金田少年の生徒会日誌 作:珍明
1話 花嫁は【異人館村殺人事件】に消えた・前編
起床は午前6時。
普段の天井が視界に入り、全身が重い。昨日の今日は筋肉痛で動きたくないが、日課のジョギングは欠かさない。痛みに顔を歪めても、
「!?」
「……すうすう」
「う~ん、暑い……」
父・
陶芸家にして人間国宝・
「――ダーリン、おはよっ――」
「!? にいみ! ……? ……知らない天井だ」
「んん~? お父さんったら……いっくんの部屋よ~」
母・
「……まだ使っていたんだな……この机……」
「ええ、捨てる理由はありません。こちらへ住む時、お祖父ちゃんがニスを塗り直してくれましたっ。……残間っ。頂いた写真の件ですが、伯父さんの写ってないモノがありました。お返しします」
意識が朦朧した残間はいつの間にか、勉強机を慎重な手付きで触る。小学校入学に残間達が板を組み立てた手造り、思い出深いと言えるだろう。
教科書と一緒に並べたアルバム手帳へ挟んだままの不要な一枚を思い返し、ぼ~っとする残間へ突き付ける。そっと受け取られた。
「……これか……。もう1枚あるから、持っていていい……」
「自分は伯父さんの写真だけで十分です」
「……懐かしい……。……初めて会った頃の……にいみ……。埼玉で暮らす……誰だったかな」
「聞いていますか? 残間っ」
断っても渡され、
「狭山 恭次だっ」
「……!? 誰ですか? この写真に写っているのは黒川さんです」
「そっちじゃない。にいみの友人で、独り暮らしを後押ししてくれたそうだよ。当時は大学の法学部に通う学生で……お義母さんの離島転勤に着いて行きたくないと愚痴ったら、これを機に家を出ろと諭してくれたそうだ」
「……大学生の友達ですか……」
クワッと残間は知らない名前を叫ぶ。その迫力にビックリし、
「初めて聞きましたが、……もう連絡を取り合ってないのですか?」
「約束もせずに会えたら、会う。そんな付き合い方で連絡先も交換していなかったそうだ。結婚式に呼ぼうとして、にいみが大学にも問い合わせたが……部外者には何も教えてくれなかったと……」
我が母ながら、付き合い方が適当過ぎる。しかし、人嫌いな性格では譲歩した友人関係だ。
「その狭山さんの寛大な性格に感謝です」
「……にいみが言うには……いつも突拍子もない話をする人だったとか……小説家か脚本家になっているかもしれないとか……。私と会わなければ、その男と結婚……ぐすっ」
二日酔いで饒舌の残間はめそめそと泣き出し、座り込む。父親の泣き顔、引く程に青褪めた。
「絶対にありません! 貴方と結婚しないなら、生涯独身! それが金田 にいみです!」
「……そうか」
とにかく否定しておけば、残間は幼子のように微笑む。イラッとした。
だが、この泣き虫に頼まねばならぬ大事あり。
「……お願いがあります。鷲尾さんに連絡し、このリストにある家具を売却。そして、背氷村の邸宅に入る清掃業者の出入りに立ち会って下さい」
「……また売るのか。なら、有頭さんに連絡させてもらう。鷲尾さんは画商の腕は確かだが、専門用語が多すぎる」
しかめっ面から残間は画商の
「有頭先生への依頼料、自分に請求されていません。今回の分と合わせて、支払いますっ」
「……分かった……。終わったら、連絡する……」
フラフラと揺れたかと思えば、残間は布団へ倒れ込む。尋常ではない倒れ方だったが、寝息を立てた為に二日酔いが限界に来たのだろう。一瞬、恐怖を感じたのは内緒だ。
だが、残間はずっと息子に視線を合わせていた。何年振りだろうか、そう思い返す自分自身にイラッとした。
「鷲尾さんとか、有頭先生って誰よ」
「やっぱし、起きてやがった」
布団から顔を出し、さとみは眠気スッキリの表情。劇団での集団行動が癖になり、寝不足であろうとも早起きの彼女が二度寝はあり得なかった。
「こうでもしないと、2人とも顔を合せないでしょ? お父さん、すぐに仙台へ帰っちゃうんだから! 大変だったよ~、この部屋に誘導するの」
