飛ぶ理由を探した者   作:Jr.404

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 こちらは番外編やストーリーにあまり影響しない内容の話です。ちょっとした息抜きでほのぼのストーリーや余興展開、もしものストーリーを描写していく予定です。


番外編
騒がしい休日


 部屋から眩しい光の日差しが差し込み、ベッドで寝ているソーマの顔に当たりかかる。ホムのアイマスクをつけて寝ているためか日差しが差し込んでも起きる気配はなさそうだったが、寝相の悪い同居人の武装人形である ほーよー に顔を蹴り付けられてようやく目を覚ます。

 

「...ふあぁ〜...頬が痛いと思ったら...犯人はお前か ほーよー 」

 

「Z z...ふひひ...かひらのわらしはさいきょ〜なんだきゃらぁ...zz」

 

「どんな夢を見てんだか...」

 

 足をこっちに向けて涎を垂らし、間抜けな顔で寝ている ほーよー を確認しながら退かし、ついでに自分のお腹上に仰向けででっかい鼻ちょうちんを出して寝ている あんえー も退ける。

 ベットを降りてあと身支度を整えながらふと今日の曜日を思い出す。

 

「あっ、今日休みじゃんか。しまった完全に忘れてた...無駄に早く起きてしまったなぁ」

 

 ただまぁ早く起きてしまった分、時間があるからたまには遊びにいくのも手かと考え、まだ寝ている ほーよー達を起こし、身支度を済ませるようにする。

 朝食の準備をして食事をするがついなんとなく気になったのかソーマは寝ぼけながら食事している ほーよー達の様子を見ながら二人に質問する。

 

「...自分で用意しときながらこんなこと聞くのもおかしな話だけど、お前らの食っているソレって美味しいの?」

 

「んあ〜?そんなの...マズイにきまってるじゃん」

 

「こんなのより、ボクは我が僕の料理のほうが何倍もうまいと思うぞ」

 

「ああ、やっぱり?」

 

 そう言ってソーマが反応を示したのは ほーよー と あんえー の二人が食べている朝食の代物だった。

 何やら"EXP"と書かれたチップに紫色のエーテル結晶、なんちゃらシールドの材料等、明らかに人が食べられそうにないというか明らかに食べ物じゃないものばかりであった。

 どうもいわゆる武装人形達の専用食?であり、人と同じ食べ物も食べられるが必要最低限は摂る必要があるエネルギー補給であり、また食べるとレベルが強化されるらしい(レベルって何?)とのことらしいがさっきも ほーよー 達が行ったようにマズイらしい。

 

「ゔぅ〜、博士たちももうすこし味のいいヤツを用意してよ〜」

 

 そう言いながらあたかもシリアルのコーンフレークのように口で噛み砕いて食べている本人達の姿は何ともシュールな光景である。...バリバリと容器を噛み砕くようなエグい音を立ててはいるが...。

 

「まあいいや。それより、今日はブローニャ達と遊びに行く予定なんだけど一緒に行くか?」

 

 遊びの誘いを提案すると眠そうにしてた二人の顔がぱっと花が咲いたように元気になった。よくよく考えて見れば本人達と生活してからあまり一緒に遊びに連れて行くようなことがほぼ無かったなと思い返した。

 

「えっ⁈もちろん行く行く‼︎」

 

「ボクは新しいTeRiRi様の新作グッズがほしいぞ!」

 

「すぐに元気になったな、それじゃあ決まり。食べ終わったらさっそく準備してくれ」

 

「「アイアイサー‼︎」」

 

 ほーよーとあんえーに支度の準備をするように伝えたあと、ブローニャ達に今日遊びに行かないかとメールを送る。ちょうど暇してたのかすぐに返信がきており、ブローニャが自分以外にゼーレとロザリア、リリアも連れて行きたいらしいので問題ないと了承した。

 しばらくしてこちらが全員身支度の準備を終えた頃、自分の寮館のドアからインターホンがなり、玄関の扉を開くとブローニャ達が来ていた。

 

「ソーマ兄さん、ただいま到着しました。ゼーレ達も連れてきてます」

 

「こんにちは、ソーマお兄ちゃん。久しぶりだね」

 

