試験終了後雄英高校の会議室では、雄英の校長とヒーロー科の教師達が出席し重要な会議をしていた
「実技総合評価が出ました」
会議室のモニターに受験生の名前が上位からズラッと並ぶ。それを見た教師達から感嘆の声が上がった。そしてその中で目立つのは爆豪勝己と緑谷出久そして戦華金剛の成績であった。
「救助ポイント0で、1位とはなぁ!」
「後半、他が鈍っていく中、派手な個性で敵を寄せ付け迎撃し続けた。タフネスの賜物だ」
「対照的に敵ポイント0点で8位」
「アレに立ち向かったのは過去にも居たけど……ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」
「思わず、YEAH! って言っちゃったからなー」
彼らについてしばらく語り、次の注目者の話題に変わっていった
「そして、同率1位の戦華金剛……。仮想敵ポイント39点、救助ポイント38点。非常にバランスの良い結果だ」
「開始の合図にいち早く反応してたね。開始から最後の時まで1ヶ所に留まらず動き続けていたし、かなりタフネスはあるようだ」
「にしては、敵の場所に迷いなく行ってんなぁ。場所が分かりきってるみたいだ」
「個性といえば、彼女の個性は肉体強化系に分類してよいのか? 最後のやつも含めわからない点が多すぎる」
「個性届けには"艦娘"とあるが……確か似た様な個性を持った人が昔居たな」
「その人は駆逐艦と同じ事ができると資料に書いてましたね」
「つーことはこいつもその駆逐艦? ってのと同じ事ができるってわけか?」
「そう思っていいだろうな。なんにしても人を簡単に殺せる個性だ。道を踏み外さないようしっかり指導しなきゃいけない」
「そうだね。さて、次の受験生についてだが……」
「合格通知まだ来ないにゃしぃ?」
「そろそろ来てもおかしくないわねぇ」
試験から1週間が経過し、施設のみんなが浮き足立っていたが妹達は合格を確信しているのか冷静に過ごしていた。
私はいつも通りに過ごしているが結果は気になる。鹿島さんや雷さん達と特訓した10ヶ月間を惜しみなく出せたから落ちるなんて事にはならないはず……やっぱりちょっと不安になる。
「ねー? 金剛ちゃん。筆記の方大丈夫かしら?」
「それ聞くの何回目デスカ? しっかりやったつもりデース。心配はナッシングなんだからネ!」
そう聞いてくるのは、一緒に暮らしている如月ちゃん。まだ小さいのに妙に大人びた子で、小学校に通っている子達のお姉さん的存在だ。
ん? 誰かが慌ただしくこっちに向かっていますね。
「来たぴょん! 雄英からの手紙!」
「それは本当にゃしか!? 卯月はすぐ嘘つくから信用ならないにゃしぃ!」
「今回は本当ぴょん! ほら、これがその手紙ぴょん!」
頬を膨らませながら、封筒を私に渡す。封筒が届いき、施設のみんなが私の周りに集まり結果を心待ちにしている。
「それじゃ、開けてみるデース……」
封を開け中身を出すと数枚の資料と共に手のひらサイズの機械が出てきた。確かこれは映像照射装置だったか、最近はビデオレターで結果を教えるのが主流なのか。
『私が投影された!』
筋骨隆々な逞しい身体、力強く跳ね上がった二つの前髪、威風堂々とした佇まい、アメコミヒーローのような画風。現われたのは誰もが知っているNo.1ヒーローの彼が映し出された。
オールマイトが映し出され、みんなが驚き息を呑む。
『初めまして戦華金剛くん! 私はオールマイトだ! 何故、私が投影されたのかって? ハハハ! それは私がこの春から雄英に教師として勤めるからさ! さあ早速、君の合否を発表しよう!』
画面が暗くなり、オールマイトのみが照らされる。ドラムロールが鳴り響く。流石オールマイト、エンターテイメントである。ダンッ! と最後のドラムがなった。
『おめでとう! 文句なしの合格だ! 筆記に関しても問題なく、実技は77ポイントで合格者の中でもトップクラスの成績だ!』
その言葉にみんな喜び、ハイタッチをしたり、私に抱きつき「おめでとう」と言ってくれる子もいた。チラリと後ろを見ると我が妹達が腕を組み頷いていた。
『先の実技入試! 受験生に与えられるポイントは、説明にあった仮想敵ポイントだけにあらず! 実は審査制の救助活動ポイントも存在していた! 戦華金剛くん! 敵ヴィランポイント39点、救助レスキューポイント38点、合計77点! 文句なしの合格だよ。戦華少女! 改めておめでとう! 雄英で待っているぞ!』
映像はそこで終わり、静かになる。そんな中、長門さんが私に近づき頭を撫でてくれた。
「合格、おめでとう金剛」
結果を噛み締めていると
「トップクラスなんて、すごいわぁ。今夜はご馳走ね!」
「料理なら、私に任せてちょうだい! 腕にかけて作るわ!」
ふと、その場にいない人の声がした。バッ! と後ろを見ると10ヶ月間特訓に付き合ってくれた2人が居た。
「WHY!? どうして2人がここにいるの!?」
「社長が長門さんに用事があって、私達はその付き添いよ。ちなみに社長はお花摘みに行ってるわ」
「ああ、あの件か。こちらから出向こうと思っていたが……。すまん、少し話してくる。祝いは終わってからでな」
そう言い、長門さんは、2人を連れ部屋を出ていった。そういえば、書類があったのを思い出し、確認を始める。ちょっと面倒な入学手続きで、それを見ていると本当に合格した事が嬉しくなり、頬が緩む。しばらくして社長さんを連れて戻ってきて、みんなで合格を祝った。
久しぶりです。今回は難産で時間がかかってしまいました。べ、別にジークアクス観に行きまくって疎かにしていたわけじゃないんだからね!
次回はいつ投稿できるか分かりませんが、気長に待っていただけたらなと思います。
ちなみに、話に出て来た人を除き、艦娘キャラは基本艤装等は使えません。別の個性にしています。