「……そうですね。こうやって、自分で頼み事も出来ましたし……ありがとうございます」
さとみが勝手に大変な思いをしただけだが、こちらも手間が省けた。体育祭の観覧に来るとは知らなかった為、今日明日にでも電話する算段はあった。
――胃が竦んで吐き気を催し、殴りたい気持ちを堪えながら、頼んだ。
「写真、見せてっ。あ~やっぱり、ここね。埼玉で公演した時、お父さん……この場所を探したの。建物自体が取り壊されてたって……」
(……黒川さんや子供達の行方も分からないから……写真は用済みってワケか……)
絵画教室の写真を見ながら、さとみは複雑そうに笑う。見ていられなくて、別の話題へ切り替えるしかない。さっきの質問が丁度良い。
「そうそう、鷲尾さんはお世話になっている画商です。有頭先生は弁護士の方です」
「お父さんの顧問弁護士は村上って人でしょう?」
「別件で依頼しました」
「……もしかして、高遠さん?」
死骨ヶ原湿原ホテル殺人事件の犯人・
「違います。背氷村の邸宅に関して……です」
「そっか、いっくんは一国一城の主だもんね。気を遣わせて……ゴメン。お父さん、高遠さんの面会に何度も行ってるって……。向こうのお祖母ちゃんが連絡してくれたから……」
「……何度も……ですか……。自分は高遠さんについては報道でしか、知りません。それ以上は知る気もありません。ただ……高遠さんはさとみさんに危害を加える気はなかったと思います」
「うん……そうだね。そうだよね……ありがとう、いっくん……」
さとみは感謝を口にしたが、憂いを帯びた眼差しに時期尚早だったと後悔した。
『大草原の小さな家』のバイト中も胸の痞えは取れぬ。
高遠の本心など知らぬ。たった一度の会合、しかも数分で知ったかぶりも甚だしい。
だから、自分の願望も含んだ。さとみに見抜かれていた可能性もあり、どんよりとした空気が脳髄に纏わり付いた。
目元を隠すカツラは曇った表情も隠せて便利、フリルエプロンには梅雨をイメージする紫陽花のワッペンが安全ピンで留められていた。
「バイトちゃ~ん♪ 会いたかったぜえ! そろそろ、出勤日を教えてくれよ。絶対に合わせるからさっ」
「――いらっしゃいませ――」
「ダメよ、片倉さん。それ以外は来なくなっちゃうでしょう♪」
常連客にして流森奇術会所属のマジシャン・
「お腹、空いちゃったなあ。ミートソーススパゲティをひとつ、店長の熱々コーヒーも♪ バイトちゃんはいつ上がり? 休憩だけでも教えてよっ。後で話そう」
「――デザートも一緒に如何ですか? ――はい……」
ハイテンションで注文を済ませ、笑顔の片倉は真剣な目付きで囁く。愛想よく接客しながら、了解を示した。
流石に店の裏口で話せる内容ではない。
店長をどうにか説得し、長めの休憩時間を頂く。片倉と一番近場のカラオケボックスへ入り、運良くすぐに個室へ通された。
「お姉ちゃん大丈夫? 『幻想魔術団』も解散して、色々とショックだったろう。未成年だから、さとみちゃんの名前は報道になかったけど……。世田谷の家とか、キミ達の地元は嗅ぎ付けられたらしくて、残間の表札がある家にマスコミが突撃インタビューしてるってよ」
「そんな状態なのですか!?」
真面目な態度の片倉はさとみの身を案じ、
「今は……母方の祖父母の家で暮らしています。元気です」
「ああ、良かった……。お父さん、流森会長にも「娘はターゲットじゃなかったから、それでいい」とか……詳しい話は何もしてないらしい」
「自分も報道以上の内容は知りません。……左近寺さんの調子は良さそうだと人伝に聞きました」
「……アイツなんざ、どうでもいい。桜庭もな」
金田姓を伏せ、事実だけ告げる。片倉は安堵の息を吐き、体の力を抜いてソファーへもたれかかる。さとみ以外の元『幻想魔術団』に対し、毛程も情を感じさせない。寧ろ、冷たかった。
思い当たるのはやはり、5年の事故にして事件。
「片倉さんは……近宮 玲子が亡くなった天井裏の渡し板に……使われた釘が全く錆びていない真新しい釘だったと……知っていましたか?」