「アンタがブローニャが言っていた兄貴分?紹介するわ!私の名はロザリア・アリーン、将来偉大なるアイドルになる者よ!!」

 

「...バカロザリアってば自己主張激しすぎ。私はリリア・アリーン、よろしくお兄さん。双子の妹だけどロザリアよりはうるさくないから安心して」

 

 ブローニャはともかく、ゼーレは以前に短期間ではあるが面識がありブローニャが連れて来るのも納得だった。

 ただ今回は新たにアリーン姉妹がきており、ブローニャの話でたびたび彼女達の話を聞いた事があるのでそこまで驚くほどではなかった。

 ブローニャやゼーレと同じ場所の孤児院出身であり、ムードメーカーのような存在であり、同時にイタズラ好きであるらしい。

 ただまぁ、ブローニャから聞いた話を思い出しながら彼女達の自己紹介を聞いてロザリアあたりに抱いたイメージは、うちの ほーよー に雰囲気がよく似ているなと思った。逆にリリアは大分おとなしそうだかうちの あんえーみたいな厨二病拗らせ感は無さそうである。

 こちらも自己紹介を返していると準備を終えた ほーよーと あんえーがやってきた。

 

「ソーマ、準備できたわよ。...ってアレ?アンタだれ?」

 

「んふふ、よくぞ聞いてくれたわ!私はロザリア・アリーン、将来は天才的有名アイドルになる者よ!」

 

「えっ、アイドル⁈じゃあTeRiRi様にあったこともあるの⁈」

 

 アイドルという言葉に反応した あんえーが興奮気味に自分の好きなアイドル歌手に会ったことはあるかとロザリアに詰め寄ってきた。ただ当然まだアイドル見習い同然な彼女が有名アイドルに会っているはずもなく、思わずプライドから咄嗟に見栄を張るために誤魔化す。

 

「えっ?...も、もちろんよ!なんだって将来の天才アイドルなんだから!」

 

「ロザリア、下手な嘘はやめなって」

 

「ふーん、アイドルねぇ〜ま、誓約会の頭である私にはどうってことないわ。私の方が天才的ですごいんだから!」

 

「...へぇ〜いうじゃん。おチビ、アンタの名は?」

 

「模造十字架よ!ながいから ほーよーでいいわよ」

 

「なら ほーよー、アンタは今日から私のライバルね!」

 

「なんか あんえーがよく言ってるアイドルってヤツも気になるしおもしろそーじゃん。受けて立つわ!」

 

「...なんか訳わかんない事になってんだけどなんでライバル認定してんの?」

 

「ねえねえ!TeRiRi様に会ったことあるの⁈ないの⁈」

 

 アリーン姉妹と ほーよー達が雑談しあっている間をよそににソーマはブローニャとゼーレに今日の予定について話し合う。

 

「なんか本人達で勝手に騒いでいるけどアイツらを見てると似た者同士に見えなくもないな。特に ほーよーとロザリアって子は」

 

「そうですね。前々からロザリアと ほーよーは性格が似ているとは思いました。それよりもソーマ兄さん、今日は何処へ遊びに行く予定なんですか?」

 

「ああ、実は最近新しく出来たデパートでゲームセンター等がオープンしているみたいだから試しに行ってみようと思ってたんだ」

 

「あっ、ゼーレ知ってる!なんだか最近そこでホムの大冒険を元にしたゲームやグッズが販売されているって広告で見たんだ!」

 

「何ですって⁈ゼーレ、何故それを教えてくれなかったんですか?」

 

「だって、ブローニャお姉ちゃんったらオンラインゲームに集中しすぎて声かけても気づいてくれなかったんだから」

 

「そりゃあ気づかなかったブローニャが悪いよ。...そういえばなんか芽衣とキアナが先に買い物の用事で先出掛けるって話をメールで聞いたからもしかすると例のデパート先で出会うかもしれないから先にキアナ達が立ち寄ってそこのグッズ販売でゲットしに行ってるかもな」

 

「そういうことなら急いで目的地に急がなくては!ソーマ兄さん、ゼーレ、急ぎましょう!」

 

