コードギアス LostColors -LastR2- 作:久遠寺バター
戦う気力を失ったルルーシュ。
ナナリーの為のゼロ。
彼はその誓いを破り新たに誓いを立てる。
世界を…日本を…失ったものを取り戻す為に…
学園で新総督ナナリー皇女殿下の挨拶が放送された。
そこで彼女は行政特区日本の復活を宣言し、黒の騎士団とゼロを名指して特区日本への参加を願った。
それを聞き一人体育館を出るルルーシュ
それを追うロロ…
そして二人を監視するライの従者。
ライには二人の行動が逐次報るようになっている。
ルルーシュは学園を出たらしい。
この放送は黒の騎士団にも届いているだろう、彼らは既に会議を初めているかもしれない。
だが、重要なのは幹部や下っ端の意見ではなく指導者ゼロの意見なので、正直、黒の騎士団の動向は捨て置いていいだろう。
クラスに戻ると生徒会のメンバーは集まってどっかに行ってしまった。
不安のせいか僕の周りに同級生が詰めかけた。
「なぁ、ヴァルフェイト卿。もしまた黒の騎士団の裏切りがあったらどうすればいいんだ!?」
「私、怖い。特区日本はいいと思うんだけど、テロリストを野放しにしたんじゃ安心して暮らせない。」
「俺は断固殲滅だ、黒の騎士団を処刑しない限り平和は来ない。」
「まぁ、みんなが言いたい事はわかるけど落ち着こう。ナナリー総督とゼロにしかこの事態に対する決定権はないだから…成り行きを見守ろう。」
俺がそう言うと皆頷き何故か納得した。
「確かに、ヴァルフェイト卿の言う通りだ。」
「そうよ、だってこの学園にはラウンズと蒼き騎士様がいるんだから!!」
「もしかしたら、家より学園の方が安全だったりしてな。」
みんなが笑っている。
僕も合わせて笑顔を作る。
そんな事をしていると時間は過ぎ下校の時刻になっていた。
僕は総領事館に戻り直ぐに報告を聞いた。
驚く事にルルーシュはあのリフレインを貴族から奪いフラフラと新宿再開発地区の第五地区に入っていったらしい。
ルルーシュにとってナナリーは人生の目的そのものだったのだろう。
「これはマズイかな…」
ライは携帯でライアーとしてカレンに電話をした。
「もしもし。」
「紅月カレンで間違いないな。」
「…もしかして、ライなの?」
「私はライアー・ヴァルフェイトだ。ライという名前ではない。」
「貴方は記憶を書き換えられているのよ!!」
「無駄話をする気はない。ゼロの行方を教えてやる。彼は新宿再開発地区の第五区画に居る。」
「ライ!私の話を聞いて!!」
「今、ゼロを保護しなければ君の夢は幕を閉じる事になる。物事を冷静に考え優先順位を間違えるな。」
「ねぇ!!ライ!ライッ!!!」
プープープー
電話が切れた。
カレンは電話を見つめる。
ライは今ギアスによって記憶を書き換えられているのよ。
今、私の声はライには届かない。
ライアーとしての人格に消されてしまっている。
ライ…必ず私が貴方の記憶を思い出させてあげるからね。
カレンはライへの思いを胸に彼の示した場所へと向かった。
これでいい…カレンは恐らくギアスの事を知っている。それゆえ、僕がギアスによる記憶操作されていると信じて更に強い思いをゼロにぶつけるだろう。
そしてゼロもまた、失った者への思いと変えたい世界を前に更なる一手を打つだろう。
逃亡か…解散か…
「楽しそうですね、ライアー様」
「ん?ああ、ミンファか。」
ミンファは、中華連邦にいた時に助けた孤児だ。
彼女は俺に恩を返したいと必死に食らいつき。
たった数ヶ月でナイトメアを乗りこなした。
「そんな顔してたか?」
「はい、レジスタンス掃討作戦の時のようなお顔をされてました。」
レジスタンス掃討作戦は向こうで僕が中華連邦から認められるいちばんの要因となった戦いだ。
その時の副官がミンファだった。
「今回も中々いい具合に進んでいるからかな。それに今回は相手が二人居るからね退屈しないよ」
「黒の騎士団とブリタニアですか?」
「ミンファ、それは思っていても口に出しちゃいけないよ。今居るのはブリタニアなのだからね。」
ミンファは正直者で真っ直ぐな人間でタブーや言いにくいことをズバッと言ってしまう所がある。
「すみません、私また!!」