「!! ……マジか……それ……、じゃあ……高遠は被害妄想じゃなく、近宮 玲子が弟子に殺されたって確信があったんだろう? アイツら、最悪じゃねえか……」
片倉が亡くなったマジシャン・
「残間君、辛いだろうけど……教えてくれ。高遠と個人的な話をする機会はあったか?」
「……いいえ、高遠さんとは一度しか会っていません」
「……そうか……。俺だと左近寺や桜庭は会ってくれないし、さとみちゃんに……いや、ゴメン。やっぱ、高遠に会えた時にでも聞くわ」
「……! 片倉さん、高遠さんの面会に行っているのですか?」
一瞬、残間呼びが懐かしく、自身の名が呼ばれたと気付くのに間を要した。
片倉に答えた通り、
悩んだ後、謝罪した片倉は開き直ったように宣言した。
「正確には会えない。俺みたいに会おうとする同業者や高遠の境遇を憐れんで支援する奴とか毎日、面会要請が後を絶たないらしくてな。1日1回の面会じゃあ……全然、会えねえわ。独占インタビュー狙いの記者も泣いてるらしいぜっ」
(……ああ、明智さんが高遠さんに会うなら、取り計らうってそういう事情か……。……残間は何度も会っているって聞いたけど……実際、どうなんだ? 大体、高遠さんになんで会ってんだっ。同情しているから? いや……まさか……、でも……向こうは……初対面っぽかったし……それも演技?)
考えを纏めながら、別の思考も働く。残間が高遠を気にかける理由に見当も付かない。さとみが無事以上に関わろうとする事情、突拍子もない発想が頭に浮かび、すぐに消した。
「高遠さんに何を聞きたいのですか?」
「うん? 大したコトじゃねえよ。……高校の後輩に同じ名前がいてな。本人か確認したかったんだ。報道にあった経歴と合致しねえが、赤の他人とは思えなくて……」
「……へえ、後輩……。どこの学校ですか?」
「秀英高校っ」
片倉と高遠の意外な接点を聞き、興味本位で
「……何も知らなくて、すみませんでした」
「悪いと思ってるなら、文化祭に呼んでよね! 連絡、待ってるよ!」
辟易した休憩時間、店はコーヒーブレイク目立ての客が来る。
「「長かったですね、休憩っ」」
「いらっしゃいませ……」
「お客様に愛想良くっ」
ドッペルゲンガー兄弟・
店長の地味な蹴りがふくらはぎを襲った。暴力反対。
エプロンなどの装備完了、他のお客様もご来店。
「佐木君は秀英高校をご存じですか?」
「「勿論、都内でも屈指の名門です。卒業生の8割が警察、弁護士、官僚へ就くと評判です」」
接客をこなしつつ、佐木兄弟ともコソコソと会話。片倉の独り善がりではなく、本当に秀英高校は有名だ。
「珍しいですね、セ……バイトさんが他の学校を気にするなんてっ」
「先程、卒業生の方から母校について熱く語られました」
「秀英の卒業生?」
竜太の疑問へ素直に答えた途端、他のお客様が反応した。
眼鏡をかけた糸目の男性とワイシャツの第一ボタンを開けた男性の2人組。はしゃぎ過ぎたと反省し、
「――失礼いたしました。静かに致します――」
「いや、そうじゃないよ。俺達も秀英出身でね。話に出た秀英の卒業生って、名前を聞いても良いかな? 知り合いかもしれない。俺は和島だ」
「オレは赤沢って言うんだ」
「塾の講師と雑誌編集者ですか……」
「教え方が丁寧だって、有名な塾ですよ。こっちは多岐川先生の本を扱う出版社だっ」
「キミ達、多岐川先生のファン? オレ、先生の担当なんだ。この店も先生に教えてもらってね。内緒だよ」
「大丈夫です。僕、多岐川先生に会った事あります。寧ろ、連絡も取れますっ」
「兄さん? 張り合うなんて、珍しい……」
「へえ、ミステリー作家が好きなら……この赤沢も作家志望でね。今のうちにサインを持っておくと良い。……じゃなくて、そちらの話だったね」
「……片倉さんです。在学時期は……」
推理小説作家たる
「その人、学校で起こった事件とか話してなかったかい?」
「? いいえ……」
「……時期的にオレ達が3年で、その片倉って奴は1年生だったはず……、覚えがないっ」