「わかったわかった、移動するから急かさないでくれ。...おーいお前たち!そろそろ出発するぞ!」

 

 ブローニャとゼーレ、まだ言い合っているロザリア達を呼び、公共機関を利用してさっそく目的への移動を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 道中初めての電車の乗車に大はしゃぎの ほーよー達を静かにさせるのにしばらくの間苦労したものの、ようやく目的地のデパートに着き、全員で店内に入りながら散策を楽しんで行った。

 リニューアルオープンして間もないのもあり店内はかなり豪勢で賑やかだった為思わず気分が高揚する。

 

「おぉ、店内がまるでテーマパークみたいに賑やかだ。テンション上がるな〜」

 

「あっ、ブローニャお姉ちゃん達。お目当てのホム達の販売コーナーが見えてきたよ!」

 

 ゼーレが指差す先にはブローニャの大好きなホムグッズのお店に加え、ゲームセンターも控えていた。それぞれ各地でブローニャとゼーレ、ソーマはホムのお店に、ロザリアとリリア、 ほーよーと あんえーはゲームバトルする為にゲームセンターへと別れた。

 

「良かった、まだありました。ここは大胆に大人買いしてみるのもアリですね」

 

「おいおい、買うのはいいけど持ち帰れる程度にしてくれよ」

 

 さっそく店内を移動しながら商品を見回っていると珍しいものを見つけた。ホム以外にもその他のキャラクターグッズやぬいぐるみ等が沢山あったが明らかに見覚えのありそうなキャラクターがいた。直接手にしてよく眺めてもやっぱりよく見覚えのあるある人物に見えていた。

 

「...これって、テレサ?によく似たぬいぐるみ?...名前はTeRiRi...、たしか あんえーがやたらと気に入ってたアイドルだっけ?いやでもこれどう見てもテレサだよな。えっあの人、まさかアイドル活動してるというのか?いやぁまさか...だってもう××歳だし...」

 

 ぬいぐるみの見た目は2、3頭身くらいのデフォルメキャラではあるがその目つきだけシンプルかつ目の焦点があってないというなんとも間抜けな顔をした風貌である。ただしばらく見つめているとこのテレサ似のぬいぐるみからなんとも言えない威圧感のオーラを感じたので嫌な予感を感じてすぐに棚に戻した。もしや呪われてる?と感じたがバカバカしいと切り捨てブローニャ達の所へ向かう。

 

「う〜ん、上手く取れない〜」

 

 ブローニャ達がいる所を探すとゲームセンターの所でゼーレがクレーンゲームでホムのぬいぐるみを取ろうとして苦戦している光景が見えた。

 

「お〜いゼーレ、うまく取れそうにない感じ?」

 

「あっソーマお兄ちゃん!うんそうなの。なかなか取れなくて...」

 

「そうか、代わりに取ってやりたいけど俺、こういうクレーン系は下手だからコインを無駄にしちゃうんだよな〜」

 

「う〜んブローニャお姉ちゃんが来るのを待つしかないですね〜」

 

 しばらくすると欲しいものが買えたのかホクホク顔のブローニャがやってきた。手元には沢山のカラフルなホム人形やグッズを買い物袋から溢れそうに状態で抱えていた。

 

「?二人ともどうかしたんですか?」

 

「ああ、ブローニャ。ゼーレがなかなかクレーンゲームでぬいぐるみが取れずに苦戦してるらしいんだ。...というかすごい量だな?」

 

「当然です。シリーズは全て揃えるのがブローニャのポリシーです。ゼーレ、そんなに苦戦しているならブローニャに代わってください。ブローニャがまとめて取って見せます」

 

「ありがとうブローニャお姉ちゃん!お願い!」

 

 ゼーレに代わり、ブローニャがクレーンゲームを操作していく。ブローニャに代わった途端、今まで苦戦してたのが嘘のように次々とぬいぐるみをゲットしていく。しかし興が乗ってきたのかブローニャは満足せずにどんどんと商品アイテムを取っていき、しまいには店員さんに慌てて止められるまで終わらなかった。

 

「ブローニャ...やりすぎだ。もうこれ持ち帰るのが大変だぞ?」

 

