金田少年の生徒会日誌   作:珍明

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私自身は怪盗紳士好きです
ルパ三世も好きです、怪盗キッドも好きです
第3勢力って立ち位置の人が登場するだけで、とってもテンション上がります

だけど、現役高校生には堪ったもんじゃない。今回はそういう話

誤字報告により、修正しました。ありがとうございます


29話 怪盗紳士の殺人が濡れ衣であろうとも・後編

 授業中に教室へ堂々と入り、(いち)は低姿勢に教科担当の先生へ遅刻を詫びる。何故だが、「来てくれると信じていた」「交友関係は慎重に選べ」と物凄く親身に、余計なまで心配された。

 生徒会執行部故、突然の遅刻や欠席による叱責を受けた事ない。寧ろ、深い事情ありと誤解のような真実が推察されているのが常。

 今回の態度が珍し過ぎて、(いち)は首を傾げた。

 次の授業への間、クラスメイトの神矢(かみや)へコッソリと問う。

 

金田一(きんだいち)だよっ。お前は一身上の都合で遅刻するって説明したもんで……金田が『オチコボレ』の悪影響を受けてるって、先生達が騒いじゃってさ」

「……金田一(きんだいち)君、七瀬さんに伝えると言っていましたが……。わざわざ、ご自分の口から先生へ?」

 

 いつも、教職員から逃げ回る『オチコボレ』が同級生の為に手間をかけてくれた。

 嬉しくて、(いち)の声が少し弾んだ。

 

「ああ、美雪さんがちゃ~んとD組の担任へ説明しろって……職員室に連行したもんでっ。俺も部室の鍵を借りに偶々、見ちまったよ。すげえなあ……金田一(きんだいち)への不信感っ。美雪さんが弁明しても……ノモッツァンまで金田の成績が落ちたら、金田一(きんだいち)のせいだって……」

「……お昼に職員室へ行って来ます」

 

 伝言を頼んだだけなのに、金田一(きんだいち)の扱いが酷い。それでも、教職員一同にも同情してしまい、こちらから弁明に走るしかないと思った。

 貴重な昼休みに先生方へ挨拶回りしていれば、ハンディカムな後輩とバッタリ出くわす。

 

「金田先輩、今朝はどうしたんです? 心配してましたよ、ノモッツァンが……」

「佐木君、おはようございます。宇治木さんのお願いを叶えていました」

「!? ……何というか、金田先輩はそうするんだろうと思いました。……宇治木さんへ断ってる時も……辛そうでしたし……」

「佐木君、ご心配なくっ。宇治木さんには交換条件を持ちかけました。お陰で、冬部さんを怒らせてしまいましたが、自分としては満足です」

 

 竜太(りゅうた)は興味津々の態度から一変し、何とも言えぬ表情になる。

 

「……先輩、交換条件を探していたんじゃないんですか? 少しでも、宇治木さんの罪悪感を薄める為に……」

「……買い被り過ぎですよ、佐木君っ」

「全くだぜ。なんで遅刻の理由に……宇治木さんや冬部さんの名前が出て来るんだ? 金田、また性懲りもなく……事件に首を突っ込んだな!

「え? そうなのかい、白峰君。金田君、ちょっとこっちでお話しようか?」

 

 白峰(しらみね)先輩が静かに怒り、(いち)の肩をガシッと掴む。困り果てた遠野(とおの)先輩の指示に背筋が凍り付き、竜太の胴体へしがみ付いた。

 

「金田先輩……「俺に構わず先に行け」とか言ってくれません?」

「佐木君が言って下さい! 白峰先輩、誤解です。遠野先輩、違います。ああ……」

 

 竜太は無情にも、(いち)を引き離そうとする。絶対に離してなるものかと彼のズボンも巻き添えにしたが、先輩方の協力プレイの前では無力。下手に暴れてしまえば、白峰先輩の右脚へ負担が掛かる。先輩想いの部分に付け込まれた。

 お仕置きは免れない。その恐怖から逃れたい一心で、閃いた。

 

「七瀬さんが……全部、金田一(きんだいち)……はじめちゃんがあ!!

