ガンプライブ!with 新ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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「決意も新たに」そのいち


 

「撃墜されようって…

そんな…

どうやって…!?」

と海未さんに問われ、さすがの俺も、どう答えたらいいのか、わからなかった…。

 

 

そう…

 

ガンプラバトルで、わざと撃墜されるなんて簡単なことではない。

 

それも、俺達みたいなベテランほど難しい。

 

ベテランになるほど

敵からの攻撃を防御したり

敵からの攻撃を回避したり

そして、敵に反撃する…。

 

勝つ喜びを知るほど、負けることが怖くなっちまうんだ…。

 

 

そこに、穂乃果と ことり が来た。

 

「あれ?

青空くんに海未ちゃん…?

どうしたの?

何か暗いよ?」

と言ってくる穂乃果に

 

「ちょうどいいところに来た。

穂乃果、ことり…

俺達、日本に帰ろう。」

と言う俺。

 

「ちゅん!?

一体、どうしたの!?」

と驚く ことり。

 

「さっきのアベルの野郎の話だよ…。」

と俺が言うと

 

「人間が電子精霊になるっていう話?」

と言う穂乃果。

 

「あぁ。

いくらなんでも、ヤバすぎるからな…。

正直、これ以上、俺達はここにいるべきじゃねぇと思う。」

と言う俺。

 

「ポチも…

人間だったのかな…?」

と、不安そうに言う穂乃果に

 

「そんなことねぇよ。

ポチはポチだ。」

と言う俺。

 

「うん…☆

そうだね☆

ポチはポチだよ☆」

と、さっきまでの不安が一瞬にして払拭された穂乃果。

 

立ち直りの早さは穂乃果らしいが、裏を返せば

どこまで真剣に悩んでいたのか疑わしい…。

 

「で、日本に帰るって…

どうやって帰るの?」

と訊いてくる穂乃果に

 

「忘れたのかよ?

3回撃墜されりゃいいんだよ。」

と言う俺。

 

「えぇ〜っ!?

やだよ、そんなの…★」

と反論する穂乃果。

 

「青空…

たしかに、日本に帰るには、それが一番手っ取り早いでしょうが…

やはり、私は試合にわざと負けるというのは…

その…」

と言い淀む海未さん。

 

「私も、帰るんだったら、ちゃんとリリーちゃんとお別れしてからにしたいよ。」

と言う穂乃果。

 

(・・・・・・。)

 

海未さんと穂乃果から、こんなふうに言われたら、日本に帰るわけにもいかなくなった…。

 

 

本音を言えば、俺も勝負を途中で投げ出したくなかった。

 

ただ、このヤバすぎる世界から逃げ出したかった。

 

だが、この世界から逃げたいんだったら、3回撃墜されなきゃならないが…

 

幸か不幸か、俺は撃墜される自信が無い。

 

なんだかんだ言っても、俺はガンプラファイターなんだ―☆

 

 

「そうだな…☆

帰るんだったら、負けて帰るよりも、勝って帰りたいよな☆

よし☆

今日の夜11時まで戦うのは大変だが、最後までやり抜こうぜ☆」

と俺が言うと

 

「うん☆」

「ちゅん☆」

「それでこそ青空です!!」

と答える

穂乃果

ことり

海未さん

 

 

そして、午前8時―。

 

出撃時間だ―。

 

 

こうして、決意も新たに、戦場に出撃した俺達。

 

任務は前回同様、敵の迎撃だ。

 

まずは、相も変わらず、やたらと手強いNPC(ザコ)のヴィルジェンの相手をする。

 

(何だ、アイツ?)

と、正面モニター右に、背中にフリーダムガンダムのバックパックをつけたゴッドガンダムが映し出された。

 

フリーダムゴッドガンダム(仮名)は何を思ったか、右手にビームサーベルを持って、ヴィルジェンに斬りかかっていく。

 

(おい…

ムチャすんなよ…★)

という、俺の不安は的中してしまった…。

 

たった1人でヴィルジェンに斬りかかっていったフリーダムゴッドガンダム(仮名)だったが、ヴィルジェンは左手に持つシールドでフリーダムゴッドガンダム(仮名)の斬撃を防ぐと、右手に持つビームキャノンでフリーダムゴッドガンダム(仮名)の胴体を撃ち抜いた…。

 

胴体を撃ち抜かれたフリーダムゴッドガンダム(仮名)は、見るも無惨に爆散しちまった…。

 

べつに仇討ちってわけじゃないけど、フリーダムゴッドガンダム(仮名)を殺ったヴィルジェンに、ビームガトリングガンを撃つ。

 

しかし、俺の攻撃はプラネイトディフェンサーで防がれた。

 

そして、ヴィルジェンは右手に持つビームキャノンで反撃してきたが…

 

その際、プラネイトディフェンサーを解除するので、ヤツの攻撃は回避するから当たらないが、俺の攻撃は当たる。

 

案の定、俺のディランザークのビームガトリングガンをくらったヴィルジェンはハチの巣になって爆散した…。

 

 

その時

《ナルカミ、気をつけろ!!