「ごめんなさい、つい興が乗っちゃって...沢山あるのでこれあげます、受け取ってください」

 

 そう言いながらブローニャから受け取ったぬいぐるみを確認する。

 

「何だこれ?...キャベツに小さいキャベツを二つ引っ付けたキャベツ?え〜と名前は"キャベツAIちゃん"?ああ、ホントにキャベツで合ってるんだ。...というかアレ?これよく見たら夢の国のミッ...」

 

「それ以上はいけません。消されますよ」

 

「え⁈消される?」

 

「とにかくソレは言っちゃダメってことです。いいですかソーマ兄さん?」

 

「あっああ...うん分かった。いや、よく分からんが分かったよ」

 

「良かったねソーマお兄ちゃん。可愛いと思うよ!」

 

「...可愛いのかなぁコレ?まだゼーレが持っているウーウーボとかいうぬいぐるみの子がかわいいと思うんだけど」

 

 欲しかったウーウーボぬいぐるみを両手に抱えながら嬉しそうなホクホク顔のゼーレを眺めていると、泣きながらこちらに駆け寄っていく ほーよーがソーマの手を掴みながら助けを求めてきた。

 

「うわ〜ん、助けてソーマ!このままじゃロザリアに負けそうなの〜‼︎」

 

「あ〜よしよし、どうしたいきなり?もしやゲームに行き詰まった感じ?」

 

「ひぐっ...カーレースのゲームで勝負しようとしたんだけど、アタシの手足じゃあみじかすぎてとどかないの〜!」

 

「あぁ〜そっか、ほーよー の体じゃあ小さすぎて届かないもんな。仕方ない、ブローニャ、ゼーレ、悪いけどちょっと ほーよーの助っ人に入ってくるから」

 

 ほーよーに手を引っ張られてソーマは目的地のゲームセンターの場所へ移動するとたしかにカーレース用のゲームアトラクションにロザリアとリリア、あんえーがいるのを確認出来た。

 

「待たせたわね‼︎助っ人を呼んできたわよ!」

 

「助っ人を呼んだって一体誰なの...って、え?ソーマのお兄ちゃんが参加するの?」

 

「なんか、ほーよー じゃあサイズ的に運転が出来ないから代わりに俺が参戦することになった感じだ」

 

「ふーん面白いわ!ブローニャが良く話してるお兄ちゃんがどれほどの実力か試してあげる、かかってきなさい‼︎」

 

「おぉ!我が僕、がんばれ〜!負けるな〜!」

 

「ソーマ!あの生意気なピンクドラゴン娘を倒しちゃってー!」

 

「ピンクドラゴン娘って...まぁ、カーレースのゲームなんてほとんどやった事ないし、ちょっと不安だけどやれるだけやってみるか」

 

 ほーよーのロザリアに対する容赦のない渾名に呆れるも、ソーマはカーレース用の座席に座り、コインを入れて対戦モードを押していく。

 対戦モードの設定中をしてる間、ソーマの隣でリリアが申し訳なさそうに声をかけてきた。

 

「...ソーマお兄さん、別に無理してバカロザリアに合わせなくていいからね」

 

「大丈夫だリリア。というか勝負事に手を抜くなんて言語道断だし、 ほーよーと あんえー が応援してくれているんだからちゃんと本気でやらないとな」

 

 操作する乗り物を選び終えたソーマとロザリアの二人の準備が完了し、カウントダウンとともにGoの合図で発進を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果から言うと、まさかのソーマがギリギリを攻め逆転勝利を収めるという意外な判定になった。

 

「ウソ...私が負けるなんて。ソーマお兄ちゃんホントに経験ないの⁈めちゃくちゃうまいんだけど!」

 

「まさか本当に勝っちゃうなんて...」

 

「さすがは我が僕だ!やはりボクの配下に恥じない実力だな!」

 

「いや、あんえー の配下なんて関係ないじゃん。それにしてもよくやったわソーマ!なかなかに清々しい気分よ!ぬははは!」

 

「いや、まさかホントに勝っちゃうなんて思わなかったな。」

 

「くぅ〜、ソーマお兄ちゃんもう一回よ!もう一回やらせてちょうだい!」

 