 

 ある意味で元凶の名を叫び、七瀬(ななせ)が血相を変えて馳せ参じる。ちなみに金田一(きんだいち)は「やはり、貴様の仕業か!」と体育担当の蝶田(ちょうだ)先生に追い回されたそうだ。

 

 その苦情は勿論、放課後に受ける。ブ~垂れた金田一(きんだいち)に捕まり、(いち)は全力の愛想笑いで観念した。

 

「てめえ、よくも俺が悪者みたいに言いやがったな!」

「いいえ、自分は……はじめちゃんがあ! としか、言っていませんよ。後は皆さんが勝手に想像したのです」

「金田君……へ、屁理屈。まあ……はじめちゃん、普段から問題行動が多いもの。これを機に少しは真面目になりなさい!」

 

 生徒会長たる七瀬に正論で返され、ご不満な金田一(きんだいち)は更に唇を尖らせる。怒りよりも拗ねている様子に見え、(いち)に罪悪感は湧かなかった。

 

「良いではありませんかっ、はじめちゃん。最終的に桜樹先輩からフォローされて、事なきを得たのですから♪」

「お陰様で、今日のミス研に付き合わされたわ! この時間までペルシャ湾とか言う作家の「いきりシリーズ」を読まされてよ~、活字なんて見てたら、もう眠くて眠くて……ふぁ」

「……それを言うなら、ペルソナドールの「人形シリーズ」よ! 朱鷺田先生がミス研に寄贈してくれた推理小説っ。はじめちゃんにはピッタリじゃないっ、ご機嫌麗しい桜樹先輩に感謝すれば?」

 

 桜樹(さくらぎ)先輩は連休のお出掛けで気分の良い体験をしたらしく、「私は善い事をしたので、気分がヨロシイ」と、金田一(きんだいち)を親切に庇う。その代償が読書ならば、安い。彼には苦行でも、事件に巻き込まれるよりはマシ。

 ペルシャ湾と言う響きで、不意に思い付く。

 

「……七瀬さん、前に白神さんが幽霊船を調べていると聞きましたが、どうなりました?」

「え? あたしは何も……『くちなし村』の件から、生徒会と演劇部に専念してって言われてて……」

「白神さん、幽霊なんて信じてんの? チョ~意外っ」

 

 七瀬、ミス研にハブられ疑惑。

 などと洒落にならない冗談は抜きし、演劇コンクールを優先させる為だろうと察しは付いた。

 

(……? 七瀬さん、ペンフレンドへ会いに……行くって……)

 

 (いち)は靴を履き替えながら、七瀬の予定を思い返す。眉間のシワを指で解し、考えるのを止めた。

 誰も駐輪場へ行かない。

 

「金田君、今日は歩き? だったら、一緒に帰りましょうよ。昨日のお礼、ちゃんとしていないしっ」

「でしたら、このまま映画を観に行きませんか? 『エヴァ』の劇場版です。本当は昨日、海峰君達と観るはずだったのです」

「やめとけ、やめとけ。美雪が観てもワケ分かんねえだろ。しゃ~ねえな、いっくんよお。今度……俺が付き合ってやるぜ」

 

 3人で横並び、徒歩下校は久しぶり。和泉(いずみ)と歩いた日を思い返し、(いち)は物悲しさを誤魔化そうと笑う。丁度、金田一(きんだいち)が提案した瞬間と被った。

 

「ハハハッ。はじめちゃん、出来ない約束はしないでください。自分、ガッカリしたくありません」

「そうよねえ、はじめちゃん……来るには来るけど、2時間も遅刻したり……待ってる方の身にもなって欲しいわ」

「なんで俺をケチョンケチョンにする時だけ、意気投合してんだよ! ナカヨシか!

