飛ぶ理由を探した者   作:Jr.404

1 / 37
崩壊3rd世界で原作主人公であるキアナ達とはまた別にもう1人新たなオリジナル主人公キャラが関わっていくお話。
初めて崩壊3rdをプレイした作者が気まぐれに小説を書きたい意欲にはまって書いたものです。初めての投稿なのでかなり雑な可能性があります。オリ主を加える関係上、オリジナルストーリーになる事もあります。


第一部章
一話「自身の在り方」


 

 

 ある哲学者はこのような疑問を抱いた。...鳥はなぜ空を飛ぶか。

飛べるから飛んだ、飛びたいから飛んだ、飛ばないといけないから飛んだ...人によって出される回答は異なり、まさに千差万別に及ぶだろう。無論、明確な正解はほぼないと言ってもいい。

 長い時間と年月、時代を迎えてもなお、人々はまだこれらの疑問に対する答えを見出せてはいない。

 ただ、これらの疑問はただ単に鳥が空を飛ぶ事についての答えを追い求めているというよりは何故このようなことを成そうとしたのかによる彼らの行動やその過程、又は目的に対する疑問の問いかけといったものに近い。

 

 ...話は変わるが、この世の中には大事な何かを守るために己の身を犠牲にしてでも守り抜こうとする者達が存在する。なぜ彼らはそこまでして己の身を削ってまで大切ななにかを守ろうとするかと聞く疑問に対し、大事な家族の為、恋人の為、己の信念の為等さまざまな理由や目的が返ってくる。

 確かにそれは美しく、とても崇高で暖かい思いである。自分もそのような生き方に憧れ、そのような志や理念を抱いてみたいものだと心の底から祈ったこともある。

 

 ...しかし、そうはならなかった。...その者がそれらの願いを抱くにはあまりにも無力過ぎたからだ。残酷な世界の闇に巻き込まれた非力な子供はあまりにも弱々しく、同時にあまりにも世界は残酷すぎたのだ...。

 ただ...そんな世界の中でなお、自身とはあまり変わらない年齢であるにも関わらず、諦めずに前に進み、無力だった頃とは見違えるくらいに強くなり続け、仲間や人々を助ける為に、自己犠牲を顧みないほどの命知らずな変わり者の親友がいた。そんな本人に一度だけ聞いてみた事があった。...何故そこまでして赤の他人や世界の為戦えるのだと...。

 

ーみんなが選んだ選択が間違ってないことをみんなに知って欲しいから...。何よりもみんなが愛する全てを愛してるから。アンタだってそんな私を肯定して肩を並べて戦ってくれてるでしょ?ー

 

 相変わらず本当にすごい奴だと思った...ここまで折れずになお戦い続けるのだからいったいどれだけ強い精神を持っているんだ。同時にここまで世界を相手に向き合える彼女の在り方を美しいと感じてしまった。彼女が発するこの曇りも迷いもない言葉を聞くと自然と自身も惹かれていく。本人が本当にいろんな人達に愛されるのも納得だ。

 自身も今までの人生で苦しみや絶望を味わったはずだというのに、まるで挫折しても決して折れることのないヒーローのような存在を見てしまったような感覚だ。人を魅了する英雄の素質を持つ人というのはこのような人のことを言うのだろうか...?

 だからこそ、もう少しだけ親友であり戦友でもある彼女と共にもう少し世界にまだ希望を抱いてみてもいいかもしれない...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 穏やかな日差しがさす晴れやかな日のなか、部屋のドアの向こうからいつもの見慣れた馴染みの子がノックしながら声をかけてきた。

 

「ほら、何してるの?早くしないと姫子に補習を増やされるよ!」

 

「あーはいはい、わかったわかった。今行くから」

 

 学園での講習の時間が迫ってきたため、必要な教材を用意して鞄に詰め込んだ後、寮の個室から出て行き玄関前で靴を急いで履き替えながら先に外に出ていった彼女の後を追っていく。

 

「悪い待たせた!」

 

「やっと終わった?なら、さっさと急がないとね!」

 