学年が違うなら、余計に思い返せないだろう。和島は思考を巡らせ、優しく問いかける。塾の講師らしく、出題された内容に補足説明された。しかし、片倉自身がマジシャンでもご高説に秀英高校の事件なる話はない。
結局、2人の知り合いではなかったと結論付けられた。
「ついでに聞いちゃうけど、荒木 比呂って作家と知り合いじゃない? キミ達と同じ10代なんだっ」
「「いいえ」」
「名前だけなら、聞いた事あります。よく本屋さんでおススメコーナーに置かれてますよ」
赤沢の何気ない質問に
「「お2人の間で有名な同級生っていないんですか?」」
「「それは勿論、『秀英のホームズ』っ」」
4人は和気藹々と『秀英のホームズ』の話題で盛り上がり、
ここで高遠の名を出すのは憚られたが、楽しそうな後輩の様子は見ていて心地良い。モヤモヤした気分はまだ晴れないが、片倉へ感謝しておこう。
「お話を聞くだけでも、面白い人ですねえ。『秀英のホームズ』さんの名前、聞きたいなあ♪」
「それは秘密だっ。けど、佐木君なら……いずれは会えると思うよ」
好奇心旺盛の竜二にせがまれても、和島は優しくはぐらかす。だが、とっくに遭遇済みだと誰も知る由はない。
帰宅後、かほる先生へ赤沢について電話で問い合わせる。今日の出来事を伝えれば、本人と判明した。
〈
「自分よりも佐木君と仲良くなりました。赤沢さんは作家希望でもあると聞きましたが……かほる先生はそういう知り合いは多いのですか?」
〈知り合いと言う程のモノではないわ。新人賞の選考も任されるから、何度も応募する人とかは覚えるくらいよ。なあに? 調べて欲しい人でもいるの?〉
「狭山 恭次です」
かほる先生はクスクスッと笑い、赤沢の運を讃える。閃いたように今朝方、聞いたばかりの狭山の名を考えもせずに問うた。
〈……知らない名前だわ……、赤沢さんから聞いたの?〉
「いいえ、残間です。……母の昔馴染みらしく、会った事はないと言っていました。おそらくですが、小説家か脚本家の方かもしれません」
〈ふうん……、分かったっ。それらしい名前を見付けたら、教えてあげる〉
「ありがとうございます」
夕飯も風呂と終え、後は就寝のみ。
部屋で独り、勉強机に向かい合う。引き出しに片付けていた封筒へ手を伸ばし、待ち望んだ【6月開封】の裏書通り、封を切った。
病死した世界的な作曲家・
「……悪魔組曲……。ああ、雷光煌めき、闇さらに深まりて……」
綴られた文章は『悪魔組曲』を題名とした3つの詩、声に出して読み上げた後。封筒の中を改めたが、他にはない。拍子抜けだったが、【
つまり、コレを託された。
御堂先生は勿論、知り得る限りの曲に同名の作品なし。手元にある彼の写真を並べ、最後の握手も思い返す。如何なる想いを込め、いちに読ませたのか、その意図を汲み取らねばならない。
否、絶対に知りたい。そんな欲求に突き動かされた。
(……この写真だけ、場所が違う……)
どれも洋風の書斎らしき部屋だが、1枚だけ本棚と窓の形が別だ。
写真の裏に日付以外の書き込みはなくても、確信は揺るがない。となれば、御堂家の全てを取り仕切る執事・
こんな夜更けに
卓袱台へそっと詩を置き、状況を説明した。
「椿さんに連絡を取りたいです。今すぐにっ」
「……ぷっ、ゴメンなさい……。……昔を思い出して……御堂くん、授業中もこうやって……詩を書いていたのよ。……大人になっても……ずっと、続けていたのね」
真剣な話をしているのに金田祖母は昔を懐かしみ、笑い出す。イラっとしつつ、御堂先生の昔話に興味を持った。
「授業そっちのけで詩を書いたのですか?」
「そうよ。一生懸命、書き取りしていると思ったら……授業に全然、関係なくてね。何度も叱ったわ。……それを屁理屈でやり込めてきて……楽才がなかったら、ただのクソガ……ゴホンッ」
「お祖母ちゃん?」
「……そんな問題児……もとい、ちょっと腹立つ子だったけど、どんなに偉くなっても……私への年賀状を欠かさなかったわ」