 

 日頃の鬱憤晴らしと重なった売り言葉に買い言葉。七瀬と金田一(きんだいち)のやり取りに救われ、純粋に笑えた。

 

「あ……はじめちゃん。いっくんはご遠慮します。姉にしか、その呼び方を許してませんのでっ」

「コイツゥ、分かったよ。……俺も呼びにくいと思ってたわ」

「そうよ……金田君、さとみさんはお元気?」

 

 信号待ちになり、行き交う乗用車を見渡す。夕暮れ時、帰宅時間も重なって道路は大渋滞だ。

 

「ちょいと、そこの学生さん」

 

 談笑の中、風呂敷包みを背負った老女に声を掛けられる。彼女の背丈よりも大きな荷物が目に付く。

 何か、おかしい。

 先程、周囲を見渡した時はいなかった。仮に曲がり角の向こうから出て来たとしても、老女の脚では早すぎる。

 

「すまんけど、この荷物を道の向こうまで……」

「え? ああ、いいっスよ」

 

 老女が真っ先に金田一(きんだいち)へ話しかけた瞬間、ハッと閃く。

 

「必要ありません。貴女程、お若いなら……ご自分で運べるでしょうっ」

「ちょっと、金田君っ。失礼よ」

ふあ? ……金田、え? 何……」

 

 逃亡中・高遠(たかとお)、その変装。昨日はアロハシャツだったが、今日は皮膚のシワから来ている衣服まで見事。完璧に老女へ成りすましている。

 何も知らぬ七瀬に咎められ、呆気に取られた金田一も後ろへ下がらせる。(いち)は2人を守らんと老女の間に立ち、緊張は限界突破だ。

 高遠(仮)の狙いは間違いなく、金田一(きんだいち)。名探偵の孫に『地獄の傀儡師』は容赦しないと知っている。と言うか、たった今、思い出した。

 

「このまま、去ってください。貴方に会った事も忘れて、自分達は家に帰りますっ」

「金田……お前、何言って……」

「……金田君、どうしたの?」

 

 もしも荷物に危険な仕込みがあるなら、同級生の盾となろう。(いち)は遠慮せず、高遠(仮)を睨んだ。

 シワだらけの糸目は表情が読みづらくても、相手からの威圧感に空気が変わる。

 

「……そう、流石は金田一(きんだいち)君のお友達ね」

「「「!?」」」

 

 何とかやり過ごそうとすれば、老女から若い女の声。3人でギョッとすれば、風呂敷が勝手に解かれた。

 網籠に積まれた大量の石コロと『我が愛する娘の肖像』の絵。そこへ貼られたシルクハットと髭が書かれたカードを目にし、金田一(きんだいち)と七瀬は絶句。(いち)は予想外の荷物にビックリした。

 高遠ではない。それは分かり、気が抜けた。

 

「……お友達ですか? はじめちゃん、守備範囲が広いですね」

ちげ~ヨ! このバアチャン、怪盗紳士だ!」

「それ、盗まれた複製画よ!」

 

 怪盗紳士。

 これまでも数々の犯行を以て、世間を騒がせる現実の怪盗。映画スターが如く、一般人のファンも獲得している人気者と対面している。

 この現実を突き付けられ、(いち)の気分は氷点下だ。

 

「……報道でご活躍は、拝見しております。青森では友人がお世話になりま……」

 

 噤んだ口上を飲み込み、深呼吸する。続けようとした挨拶は怪盗紳士相手に、相応しくない

 

「失礼しました。何ひとつして、世話になっていませんでしたね。すみません、訂正します。友人がお世話になりませんでしたっ

「金田?」

「私は金田一(きんだいち)君にお礼を言いに来たのよ。私の殺人容疑を晴らしてくれたんだもの。そちらもお返しするわ」

 

 報道でしか知らぬ犯罪者を前に心臓はガクブル、口は別の生物のようにスラスラと言葉を吐き出す。

 怪盗紳士は高校生の内心を見抜いたように、老女の姿で若い声がクスクスッと笑う。

 大人の余裕にイラッとする。

 

「ご自分で容疑も晴らさず、貴女は普段通りにお仕事を励んだと聞いています。仕事以上の働きはしないと言うワケですかっ。全く、仕事熱心な方ですね。金田一(きんだいち)君を見習ってはどうですか? 貴女を出し抜けても、精々……青森への旅行費用くらいしか、支払ってもらえないのですよ。どう考えても、それ以上の結果を出していると言うのにっ。オマケにこうして、事件でもない学校帰りで犯罪者に狙われるのです。自分なら、やっていられませんね」

「金田君?」

「何を怒っているか、知らないけど……私は誰も殺していないわ。ダシに使われただけよ。金田一(きんだいち)君にも言ったけど、殺しなんて無粋な真似は絶対しないわ」

 

