだった為、しっかりとした面識はない)
アマチュア映画の監督として『蠟人形城殺人事件』など多くの作品を手掛けた。15年後、北見花江と結婚する
志月 豹馬
百太の父親、SOSに気付かずに死なせてしまった罪悪感に苦しんでいた
作中にて、金田祖父から「百太? ワシ、知らんよ」と嘘を吐かれる。宇津木と深松に如何なる制裁を加えようか模索していたところ、相手側が勝手に自滅した
15年後の結婚式に招待される
絵上 小鳩
百太の元カノ、AD。志月監督との親子関係を知り、百太が父親を尊敬している事も知っていた(葬儀の後にでも、言ってあげてよ)
作中にて、より戻らず
宇津木 剣二、深松 美鶴
番組プロデューサーと女優、自分勝手な理由から百太を死に追いやったが、全く反省していない
作中にて、勝手に潰し合う
神奈川県警・藤沢刑事
事件担当刑事
自称・超一流大学教授候補
殺意のレストランゲストキャラ。作中にて、学長の娘に「親の言いなりで結婚したくない」と振られ、傷心旅行中だった
最上姓の女性と結婚し、様々な過程を経て、無事に教授となる。本人曰く「画数って本当、大事なんだなあ」。百太と生涯の友人となった
愛河 翔子
ドラマCD版・死神病院殺人事件ゲストキャラ。作中にて、深松の代役