金田祖母の態度が不動高校の『オチコボレ』に悩む教師と重なり、当時の心労を窺い知れる。現代の偉人も教師に耳を貸さない学生時代があり、親近感が湧く。御堂先生はこの世に誕生した瞬間から、天才作曲家だと思い込んでいた。
どんな天才も所詮は人間、
「……御堂くんの家は流石に遅い時間だし……。椿の家はどうかしら? 陽造の息子夫婦がいるはず……」
笑い終わった金田祖母は受話器を取り、椿宅へ電話。夜分遅くを詫びる挨拶に始まり、住人は連絡を待っていたような口振りにて、日付と場所を伝える。メモ帳へ書き留められ、就寝の挨拶と共に通話が切れた。
「……話は聞こえたわね。この駅で待っているそうよ。行く時、その詩も忘れないで頂戴」
「――ありがとう、お祖母ちゃん――」
切り取ったメモを大切に受け取り、さとみのように明るく振る舞った。
(……なんでよりにもよって、千葉県? う~ん、お祖父ちゃんの車で行ったとして……学校が終わった後でも、ギリギリだなあ。……電車使うともっと時間かかるし……いっそ、サボるか? そしたら、バイクで行ける! これをキッカケに新車、買っちゃう? バイト代も貯まったし、色は赤が良いなあ♪)
電話台に置いてある地図帳を広げ、同名の駅を探す。千葉市でも郊外、隣の市が近い場所にある。順路を模索しながら、勝手に思考がズレる。脳内の相談は誰にも見えず、ツッコミもない。
「わざわざ、千葉に呼び出すたあ。まさか、また別荘ひとつ相続されるんちょうやろな?」
「あなた……。いくら、御堂くんでも……
金田祖父母の呟きが聞こえ、ゾッとする。予想外の相続は勘弁願いたい。
体育祭代休のバイトは昼のピークにて退勤。
原付バイクで向かう先は行き慣れた弁護士・
「黒沼先生っ。一緒に千葉県へ来て頂けませんか?」
「……千葉?」
率直に付き添いを頼み、経緯を説明。そして、御堂先生の詩も見せた。
「あの作曲家に仕えた執事と田舎で待ち合わせ……個人的な感想を申し上げるなら、相続問題に巻き込まれそうな案件ですね」
「自分もそう思います。……椿さんが何を伝えようとしているのか……知る覚悟はあります。しかし、万一の場合に備えて置きたいのです……。具体的に言うなら、法的な問題に……」
取り越し苦労ならば、笑い話で済むだろう。しかし、保身の為に黒沼先生を巻き込むのは笑えない。その場合は素直に謝ろう。
「分かりました……お供しましょう。お話を聞く限り、公共交通機関を乗り継いだ方が安全ですね。タクシーでも構いません」
「いえ、学校をサボってバイクで行きましょう。自分、これから2人で乗れる新車を見に行きます。黒沼先生も乗車に適した服装をお願いします」
引き受けてくれた黒沼先生の負担を少しでも減らそうとバイクの運転手を買って出たが、速攻で却下される。しかし、新車探しへバイク屋には付き合ってくれた。
気に入った車種は予算オーバー、バイト代を更に貯めてから夏休みに買い替えようと決めた。
俵田「俵田だ。この時、電話で剣持警部に怒鳴られたんだったなあ。本庁の方と話す機会なんてそうそうないから、色んな意味で生きた心地がしなかったもんだ。さて、次回は『花嫁は【異人館村殺人事件】に消えた・後編』!! 学校側にしてみれば、事実だけ伝えられても……ワケがわからんだろうに」
金田 一
不動高校生徒会執行部、演劇部員。氷室 一聖の甥
残間 さとみ
魔術列車殺人事件ゲストキャラ。作中にて、オリ主の姉、氷室の姪
残間 青完、金田 にいみ
穴埋めオリキャラ、姉弟の両親。氷室の義兄弟と妹
金田祖父母
穴埋めオリキャラ、氷室の両親。金田祖母は御堂の恩師、椿の姉
片倉 猟介
高遠少年の事件簿、ゲストキャラ。作中にて、流森奇術会所属のマジシャン
和島 尊、赤沢 次郎
明智少年最初の事件、ゲストキャラ
狭山 恭次、ミステリー作家・多岐川 かほる
蝋人形城殺人事件、ゲストキャラ。作中にて、多岐川は金田家と交流がある
弁護士・黒沼 繁樹
雪霊伝説殺人事件、ゲストキャラ。作中にて、オリ主に色々と相談される