 やれやれと怪盗紳士は肩を竦める。幼子に言い聞かせるような口調から、高校生を対等に見ていない。否、金田一(きんだいち)以外の高校生に対してだ。

 警察も手を焼く犯罪者、一般人からの批判にも慣れ切っている。

 

「――奴はとんでもないモノを盗んでいきました。貴女の心です――。貴女も聞いた事ありますよね?」

「ええ、勿論。私だってアニメくらい観るわ。特に怪盗をモデルにしているならね♪」

「俺が描いた話じゃねっス……」

 

 有名な名台詞に怪盗紳士は気を良くし、老女のままに金田一(きんだいち)へウインクする。ゾワッと鳥肌を立たせ、彼は(いち)の後ろへ逃げ込む。

 

「でも、貴女は誰の心も盗んでいません。蒲生 剛三の虚栄心(・・・)を……和泉さんの殺意(・・)を……盗めませんでした。何故でしょうね? それさえ、盗めてしまえば……無粋な真似は起こらなかったのにっ」

「どうやら……アナタ、事件は私のせいだって言いたいのね」

 

 信号はとっくに切り替わり、走行音がそこら中に広がる。

 

「いいえ。物語に登場する怪盗は……仕事にならない仕事をし、お節介を焼く方が多いのです。貴女もそうだと勝手に思い込んでいました。現実は違いますよね。過度な期待をして、本当にすみませんでした。ご自身のポリシーに忠実な怪盗紳士さん?」

「……金田一(きんだいち)君、お友達は選んだ方が良いわよ」

 

 それでも怪盗紳士の静かな声が通った瞬間、どこかでクラクション音がけたたましく鳴り響く。一瞬、3人共にそちらへ意識を向けさせられた。

 視線を戻した時には複製画と石ころ入りの網籠のみ残し、怪盗紳士は姿を消した。

 何もせず、いなくなってくれた。

 途端、(いち)の足は力を失う。今頃になり、恐怖を実感して震えが止まらない。手足の指先が冷たく、目眩も起きた。

 

「うお! 金田……大丈夫か? 啖呵を切っておいて、ビビりまくってんじゃんっ。よくやるぜ……」

「あ~あ、金田君……顔色が真っ青よ。すぐに剣持警部を呼ぶから、はじめちゃんと待ってて!」

 

 金田一(きんだいち)の腕に縋り、(いち)はどうにか立つ姿勢は保つ。心配した七瀬はケガの類が無いかを目視で確認し、電話のありそうな店へさっと駆け込んだ。

 テキパキとした行動は頼もしいが、犯罪者との遭遇に慣れている態度にゾッとした。

 

「アイツが和泉を止めてくれなかったから、あんな言い方したのか?」

「……小説でも、現実でも……人の物を奪う行為自体が無粋だと、気付けない人なんて……反吐が出ます」

 

 怪盗紳士と蒲生(がもう)に違いはない。

 あくまでも(いち)の観点。金田一(きんだいち)に共感は求めぬが、否定や肯定の返事さえも聞こえない。彼が必死に言葉を探し、沈黙を余儀なくされたなど思い付かぬ。

 心優しき探偵の孫の思い遣りを察せぬ程、(いち)は腸が煮えくり返っていた。

 

 結局、剣持(けんもち)警部が到着後は事情聴取やら、何やらに付き合わされ、映画館へ行けず。怪盗紳士は見事、高校生の貴重な放課後タイムを盗んでしまう。

 

「……ったく、ガキ共相手に何やってんだ……怪盗紳士の奴……」

 

 ブツクサ言いながら、剣持警部の運転で自宅へ送られる。滅多にない機会故、(いち)は本当なら、大はしゃぎで喜びたい。しかし、疲れが勝って心は弾んでくれなかった。

 

「時間、盗られちまったな(・・・・・・・・)……」

「はじめちゃん……面白くないわよ」

「七瀬さん。面白くないから、言ったのですよ」

 

 ゲッソリした金田一(きんだいち)は不貞腐れたように呟き、疲れた七瀬は大きなため息。

 脳髄の奥が怪盗紳士への怒りに満ち、(いち)は抑制せんと手で顔を覆う。一秒でも早く、彼女を思考から追い払いたかった。

 怪盗紳士とは今生の別れであれ、そう祈った。

 

