「……大体わかったわ」
アコとカヨコがそれぞれの立ち位置から状況を説明してくれた。カヨコの話にアコが茶々を入れたり、逆にアコの話にカヨコが余計な一言を補足したりして説明には少し時間がかかった。
その隙にチナツをはじめとした風紀委員たちが集まったり、イオリが目を覚ましたりした。私も服装を正し、しれっと何もなかったかのように便利屋のみんなの前に佇んだ。アビドスのみんなもそばに来て便利屋のみんなとともに風紀委員会と対峙する。
「とりあえずアコ。私が戻るまで校舎で謹慎していなさい」
「ですが委員長っ!」
「――アコ」
「……はい」
ドローンによって映されていたアコの姿が消える。けれど緊張感は消えない。それどころかさっきよりも数倍空気がひりついている。
ヒナがこっちに向かって歩み始め、私の数メートル先で止まった。
「まずは謝罪を。この度は先生の身を危険にさらしてしまい申し訳ありませんでした」
謝罪の言葉とともに深く頭を下げるヒナ。その姿に風紀委員たち、そしてアビドスと便利屋のみんなも動揺を隠せずざわつく。
「ですが、そこにいる便利屋68はわが校の規則を破った生徒たち。我々風紀委員会はそういった素行の悪い生徒を取り締まるために活動をしています。今回の出来事も風紀委員としての責務を果たそうとして起きた事件。どうか理解を示していただきたい」
「――ちょっと待ちなさい! 確かに私たちを捕らえる意思はあったかもしれないけれど! それでも本当の狙いは先せ――」
「大丈夫だよアルちゃん」
怒りのまま叫んで抗議するアルを手で制止する。アルだけじゃない。ほかの便利屋のみんなも怒りをあらわにヒナをにらみつけている。
みんなからしたらこのまま目立たず事態が収束するまで息をひそめてたほうがいいのに。それでも人のためを思って怒れるところがアルの、便利屋の良いところだなと思う。
「でも先生!」
「怒ってくれてありがとう。けど、本当に大丈夫だから」
しぶしぶといった感じで一歩引くアル。ほかのみんなも銃を持つ手の力を緩めた。それを確認してヒナと対峙する。
「気にしてないよ。むしろ風紀委員としての責任感や仕事にまじめなところが見えていい子たちだなって思ったからね」
「――――ありがとうございます」
頭を下げているから表情は見えなかったけれど、私の言葉に驚いて一瞬言葉が詰まったのはわかった。
「それと、図々しいお願いになってしまうのだけれど」
「……何かな?」
「便利屋をこちらに引き渡してもらえないかしら?」
まあ、そうなるよね。ゲームではすでに便利屋のみんなは逃げていたけど、今目の前に取り締まる対象がいればそういった対応をしなくちゃいけないよね。委員長としての立場ならなおさら。
「調べたところ、ここでもいろいろと問題を起こしているみたいだし」
アビドスを襲撃してきたことまで知っているのか。さすがヒナ。
「悪いけどそれはできないかな。私としてもこの子たちに助けられた恩があるからね」
「……そう」
ヒナの鋭い目と見つめ合う。
正直、さすがにヒナとは戦いたくない。
というか普通に負けると思う。
たとえヒナ一人でも、私と便利屋とアビドス(ホシノ抜き)の面々じゃいくら何でも無理がある。
だから何としても話し合いで穏便に終わらせたい。
ヒナの方もどうしても今便利屋のみんなを捕まえたいとは思っていないはず。むしろ何か一手でも打てばヒナも引いてくれるという確信がある。
……だけど、その一手が見つからない。どうしても解決策が思いつかない。
なんでもいい。ヒナが納得できる何かさえ見つかれば……っ!