 ロザリアからの再度の対戦希望にどうしようかと考えていたら外部から声をかけられる。

 

「あれ?誰かと思ったらソーマじゃん!」

 

 聞き覚えのある声に振り向くと手を振りながら此方に近づいてくるキアナの姿があった。その隣には芽衣もおり、たしかキアナが芽衣とショッピングに行く用事があるとメールを送られてきてたのを思い出した。

 

「芽衣と一緒に出かけるってメールで見たけどなるほど、ここだったのか」

 

「そっ。新しくオープンしたから芽衣先輩と食材の購入をしに行ってたの」

 

「ソーマ君はお友達と一緒に遊びにきた感じかしら?」

 

「ああそうさ。ブローニャ達と遊びにきた感じだよ。どうせならキアナ達も遊んでみない?」

 

「へぇ〜面白そうじゃん。ならソーマを完封なきまでに叩きのめしてあげる!」

 

「ハッ、そのセリフバットで打ち返してやる!」

 

「ちょっ、私がさっきまでソーマお兄ちゃんと対戦してたんだから私が先よ!」

 

 その後はロザリアとしばらく対戦したあと、合流したキアナと芽衣を誘ってゲーム対戦をやってみた。流石は我が親友だけあってキアナの腕前はかなり手強く、カーレースだけでなく格ゲーやシューティングゲームでもかなり苦戦させられた。

 クレーンゲームの景品を回収し終わったブローニャ達も合流し、プロゲーマーでもあるブローニャが対戦に参加したことでこちらの接戦プレイをまとめて掻っ攫われていった。

 特にリズムゲームでは最高難易度のステージでフルコンボという化け物スコアを叩き出した。ブローニャ...なんて恐ろしい子。

 

 

 

 その後は一日中皆でショッピングやゲームセンターなどで遊び倒したために全員クタクタになっていた。

 帰宅時はクレーンゲームで沢山取りすぎた景品をみんなに分けて持ち帰ってもらった。

 その中で持ち帰ったぬいぐるみがソーマの部屋にいくつか飾られている中、明らかに見覚えのあるぬいぐるみに思わず絶句してしまう。

 

「な、なぁ あんえー。そのぬいぐるみって...」

 

「ん?ああ我が僕よく聞いてくれた、ブローニャお姉ちゃんがボクの為にわざわざTeRiRi様のぬいぐるみをゲットして渡してくれたんだ♪どうだいいだろう!」

 

 あんえーが自慢するように見せてきたそのぬいぐるみは間違いなくソーマが店内で最初に見かけたとされるデフォルメされたテレサ似の目の焦点があっていないTeRiRiのぬいぐるみそのものであった。

 ソーマの部屋の棚に並べられでいるぬいぐるみはどれもキワモノ感があり、ホム人形もあるが最初に渡されたキャベツAIちゃんにヘルタぬいぐるみ(TeRiRi型ぬいぐるみと同じ目の焦点のあってないヤツ)、ゴミ箱ぬいぐるみ(手足生やしてる)、キアナみたいな髪型のヅラをつけたカツオのぬいぐるみ等もはやカオスである。

 その中でテレサ似の目つきのおかしいヤツだけ異様に存在感を放っていた。あとで知ったがあの顔はテリテリ顔というらしく目の焦点があさってに向いており、目玉焼きみたいなシュールなアホっぽい顔が人気のシリーズらしい。

 ただうちの個体は眉間が暗いタイプなためかなんともいえない威圧感を感じる。なぜかみんなは見ても特に何も感じないらしい。...やっぱり自分がおかしいのだろうか?

 ぬいぐるみ達を並べて確認したあとソーマは あんえーとともにそのままベッド部屋から出ていく。

 

 

 

 

 

 

 

 その後、誰もいなく時間的にも暗くなってきた部屋の中から静かに囁くような声が聞こえてくる。

 棚に並べられたぬいぐるみ達の中に一体だけ頭がわずかに垂れ下がっていく。

 

 ...テ.テリテリ...

 




 シリアス寄りのストーリーばかりを書いていた影響のせいか、ほのぼのな内容のハズが不穏なヤツが誕生してしまった。
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