私に先生は荷が重すぎます!   作:朱汰清家

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崖っぷち

 何とかなった。

 いや、ほんと何とかなってよかった。

 戦闘の指揮なんて全然出来なかったけど、みんなが優秀で本当によかった。

 でも、これからもこういったことが起きるんだよね。

 んー。マジですか。胃がキリキリしてきた。

 ちょっと、勉強したほうがいいかなこれは。

 ……どうやって勉強するの? ほんとに。

 というか勉強してどうにかなるの?

 やばい。もう限界を感じる。

 だれか変わってくれないかな、ほんと。

「お疲れ様でした、先生」

「うん、お疲れ様」

「先生のおかげでいつもより被害を抑える事が出来ました」

「そんな事ないよ。みんなが頑張ったからだよ」

「謙遜しなくてもいいよー、先生の凄さは実際に前で戦っていた私たちがよくわかってるから」

「そうです! 先生の指示はすごく的確でした☆」

「そう? そう言ってもらえると嬉しいな」

「これでカタカタヘルメット団の件は片付いたから借金返済に本腰を入れられるわ」

「借金返済って?」

「……あ」

「えっ、えっと……」

「……ん」

 やっば、一瞬で空気が重くなっちゃった。

「なんか、まずい事聞いちゃった?」

「こ、これは私たちの問題だから! 先生には関係ないから!」

「実はこの学校、借金があるんだよね」

「ほ、ホシノ先輩!? なんで!?」

「別に隠す様な事じゃないし、それに先生なら私たちじゃ思い浮かばない案を出してくれるかもしれないでしょ?」

「でも先生は部外者じゃん! この問題は私たちだけでなんとかしてきたのに。今更大人に頼るなんて私は認めない!!」

「あっ、セリカちゃん!」

「私、見てきます!」

 んー、嫌われてるわけではないだろうけど。今までの大人への不信感やこれまで仲間内で頑張ってきたプライドとかあるのかな。

「ごめんね、先生。セリカちゃんも悪気があったわけじゃないんだ」

「大丈夫。気にしてないよ。それで聞かせてくれるかな、借金について」

「ありがと、先生。……さっきも言ったんだけどこの学校、借金があるんだ。けどその額が問題でね。9億くらいあるんだよね」

「そんなに!?」

「9億6235万円、これが私たち対策委員会が返済しなければならない金額です」

「これが完済できなくちゃアビドスは廃校になっちゃうんだ。けど流石に完済できる確率はほぼ0%でさ。毎月の利子を返すだけで手一杯なんだよね」

「ですのでほとんどの生徒は諦めて転校してしまいました。残ったのは私たち対策委員会の5人です」

 その後、どうしてこんな状況になってしまったのかを聞いた。直接話を聞いて思った。これは、子供が背負うべきものじゃないと。だってそうでしょう。みんなは何も悪いことをしていないのにどうして花の高校生活を返せない借金返済に充てないといけないの。

 私がどういった高校生活を送ってきたかは思い出せない。けれど彼女たちよりも青春をしていたし、彼女たちより全力で生きていなかった、そんな気がする。

 心が痛む。ゲームで情報としては知っていた。けれどキヴォトスに来て、彼女たちと対面して、話をしてようやく理解した。彼女たちがどれほど辛く苦しい思いをしているのかを。

「私も手伝うよ」

「えっ! いいんですか!?」

「うん。私に出来ることはあんまりないかもしれない。けれどこのままみんなのことを見なかったふりをすることはできない。約束するよ」

「ありがとうございます! 先生!」

 ……こんな人間だったのだろうか、私は。いや、ここで見捨てるほど終わっていた性格ではなかったとは思うけど。それでも、他人の事情にここまで心を痛める事ができる大人だったとは思えない。

 ……考えるのはよそう。どうせわからないのだから。それよりも今は彼女たちに向き合うべきだ。

 




ブルアカフェスの配信を聞きながら書こうと思ったけど無理でした。
普通に聞き入っちゃった。
盛り上がっちゃった。
そして疲れちゃった。
私にマルチタスクはできないってことですね。
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