ヤベぇヤツが来た!!〉

と、アベルの野郎からの通信が入った。

 

(ヤベぇヤツ?

何者だ?)

 

すると、アイリが

〈マスター。

アベル氏の言う、ヤベぇヤツと思われる機影を確認しました。〉

と言って、正面モニターに、その『ヤベぇヤツ』のデータを表示した。

 



 

【機体名】

ガンダムルブリスソーンレッド

 

【ベースキット】

1/144 HG ガンダムルブリスソーン

 

【ガンプラタイプ】

汎用型モビルスーツ

 

【ガンプラ属性】

 

【戦場適応】

宇宙戦 ◎

空中戦 ◎

地上戦 ○

水中戦 △

 

【得意戦術】

射撃戦 ◯

接近戦 ◯

 

【ガンプラファイター】

アミ

 



 

そして、正面モニターに『ヤベぇヤツ』こと、ガンダムルブリスソーンレッドの姿が映し出された。

 

なんのことはない。

 

全身を赤く塗った、無改造のガンダムルブリスソーンだった。

 

けど、アベルの野郎が『ヤベぇヤツ』と言うくらいだから、そうとうな強敵なのだろう。

 

だが、それはむしろ望むところというもの☆

 

やっぱ、ガンプラバトルは、NPCじゃなくて、ガンプラファイターと戦ってこそだ☆

 

「どうヤベぇのか知らねぇが、相手してやるぜ☆」

と俺が言うと

 

《アイツの名前はアミ。

三代目メグロの赤い星

と呼ばれている精霊使い(エレメンタラー)だ!!〉

と答えるアベルの野郎。

 

何だ?

 

三代目メグロの赤い星

って?

 

初代と二代目もいたってことか?

 

まぁ、いいや。

 

そういう二つ名を名乗るということは、相当な実力者か、ただのアホのどちらかだ。

 

だが、ガンダムルブリスソーンレッドとやらのファイターは『精霊使い(エレメンタラー)』だ。

 

アホじゃない。

 

いや

穂乃果という例外はある

が、あれは

マジの例外

だ★

 

 

おっと★

 

向こうから撃ってきやがった★

 

俺は、ガン([アミ])ダムルブリスソーンレッドからの攻撃を回避しつつ、ディランザークの両肩のビームガトリングガンで反撃する。

 

すると、ガン([アミ])ダムルブリスソーンレッドは増速し、俺の攻撃を回避する。

 

そして、俺の背後に回り込もうとしやがる―!!

 

〈マズいですよ、マスター。

soar(ソア)』ほどではありませんが、あのガンダムルブリスソーンの加速は異常です…!!〉

と、慌てたように言うアイリ。

 

アイリを焦らせるなんて…

 

あの『三代目メグロの赤い星』とかいうヤツ…

 

アベルの野郎が言うように、本当にヤヴァいヤツなのかもしれない…。

 

 

な…ッ!?

 

とうとう…

 

この俺ともあろう者が…

 

後ろを取られちまった―!!

 

俺のディランザークの背後に回り込んだガン([アミ])ダムルブリスソーンレッドは容赦なく、右手に持つビームディフューズガンを撃ってきた。

 

けどよ…

 

背後に回り込んだ敵からの攻撃を甘んじてくらってやるほど、俺もお人好しじゃねぇ

のよ…!!

 

Accel(アクセル)ッ!!

と、俺は『soar(ソア)』を発動させる。

 

ドン!という、爆発音にも似た音が鳴り響くと同時に、視界が一気に加速して行く。

 

アイリいわく、あのガンダムルブリスソーンの加速は『soar(ソア)』ほどじゃねぇみてぇだが…

 

こっちは『soar(ソア)』っつぅ

マジで異常な加速

があんのよ☆

 

そのおかげで、あのガンダムルブリスソーンからの攻撃を回避できたんだが…

 

〈マスター!!

追いかけてきました!!〉

と叫ぶアイリ。

 

(は?)

 

俺は一瞬、アイリの言っていることが理解できなかった―。

 

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