○●……――「黒川(くろかわ)」は裏家業の所謂コードネーム、本名ではない。

 整形には及ばずとも、美容を用いて変身はお手の物。多く抱える「顧客」の中には今、話題の怪盗紳士もいる。彼女にはつい先日、ご満足頂ける「メイク」を施し、色の付いた報酬を支払われた。

 大仕事を終え、自分へのご褒美に『大草原の小さな家』での夕食。

 愛くるしいバイトちゃんから告げられた名、ゾッとした。

 遠い昔、確かに絵画教室を開いていた。

 表向きの仕事が上手く行かず、真っ当な知人を介して紹介された片手間の副業。結局、別の知人から裏家業に誘われ、惜しみつつも教室は閉じた。

だが、その時の名は断じて「黒川」ではない。寧ろ、本名を使った。

 

(誰だ……あの子……?)

 

 髪はカツラだが、肌、爪、唇から見ても10代。

 当時の教え子にしては若すぎる。その子供だとしても、「黒川」の名を知る理由に見当が付かない。コーヒーの味が分からぬ程、真剣に悩む。

 住まいへ帰り、当時の写真を探してみる。1枚だけ、教え子と撮った集合写真があった。

 やっと記憶が刺激され、1人の女を思い返す。自分と同じ教える側であり、風景……特に雑居ビルや乗用車、後は壺などの造形物が抜群に巧かった。

 彼女は結婚を理由に辞め、一度も再会していない。

 写真を捲れば、平仮名で「にいみ」と書き込みがある。「新見」や「新美」かと漢字を尋ねれば、返事はもらえなかった記憶も蘇った。

 

(……あ、1回も名前を呼ばれなかった……)

 

 正しくは呼び名が安定しなかった。本名に掠りもしない名で呼ばれたり、一文字変えただけの名だったり、最悪の場合は「男の先生」にされた。

 教え子に対しても同じ扱い。業を煮やした誰かが、手書きで名札を作っていた。

 懐かしい思い出に和みながら、「黒川」呼びの原因も判明。にいみが間違った名前を伝えた為だ。

 感慨深いが、ちょっとイラッとした。

 

(しかし、にいみさんの娘さんか……)

 

 写真の彼女は怪盗紳士の素顔に比べれば、見劣りする。しかし、性格は世話好きであり、教え方も丁寧と記憶にある。それを聞き付け、生徒も徐々に増えた。

 何より、キャンパスと向かい合う姿は確かに美しかった。

 今でも、そう言える。

 バイトちゃんに昔話をするつもりはない。しかし、昔馴染みの縁者がいると思えば、店へ行く楽しみも増えると言うモノ。

 裏家業に手を染めても、あくまでも協力関係にあるだけだ。一般人と同じ日常を享受する身、「にいみ」と再会したとしても、恥じる謂われはない。

 昔話に花を咲かせ、自分の本名を伝えよう。本当にただ、それだけを想っていた。




カツアゲ女子「ちょっ……この名前、何なの。ヒッドイ、あれはカツアゲじゃ……」
和久田「そんなコトより、僕の出番は!? 親戚一同、伯父さんのせいで……大変な目に遭うんだぞ!!」
カツアゲ女子「ここ、あたしの場所!! 次回は『怪盗紳士の殺人が濡れ衣であろうとも-和泉』!! 和泉さん、幸せになってよ!! よし、言えた!!」

黒川
怪盗紳士の変装をメイクアップした男。報酬を貰い、怪盗紳士に敬称を付けている。常備の仲間ではなく、裏社会の人間を相手に商売していると思われる。作中にて、にいみの元同僚。オリ主を女子だと思っている

怪盗紳士
紳士を名乗った女性、素顔はシリーズを通しても不明。原作にて事件後、金田一を道路へ置き去りにする。さくらを亡くして、落ち込んでいる高校生を元気付けようとしたのかな?
作中にて、今回の事件をキッカケにオリ主から蛇蝎の如く嫌われた


体育担当・蝶田
亡霊校舎の殺人、モブ
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