「――ちょっと待ちなさいよ!」
悩んでいるとセリカが声を上げた。
「私たちを無視して話を進めないでよ! そもそも私たちの自治区で暴れた謝罪すら無しなの!?」
『セリカちゃん!?』
「だってそうでしょ! あいつらのせいで柴大将のお店がつぶれたのよ! ほかにも被害が出ているわけだし!」
……うーん。それはそうだけど、そうじゃないっていうか。実際に爆破したのは便利屋だし、その便利屋も私を守るためにそうしたわけだから……。ごめんなさい。街の被害については私のせいです。
「そうね。それについても私、空崎ヒナが公式に謝罪するわ」
すっと頭を下げ謝罪するヒナ。その潔さに対策委員会のみんなも肩透かしを食らったかのように動揺する。
「けれどそのことと便利屋を引き取ることについては何も関係ないわよね。むしろあなた達からしてみれば厄介事が減ったと考えられると思うのだけれど」
「それは! ……そうだけど」
『……先生がいたから大した被害は出ていませんが、もし先生がいなかったら相当な被害を被ったに違いありません。そう考えるとここで引き渡したほうが。……でも先生を助けてくれたことも事実ですし……』
まっずい! そうなっちゃうのか! 私が便利屋の柴関ラーメン爆破事件を変えちゃった所為で対策委員会の便利屋に対する執着が生まれなくなっちゃったのか!
……私が皆に頼めば一緒に戦ってくれるかもしれない。けど、これは私の責任だ。私の失敗に生徒たちを巻き込むわけにはいかない。
けど、どうしたらいいの? このまま争わず平和的に解決するにはどうすれば……?
「……社長。投降しよう」
――え? なんで?
「そうだねー。さすがにこれ以上先生に迷惑はかけられないからね」
まって。
「べ、別に捕まったら死ぬってわけでもないですし」
お願い。やめて。
「私たち便利屋68は全員投降するわ。これでいいでしょ」
「だめ! やめてアルちゃん!」
「先生。ありがとう。私たちを守ろうとしてくれて。でもいいの。私たちは――便利屋68なんだから」
失敗した失敗した! 失敗した!!!! 選択を間違えた!!!! 原作改変なんてするべきじゃなかった!!!! どうしようっ! 私がバカなことをしたせいでアルが! 便利屋のみんなが!!
なにか! なにか打開策を考えなきゃ! 今すぐ! 何か!
「先生。機会があればまた会いましょう」
だめ。まって。
おねがい。
だれか。
「いやー。なんだか大変な状況みたいだねー」
気の抜けた話し声が後ろから聞こえた。
振り返ると桃色の長い髪を揺らし、左手に盾を、右手にショットガンを携え、小さな体躯で風紀委員たちの間をかき分けるように悠々と歩いてくる生徒、ホシノの姿が見えた。
その顔には緊張感がなく、のほほんとした笑顔を浮かべていている。けれど今、この場はホシノが完全に掌握した。
「状況はよくわかんないけど、とりあえず――」
ホシノはショットガンを構える。まっすぐ。ヒナに向けて。
「――アビドスから出ていってくんないかな?」
便利屋オペライベが復刻しますね!
そしてドレスサオリ実装確定!
こーれは引かなきゃいけないガチャですね。
まだ石が溜まり切っていないけれど、それは引かない理由にはなりえない。
そもそも十連で引けばいいだけですし。
というかサオリの後姿きれいですよね。
というか体のラインがくっきりとうつりすぎじゃないですか?
肩甲骨のラインとか、お尻の形とか――待って。
気付いちゃったんだけどさ。
そういうこと?
あのさ、ドレスアコのモモトークを見た人なら知ってると思うんですけど。
ああいうドレスって体のラインがくっきり出るから下着とかも気を付けないといけないらしいんですよね。
んで、アコの絆ストーリーでは下着はその、ね。
ものすごい際どい下着なんですよ。
そしてサオリですよ。
サオリも同じように体のラインがくっきりしてるじゃないですか。
それじゃあ同じように同じような商品をお勧めされるわけで。
しかもサオリのことだから純情すぎて店員の言うこととか「そういうものなのか」とか言って普通に買いそうなんですよね。
つまり、つまりですよ?
あのサオリが、紐ぱ……。
…………。
……やめよう。
これ以上は危険だ。
別の話題で気をそらしましょう。
そうですね、例えば。
ほかに実装されるキャラは誰になるのかとかですかね。
候補としてはドレスムツキ、ドレスハルカ、男装ムツキ、男装ハルカですね。
やっぱり有力なのはドレスですかね。
アルもカヨコもドレスですし。
やっぱり合わせてくると思うんですよね。
でも、でもですよ。
とあるキャラを思い出してくれません?
臨戦ホシノのことを。
タイプチェンジが実装されたわけですよ。
……あるんじゃね?
臨戦ホシノみたいにドレスか男装か選べるんじゃね?
可能性といては十分あると思うんですよね。
いや、絶対そうだ!
ブルーアーカイブを信じろ!!