蒼光の喰種   作:snooze

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暴走する赫子 

廃墟と化した街の中心に位置する「あんていく」。

その残骸の郊外で、陽翔は熾烈な戦場を目撃する。

CCGの精鋭たち――特等捜査官たちが、不殺の梟を包囲し、激しい攻撃を繰り広げていた。

 

梟は赫子を盾のように展開し、攻撃を防ぎながらも、反撃の手を緩めることはなかった。だが、その動きには疲労が見え始めている。

 

「……あれが『不殺の梟』か」

 

陽翔は瓦礫の影からその姿を見つめた。

 

CCGの捜査官たちの声が聞こえる。

 

「全員、クインケを集中させろ!梟はここで討つ!」

 

陽翔はその光景を見ながら眉をひそめる。

 

「……ただの殺し合いだな」

 

彼は静かに立ち上がり、背中から赫子を展開する。

青白い光が闇を裂き、周囲の視線が一斉に彼に集中する。

 

「誰だ!?」

 

「それ以上争えば、何も残らない。それがわからないなら、俺が止める。」

 

陽翔は捜査官たちに向けて冷たい声を放つ。

 

捜査官たちは迷うことなく陽翔に向けて攻撃を開始する。

 

「蒼光!駆逐しろ!」

 

クインケの一撃が陽翔に向かうが、青白い赫子がその攻撃を受け流し、反撃の刃を振るう。

 

「ぐあっ!」

 

捜査官が赫子の斬撃を受け、地面に崩れ落ちる。

 

「羽赫と甲赫の複合……あの赫子の強度は異常だ!」

 

別の捜査官が叫びながら、仲間たちに指示を送る。

 

陽翔はその言葉を聞き流しながら、一人また一人と捜査官たちを戦闘不能に追い込んでいく。

 

「手間をかけさせるな……」

 

彼が呟いたその瞬間、空気が変わった。

 

「下がれ」

 

静かで冷たい声が響き、捜査官たちが一斉に動きを止める。

 

白いコートをまとい、鋭い目をした男――有馬貴将が現れる。

その存在感に、陽翔は無意識に身構えた。

 

「お前が『白い死神』か」

 

陽翔が低く呟くと、有馬は無言のまま手に持ったクインケ「ナルカミ」を構える。

 

「お前が、蒼光か。」

 

有馬の言葉が静かに響き、戦闘が開始される。

 

有馬のクインケ、ナルカミが閃光のように輝き、雷のような斬撃が陽翔に襲いかかる。

陽翔は赫子で防御を試みるが、その刃は赫子の防御をすり抜け、彼の肩をかすめた。

 

「くっ……!」

 

陽翔は距離を取りながらも反撃を試みる。

 

青白い赫子の翼が一閃し、有馬に向けて鋭い斬撃を放つ。

しかし、有馬は冷静に動きを見極め、その攻撃を軽々と受け流す。

 

「粗削りだな。」

 

有馬は淡々とした口調で陽翔に言い放つ。

陽翔はその言葉に苛立ちを感じながらも、さらに赫子を展開し、全力の攻撃を繰り出した。

 

だが――。

戦いが続く中、陽翔の赫子に異変が生じる。

青白い光が激しく輝き、周囲の空気を揺るがす。

 

「やめろ……俺は……!」

 

陽翔の叫びと共に、赫子がさらに巨大化し、周囲に衝撃波を放つ。

 

「暴走か。」

 

有馬は冷静にその様子を見つめ、さらに強烈な一撃を放つ。

ナルカミの雷撃が陽翔の赫子に直撃し、彼の動きを封じる。

 

あぁぁぁぁあ!!!!

 

その間に、捜査官たちは不殺の梟に攻撃する。

梟が隙を見せた瞬間、法寺のクインケ、『赤舌』の一撃が入る。

 

梟は深い傷を負い、膝をつく。

それでも彼の目は決して閉じることなく、戦い続ける覚悟を示していた。

 

その瞬間――。

 

「グオオオオオ……!」

 

建物を登り、轟音と共に現れた巨大な影――本物の隻眼の梟が、現れる。

 

「おと~~~さん♡」

 

本物の隻眼の梟は、周囲の捜査官を吹き飛ばした後、芳村を抱え上げ、飛び去っていった。

 

陽翔は暴走した赫子のまま、力尽きる寸前で立ち上がり、翼状に大きく赫子を展開し戦場を後にする。

その背中を見つめる有馬の目には、わずかな興味が宿っていた。

 

 

 

 

 

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