「それで?今日の授業、ちゃーんと眠らずに受けられそうか?」

 

「大丈夫大丈夫!いざとなったら芽衣先輩やソーマにノート借りて内容を写すから!」

 

 まったくもって清々しいほどの頑張る気のない回答ぶりにあきれを感じた。これから向かう先は聖フレイヤ学園と呼ばれる戦乙女になる為の育成機関であり、自分達が毎日通っている場所である。

 男性である自分は戦乙女というよりは戦士か崩壊戦士という呼ばれ方が正しいのだろうとは思うがどちらとも崩壊エネルギーを戦闘の為に投与され、崩壊獣と呼ばれる災害に対抗できる能力を得ることができる。

 そう言った者達を育成し、戦う為の一人前の戦士になる事が自分達の目標である。

 

「ハァ...それにしてもまーた座学か。苦手ってほどじゃないけど、やっぱめんどくさいなぁ...」

 

「え〜?そう言ってるわりには芽衣先輩やブローニャちゃんと比べて大して成績よくないじゃん」

 

「そうはいうがキアナ...お前の場合、学力Eってのは流石に洒落にならないと思うんだが。第一に本人達はかなりの成績トップな方だぞ?」

 

「くっ...ま、まぁ、私には優れた戦闘センスがあるからそれで十分フォローできるし!と、と言うかそれをいうならソーマだって戦闘技能が偏りがひっどくて私以下じゃん!」

 

「あれー?おっかしいな〜昨日、姫子先生から追加の補習を増やすってキアナにいってなかっけ?あと前みたいに逃げたらしばくって...」

 

 ついムッとなって痛いところを突き返してやったらまさかのその話を聞いたキアナは顔を蒼白にしながら口をパクパクさせていた。どうやら完全に忘れてたみたいで図星のようだ。

 

「あ、ヤバイ、どうしよ。完全に忘れてた...!ソーマ助けて!」

 

「嫌に決まってるだろ。ていうか、お前の大好きな芽衣先輩に頼んでもらったらいいだけの話じゃないのか?」

 

「このまえの補習で芽衣先輩に手助けしてもらったばっかりだし、さすがにもう何度も頼りすぎたら流石のメイ先輩にも呆れられちゃうし...ホントは芽衣先輩の方がいいけど今回は仕方なく、ほんっっっとにしかたなく!ソーマにお願いしたいの!」

 

「ハァ、あっきれた...。どんだけ助けてもらってるんだか。ていうか、俺に対する扱いホントひっどいな。...あとでも飲み物奢りな。今回はそれでチャラにしてやる」

 

「さっすが、ソーマ!とりあえずこれで姫子とツーマンセルでやらなくてすむわ!」

 

「お調子者め...」

 

 肝心の問題事が解決したからか調子よくスキップしながら正門をくぐっていき、自分も遅れるように後からついて行く。

 少しゴタゴタがあったものの、今はまだ平和なこの時間を有意義に過ごせばいい。めんどくさい事も多いがこれから先、本当の戦いに向き合う事になるのと比べればまだまだ大したことはない。

 何故ならば今もこうして呑気に学園生活を過ごしている自分達の場所の外では常に崩壊という厄災の自然災害の危機が常に隣り合わせになっている世界なのだから...。

 




主人公紹介
プロフィール

ソーマ・アストラ
本作品のオリジナル主人公。キアナや、芽衣、ブローニャの友人であり、数少ない男性の崩壊エネルギー耐性を持つ人物の1人。ただし、戦闘技能はあまり良くなく(学力は芽衣より下くらい)、戦闘技術は体を動かし慣れてないのかぎこちない動きをする。ただ何故か時々戦い方を体が理解したかのような唐突な動きを取ることもあるようで何やら事情あるらしいが詳しいことは不明。基本的にめんどくさがり屋で嫌いな事にはとことん興味がない。キアナとは気が合うのかたびたび悪ノリすることがある。崩壊による災害孤児であり、学園に来る前は崩壊戦士になる為の改造手術を受けていた。(現段階での設定)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。