「はは、気にするな。いる場所を考えて話すようにした方がいい、君自身の為に。」
「はい!ライアー様の御言葉、心に刻み込みます。」
「そうしてくれ、んじゃちょっと出てくる…」
「どちらに?」
「野暮用だ…」
僕はバイクにまたがり新宿再開発地区へと向かった。
第五地区の前に来ると中からカレンの声が響いてくる。
「しっかりしろルルーシュ!今のあんたはゼロなのよ!私達に…ライに…夢を見せた責任があるでしょ!だったら!最後の最後まで騙してよ!今度こそゼロを演じきって見せなさいよ!!」
カレンが第五地区からでてきた。
こうも響くものなのだな、いくら心を閉ざしていても彼女が僕の名前を呼ぶと昔の…黒の騎士団の時の自分が思い浮かぶ。
ライは走って出てきたカレンに声をかけた。
「ゼロには会えたか?」
「あんた、何を考えているの?」
「この世界の平和だよ。」
「なら、何で私達を助けたり敵になったりすんのよ?」
「こちらも立場があってね、なかなか思うようには動けないんだよ。」
カレンがこちらを向いて相対する。
彼女の目は少し赤くなっていた…
「あなたはゼロの正体を知ってるのね。」
「知らなかったら調べられないからね。」
「でもその秘密をブリタニア側には報告していない。その目的は何なの?」
「それを明かしてこちらに何かメリットがあるのか?」
僕はカレンの横を通り過ぎる。
「現時点でゼロは特区日本に参加する可能性が高い、そこからどう動くか楽しみにしているよ。」
「まだ話は終わってない!!」
「それでは特区日本でな…」
ライは第五地区を後にした。
カレンもまた、黒の騎士団と合流するべくタンカーへと向かった。
そして次の日、黒の騎士団が特区日本に参加すると言うニュースがあちこちで流れた。
「行政特区日本か…ナナリーはユフィの意思を継いでくれたのかな?」
「ええ、素敵ですね。私もナナリーが大好きです。」
ナナリーの事を話すユフィはとても嬉しそうで見ているこっちも嬉しくなってしまう。
だが、ゼロの事だトリックの効いた条件を突きつけているはずだ。
恐らく既に手を打っているだろう。
「ナナリーは大丈夫でしょうか?」
「大丈夫さ、僕も警護するしスザクもいる。安心していいよユフィ。」
「だといいのですが…」
コンコン…
ユフィと話しているとドアを誰かが叩いた。
すぐさま仮面をつけて返事をする。
「どなたですか?」
「ミンファです。至急の報告があります。」
「入ってくれ。」
「失礼します。ライアー様、ユフィーナ様。」
ユフィはお辞儀をしてミンファに応答する。
「報告はなんですか?」
「はい、黒の騎士団から星刻様に海氷船の手配をして欲しいと届け出があったと報告がありました。あと星刻様とライアー様、ユフィーナ様は中華連邦へと帰還の命令が出ております。」
「そうか、これはいい機会かもしれないな…」
「どいうことですの?」
「恐らくゼロは中華連邦への亡命または侵略を考えるだろう。その前に中華連邦で備えていた方がいいってこと」
「流石です、ライアー様!」
「では、どうしますの?」
「ユフィとミンファは先に中華連邦に行き天子様の警護を。俺は特区日本の式典が終わったら直ぐに向かう。」
「わかりましたわ。」
「了解です。」
二人は準備する為に部屋を出ていった。
今回の特区日本。
ナナリーには辛いものになるかもしれないな。何せゼロの罪も許そうとしているナナリーを裏切るということになるのだから。
しかし、ゼロが逃亡を選んだ場合。中華連邦にブリタニアからのアクションがあるはずだ。
それが星刻のチャンスになるか窮地になるかはわからない。だが…
まぁ、恐らく大宦官は星刻を切り捨てる選択をするだろう。
その時は僕も大宦官を裏切る事にしよう。
もともと奴らは始末する予定だったし時期が少し早まるだけだ。
問題は無い。
一番怖いのは天子に害が及ぶ事だ。
大宦官は天子をすり替える事も平気でやるだろう…細心の注意を払わなければな…
どうでしたでしょうか。
長い間放置して申し訳ありませんでした。
私の稚拙な小説でも読んで下さっている人がいることに感謝です。
映画も大詰めで
更に新しいギアスのアニメがやるとか!
私としてはロスカラR2版をまだ信じております。
お願いします。神よーー!!