Blue Mirror Archive ~ぶるぅみらーあぁかいぶ~ 作:10級フィクサー
執筆が全然進みません。お茶を濁させてください。
「うへ~、こんにちは~。」
「...あなたが、その、今回私を護衛するっていう?」
「南部ツヴァイ協会2課、ホシノだよ~。よろしくね~。」
「あ、よろしくお願いします。」
顧客が少し戸惑うのも無理はないね。その生徒はまるで年端もいかぬ少女のような見た目をしているんだ。
それでも、この都市において、見た目は強さと全く関係がない...顧客はそれをわかっていたから、すぐに気を取り直した。
「あそこのパン屋は絶品なんだよ~。」
「確かにすごく人が並んでるみたいですね?」
「T社の特異点を使ってるから、短い時間ですっごくおいしいパンを作れるんだって~。」
「あの服、すごくかわいいよね?お客さんに似合うんじゃないかな~?」
「う~ん、ちょっとかわいすぎる気がしますけどね。むしろホシノさんの方が似合うと思いますけど。」
「ほんと~?」
護衛任務というよりかは、長年の友達が街を散歩するかのような光景。
他の地域とは違って、南部ツヴァイは街に溶け込む形での密着警護を得意としているんだ。
顧客もそれが分かっているから、特に文句を言わずに会話を続けている。
それに...
生徒が引き金を引く。
遅れて路地に銃声が響き渡るけど、二人は気にせずに進んでいく。
こうやって、生徒はなんでもないように刺客を素早く処理してしまうんだ。
生徒が優秀なことはどう見ても明らかだった。だから、顧客が生徒の行いに疑問を抱くこともなくなっていったんだ。
そうして、生徒と顧客は無事に目的地までたどり着いたんだ。
「目的地にたどり着いたよ~。」
「ありがとうございました、ホシノさん。すっごく手際が良かったですね。」
「これでも2課だからね~。これからもツヴァイ協会を御贔屓に~!」
「ええ、そうさせてもらいま...」
生徒が何かに気づいたような顔を浮かべ、顧客を背に素早く盾を構える。
瞬間、盾に凄まじい衝撃が加わる。生徒は顔を歪めつつ、器用に衝撃を受け流す。
「ホシノさん!...って、あれは...」
顧客の目の前にいたのは、二人のホシノだった。
一人は、ツヴァイ協会2課のホシノ。
そしてもう一人は...魔王。そう呼ぶにふさわしい威圧感と、強烈な強さを誇っているホシノ。
「お客さん、こいつはたぶん、お客さんじゃなくておじさんを殺しにきたみたい。だから気にせず行って―」
言葉が途切れる。
再び、引き金が引かれた。
生徒は衝撃を受け止めきれずに態勢を崩し、銃弾が肩を掠める。
「―――すみません、ご武運を。」
「ありが、と~。」
顧客が無事に逃げたことを確認しつつ、生徒は呼吸を整える。
「...それで。...随分と似た顔ですけど...誰ですか?」
「...。」
「全てのホシノは...死なねばならない。」
怨嗟、後悔、悲嘆、哀嘆。ドロドロと煮詰まった感情。
「..........あ~。」
それは死期を悟ったような、全てをあきらめたような、あるいは絶望するような表情。
「あなたも、なんですね。」
生徒は腕をだらりと下げ、笑みを浮かべる。
「どこかに、先輩が幸せになっている世界はありましたか?」
「...ない。」
「...はは。」
生徒はため息をついて、そうして笑いながら、
「死ね。私。」
「もちろん。」
吐き捨てた。